真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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千晶様の守護降臨。

零時がどういう人か、垣間見えると思います。






ヨスガの守護

「遅かった……!」

 

ターミナルから出て、オレはすぐにそう悟った。

 

アサクサにいたマネカタ達がいない。そのかわりに、悪魔があちこちで闊歩していた。

 

オニ、モムノフ、オルトロスその他天使達。明らかにヨスガやその傘下に下った悪魔達だった。

 

しかしその悪魔達がアサクサを攻め落としたぐらいで満足するはずがない。狙いはマネカタの本拠、ミフナシロ。

 

オレは舌打ちするとターミナルに向かい、今度はミフナシロに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミフナシロは地獄だった。あちこちでマネカタが死に、ミフナシロの床や壁をその血で赤く染めていた。

 

フトミミが断固として通させなかった門はすでに突破されている。数と力の暴力にはどうにもならなかったか。

 

オレは歯をギリリと鳴らしながら、奥へ進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天使達を主としたヨスガの軍勢はマネカタ達を一片の情けもかけずに殺していった。

 

あちこちで物陰に生き残っていたマネカタ達を逃がすが、数えられる程度。おまけに恐慌状態のマネカタにも襲われる始末だ。

 

「最悪だな……!」

 

元よりここにあるというマガツヒには目をつけていたのだろう。千晶が魔丞になり、天使が集結してからまだ時間はそんなに経っていない。

 

「許せねぇぞ……千晶……」

 

その攻めかた。計画の考え方に一切の情けをかけてないことは理解した。だからこそ憎い。

 

元弱者のオレに、このことは決して許されることではない。

 

オレはマネカタの遺体を見ながらどんどん奥へ奥へと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミフナシロの奥、そこには大量のマネカタの死体が転がっていた。

 

そしてその広間の中央にある巨大な岩に、フトミミと千晶がいた。

 

千晶は変異した腕にマネカタを一人、突き刺していた。

 

その死体を見ながら、千晶は悪魔よりも冷たく、残虐な声を呟いた。

 

「思い上がった泥人形……生まれてきた意味を取り違えて……一人残らず土に還るがいい!!」

 

そう言うなり、千晶は自らが止めを刺したマネカタをためらいなく、放り捨てた。

 

それに目もくれず、千晶はフトミミに忌々しいとばかりに言葉を吐いた。

 

「弱いくせに、生きることには必死なのね。

強くなれる夢を見たこと…それがおまえたちの罪よ」

 

オレは千晶のその言葉に戦慄した。

 

そして同時に熱い怒りが全身を駆け巡った。強くなる夢を見たことが罪だと?

 

オレはどういうアクションをするか迷っているとフトミミがこちらに気づいた。

 

「……手を貸してくれ、零時この女を止めないと…我らは皆殺しにされてしまう!」

 

「……あら、零時君……」

 

フトミミのその言葉に千晶もようやくオレの存在に気づいたようだ。その素振りに、今しがた親友に自分が殺しを見せつけたことへの罪悪感は感じさせなかった。

 

否、もはや、罪とも思っていまい。勇が容易にヒジリを殺したように、千晶ももはやマネカタを虫ケラのように殺せるぐらい、壊れたのだ。

 

その千晶が、まるで大量の荷物を運ぶのに困っていて、その荷物を半分運んでくれそうな良い労働力を見つけたかのようにオレに声をかけた。

 

「来てくれてちょうどよかったわ。いくら片づけてもキリがないのよ」

 

その言葉にフトミミはぎょっとした。今、目の前にいる者が、オレの知りあいだと分かったのだろう。

 

フトミミとてオレがいっそう強くなっているのは予知能力で知ってるはず。フトミミはすがるようにオレに言った。

 

「……君は、こんな事に手を貸さないよな?いつもそうだったはず。ふつうの悪魔には無い心を君は持っている………そうだろ?」

 

その言葉を押し潰すかの如く、今度は千晶が話し始めた。

 

「今のあなたならわかるでしょ。前に私が言ったこと……強き者、優れた者が生き残る世界が創られるべきだって……弱い者は乱し、惑わすの。自分では何もできないから。

彼らの相手をしている限り、美しい世界の完成する時は来ないのよ。どう?私の言うこと、わかってくれるでしょ?」

 

千晶の問いかけに、オレは歯の間から言葉を吐き出した。

 

「弱い奴には、生きる価値はないってことかよ……!」

 

「えぇ、そうよ」

 

「………そうか」

 

瞬間、オレの胸中にどす黒いなにかが溢れだした。

 

この感情を、親友に向ける日が来るとは思わなかった。

 

だが、千晶のその言葉はオレには到底受け入れられるものではなかった。

 

オレは剣を生成し、その切先を千晶に向けた。

 

「認められないな。そんなこと。その思想は元弱者のオレを侮辱することだって分かっているのか?

ふざけるなよ?弱者に生きる権利はない?思い上がるのも大概にしやがれ‼」

 

オレがそう叫ぶとビンとミフナシロの空気が揺れた。

 

千晶はオレのその言葉に静かな返しをした。

 

「……そう。あなたは違うと思ってたけど、残念ね。…あなたにはヨスガのコトワリが分からなかった。

弱い者の惑わしに負け、強き者、優れた者が生き残る美しい世界への道を自ら断ったのよ」

 

そういうと千晶は呆れたように首を振る。

 

「何のためにその体になったの?きっとわかってないままなんでしょ?あなたも不要だった……それだけの話ね」

 

「分かりたくもない。そんな醜いコトワリ」

 

オレが吐き捨てるようにいうと千晶はゴミを見るような目でこちらを見た。

 

「私の世界を理解しない人はいらないわ。サヨナラ」

 

千晶はもはや何も言うことはないと言わんばかりに、腕を振り上げた。それはオレが行う仲魔の召喚方法によく似ていた。

 

否、同じだったようだ。

 

部屋の上から、光が煌々と降り注いだ。その中から、三体の悪魔が降りてきた。

 

その悪魔は天使だった。それも、とびきり上位の。

 

大天使 ウリエル

 

大天使 ラファエル

 

大天使 ガブリエル

 

神話を知っていなくても、ゲームでもよく出てくるその名前に、オレは戦慄した。

 

大天使はオレを見下ろすと口々に言葉を投げ掛けた。

 

「ヨスガのコトワリを理解せず、千晶様の邪魔をするものよ」

 

「その罪。万死に値するものと知れ」

 

「その命を以てして贖罪をなさい」

 

「冗談……!」

 

オレは戦慄を敵意で押し潰し、大天使のもとまで飛んだ。

 

大天使達も、剣を構えオレを迎撃し始めた。

 

とはいえ、わざわざ正攻法では戦わない。

 

「勝ちにいかせてもらうぜ………スゥ……ガアァァァァァァ‼」

 

【雄叫び】

 

魔力の籠ったその声は大天使達の力を奪ってゆく。三体とも顔をしかめた。だが、【デクンダ】を唱えない。

 

もしかしたら【デクンダ】を持っていないのか?

 

チャンスとばかりにオレはもう一度【雄叫び】を使い、攻撃力を徹底的に削いだ。

 

「この……!小賢しい!」

 

大天使達がそれにキレた。剣を構え、オレに突進する。

 

先頭のウリエルが水平斬りでオレの胴を薙ぐ、オレは後ろに飛び退ってかわすが、それを追ってラファエルがオレに水平斬りを放つ。

 

「ちっ……」

 

ワンパターンだが後ろに飛ぶ以外に避けようがない絶妙な高さでの水平斬り。オレは再び後ろに下がった。

 

ガッ!

 

「おっ……!」

 

いつの間にか端にまで下がってしまったようだ。次の攻撃には逃げ場がない。

 

ガブリエルが凄絶に笑み、オレに向けて今度は突きを放とうと肩を引き絞る。

 

攻撃の出が早い。完全に避けるのはもはや不可能。なら……

 

「ふっ」

 

「なっ⁉」

 

オレはガブリエルの眼に唾を吹いた。驚愕で剣がぶれる。

 

オレは突きを掻い潜る。頬が浅く斬られるがそれに構わずガブリエルの背後をとり、翼に引っ付いた。

 

「くっ!離れよ‼」

 

ラファエルがそれを見て、こちらに飛ぶが。

 

「セイテンタイセイ!」

 

「はいよー。こっちの天使の兄ちゃんはまかせな大将‼」

 

セイテンタイセイを召喚してラファエルを吹き飛ばした。

 

「この……!」

 

ウリエルの方もこちらに飛んでくるが、

 

「あなたの相手は私よ?」

 

クイーンメイブに止められた。

 

「このっ!穢れた手でいつまでも私の翼に触れるなぁ‼」

 

「ピーピー喚いてるんじゃねぇよ。この腐れ天使がぁ‼」

 

オレは怒号とともにガブリエルの翼をもいだ。

 

ポキリという小気味良い音とともにちぎれた翼を放り捨てると、オレはガブリエルを蹴り飛ばした。

 

「ふぶっ‼」

 

岩盤に顔から突っ込んだガブリエルを一瞥するとオレは戦況を見渡した。

 

ウリエルの方を捌いているセイテンタイセイはやや苦戦を強いられている。ウリエルは火力に優れた攻撃を持っているようだ。

 

一方、ラファエルの方にいったクイーンメイブは苦戦していない。どちらかというと攻めあぐねているようだ。ラファエルは反射魔法でクイーンメイブの攻撃を巧みに防いでいる。

 

支援役を召喚した方が良さそうだ。

 

「ティターニア、出番だぜ‼」

 

「承知しましたわ。我が主よ」

 

オレは支援として妖精 ティターニアを召喚した。

 

ヨヨギ公園でも戦ったティターニア。この悪魔は魔法のスペシャリストでその上にオレ流の改造を施してある。実際に施すのは邪教の館の主だが。オレは考えることしか出来ない。

 

回復・補助・攻撃すべてをこなせるようにしたティターニアはすぐにその力を発揮した。

 

「【常世の祈り】【ランダマイザ】」

 

ティターニアが唱えた二つの魔法。それはたちまちオレ達の傷を回復させ、ウリエル・ラファエルの力をさらに削いだ。

 

その力に満足していると電撃がこちらに飛んできた。

 

すぐさま剣でガードする。【雄叫び】で弱めてあるとはいえ大天使を名乗る者の攻撃。ノーダメージとは行かないだろう。

 

電撃を放った者の正体はガブリエルだった。翼をもがれ、あちこちボロボロになったガブリエルは憎々しげにオレを見た。

 

「おのれぇ……どこまでも我らを嘲笑うというのか‼その罪、永劫に許される時は無いと知れッ‼」

 

「許す許さないをテメェが判断してんじゃねぇよ‼この救う神も仏もない世界で、偉そうなことを言うな‼」

 

オレとガブリエルは口々に叫ぶと互いの剣を振るった。

 

剣同士が交差し、火花が散る。

 

スピード型のガブリエルはすぐに離れると再び駆け、オレに斬りかかった。

 

それは猛攻。一切の無駄がないその動きは、千晶の邪魔をする者を何度も何度も屠ってきたのだろう。

 

きっと何百もの悪魔がその攻撃に倒されたのだろう。

 

しかし、嗚呼。その猛攻は全くオレの恐怖を沸き上がらせない。

 

足りないのだ、何もかも。同じ剣士でも命を、ただ悦楽のために屠ってきたマタドールやレッドライダーのような冷たさと残虐さも。ダンテのような圧倒的すぎる存在感も。

 

オレのように、負けへの恐怖によって生み出される勝ちへの執念も。

 

ガブリエルの剣技をオレはもう【見飽きていた】。

 

「死ね、人修羅‼」

 

ガブリエルは神速の五連突きを放つ。普通の悪魔なら同時に突きが見えるだろうそれをオレは寸分違わずはたき落とす。

 

きっと自信がある攻撃だったのだろう。オレはガブリエルにむけて凄絶に嗤った。

 

「ひっ……!」

 

ガブリエルが悲鳴をあげる。

 

ダメだ。ダメだぜガブリエル。魔人の死の気配に負けているようじゃ……

 

「死ぬしかないなァ‼」

 

オレは剣を細め、ガブリエルよりも早く、数多くの突きを放った。

 

その刹那。ガブリエルの首、肩、胸、腹に計8つの十字の穴が並んだ。

 

「ガッ!」

 

ガブリエルは血を吐き出すが、まだ死なない。

 

オレは止めを刺すことにした。

 

オレは突き刺した剣から手を話し、ガブリエルの首を握り潰そうと手を伸ばした。

 

「させませんよ‼」

 

しかしウリエルが邪魔をするかのように万能魔法をオレにむけて放った。

 

「うお!」

 

オレはガブリエルの首に伸ばしかけていた手でガブリエルを持ち上げ、飛んできた万能魔法の【メギドラ】にむけて投げ飛ばした。

 

「ギャアアアアアア‼」

 

オレの攻撃によって生命力を失っていたガブリエルはあっけなく爆散。オレもその余波を受けて吹き飛ぶが、空中で受け身をとる。

 

「おいセイテンタイセイ!しっかり押さえていろよ‼」

 

「無理を言うんじゃねぇよ大将。こいつ強いんだぜ⁉」

 

オレはその言葉を聞いてウリエルを見る。

 

確かに攻撃魔法は苛烈だが………ガブリエルよりレパートリーがあるだけに思える。とっとと倒せよそれぐらいの奴!

 

「セイテンタイセイ。お前後で特訓な」

 

「そんな殺生な‼」

 

セイテンタイセイが悲鳴をあげる。そんなに厳しくしないのにさ。ただ死にかけてモラウダケダヨ?

 

オレは心の中で残酷に嗤うと、ウリエルの背後に向かって飛んだ。

 

「甘い!」

 

ウリエルは魔法でセイテンタイセイを牽制しつつもオレにむけて振り向き様の回転斬りを放つ。狙いは良いが。

 

「遅い」

 

オレはウリエルの剣を持つ腕を蹴り飛ばし、攻撃をそらすとそのまま頭にむけて三段空中蹴りを放つ。

 

「グハッ!」

 

頭を揺さぶられて、墜ちるウリエル。オレはその頭をがっしりと掴み、

 

「フン!」

 

思いっきり地面に叩きつけた。

 

瞬間、グシャでもグチャでもなく、バァンという音が響き、ウリエルの頭が脳漿をぶちまけて弾けた。

 

「「「うわぁ………」」」

 

「なんだよ?」

 

仲魔三人とストックにいる仲魔達からひかれた声を出された。解せぬ。

 

「こ、この……!かくなるうえは……!」

 

残ったラファエルはその隙にオレにむけて突進する。相打ち狙いか。

 

だとするなら、軽すぎるぜ。お前の動き。

 

「【アイアンクロウ】!」

 

ラファエルの振るわれた剣を持つ手を切り裂き、剣を手放させるともう一方の手で再び【アイアンクロウ】を放つ。

 

これもまたラファエルの顔を砕き、確実にラファエルの命を絶った。

 

「「「「「うわぁ……」」」」」

 

「だからなんだよ?」

 

手に入り込んだ血を舐めながらオレは再び仲魔達に反発する。

 

って、こんなコントをしている場合じゃねぇ。フトミミの方はどうなっている?

 

「フトミ……ッ‼」

 

オレは絶句した。フトミミが、千晶の足下で崩れ落ちていたのだ。

 

「遅かったか……!」

 

せめて、千晶の野望を止めようと千晶のもとに駆けようとするが。

 

「邪魔はさせないわ」

 

「なっ⁉」

 

見えない壁を阻まれた。

 

仲魔達に攻撃を集中させて壁を壊そうとするが壊れない。

 

見ると千晶の立つ巨岩から夥しい量のマガツヒが溢れ、それを力にして壁を張っているようだ。これでは半永久的に壁は壊せない。

 

千晶は力の源になっているそのマガツヒを見ながら、嘆息した。

 

「こんなにマガツヒを貯めてたなんて……泥人形にコトワリが啓けるハズ無いのに。…いえ、きっとこれは私のために用意されてたもの……

ここにあるマガツヒを使えば、きっと、私のコトワリが啓ける……」

 

千晶はうっとりとした声でそういうと、謎の呪文を唱えはじめた。

 

唱えるごとに、マガツヒが千晶を歓迎するかの如く舞い、包んでいく。

 

「たまばこに

 

 

ゆふ 取りしでて

 

 

たまちとらせよ

 

 

みたまがり

 

 

今ぞ来ませる」

 

 

そういうとついにマガツヒは千晶の姿を完全に覆い隠し、繭のような物になった。

 

そう思っていると、バァン‼という音とともにその繭がマガツヒを貯めていた岩ごと砕かれた。

 

「うっ……」

 

その閃光と余波に目を細めるがそれはこの世界では命取り。すぐに目を開け、千晶のいた場所を見る。

 

そこには、白い悪魔がいた。体躯はオレよりもやや大きいだけだが、その身に宿された力はノアに勝るとも劣らないモノだと確信できた。

 

白い悪魔は千晶とはまた違った歪な片腕を揺らすと石膏のような肌に覆われた顔に一切の表情を浮かばせずに淡々と言葉を紡ぎ始めた。

 

「我は来たり。女の願いに応え、ヨスガの国を創らんと……我が名はバアル・アバター。王覇を統べ、栄華をもたらす者なり」

 

そういうと悪魔……ヨスガの守護バアル・アバターは虚空を見上げた。

 

「我は知れり……仇なす力の起これるを。

一つは既にサンノウに起こり……

今一つは…おお、今まさにギンザにて動きたるか!

我もいざ、行きて創らん。麗しの国を……」

 

呟くように、しかし威を含んだその声を最後にバアル・アバターは雷鳴とともに消え失せた。

 

残されたオレは歯噛みした。

 

「…………クソ!」

 

勇のみならず千晶の守護降臨まで許してしまうとは。自分が情けなくて仕方ない。

 

だがいつまでもこうしてはいられない。あのバアル・アバターは最後にこう言ったのだ。

 

『仇なす力が一つはサンノウに、もう一つは今まさにギンザにて動きたる』、と

 

サンノウの仇なす力は勇が降ろしたノアのことだとして………もう一つは……

 

「シジマ………」

 

それしか考えられなかった。あそこは元よりシジマを奉ずるニヒロ機構が治めていた地だ。

 

これ以上狂った思想家達に好き勝手させるわけにはいかない。ましてや世界をこんなふうにした奴の守護なんて降ろさせてたまるか。

 

オレは泥と化したマネカタ達にすまないとひと言いうと荒らされた聖地を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マネカタ達が必死になって積み上げてきた生活は、こうして暴力によって一瞬にして壊された。

 

弱肉強食

 

それはあのボルテクス界に限らず、全世界の共通のルールなのだろう。しかしオレは拭いされないやるせなさを感じた。

 

こんなことがあっていいのか。オレはあの時千晶よりも、その運命を大いに憎んだ。

 

今となっては、考えるだけ虚しいが、な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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