真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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喇叭の読み方はラッパです。トランペットのことですよー?

分かってるに決まってるだろうバカヤロウという人は本編までキング・クリムゾンしてください。





終焉告げる喇叭

 

バアル・アバターの言葉にあったギンザ。そこにいる思念体から、ニヒロ機構の情報を大量に入手できた。ここまで目撃情報が大量に入ってくることからも、ニヒロ機構がギンザ周辺で動いているということは確かなようだ。

 

だが、肝心のニヒロ機構の主力悪魔がいない。もはや二つの勢力が守護を降ろしたところをもはや理解して情報が漏れないよう戦力を集中させているとの情報もあるが、どこにそれがいるかまでは分からない。

 

そもそも残ったマガツヒの宝庫はトウキョウ議事堂にある。ギンザで足踏みしている暇はシジマにはないはずなのに……。

 

「トウキョウ議事堂のマガツヒのことを分かってないのか?」

 

まさかとは思う。しかしオレには一つの仮説がある。

 

守護を降ろしたムスビとヨスガが残ったマガツヒの溜まり場を破壊しようとする動きがないのだ。あれだけ強力な存在が動けばボルテクス界が大騒ぎするだろうから動いていないのは間違いない。

 

もしかしたらマガツヒの情報を把握しきれているのはヒジリだけだったのかもしれない。もしもトウキョウ議事堂のことを知っているのならば、ムスビもヨスガも無視していないだろう。

 

なら今トウキョウ議事堂のことを知っているのはオレだけということになる。なら、そのマガツヒをシジマに使われる前に潰してしまうことも可能か。

 

そうと決まればトウキョウ議事堂に向かわなければならないが、どう行くか。

 

トウキョウ議事堂の場所はナガタチョウ。ならアマラ神殿から行けるかと思ったが否定した。

 

あそこは受胎の影響が特に大きい場所なのだ。おかげで地殻変動でも起きたのかサンノウ・ナガタチョウエリアは二分されている状態にある。

 

ターミナルのあるアマラ神殿はサンノウ付近にある。そこからナガタチョウはその二分された境界が存在して行けない。

 

ならどうするか?ギンザ大地下道やイケブクロ・アサクサ坑道のように地下道があれば良いが………

 

「方向的には、ユウラクチョウ駅から行けるか……」

 

頭の中でトウキョウの地理を描くが、頭を振って掻き消した。どのみちこのボルテクス界じゃオレの知っているトウキョウの地図は通じまい。

 

なら行けるかもという可能性にかけるしかない。

 

オレは仲魔達を引き連れてユウラクチョウに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウラクチョウ駅は受胎の影響が少なかったからかそのまま残っていた。

 

オレは塞がれてなくて良かったと息をつき、進もうとした。

 

その時だった。

 

「熱っ……!」

 

物置空間から熱を感じた。それと同時に死の気配が辺りに充満する。

 

魔人が、いる。

 

オレは警戒しながらも階段を降り、駅のチケット売り場に向かった。

 

メノラーは10と1つと存在するとあの喪服の女は言った。この魔人が持っているメノラーを奪えばオレは11本全てをコンプリートしたことになる。

 

さて、今回はどんな魔人が……ッ‼

 

チケット売り場を通り過ぎようとしたとき、オレは魔人の結界に囚われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔人の創りだす世界に落下している時、オレは死の気配を感じた。

 

いつもなら到着してから来るのに以外だと思いながらオレはその方向を向いた。

 

その魔人は法衣を着ていて、背中に純白の翼を生やしていた。

 

その姿で一瞬天使かと思ったが、その雰囲気と骸骨の頭を見て魔人だと判断出来た。

 

その天使は手に不思議な形の喇叭を持っていた。それが、とてつもなく嫌な雰囲気を醸し出していた。

 

オレがその雰囲気に冷や汗を流しているとその天使魔人が口を開いた。

 

「闇の中に生を受け、生を繋いだ小羊よ。汝は見事、ここまでの封印を解いてきた。その働き全ては見通してある……私の名はトランペッター。最後の時を告げる魔人なり……」

 

オレはその名前を聞いてトランペッターの正体を察した。

 

ヨハネの黙示録に存在する世界の終末を手に持つ喇叭で告げる天使。本来なら、七人の天使がいるはずだが彼(?)は一人のようだ。

 

「汝を私が追うは……終の決戦の時、汝が起てる悪魔とともに我が喇叭の音を聞くに値するか確かめるため。

 

見せてみよ!比類なき悪魔の力あれば!烈々なる、悪魔の心あれば!最後のメノラー。我が手より奪ってみよ!」

 

トランペッターのその声とともに落下する速度は加速し、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタン、という音とともにオレは魔人の地へ降り立った。

 

荒れ果てた地。燃える空。そして魔人の姿。

 

それも、今日限りだ。

 

「零時よ。汝はその身にあの御方の刻印を刻まれし者…最後のメノラーを手にし、深淵の底に行き、あの御方に会わねばならぬ……」

 

トランペッターはそういうとラッパを構えた。

 

「だがそれも。最後の魔人である私に勝てれば……の話。さぁ!最後のメノラーを我が手より奪うが良い!

 

 

混沌の悪魔が待ち望む未来のために‼」

 

トランペッターはそういうとラッパを吹き鳴らした。

 

【神恩のラッパ】

 

するとオレの体を光が包み込む。

 

不意討ちか⁉と思ったが違う。オレの生命力と魔力が一気に回復したのだ。

 

何をしているとオレが訝しむとトランペッターは厳かに言った。

 

「我がラッパは8つの刻ごとに告げる。弱者に救いを………そして滅びを………見よ!我が神は救いたもうぞ‼」

 

なるほど、どうやらあのラッパの力のようだ。

 

しかし敵に塩を送ってもらえた、なんて喜んでもいられない。あいつはラッパが告げるものは救いと滅びの二つだと言った。もしその話が本当なら、その滅びがオレに向かう。

 

滅びが何かは……まぁ想像はつくがな。

 

オレは仲魔を呼び、的を増やすことにした。仲魔達には悪いが、囮になってもらおう。そうすれば弱者はオレでなくなる……はず。

 

オレはまずトランペッターに飛び蹴りを放った。

 

トランペッターはさらに上空に飛んでよける。この時点で奴に物理耐性がないことは発覚した。耐性があるのなら、大人しく受け止めた方が隙が出来るからだ。

 

しかしトランペッターが飛ぶのは厄介である。オレは飛べないのだ。メインで攻めるのは仲魔頼りにするしか無さそうだ。

 

そうと決まればうかうかしていられない。オレはすぐさまセイテンタイセイに場所を変わり、ティターニア、クイーンメイブから攻撃強化の魔法をフルでかけてもらう。

 

しかしトランペッターもただのラッパ吹きではない。ラッパを鳴らし、強力な魔法を雨あられと降らしてくる。

 

【マハラギダイン】

 

【マハブフダイン】

 

【マハザンダイン】

 

【マハジオダイン】

 

【メギドラオン】

 

「ちぃ……!」

 

全て攻撃魔法の最上級。オレ達は散開して避け始めた。

 

瞬間、炎が猛り、氷が唸り、風が逆巻き、雷が轟き、そして破滅が炸裂した。

 

「くそっ!どんだけ魔力が無尽蔵なんだよ‼」

 

オレは毒づきながら体を屈め、大技を放った。

 

「【ゼロス・ビート】!」

 

両腕を広げ、叫ぶと何百もの光弾が全身から放たれ、魔法をある程度を魔法の相殺に回し、後の全てをトランペッターにむけた。

 

結果、

 

「ぐわっ⁉」

 

「ぐっ⁉」

 

相打ちとなった。

 

トランペッターは多重魔法を唱えたすぐのため、避けきれず。オレは大技の使用で余波を食らった。

 

オレは痛みに顔をしかめながらも、すぐに回復アイテムである【宝玉】を噛み砕いた。

 

刹那、失われた生命力が全て回復した。

 

トランペッターの方はフラフラと多少揺れていたが、膨大な生命力を持っているのはどの魔人と変わりはないらしい。

 

すぐにラッパを吹き、魔法を降らせる。

 

【マハザンダイン】

 

「させないわ!」

 

【マハジオダイン】

 

クイーンメイブがそれに合わせるよう、魔法を撃ち、相殺させる。

 

オレはその隙を突き、魔法を唱えた。

 

【地獄の業火】

 

【絶対零度】

 

【竜巻】

 

【ショックウェーブ】

 

無理やり魔力を振り絞り、トランペッターの真似をしてオレも四属性魔法を乱発する。生憎万能属性の魔法は所持していないが。

 

しかしこの魔法はあらゆる悪魔の魔法を見てオレが最善と判断した技術を駆使して最大限のブーストをかけてある。トランペッターにも撃ち合えるはずだ。

 

トランペッターは打ち上げられた魔法の数々を目のない眼窩で見据えると大きく移動して避け始める。

 

しかし炸裂する魔法の数々に撃たれればさすがの魔人も避けきれまい。ましてや奴は【マカラカーン】等の防御魔法も張ってない。

 

「グアッ!」

 

ついに炎の直撃を喰らうとトランペッターはヒューンとこちらに墜ちてきた。

 

チャンスとばかりにオレは飛びあがり、手に業火を灯らせてトランペッターに叩きつけた。

 

「死ねッ‼」

 

【マグマ・アクシス】

 

ドォーン!という音とともにトランペッターは吹き飛ぶ。

 

しかし直後オレは戦慄した。

 

トランペッターは吹き飛びながらもラッパをこちらに向け、甲高い音を奏でたのだ。

 

【マハブフダイン】

 

突如、反動で動けないオレに向かって巨大な氷弾がいくつもいくつも飛んできたのだ。

 

マズイ。そう思った瞬間、

 

「させないッ‼」

 

クイーンメイブがオレを叩き落として攻撃の射線からオレを退かしたのだ。

 

しかしそれをしたらその氷弾全てをクイーンメイブが被ることになる。

 

その危惧の通り、氷弾の嵐にその身を撃たれた。

 

「メイブ!ぐっ!」

 

オレは叫ぶが身を地に叩きつけられて息を止めてしまった。

 

眩む視界でなんとか上に視線を向けるとクイーンメイブが墜ちてきた。

 

「ちぃ……!」

 

オレは舌打ちするとクイーンメイブをなんとかして抱き止めた。

 

「おい!大丈夫か⁉」

 

「えぇ。なんとか……」

 

そういうクイーンメイブだがあちこち体から血が出ていた。

 

だがこれぐらいならクイーンメイブは一瞬で回復できる。

 

オレはホッとして、クイーンメイブを降ろすと。

 

トランペッターが叫んだ。

 

「聞けいッ‼黄泉がやってきたわッ‼」

 

トランペッターはそういうなり、ラッパを吹いた。

 

【魔縁のラッパ】

 

その音は今までで聞いてきた中で一番美しいラッパの音であり。もっともゾッとする音だった。

 

その音を認識した瞬間。オレはゾッとした。

 

クイーンメイブが光に包まれ、爆発したのだ。

 

「はっ………?」

 

オレは間抜けな声をあげた。が、すぐに思考を戻す。

 

先程言った滅びがクイーンメイブに当たったのだ。

 

これで分かったことがある。

 

弱者というのは、恐らくこの場にいる生命力が一番低い奴のことを指すのだ。

 

クイーンメイブの強さはティターニアにもセイテンタイセイにも及ばない。だが、この場で一番低いのが生命力とするなら、氷に撃たれたクイーンメイブになる。

 

これが分かってもうかうかしていられない。次に来るのは救いだが、その救いが向けられるのは攻撃を受け続けたトランペッターなのだ。

 

つまりあの膨大な生命力がもとに戻るそれは絶望的な展開だ。

 

オレは貴重な【反魂香】を使い、即座にクイーンメイブを生き返すと即座に召喚するという行為を3秒で片付け、戦列を立て直した。

 

「ブハッ!あいつ、よくもやってくれたわねぇ……!」

 

クイーンメイブはトランペッターを憎々しげに睨むとそこまで飛んだ。

 

オレもトランペッターに向かってジャンプした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く戦況は押しきれないという最悪のパターンに陥った。トランペッターは魔法の乱射乱撃でこちらを寄せ付けないのだ。

 

そして最悪の言葉をトランペッターは叫んだ。

 

「見よ!我が神は救いたもうぞ‼」

 

【神恩のラッパ】

 

トランペッターの清らかな音とともにトランペッターが回復してしまったのだ。

 

あの再生力はオレがよく知っている。トランペッターはラッパの一吹きで大量の生命力と魔力を補充してしまったのだ。

 

「なんてやつだ……!」

 

まさに終わりの天使。終焉と神威。あらゆる存在が乗り越えられないその二つの壁を体現しているかのようだ。

 

しかしそれならそれで構わない。その力を持ったトランペッターのことを憎みはしない。

 

だがその理不尽さにオレが燃えないということもない!

 

「イヤァアアアアアァァァァァァァァア‼」

 

【神恩のラッパ】を吹かれて後、オレはついにキレて甲高い声とともに飛びあがり、魔法の雨を潜り抜けてトランペッターに斬りかかる。

 

トランペッターもお得意のラッパを鳴らす。

 

ギャリン!パァン!

 

音で壁でも作ったのか不可視の壁に刃が止められる。

 

「フッ」

 

オレは刃を捨て、壁を殴り続けた。

 

「死ね………死ね…死ね死ね死ね死ね死ね死ね‼」

 

「我が魂、未だ暮れること無し‼」

 

互いに気合いの声をあげると一際大きな衝突音とともにオレが吹き飛んだ。

 

「ぐっ!マズイ!」

 

オレは眩みながらもトランペッターのほうを向いた。

 

トランペッターの方も衝撃に打たれて目を回したのか翼を震わせていたがすぐに立ち直り、ラッパを吹いた。

 

【メギドラオン】

 

迫り来る万能の魔法。立ち上がる暇はもうない。

 

オレは腕を交差させて身を固める。万能魔法は防ぐことはできなくても軽減させることはできる。

 

「ぐはっ‼」

 

だが強力な最上級万能魔法。それで無事でいられるはずがなかった。

 

オレは吹き飛び、背に地を擦りながらブレーキをかける。粗い止めかただが、構っていられない。

 

オレは痛む体を鞭打って立ち上がる。ティターニアが回復魔法を唱えようと急いでオレに近づく。

 

オレはそれを支援するためにいつでもトランペッターの魔法を相殺できるよう魔力を練ようとした。

 

だが、トランペッターの方を向いてオレは得体の知れない不安に駆られた。

 

トランペッターが、ひどく遺憾だと言わんばかりに顔を少し伏せているのだ。なぜだ。なぜ、そんな素振りを……まさか……まさか!

 

八つの刻が……来た?

 

「ちくしょう!」

 

オレは急いで物置空間を呼びだし、宝玉を取ろうとした。

 

だが、遅い。

 

【魔縁のラッパ】

 

終末の喇叭が、鳴らされた。

 

オレの体に光が包み込んだ。それはあまりにも美しく、残酷な白だった。

 

脳裏でそんなことを思いながら、

 

オレの体が炸裂した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





零時君、死す。

まだ完結ではないですよ⁉分かってると思いますが!まだ続きますお願いします今後とも贔屓にしてください!


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