真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中) 作:ブラック・レイン
ダンテがいたせいでこいつよりもベルゼブブに苦戦したのが作者の思い出……メタトロンもかなりチート耐性を持っていたのに……。
アマラ深界第5カルパ。そこは地獄と言って良い。
神話でも魔王・邪神レベルの悪魔。難解な迷路。どれをとっても凶悪の一言。
だが凶悪ごときではオレ達を討つには……
「脆い!」
オレは【ゼロス・ビート】で敵の群れをズタズタにした。
弾幕の濃さ、威力。どれをとっても段違いに強くなったこの技はここにいる悪魔の群れを一掃してなお、釣りがでるほど強力だ。
他方ではダンテがすばやい動きで敵を翻弄しながら銃と剣で敵を屠っている。その動きのキレ、技、速さ。どれをとっても圧倒的の一言。
もちろん仲魔達も強い。あの地獄を歩いてきたのだ。生半可な強さな持っていない。
この程度の場所。死のうと思っても死ねない!
オレは死の気を固めて敵に放ちながら先に進んだ。
第5カルパを進むと不思議な扉があった。
汝の真の友を我に示せという扉だ。それを示せば開くということだろうか。
だが真の友………オレの真の友……千晶、勇?
一瞬そう思うが首を横に振る。もはやあの二人を友などと語れまい。道を違えたときから、その言葉はあの二人に使えなくなった。
なら誰だ?オレの、真の友……
もしかして……
オレはふと思いだし、クイーンメイブを召喚した。
「どうしたの零時?」
首をかしげて問うクイーンメイブ。彼女はクイーンメイブになる前、オレの最初の仲魔だった。
小さく、それでいてかなり頼もしかった相棒ともいえるべき存在。仲魔が友なら、これを開けるのは……
「クイーンメイブ。これに触れてみてくれ」
「これって……うわっ、趣味悪い扉!私だったら即魔法で始末するレベルね……」
クイーンメイブはぶつぶつと扉に文句を垂れながら扉に触れると、
扉が歓声をあげた。
「おおっ!汝は真の友を持つ者か!通るが良い……」
その言葉を言い終えると扉はスルスルと開き、オレ達を中へ誘った。
何があるのだろうとその部屋を見渡すが、
「なんだ……何もないのか?」
真の友を鍵にするなんておとぎ話みたいなこと言ってまさかの空っぽ。オレは内心で落胆しながら去ろうとした。
その時だった。
クイーンメイブが驚きの声をあげた。
「どうした?」
オレが問うものの、クイーンメイブはオレの声に取り合わない。苦しげに身をよじる。
「何……!力が……溢れて……!」
瞬間、カッ!という音という音とともに雷がクイーンメイブの身を打った。
あまりの轟音と閃光に目を瞑るが、すぐにそれを見開く。クソッ!まさか罠とは……!
そう思ったオレの予想は意外な形で裏切られた。
クイーンメイブがいた場所。そこにいたのは小さな女の子の悪魔だった。
赤い目。青いレオタードのような服を纏い、その背には綺麗で小さな翼が一対生えていた。
妖精 ピクシー。クイーンメイブになる前の、その前の姿。
オレは悟った。クイーンメイブは殺されたのではない。その姿を戻されたのだと。
だがその力は退化はしていない。むしろ増幅しているようにも思えた。
ピクシーはキョトンと自分の体を見ていたが、オレの方を見るとクスクスと笑った。
「なぁにびっくりしたような顔しているのよ。あ、それともまたこう言って欲しいの?」
ピクシーはくるりと可愛らしく回り、こう言った。
「『私は妖精ピクシー。コンゴトモヨロシク』……って」
「……あぁ、満足だ」
いきなりのことでびっくりしたがいつもの調子のピクシーに苦笑し、オレは手をピクシーにむけて伸ばした。
ピクシーは一切の逡巡もせずにその手を、小さな手で触れた。
こうしてアマラ深界で、クイーンメイブはより強力になってピクシーに戻った。
それはとても奇妙ながら、オレにとある感慨を与えてくれた事柄になった。
そこからさらに進み、第5カルパ奥地。ベルゼブブと戦ったあの広間によく似た場所に出た。
ここに強力な悪魔がいた、ということはない。だが、
「感じる。忌々しい力の気配が……」
混沌王の力。それが怒りにざわめく。
ダンテも感じたようで口笛を吹いた。
「カミサマのお仲間さんが来たようだぜ?」
そしてその言葉に反応するように声が聞こえ始めた。
「………聞こえるか、零時。我の警告に逆らい、お前はあまりに闇に傾きすぎたようだ」
どんどん気配が濃くなる。広間を中心に、清々しくも穢らわしい力が満ちる。
「もはやお前を許すことは出来ぬ……我はあの堕ちた天使の企みを……新たな悪魔の誕生を見過ごすことは出来ぬ」
気配は、ついに目視できるぐらいに濃くなる。眩しいまでの光の気にオレの力が殺意に湧く。
「そして悪魔を生むためのメノラーを選んだお前の罪もまた許しがたい。魔人よ!魂まで闇に染めた悪魔よ!」
ドォン!という音とともに一体の強大な天使が舞い降りた。
「聞けい!そして震えよ!我が名はメタトロン!我と神とは1つなり!」
天使は、大天使メタトロンは聖なる威声を轟かせるとオレ達を見下ろした。
「我が主の意を受け、汝を討つ!人に非ず、闇に傾き生きる者よ!今こそ、神の怒りを受けよ‼」
メタトロンはそういうと目を光らせ、己の力をその身に放ち始めた。
オレはその力を、威を受けてなお、その天使に向けて怒り狂った。
「神の怒り?怒りだと……?その程度の怒りかよ。神」
オレは『小さく見える』その巨体を見上げ、舌を出して嘲笑した。
「殺す。殺してやる。神に属する者、すべてこの憎しみで焼き尽くしてやる‼こいよ、神の傀儡!」
「遺言はそれだけかァ‼」
メタトロンはそう言うと拳を振り上げ、オレに向かって振り下ろした。
オレは力を拳に籠め、それを正面から迎撃した。
メタトロン。その威は確かに悪魔の中でも強大だった。
ベルゼブブ以上の力。そして耐久力。トップクラスの悪魔と言えるだろう。
だが神と1つなり。この言葉は偽りだ。オレの全てを奪った存在は………
「こんな矮小な存在じゃねえ‼」
オレは雄叫びをあげながらメタトロンの顔を蹴り抜いた。
「グオオッ!」
メタトロンは仰け反り、その隙にオレは【絶対零度】をぶちこむ。
ガガアァン‼という音とともに巨大な氷の塊がメタトロンを直撃した。
「おのれぇ……!抗うか‼悪魔よ!」
「怒り心頭なところ悪いんだが……オレを無視するなよ?」
【スティンガー】
ダンテが割り込むように剣をメタトロンに突きいれる。
万能属性の攻撃がメタトロンの頑丈性を無視してその命を削る。
「ガアァァ⁉」
再びノックバック。その隙にクイーンメイブを筆頭とする仲魔達が攻撃を喰らわせる。
「おのれ……!神よ……この悪魔達を屠る力、我に授けたまえ……!」
メタトロンがそう言い、祈るように両手を広げると目が光り始めた。
その瞳に力が集まり、それをメタトロンは勢いよく放った。
【シナイの神火】
ギュン!という音とともにレーザーが放たれ、地面にそれが当たると大爆発を起こした。
「ちぃ!」
さすがに大技。オレや仲魔達が体のあちこちから血を噴き出しながら吹き飛ばされる。
ダンテは空中にヒラリと身を踊らせて避けていた。
その余裕な態度に腹を立てながらオレは反撃の技を放った。
全身を反らし、生命力を顔面に溜めてそれを放った。
【螺旋の蛇】
ズガァン‼
無彩色の極太レーザーがメタトロンを直撃する。
「ぬわぁああ‼」
メタトロンが耳障りな悲鳴をあげる。
あぁ死んでほしい。滅ぶるべき存在がなぜ死なぬのか?
運命によって死ねぬのなら。
オレによって死ねよ、神の人形。
オレは死の力を腕に織り混ぜた。瞬間、腕から血が流れ出すが無視する。
これはオレのオリジナル技。マガタマにも頼っていない。だがこの力は……無念の果てに死んでいった混沌王達の死の力。
生半可な力では、無い!
黒い光を纏う腕をメタトロンの顔面を狙って振り上げ、そして全力でそれを振るった。
「【滅爪撃】ッ!」
オレの小さな手で振るわれたとは思えないほど巨大な力が音もなく、メタトロンの顔を、頭を抉った。
いや、抉ったとも言えない。消滅させたとも言うべき滅びがメタトロンの命を一抹の疑いもなく降った。
それはまるで、受胎で消えた建物の如く。
メタトロンは残された体を崩し、全てをマガツヒに変えた。
オレはシュタ!と軽々しい音を立てて着地する。
仲魔達が歓声をあげ、ダンテがパンパンと拍手をする。
当然だろう。相手は神直々に送られた来た大天使のなかの大天使。下手をすれば大天使長よりも位が高いとされるあのメタトロンを容易く屠り去ったのだ。
【滅爪撃】。【アイアンクロウ】に死の力を織り混ぜた万能呪殺攻撃。
あれほどの天使を呪殺するには及ばないが、万能属性の本領……万物を滅ぼす力を得た【アイアンクロウ】はその使い勝手の良さを幾分か失ったが威力は見ての通りである。
この力さえあれば、憎き大いなる意思を討てる。
そう確信するオレは仲魔達に奥に行くぞと合図した。
だが死の力単体では勝てやしない。相手には軍がいる。こちらも対抗できる戦力が必要だ。
この地獄に潜む闇の軍勢。そして……
それを統べる王も、な………。
オリジナル技出ました。タグに書いたほうがいいのかな?
死の力を得たことにより零時の覚える技、覚えていた技はいくつか強化されています。オリジナル技はまだいくつか登場予定です。
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