デスペラードM ✕ G 終焉へ導く5人の風   作:BroBro

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この小説は深夜のノリでお送りしております。
では、続きです。


3人目の悪魔勢

 

 

 

『サンダウナーがunknown、彼の言う《monsoon》を襲撃してから丸一日が経過しました』

 

『サンダウナーの報告によるとunknownは確実に仕留めたとの事です』

 

『ですがグレゴリの調査隊が確認した所、現場にそれらしき遺体は存在せず、確認されたのはwhite bloodと呼ばれる液体だけでした』

 

『更なるサンダウナーの報告によると「戦闘直後グレモリー家が戦闘に介入してきたため、死体はその場に置いてきた」との事です』

 

『その際にサンダウナーはunknownの生死を確認していませんでした』

 

『我々調査委員はunknownが未だ生きていると仮定しています。unknown自体は恐らく悪魔の手に渡り、蘇生活動が行われていると思われます』

 

『unknownは我が同胞を1回の戦闘で50人殺害しました。その中にも中級の力を持った者がいましたが、その者も抵抗すら出来ずにこと如く消されました』

 

『unknownの攻略法についてサンダウナーは何故か口を割りませんでしたが、生き残りに寄ればunknownは自由自在に体を分離でき、周りの車等の物を触れもせずに放ってくる等の攻撃を受けたそうです』

 

『我隊の間でもunknownに対し『殺戮を生み出す嵐』と言う声が上がり、恐怖に震える者が後を絶ちちません』

 

『あの危険分子が悪魔に渡るのは危険と思われます』

 

『………はい、例の『無の破壊龍』は動作テストに入りました。それがなにか?』

 

『…………使うのですか?ですが、『無の破壊龍』1機を起動させるだけで街1つを壊滅させてしまいます。アレを使うのは決戦の時だけの予定だったのですが…』

 

『……了解しました。では最終テストを終了次第、《遠型 メタルギアRAY》と《刀型 メタルギアRAY》を駒王学園へと向かわせます』

 

『はい、コカビエル様の仰せのままに…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………各機能回復。電磁力最大120%起動可能。現記憶修復率08%。大脳をセンサーに接続。赤外線、暗視、録画、遠視、生態反応モードの反映を確認。義体メモリに保存されていた2つの新機能をアンロック。全機能起動を確認。全機能低下時刻から18時間38分08秒。現時刻13時10分56秒。義体名《monsoon》再起動開始』

 

 

 

ヴヴゥゥンン……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……?」

 

 

視界が闇に包まれる中頭に響いた機械的な音声の後、私の視界に色が取り戻された。

 

目の前に広がるのは廃工場の天井ではなく、見慣れない様々な文字が書かれている白い天井だった。

 

シャンデリアじみた光がチカチカと私の体を照らす。私はベッドで横になっているらしく、体には妙に紅いふかふかの布団が掛けられていた。

 

一体どう言う状況なのだろうか?私は確か人間に危害を加える悪魔を討伐に行く道中、サンダウナーと名乗る男が私に襲って来た為、やむなく交戦した。

 

サンダウナーは背部に搭載されたシールドで私の攻撃から身を守り、サンダウナーの目にも止まらぬ連撃に私は圧倒させられていた。

 

交戦から約5分で私は地に膝をつき、死を覚悟した。その後、私の名が呼ばれた気がしたがその時には既に私自身に意識を定着させる力は残されていなかった。

 

そう言えば気になる事があった。私が意識を失う前、サンダウナーはなにか呟いていたきがする。

 

 

『お前も昔の俺と同じ、記憶喪失者か』

 

『安心しろ、今は殺さん』

 

『サム達に宜しくな、モンスーン』

 

 

記憶喪失者…奴も昔は記憶が無かったのか?だとしたら奴はどうやって記憶を取り戻したんだ?

 

サムとは誰だ?達と言う事は他に誰か居ると言うことなのか?昔会った自らを天使と名乗った奴と繋がる物がありそうだ。

 

どちらにせよ、奴にまた話を聞かなければならない時がくるだろう。

 

 

「負けた……」

 

 

初めて敗北を味わった。

 

どうやら私は自分の体の機能に慢心していたらしい。奴は今までの堕天使の様に簡単に倒れてくれなかった。

 

それどころか私の攻撃をこと如く防ぎ、更には堕天使共の光の槍よりも速い攻撃を繰り出してきた。

 

それに私は対応出来なかった。なす術なく切り刻まれていく私の体。その感覚は今でも体に残っている。

 

この敗北を忘れてはならない。私には敵の攻撃を躱す速さと、敵の反撃を許さない連撃速度が足りてない。

 

なんとか体の使い方を覚え、早々に鍛え直さなければならないだろう。そうしなければサンダウナーには勝てない。

 

奴を倒し、そして情報を得るには何としてでも私自身が強くならなければ……。

 

そして妹達を探す。10年間も家を開けていたのだ。私が生きている事を伝えなければならない。

 

体を鍛え、悪魔を探す。目が覚めてから5日間、必死に白音と黒歌の情報を探し回ったがまだ何も掴めていない。

 

この眠っていた10年間を取り戻さなくては…。

 

決意を新たに、私はこの場所から抜け出そうとベッドから起きる。

 

 

「アーーイ!!」

 

「アー? アー!」

 

 

私が起き上がった瞬間、私の体の上に鳴き声と共に4つの黒い球体が飛び乗る。

 

この球体は私の義体温度が上がり、10年間機能停止状態だった私を修復した小さいドクター達だ。

 

こんな形だが実力は確かだ。恐らく今回私を修復したのもこの球体達の起き上がったお蔭だろう。

 

コイツらが私をここに運んだのか?と言うよりここは何処なんだ?

 

 

「アーイ」

 

「アー」

 

「ア」

 

「……」

 

 

どうやら上手く言い表せないようだ。さっきから身振り手振り頑張って教えてくれているが全く分からない。

 

 

「アー!」

 

 

そんな混乱状態の中、4匹の中の一匹が何かを思い出した様に一方を指差す。

 

その一匹が指さした先には大人1人が足を伸ばして寝転がれる程の大きさのソファがあり、そこに毛布が掛けられている。

 

その毛布はソファに掛けられてるにしては不自然な程盛り上がっていて、毛布の下に誰かが眠っている事が推測出来た。

 

あそこにいる者が此処の事を知っているのだろう。もしかしたらこの部屋の所有者かもしれない。私と同じ部屋で寝ている意味はわからないが、後で聞けば分かるだろう。

 

一先ず私の上にいる球体達を退かす。そして私はベッドから起き上がり、ソファへと足を運ぶ。

 

どうやら私は足の方から見ているらしく、ソファにいる者の顔はこちらからでは確認出来ない。

 

更に近づいてみる。

 

 

「すぅ……すぅ……」

 

 

数歩近付くと寝息が聴こえてきた。

 

この寝息……聞き覚えがある気がする。

 

 

「まさか……」

 

 

私は眠っている者の顔を覗き込む。

 

毛布に顔を埋めているそれは、純白の髪をしていた。その色は私の妹の1人である白音にも似ている。

 

いや、似ていると言うレベルじゃない。私が眠っていた10年間の間に白音は既に高校1年生位にはなっているだろう。

 

だとしたら今の白音はこのソファで寝ている娘と同じ位か?いや、にしてはこの娘も随分小さいな。小学生か中学生位にしか見えないが……。

 

 

「うぅ……ん……?」

 

 

そんな考察をしている時、ソファで寝ていた娘の目が開いた。

 

ムクっと眠気眼で起き上がる少女。そこで、今まで見えなかった左頭部が起き上がる事によって見えた。

 

少女の左頭部には、私が昔白音にくれてやった黒猫の髪留めが付いていた。

 

まさかこんなタイミングで出会うとはな。

 

ソファに寝ている少女白音は、真横にいる私に顔を向けた。眠たそうに細めていた瞳が、だんだんと大きく見開き始める。

 

 

「おはよう、白音」

 

 

私は昼にも関わらず、いつもの様に朝の挨拶をする。

 

瞬間、私の胸に懐かしい衝撃が走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オカルト研究部部室。現在の時刻は夜の7時を回っており、辺りは既に闇に染まっている。

 

 

 

「……と言う訳だ」

 

 

そんな中俺、サムエルとアームストロングとリアス達は昼間に目が覚めたモンスーンの話を聞き終えた。

 

奴は約11年前にこの世界にやって来た。奴は記憶を失っており、デスペラード社の頃のモンスーンでは無く全く別のモンスーンとして生きていた。

 

そしてこの世界に来て1年後、何らかの理由でモンスーンの義体がフリーズ。義体の緊急対策機能として近くにいる味方サイボーグに救難信号を送った。

 

たまたま近くに現地修復型仔月光が徘徊していた為、その仔月光4機に救助支援信号を送った。だがモンスーンの義体は特殊な為、修復には約10年の月日を費やした。

 

そして修復が終了し、義体が再起動したのがつい5日前。

 

モンスーンはこの5日間、堕天使やはぐれ悪魔等の人間に危害を加える奴らを殺していたと言う。

 

そして昨日、はぐれ悪魔を処理しに行く途中サンダウナーに接触。交戦したが記憶が無いモンスーンは実戦経験がまだ浅く、サンダウナーに敗北した。

 

そこに俺達が来たと言う訳だ。

 

タイミングが良いやら悪いやら分からないが、まぁ昔の仲間が無事なだけ良かったのだろうな。

 

ここで何かを考え込んでいたリアスがモンスーンに声をかける。

 

 

「大体の事情は分かったわ。貴方の事はサムから聴いていたけど、記憶が無いのならそこまで危険視する必要は無さそうね」

 

 

俺は昨日モンスーンを回収した際、モンスーンについて念のためリアスに教えた。

 

2万人中6人しか生き残れなかったと言うクメール・ルージュの大虐殺の生存者であるモンスーンは、プノンペンのKILLING FIELDで人類に絶望を覚え、殺戮のミームに囚われた。

 

殺戮と憎悪の連鎖を撒き散らす化け物と化したモンスーンは、人を殺す事に一切の感情を持たない。ただ自分が何かを殺す事は自然の摂理だと考え、何百もの人間やサイボーグを殺してきた。

 

そんな話をリアスにしたら余計な警戒心を生んだらしく、終始モンスーンを気にしていたようだ。

 

 

「それで、お前達は私をどうする気だ?」

 

 

モンスーンがリアスに話す。

 

 

「もしもの時のために貴方は私の目の届く所に居てもらうわ。処遇は彼等と余り変わらないから人道的な面では心配いらないわよ」

 

「了解した」

 

 

モンスーンはどうやら俺達と同じ様な生活を送る様だ。奴はこれから同居人となる俺達に顔を向け、挨拶をして来た。

 

 

「これから宜しく頼む、サム、アームストロング」

 

「ああ、宜しくな」

 

「………」

 

 

俺が挨拶を返し、おっさんが会釈する。どうもアームストロングのおっさんは今のモンスーンに納得がいかない様だ。

 

そんな俺達を差し置き、モンスーンはリアスと更に話し合う。

 

 

「一応聴くけど、貴方の目的は何?ただ人間や に害を加える者を処分していくだけじゃ無いでしょう?」

 

「私は10年前に別れた妹2人を探している。1人は見つけたが、もう1人は見つけられていない」

 

「妹?」

 

「そこにいる白音だ」

 

 

妹?アイツに妹なんていたのか?白音って誰だ?

 

奴は自分の妹に指をさす。その先にいたのは、小さい椅子に座っている塔城子猫だった。

 

 

「えぇ!?」

 

 

話を聴いていた一誠が驚きの声を上げる。部員達も流石にざわつき始めた。

 

それらの声に続き、リアスが子猫に真意を問う。

 

 

「子猫、彼の妹って話は本当なの?」

 

「……本当です。血は繋がっていませんが…」

 

 

血は繋がっていない、つまり養子と言う事だ。どっちが養子なのかは分からないが。

 

 

「……分かったわ。ありがとう、子猫」

 

 

リアスが再度モンスーンに向き直る。

 

 

「あの子がここにいる理由は今は言わないわ。あの子は塔城子猫って言うの。間違えないでね。あと、後で色々と子猫と話し合って頂戴。それで色々分かると思うわ」

 

「……了解した」

 

 

2人になにやら重い空気が流れる。何の話をしているのかも分からず、話に割り込めない。割り込む気も無いんだが。

 

どうやら何やら深い事情がある様だ。あとでモンスーンに聞いてみよう。

 

 

こんな様に、この後も何気ない話し合いをした。

 

何か大事な話をしていた気がするが、生憎眠いので聞く気にならなかった。意思(ミーム)

 

まぁザックリ言えば、今日から奴は俺達の仲間になったと言う事だ。いやー、良かった良かった。

 

 

「帰って寝ろ」

 

 

アームストロングが俺に何か言ってきているが、残念ながら全く興味無い。

 

俺は昨日完徹したんだ。今日はもう寝るからな。誰がなんと言おうと寝るからな。もう今日はモンスーンとかどうでも良い。とにかく俺は寝たいんだ。

 

視界が暗くなっていく中、俺は誰かにその言葉を言い続けた。

 

 




グダグダでしたね。今回は本当に申し訳ないと思う程グダグダにしてしまいました。
最後にはサムさんには作者の気持ちを代弁してもらいました。

そして冒頭の《メタルギアRAY》は何なのか…何なんでしょう?
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