テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2 で、作ってみた   作:609

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マイソロ2 五代目ディセンダー 第二十三話 後悔

それから二・三日、レイノアは頭を押さえていた。

それプラス、初代の結界について色々、対策を組んでいた。

この前のあれで、世界を覆っている結界は大分修復された。

クラトスのお守りも一つにできた。

初代の結界に手を出してきたという事は、レオンは本気になったということ。

なら、これからレオンはどう手を出してくるか。

だが、レイノアは勢いよく立ち上がり、叫んだ。

 

「馬鹿な!四代目の奴、どうやってゲーテに干渉を……くそ‼」

 

レイノアは「すぐに戻る」と彼等に言って、出て行く。

 

 

レイノアは世界樹の上まで来ると、心臓を押さえた。

 

『流石に痛覚を失っても、世界樹とのリンクは切れないようだな。このままでは、世界に負が流れ出す。そんな事はさせない!』

 

彼ら《子供たち》と、この世界を守ると約束した。

今度こそ、その約束を果たす。

レイノアは翼を大きく広げ、ゲーテと世界樹の抱える負を自身の中に移す。

それによって、ゲーテは落ち着いた。

世界樹も、安定し始める。

レイノアはそのまま、世界樹の枝を取り、お守りを創る。

 

『これをアンナに渡せば、守りは強固される‥が。アンナは、絶対にロイドを離さないだろうしな。』

 

レイノアはお守りを創りながら、家に戻った。

しかしそこには、燃えた家と瘴気しか残っていなかった。

彼女はすぐに土地の記憶を見て、何があったのか視た。

魔族が攻めて来て、彼等は急いで逃げ出したようだ。

 

レイノアは急いで、クラトスを探す。

そして瞬時に、そこに移動する。

彼女がそこに着く。

レオンの存在に気付く。

同時に、互いにレディアントを解放させた。

 

「「レディアント完全解放‼」」

 

レイノアとレオンの激しい戦いが、始まった。

彼女も、彼も、翼を広げる。

互いに飛び回りながら、戦い続ける。

そんな中でも、クラトス達が気になっているレイノア。

と、レオンがクラトス達に向かって、飛んで行く。

 

「クラトスさん、すいませんね。貴方達には、消えて貰う。」

 

クラトスはとっさに、アンナを押し出す。

それにより、クラトスだけがどこかに消えた。

アンナは悲痛な叫びを出していた。

レイノアは、クラトスがどこに飛ばされたか探すが視付からない。

彼女は、アンナとロイド、ノイッシュを掴み、何処かに瞬時に飛んだ。

 

「ここはどこら辺だ。……くそ、クラトスは何処か解らない!」

 

レイノアは辺りを視て、危険がない事を確認する。

さらに飛ぼうとするが、消耗が激しかった。

彼女は野営の準備をして、アンナに言った。

 

「アンナ、これを。お守りだ。結界が、お前達を守る。」

「だったら、それはロイドが持っていて……」

 

と、ロイドの首に掛ける。

ロイドは、ノイッシュの背に眠っている。

レイノアは近くに魔族の反応を掴み、早めに対処しようとする。

 

「アンナ、もしもの時は、お前の判断で逃げろ!ノイッシュ、二人を頼んだぞ。」

 

レイノアは、魔族の元に駆け出して行く。

 

 

残されたアンナは、ロイドを必死に守る。

守りながら、走り続けている。

だが、襲われそうになった所を少年に救われた。

その少年は、自分達を襲った者だった。

しかしアンナは、彼を敵とは思えなかった。

 

「君達、駄目だよ。彼等を殺しては……早く下がれ!」

 

だが、上級魔族が笑いながら言った。

 

「くははは、四代目世界の守り手《ディセンダー》よ。そちは世界を壊そうとするのに、あの五代目のものは壊したくないと言う。全く、何と矛盾しているのか……」

「……それは、俺の勝手でしょ?君達は、僕の指示した下界人を殺せばいい。」

「いつまでも、我々がそちに従うと思うたか!」

 

と、後ろの彼等を襲う。

アンナは、ロイドをノイッシュの方へ渡す。

しかし、そちらにも魔族が向かう。

レオンは二人を助けようとする。

だが、どちらかしか救えない。

それに気づいたアンナが叫んだ。

 

「私より、あの子を‼」

 

彼は、ロイドを助けた。

ロイドは気を失っていた。

彼は、すぐに魔族を一掃した。

アンナに近づき、彼女を視る。

かなりダメージが大きい。

レオンは背後に殺気を感じた。

と、そこにレイノアが斬り掛かって来た。

彼はすぐに離れる。

 

レイノアは、アンナを視た。

すぐに、治癒術を掛ける。

だが、中の瘴気が強い。

レイノアはそれを、自分に移す。

だが量が多く、彼女は何十回も、自分自身を殺し続けた。

それが解るからこそ、レオンはレイノアに言った。

 

「おい!それ以上やったら、君ですら持たないぞ!」

「黙れ!私は、貴様を絶対に許さない‼覚えていろ、必ず、貴様を殺す‼」

 

レオンは目を見開き、瞳を揺らす。

だが、レイノアには解らない。

いや、気づけなかった。

彼が心配する理由も、何故あんな表情をしたのかさえも……

レイノアは、この場からアンナ達を連れて飛んだ。

 

 

ーードワーフ族の男は、自分の住んでいる家から光を見た。

それが、森から放たれたものだと分かる。

男は斧を持って、そこに向かった。

それは魔物が暴れているか、もしくは何者かが何かをしていると思ったからだ。

だが、それは予想と違った。

男が見たのは、泣きながら女性に光輝く剣を刺した少女の姿と、大きな声で母親に叫んでいる幼い子供。

そしてそれを守るように、そして近付けさせないように、犬のような生き物がいる。

 

レイノアは先程の場所から離れた所で、アンナの治療を再び始めた。

その間にも、クラトスの波動を探す。

 

『くそ!四代目め‼︎クラトスを何処に飛ばしたのだ……クラトス‼』

 

と、アンナが苦しみ出した。

レイノアは光を強くする。

 

『このままじゃ、ジャックと同じになってしまう。それだけは駄目だ……それだけでは……‼︎』

 

レイノアはレディアントで、アンナを刺した。

そして丁度そこに、ドワーフ族の男がやって来た。

レイノアは翼も広げたまま、レディアントも解放したままの姿だ。

だが、彼女は気にせず剣に力を込める。

すぐ傍で、ロイドが怯えている事も、泣き叫んでいるのも知っている。

だが今、これを止めればアンナが魔族の手に落ちてしまう。

だから彼女は、これを止める事が出来なかった。

一・二分経ってから、彼女は剣を抜いた。

ドワーフ族の男が、状況を掴めないままでいた。

が、我々の傷に気付いて、近付いて言った。

 

「何ってこった……こりゃあ、相当ヤベーな。俺の家がここから近い、そこで手当てをーー」

 

レイノアは、ドワーフ族の男の腕を掴んだ。

そしてその男に、怒鳴りながら言った。

 

「何所だ!貴様の家は‼︎いや、強くその場所を思い浮かべろ!早く!ノイッシュ!」

 

ドワーフ族の男は言われるがまま、家の場所を懸命に思い出す。

ノイッシュはロイドをくわえて、こちらに掛けて来る。

レイノアは男の家に飛んだ。

彼女はドワーフ族の男の家のベッドに、アンナを寝かせ、再び治療に掛かる。

ドワーフ族の男は、ロイドをなだめながら、その光景を見守る。

 

「アンナ、このままお前を殺させはしない。ジャックのようにはしない。だから……だから!」

 

レイノアは泣いていた。

こうなるのが嫌で、ずっと嫌で関わる事を避けていた。

なのに自分は関わった。

知っていた、世界の守り手≪ディセンダー≫である以上、こうなる事は予想できた。

巻き込んでしまうと。

いつの間にか、忘れていた。

自分が何者であるのか。

自分が過去に何を失い、自分の手で壊してしまったか。

と、レイノアの頭に、アンナの手が乗る。

おそらく、レイノアの表情を見だからだろう。

彼女の頭を優しく撫でる。

 

「ごめんね、レイノア。私、貴女の母……親になったのに……こんなに弱くて。」

 

レイノアは泣きながら、アンナの手を強く握った。

アンナのその姿は、ジャックの時と同じだ。

弱弱しく、脆い。

下界人ほど、そう言う生き物であること。

あの時と同じ、悲しみと失うと言う恐怖。

 

『私は、私は……お前の事を……』

 

レイノアは、さらに彼女の手を強く握り締める。

 

「……まだ死ぬな。それに、私の母ならまだ死ぬなよ。」

「そうね。私、まだ何も……貴女にして上げられなくて……クラトスにも、ロイドにも……」

 

レイノアは唇を強く噛む。

 

『違う!お前は教えてくれた。再び、あの子達に会う為のきっかけを……その一歩を、私にくれた。私はお前の……』

 

レイノアは、握るアンナの手に頭をつけ、

 

「私は……お前の明るさに、救われた。秋信に会いに行けたのも、エルシアに夢の中で話せたのも、お前のおかげだ。クラトスも……父さんもちゃんと、私が探して来る。だから……だから、死なないでくれ、母さん‼︎」

 

アンナは嬉しそうに、涙を流した。

彼女はドワーフ族の男に、礼と謝罪を言った。

 

「申し訳ありません。見ず知らずの私達に、手を貸して頂き……ありがとうございます。私は、この子達の母親の……アンナと言います。……お願いです、この子達の父親が来るまで……この子達を……ここに置いて下さい。ご迷惑……なのは重々承知しています。ですが……どうか。」

「安心しろ、これも何かの縁だ。俺が、出来るだけの事はする。だから、安心しなさい。」

 

その言葉に、アンナはもう一度お礼と謝罪をして、ロイドを呼んだ。

ロイドの頭を撫でながら、言った。

 

「レイノア、私の娘。例え……世界や他の人が……それを否定しても……貴女は私の子よ。」

 

アンナは不安そうに、悲しそうに見上げているロイドを見て、

 

「ロイド、クラトス……お父さんのように強く……そして、優しい子に育ったね。」

 

そう言って、ロイドの頭を撫でていた手が床に落ちた。

ロイドは動かなくなった母を、必死に揺すりながら呼んでいる。

レイノアは声を殺して泣いていた。

彼女はこれを知っている。

この状況に似た光景を過去に見た。

救えなかった。

守れなかった。

大切な、大切な家族を。

母親を。

なにより、また奪ってしまった。

大切な人の……大切な人を。

 

ドワーフ族の男は、彼等の気持ちが収まるまで、それを静かに見守っていた。

そして、彼女は決意する。

 

『救えなかった。奪ってしまった。これは私が、犯した罪だ。アンナを……母さんを救えなかった。ロイドから母親を奪ってしまった。四代目……私は、貴様を絶対に許さない‼そして何より、私は自分を許さない‼︎』

 

彼女の瞳は、ゆっくりと赤く染まっていく。

それは、怒りの炎のように、赤く、赤く、染まっていた。

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