テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2 で、作ってみた   作:609

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マイソロ2 五代目ディセンダー 第三十五話 それぞれの想い

レイノアは立ち上がり、レディアントの解放を解く。

歩きながら、翼をしまった。

レイノアはロイド達に近付き、ダイクを見据えた。

彼には自分が、世界の守り手≪ディセンダー≫と言うのは言ってある。

だが、ロイドとの約束も、ある意味果たせていない。

クラトスが、彼に言ったとは言え、自分は彼に厄介ごとをずっと押し付けていた事になる。

なにより、目が覚めてからは、この家に訪れるも、彼には会わずにいた。

彼女はロイドの時のように、なると思った。

だが、違った。

 

「久しぶりだな、嬢ちゃん。元気そうで、何よりだ。」

 

レイノアは驚いた。

長い間、放置していた自分に対して、笑顔を向けて来るとは思わなかった。

しかし彼女が何かを答える前に、ルーク達がやって来た。

ルークが、こちらにやって来て、レイノアに怒った。

 

「おい、ディセンダー!お前、あそこから落ちるの解っていて、黙っていたんだろ!」

 

ある意味、彼に感謝した。

お蔭で、彼女は平静でいられる。

 

「……もっと辺りに注意していれば、対処は出来たはずだが?」

「いや、そうかもしれないけど!そこは教えてくれよ!」

 

そう言って、怒り出すルークを、ガイがなだめる。

こういう時程、アドリビトムの者達は賑やかだ。

ほとんどの者が、まるでコントのようであり、本当の家族、きょうだいのように見える。

そう思う自分は、おかしいのだろうか。

いや、おかしいかもしれない。

だが、血の繋がりも持たずに、家族や姉弟妹≪きょうだい≫を持ったせいかもしれない。

本当に、いつの間にか人間みたいだと彼女は思う。

 

レイノアは、ため息を付いた。

その後、ダイクに言う。

 

「……久しぶりだ、ダイク。」

「嬢ちゃんは、あんまり変わってねぁーな。だが、もう少し他人に優しくしねーと。」

 

レイノアは、それには黙っていた。

ルークが、コレットに聞く。

 

「あれ、誰?」

「ダイクおじさん。ロイドのお義父様だよ。」

 

それを話した後、リフィルは先程の事を、彼らにも話そうとした。

が、いつぞやのように、何かが突っ込んでくる。

レイノアはそれを避ける。

代わりに、傍に居たレイが被害を受けた。

そこには、一匹の大きな犬のような生き物が居る。

 

『こいつも、相変わらずのようだ。』

 

ある意味、安心した。

いや、分身体《レイ》を通して視てはいた。

それよりも、自分がここを訪れる度に、同じ事をする。

何度、ダイクに見つかりそうになったことか……

レイノアは左手を腰に手を当て、その生き物に言った。

 

「ノイッシュ、いきなり飛び掛るなと言ってあったはずだが?」

 

ノイッシュから這い出て来たレイは、ノイッシュの頭を撫でる。

が、当のノイッシュは落ち込んでいた。

こちらにやって来たロイドとクラトスが、何かを言おうとする。

 

『私は、けじめを付けなくてはならない。……クラトスとアンナの娘として、そしてロイドの姉として。』

 

彼等が口を開く前に、レイノアは口を開く。

 

「……ダイク、あの子をここまで育てて貰った事、感謝する。だが、これからもどうか、ロイドのもう一人の父親として接して欲しい。」

 

そう言って、頭を下げた。

レイノアのその行動に、ルーク達は驚いていた。

リフィルが彼らに、手短に説明する。

それで彼らは納得した。

が、どこか違和感を隠し切れないらしい。

 

「なーに、俺にとって、ロイドは何があろうと大切な息子だ。……ロイド、たとえ血は繋がってなくても、お前は俺の大切な、息子でい。クラトス殿、これからはちゃんと、父親業をしてやってくだせい。嬢ちゃんも、またここに来いよ。」

「……気が向いたら、三人で来る。」

 

安心した。

本当に、安心した。

これは、自分に残された感情に感謝した。

なにより、彼がロイドを、クラトスを、受け入れてくれたことに。

ここになら、自分はたまに、彼に顔を出してもいいかもしれない、と思う。

ダイクに別れを告げ、彼らは船に戻る。

船に戻り、チャット達に説明した。

チャットは驚きを隠せず、

 

「……つまり、ロイドさんが仇だと思っていた貴女は、本当はロイドさんのお姉さんで、クラトスさんの娘。で、本当は仇では無かった、と言う事ですよね。」

「ああ。姉ちゃんは、確かに母さんを刺した。けどあの時、姉ちゃんは泣いていた。それに姉ちゃんは、母さんに生きていてくれって、必死に治癒術を掛けてた。」

「でも、クラトスさんが居なかったのは、何故ですか?」

 

それはロイドも気になっていたらしい。

というより、覚えていない。

クラトスが口を開く前に、レイノアは前に出る。

つまり、その疑問には自分が答える、という事だ。

 

「私が言った事は、ある程度本当の事だ。あの時、クラトスがロイド達の傍に居られなかったのは、四代目……先代の能力で、何所かに飛ばされたからだ。私は、アンナ……ロイドの母親の亡き後、世界を通し、視ていた。が、見付けられなかった。その内に、私は四代目と供に封印という事だ。」

 

しばらく沈黙が流れた。

こう答えるのは、深く教えても意味がない。

というより、他人に教えるつもりは無い。

レイノアは、チャットに言う。

 

「船長、私の剣がまた折れた。故に、剣を貰う。」

 

その言葉に、カノンノが疑問をぶつけた。

 

「え?でもさっき、レディアントを取り戻したんですよね?」

 

そう言って、一斉にレイノアを見る。

彼女のレディアントを見ようとするが、彼女は折れた剣しか持っていない。

 

「でも、レディアントを持っていないね。」

 

コレットが、レイノアをジロジロ見て来る。

彼女には、神子の力を持っている。

あまり視られては、余計なものも視られる。

そう判断したレイノアは、ため息を付いてから手をかざす。

そこに、レディアントを実体化させて握る。

 

「な⁉なにも無い所から、出て来た!これって、ジェイドが武器を出す時と同じ原理か?」

「おや、ルーク。貴方、私のこの原理が解るのですか?」

「い、いや……解んねぇーけど、同じかなって、思ったんだよ。馬鹿みたいに見やがって。」

「……実際、馬鹿だろう。」

 

レイノアの答えに、ルークは怒りそうになった。

だがレイノアが、続きを答える方が早かった。

 

「特別だ、答えてやろう。確かに、原理は近い物かもしれないな。私も、ジェイド・カーティスも、物質を己の体質に近い物にして、己と融合させる。だが私の場合は、レディアントを異空間内に置いてある、と言ったの方が良いかもしれんな。」

「空間内ですか……。これまた凄いですね。」

 

ジェイドなどは、半分は理解したようだ。

特別と言っておきながら、はしょっている。

彼女自身、全てを教えるつもりは無かった。

それは、理に触れるからだ。

だが、やはり理解できていないのだろう、カノンノは首を傾げて言った。

いや、そもそもを、理解していない。

 

「あれ?でもそうなると、使う時だけ空間から出せば良いんじゃないですか?」

 

だが、これに答えたのはレイノアではなく、ニアタだった。

 

「カノンノ、彼女は剣を貰う事で、この船に留まっているのだよ。」

「どうして?別に、居れば良いじゃない。」

「……カノンノ・イアハート、忘れていないか。私は本来、この船に留まる理由は無い。だが、そこの出来損ないを見定める為に、ここに居る。また、四代目《先代》を探すのに、この船はある種便利だから居るに過ぎない。そうでなければ、ここではなく、世界中を周っているだろう。」

 

レイノアは、レイを冷たく見て言った。

そしてレディアントをしまい、

 

「本来、私自身は下界人……お前達、世界に生きる者達に、手を貸す理由が無い。だが、船長から剣を貰う対価として、私はこのギルドに手を貸している。私は目の前で、お前達が死んでも、心を痛まないからな。」

 

そう言って、レイノアは甲板に向かた。

甲板に出ると、そのまま屋根に上がって行った。

 

 

レイノアが居なくなった後、彼らはそれぞれ考え込んでいた。

カノンノ達は、暗い顔をしていた。

レイが、悲しそうに言った。

 

「……私が、彼女の望む世界の救世主≪ディセンダー≫だったら、皆はあの人に、あんな風に言われなかったと思う。ごめん……」

「レイ、それは違う。確かに姉ちゃんは、他人には本当に冷たい。でも、認めた相手には、トコトン手を貸してくれる人だから大丈夫だ。それに、今のレイは、前のレイとは違うだろ?」

「……ロイド、ありがとう。私、これからも頑張るね。あの人に認めて貰えるように。そして、皆を守れるように!」

 

レイは思う。

自分が目覚めた時から、自分の世界は創られた。

皆と供に、世界を知れた。

自分は、このギルドが好きだ。

家族のように、きょうだいのように居てくれる、皆が大切だ。

だから守る。

皆の居る、この世界を……

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