テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2 で、作ってみた   作:609

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マイソロ2 五代目ディセンダー 第三十八話 予想外の出来事

レオンは壁にもたれた状態で、レイノアに言った。

 

「お礼を言うよ、レイノア。君のおかげで、俺はやっと自分を取り戻せた。それに……アドリビトムの方にも、お礼を言いたい。そしてレイ、君もよく頑張ってくれたね。」

 

彼は、とても優しい口調で、優しく微笑みながらそう言った。

これが、本当のレオンの姿なのか、と全員が思った。

だが、レイノアだけは相変わらずだった。

彼女にしてみれば、今回の行動自体が、異例だったに過ぎない。

現に、彼女≪レイノア≫の名が出た時は、怖かった。

が、それでもこの世界は救われたのだと思う。

レイノアは少しイラつきながら、レオンに聞く。

 

「ところで、四代目。……貴様はいつから、奴に取り込まれていた。」

 

レオンは悲しそうに笑った。

彼は空を見てから、レイノアを見て言った。

 

「中に入られたのは、おそらく仲間を殺された時かな……。彼が、いつからこの世界に居たのかは、俺も解らない。でも、彼が無くても、俺の結果は同じだったと思う。俺の中にも元々、何かは入っていたのだと思うよ。でも俺は、その頃は見向きもしなかった。俺の大切な仲間を……恋人を失って、俺はこの世界を救う価値を見失った。」

 

レオンは自分の手を見る。

 

「でも、彼女がこの世界を救って欲しいと願ったからこそ、俺はこの世界を変えようと思った。俺は、異端分子を消してきた。どんなに俺の手が血に染まっても、周りから嫌われ、疎まれても。世界を変える為なら、例え俺の大切な仲間を奪った魔族だろうと利用した。でも俺は、日に日に心と言うモノが……自分と言うのが、解らなくなった。」

 

レオンは、本当に悲しそうだった。

でも、拳を握りしめて、続きを話した。

 

「そんな時だよ、君が生まれたのは。でも、君が生まれて俺は嬉しい半分、悲しかった。俺は世界の守り手≪ディセンダー≫では、無くなったということ。そして君にも、同じような苦しみを味わう事になるのだと。だから俺は、君をこちら側に連れ込もうとした。でも君は、どんな時も自分でいた。それが、俺にはとっても羨ましかった。応援したい分、君を落として見たかった。きっと君も、俺と同じになると思った。」

 

レオンは、レイノアを見て言った。

 

「だって、その時には君にも大切な弟妹が出来ていた。でも、君達の生活を視ていたら……とても不安になった半面、君が変わっていくのが、とても嬉しかった。出来れば、君が世界の守り手≪ディセンダー≫と言う存在を忘れ、レイノアと言う一人の人間として、彼らと供に居続けて欲しかった。だからこそ、君の弟が死んだ時、何故そうなったのか、訳が解らなくなった。そして俺が完全に落ちたのは、君の母親を守れなかった時だと思うよ。君のあの言葉で、俺ははっきりした。そこから俺は、考えるのを止めたんだ。今の今まで……」

 

彼の言葉に全員が、息を飲んでいた。

そして悲しいと思った。

そんな中、レイノア腕を組んで、呆れていた。

 

『思った以上に、単純だったな。これが、私が殺そうと思っていた奴とは……。ハッキリ言って、今の今まであきれてものも言えん。だが……』

 

だが、レイノアはレオン背を向けて言った。

 

「確かに、貴様にはこちらとしても、礼を言うべきなのだろうな。あの子達は、貴様に助けられた。そして、ロイドもまた、貴様に助けられた。……だが、貴様がやった事に対し、私は許すつもりは無い。その事は忘れるな。」

「……アハ!ほんと、君は変わらないな。……レイノア‼」

 

レオンの反応と同時に、レイノアもまた気付き、駆け出した。

レディアントの方を手に、レイとゲーテの元へ。

レイとゲーテを切ろうとした、敵の斬撃を防いだ。

 

「あちゃー、ばれちゃったか……残念。」

「貴様、どう言う事だ!いくら貴様のような者でも、あれだけの手傷を負って、もう回復するなど‼︎」

「うん。僕も、あれには困ったよ。おかげで別の世界に、飛べなくなちゃったもん。でもこれで、君を殺せるよ。君も、初代の創りし理を曲げる事は出来ないでしょ。」

 

そう言って、金髪の少年は、一本の黒い剣を取り出した。

その剣を見て、レイノアは目を見張った。

魔剣・エターナルソード。

初代の作りし剣。

そして、レイノアだけではなく、レオンとクラトス、セルシウスも、驚く。

 

「貴様……結界を無理矢理壊したな!」

「うん。おかげで、かなり苦労したよ。あの結界で、魔物百匹以上は相手にしないと、いけなかたもん。でも、そのかいあって、これを手に入れられた。でも、無理矢理手に入れたから、扱いが難しくて。あ、そうそう。後、これね……他の世界でも使えたよ。」

 

そう言って、少年は笑う。

その逆に、レイノアとクラトスは目を見張った。

レオンは、すぐに剣の情報を視たのだろう。

悲痛な声で、悲しく唸った。

 

「……そんな⁉この世界の……初代の想いが、別の世界を壊したなんて……」

「……え?どういう事、ニアタ。」

「うむ。すまない、カノンノ。我々にも、それは解らぬのだ。」

 

カノンノ達の疑問に答えたのは、セルシウスだった。

 

「あれは……この世界の初代世界の守り手《ディセンダー》が創りし魔剣。そして、世界の守り手≪ディセンダー≫を殺せる剣よ。」

「へぇー、精霊は知っているのか。でもやっぱり、この世界は良いよね。面白い物が、沢山ある。だから今回は、世界の守り手≪ディセンダー≫一人の命で、勘弁してあげる。」

 

彼は冷たい笑みを浮かべ、レイノア達に突っ込んでくる。

レイノアは動かなかった。

いや、動けなかった。

動けば、レイとゲーテに、あの剣が刺さるからだ。

分身体≪レイ≫はともかく、ゲーテにあの剣が刺されば厄介だ。

ゲーテと初代は繋がっている。

どちらか一方に大きな影響があれば、互いに干渉しあってしまう。

この世界の柱となっている初代に何か起これば、世界は崩れる。

レイノアは翼を広げ、レディアントに力を込めた。

解放しようとして、出来ない事に気付く。

 

『……まさか、レディアントの力を封じるとは、やはり厄介だな。』

 

レイノアは、世界の守り手≪ディセンダー≫の能力だけを、レディアントに込めた。

だが、レイノアの足元に魔方陣が浮かび出た。

その魔方陣から出て来た鎖が、彼女の動きを封じた。

 

『く!なんて奴だ……しかし、この力はもしや……』

 

レイノアは、なすすべなく剣に腹を突き刺された。

 

『いや、今はこっちが先だ……。返して貰おう、初代の剣を!』

 

レイノアは腕の鎖を壊し、魔剣を離させなかった。

最後の力を使い、魔剣を隠しす。

つまり剣の存在を、消したのだ。

少年は、レイノアから離れ、残念そうな顔で言った。

だがそれは、本当に楽しんでいるようだった。

 

「あーあ、残念。隠されちゃった。ま、いっか♪又、取りに来るよ。じゃ、またねー。」

 

そう言って、少年は消えた。

レイノアの足元の魔方陣も消え、彼女は膝を付いた。

血が大量に流れ出て行く。

 

『……やはり、初代の力の方が上か。まぁー、当然か……』

 

レイノアは、レディアントを甲板に刺し、それを支えに何とか体を保っている。

ロイドが、駆け付けて来る。

 

「姉ちゃん‼」

 

レイノアの目の前に、膝を付いた。

クラトスもやって来る。

何人かは急いで、治癒術を掛ける。

だが、効果が無い。

 

「嘘⁉治癒術が効かない‼︎どうして⁈」

『……当然だ。治癒術が効いたら意味がない。』

 

レオンには、今のレイノア《自分》の状態が視えているだろう。

だからこそ、言い切れる。

 

「……あの剣は、世界の守り手≪ディセンダー≫を殺す為の剣だ。世界の守り手≪ディセンダー≫がその剣に斬られたら、治癒術の意味はないよ。だってそうだろ、効いてしまったら世界の守り手≪ディセンダー≫を殺す、と言う意味がない。でも、君も最初から俺を殺しに来る時、あの剣を使えば良かったのに……」

 

レオンが、途切れ途切れに言った。

レイノアは、ロイドとクラトスが、自分の血で汚れるのを見た。

彼女は、自分の流れ出る血を見ながら、

 

「あれを使えば、確かにお前を確実に殺せるだろう。だがきっと、世界樹がそれを許さなかった。……あの剣は殺すだけでは無く、存在そのものまで、消す剣だ。それでは、お前の能力だけではなく、この世界の正式な世界の守り手≪ディセンダー≫も、殺す事になる。私や、そこの奴ではなく、な。」

「……ほんと君は、世界の守り手≪ディセンダー≫そのものだよ。」

 

レイノアは、そこでやっとロイドに顔を向けた。

ロイドは、今にも泣きそうな顔をしている。

彼女は、残された力をふんだんに使った。

 

「……ロイド、悲しむな。私としては十分だ。成長したお前も見られた。母さんが、最後に願った通りに、お前は成長してくれた。だからこそ私は、あのときお前に殺されても良いと思った。……これからも、そのまま成長してくれ。」

 

レイノアは、レイの方に手をかざす。

何かの魔方陣が、彼女を包む。

それが消え、レイノアはクラトスを見た。

 

「……すまないな、クラトス。私は、あの子達との約束を果たせそうにない。結局、私はやっぱり約束を守れないのだな。」

 

彼女は瞳を揺らし、

 

『真実も告げられないまま……』

 

レイノアはいつだって、クラトスの悲しそうな顔は嫌いだ。

ついに泣き出したロイドを、優しく抱きしめた。

 

「……ロイド、私の大切な弟。………すまんな、秋信、エルシア、ジャック。」

 

レイノアは瞳を閉じ、彼らを思い浮かべる。

そして、シャックの最後の顔を思い出し、

 

『お前を……視付けてやれなくて、すまないシャック……』

 

そして、レイノアが倒れた。

瞳は閉じ、息をしていない。

ロイドが悲しむ間もなく、今度はレイに変化が出た。

レイの体が、消えそうになっているのだ。

 

「レ、レイ⁉いきなりどうして⁉」

「そうか、ディセンダー・レイは……彼女の分身体であったな。だから彼女が死んで、状態を保てなくなっているのかもしれん。」

「そ、そんな……。何とかならないの、ニアタ‼」

 

カノンノは泣きそうな顔で、叫んだ。

そこに厳しく、それでいて優しい声が、聞こえて来た。

 

「……残念だけど、ニアタ・モナドはこの世界の理を知らないから、どうする事も出来ないよ。……レイ、君は最初、世界の守り手≪ディセンダー≫の力を持った人形だった。でも、アドリビトムの皆から心を貰い、彼女に会って意志を手に入れた。今の君には、君だけの感情と意志があるはずだ。君もまた、この世界の世界の守り手≪ディセンダー≫・レイなのだから。」

 

レイは、自分自身を抱き、言葉を発した。

 

「わ、私は……私は私として、ここに居続けたい‼」

 

そう言って、レイの体から光出す。

その光が収まった時、彼女の体は元に戻っていた。

 

「それは彼女が残した、君を生かす術式だ。君が、君でいる限り、それは続く。」

 

レイは、レオンを見つめて、

 

「……四代目。貴方なら、この人を救う方法を、知っているのではありませんか?」

 

レオンは頷いた。

彼は、彼女の瞳を見て言った。

 

「君が、本当にレイノアを救う気持ちがあるなら、世界樹の元に行くと良い。そこに、初代の残した宝珠がある。それを、彼女の元に持ってくれば大丈夫。彼女は、まだ消えていないから、間に合うはずだよ。」

 

それを聞いたチャットが、涙を堪えて、

 

「……今すぐ船を、そこに向かわせます!レイさん、貴女はどうしますか?」

「私は、彼女を助けたい……。だから、行きます!」

 

その言葉を聞いてチャットは、走って行った。

ロイドは涙を拭き、レイに言った。

 

「レイ!俺も、一緒に行く。俺も、姉ちゃんを助けたい!」

「うん、一緒に頑張ろう。クラトスさんは……」

 

クラトスは、レイノアを抱え込んでいた。

そして、首を振って言った。

 

「私はここに残る。レイノアの事も、それにレオンの事も、あるからな。」

「そうだな……。姉ちゃんを一人にしておく事は、出来ないもんな。」

 

すぐに、世界樹の森の入り口まで来た。

レオンが、森の入り口を指さし、

 

「この森を一直線に走ると良い。道は、繋げておいたから。覚悟をしっかり持っていれば、大丈夫。」

 

レイは頷き、ロイド・カノンノ、そしてニアタで森に入って行った。

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