テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2 で、作ってみた   作:609

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マイソロ2 五代目ディセンダー 第五話 旅立ち

私は父さん≪クラトス≫と共に過ごして、しばらくが経つ。

精霊・オリジンとの一件いらい、私はなるべくクラトスの事を“父さん”と言わないようにしていた。

何故なら、それを言うと父さん≪クラトス≫が精霊に苛められるからだ。

私は、精霊が来る度に殺気立っている。

私自身、精霊に侮辱されようと別に気にしない。

が、クラトス≪父さん≫を侮辱されるのだけは、誰であろうと許さない。

 

そして今日、私は下界へ降りる。

 

「じゃあ、父さん……クラトス、行って来る。クラトスは、他の監視者達に会いに行って来るのだろう。外は魔族かいるから、気を付けて。」

 

そう言って、彼女はクラトスを見る。

クラトスは一度ため息付く。

そして彼女の頭を撫でながら、

 

「私の事は気にするな。むしろ、私の方が心配だ。本当に一人で良いのか。私も、共に行っても良いのだぞ。」

 

レイノアは首を振る。

そして拗ねたような、嬉しそうな顔と声で言う。

 

「そんな事をしたら、オリジン辺りが文句を言ってくるに違いない。……絶対に、あいつをギャフンと言わせてやる。あいつ、ことある事に文句を言っては、父さん≪クラトス≫を侮辱して……。父さん≪クラトス≫が、許しているから大目に見ているけど……いつか、叩きのめす!」

 

最後の方は恐ろしい程、殺気立つレイノア。

彼女はなるべくして、なった性格は他者には冷たい。

だが、優しい子だとクラトスは知っている。

 

それでも、クラトスは深いため息を付いた。

なぜなら、精霊・オリジンの侮辱をクラトスが素直に受け止めているか……

それは、魔族を倒す前に精霊・オリジンVSレイノアの戦いが始まりそうな勢いだった。

あれでは、世界崩壊が起きるのではないか、とさえ思えるからだ。

実際、二人は会う度に、クラトスは重い重圧の中に居た。

彼はそのたびに、胃が痛くなるのであった。

 

レイノアはあるモノを取り出す。。

それをクラトスの手に乗せる。

クラトスの手の中には、一つのペンダントがある。

世界樹の枝の中に、宝珠のような球が包まれている。

その球の中央は光輝いていた。

 

「クラトス≪父さん≫にやる、お守りだ。クラトス≪父さん≫が元々持っているモノより、作りは悪くは無いとは思うが……」

「ありがとう、大切にする。」

 

クラトスは笑顔で礼を言いった。

レイノアも笑顔で返す。

最後にもう一度、彼女はクラトスに別れの挨拶をして、旅立つ。

 

 

――初めて見る外の世界は災厄だった。

大地は荒れ、木々からは生気が無い。

枯れているものがほとんどだ。

生き物が暮らしていける世界では無いと、思える程の光景だ。

なによりも、世界に漂うマナの量が圧倒的に少ない。

さらに空気中は、瘴気が主になっているときた。

 

『クラトス≪父さん≫から聞いていた以上だな……。早く終わらせて、クラトス≪父さん≫所に帰ろう。それにしても、これを引き起こしているのが魔族と……世界の守り手≪ディセンダー≫か。確か、名はレオンと言っていたな。どんな奴なのか……ま、私には関係ないか。』

 

彼女は辺りを歩き始める。

色々な街や下界人を見た。

かなり皆、参っているようだ。

食料や水が少ないようで、種族関係無しに奪い合いが始まっていた。

 

それを、彼女は他人事のように、横目で見ていた。

その中には、子供もいるが押し負けていた。

その中に魔族を見付け、彼女は突っ込んだ。

誰にも気付かれず、魔族だけを彼女は斬る。

ある魔族を、下界人が誰もいない路地の方へ蹴り飛ばす。

そして、剣先を魔族に向けたまま、冷たく言い放つ。

 

「よくも堂々と、こんな街中に居たものだ。……この街には、お前以外にもまだ数匹いるな。さて、貴様はどうする?このまま素直に情報を言うか、それとも死を選ぶか……」

 

その魔族は汗を大量に出した。

そして手を挙げて、彼女を脅した。

 

「おいおい、良いのかい。確かに俺様は魔族だが、この体は人間のものだぜ。アンタの言う死を選ぶと言うのは、この人間事かい?……世界を救うディセンダー≪世界の救世主≫が、それで良いのかな?」

 

彼女は冷たい視線を、魔族に向けた。

確かにこの魔族の言う通り、この体自体は下界に住む人間のものだ。

しかし、彼女は剣先をさらに近付け、冷たく言い続ける。

 

「それがどうした。私は他の世界の守り手≪ディセンダー≫と違い、下界人には興味ない。下界人が何人死のうが、構わない。故に、このまま貴様を斬り殺しても、私には何の損は無い。」

 

魔族は焦り出していた。

そして人間の体から抜け出し、逃げ始める。

彼女は倒れ込む人間の体には目もくれず、魔族を追い掛ける。

彼女は真後ろから魔族を斬り殺す。

そこに今度は、彼女の後ろから他の魔族が来た。

そして、彼女を襲って来る。

そいつ等は動きにくい下界人の体でなく、魔族本来の姿だ。

なので、私は迷わず斬り倒す。

と言っても、仮に下界人の体でも、彼女は躊躇しなかっただろう。

 

全ての魔族を切り倒し、レイノアは空を視る。

そして家々の壁を蹴って、屋根の上に立つ。

すると、鳥型の魔物がこちらを見ているのに気付く。

サイズはかなり小さいので、下界人には気付かれないだろう。

 

『……精霊・ラタトスクか。どうせ監視しているのだろう。』

 

彼女は取り敢えず、それを無視して辺りを見回す。

外に出て気付いたが、彼女は自分の眼が普通とは違うと知った。

大気中の瘴気やマナの動き、この街の家の配置などが視えている。

 

そして、辺りの瘴気を辿り、穴を見付ける。

彼女はそのまま、屋根の上からその場所に向かう。

 

『それにしても便利だな、世界の守り手≪ディセンダー≫と言うのは……。食事や睡眠を取らなくて良い。なにより、この眼はかなり使える。それに、下界人より運動能力が優れているから、思い通りに体が動く。父さん≪クラトス≫は外に出たら動きにくくなる、と言っていたが……そうでもないんだよな。それとも、私がおかしいのか?まぁー、気にしなくても良いか。』

 

魔族が入って来た穴の前に降り、光をかざす。

穴は跡形も無く消える。

彼女は気まぐれに、この街を光で包む。

 

『後は、下界人自身の行動次第だ。さて、ここから近い穴は……』

 

と、先程のように屋根の上に立ち、遠くを視つめる。

どうやら砂漠が近いと判断。

彼女は歩き始めた。

途中、先程の魔族の血を洗い流す。

 

『普通の下界人がこれを受けたら、危ないのだろうか……。取り敢えず、次からは返り血を浴びないようにしよう。いちいち洗っていては時間の無駄だ。……クラトス≪父さん≫は、どうしているかな。』

 

彼女は、日に日に魔族との戦いに慣れていく。

そして強くなっていった。

穴も順調に消していった。

 

 

最後の穴に向かっている途中のことだった。

小さな町で、彼女は足を止めた。

いや、実際は止められたと、言うべきだ。

彼女の前には、村人が斧や桑といった畑などに使う道具を持って囲んでいる。

 

彼女はうんざり顔で、それを横目で見る。

村人を見ると、老人や若くひ弱な男が多い。

 

『……子供や女がいない。村を出て行ったのか?いや、それは無いな。この村を出た所で、何も変わらない。そんな事は、下界人にも判る筈だ……。では、この村の女子供は死んだのか?それにしては変だな。男や老人……だが、老人の中にも女はいる。若い女だけがいない。それに、こうも殺気立っているという事は……』

 

そう思って、彼女はこの村全体を視る。

この街の隅だろうか、大勢の下界人が二つに分かれているのが視えた。

さらに深く視ると、不思議に思っていた女子供だった。

しかし、そこの光景はあまり良いものではなかった。

子供の方は怯えていた。

理由は軍の者達によるものだろう。

一部の軍の者が、子供をいたぶって喜んでいる。

その隣の小屋では、女が襲われていた。

 

彼女は、そう言った事には詳しくはない。

が、理性のどこかでムカついた。

この怒りは精霊・オリジンとは違う何かがあると、彼女自身でも理解していた。

だが、彼女が動く理由はなかった。

 

『……大体、助ける義理が無い。別に、あの下界人……しいて言うならば、この村の下界人が弱いから軍に乗っ取られた。それに関して、私は関与する気にはない。が、その軍の者が魔族であるなら、手を貸してやっても良いと思えるな。』

 

そう思って、目を凝らした。

軍の中に、魔族に乗っ取られた下界人を見つけた。

 

『……魔族は居るようだな。』

 

彼女は取り囲んでいる村人を押し退ける。

その場に向かって歩き始めた。

だが、村人の一人が彼女の肩を掴んで怒鳴る。

 

「アンタ、良くこの状況で冷静にいられるな!……死にたくなかったら、荷物を全て置いて行きな‼」

 

彼女は、その怒鳴り付けた村人の手を払った。

村人がさらに怒鳴ろうとするが、それができなかった。

それは、彼女の放つ殺気が強すぎるからだ。

村人は足が竦み、その場に座り込む。

彼女は再び歩き始めた。

 

 

途中、軍の者と鉢合わせになった。

数は五人。

人間が二人、ハーフエルフが二人、レイモーンの民が一人。

彼らは武器を手に、ニヤニヤしている。

 

視れば、彼らは魔族が入っていない。

ただの下界人だったので、彼女は無視した。

すると、彼らは武器を手に向かって来る。

彼女は剣を抜く。

先に剣を振って来る人間一人とハーフエルフ一人の剣を弾き、蹴り飛ばす。

魔術を詠唱していたもう一人のハーフエルフと人間も、叩き潰した。

最後に残ったレイモーンの民を、子供のいる小屋の方へ思いっきり蹴り飛ばす。

開いた穴から中を視て、入る。

 

「何だ、貴様は⁉」「何が起きた!」

 

軍人は口々に言っている。

それらを無視して、彼女は目的の者の側に行く。

彼女は、目的の魔族が憑依した下界人を掴み上げ、外へ次々と投げた。

その他の者達は、呆気に取られている。

何が起きているのか、把握が追いついていない。

その者達を無視して、外に出る。

投げ出した魔族を、彼女は次々と斬っていく。

中には、下界人に入ったまま者もいた。

が、彼女は気にせずそのまま斬っていく……

 

 

その隣の部屋に入り、彼女は同じ事をする。

 

全部の魔族を斬り倒し、町を出ようとする。

が、軍の者に止められた。

その者は大剣を握り、こちらに向けてきた。

 

「貴様!……自分が何をしたか、分かっているのか!我ら軍の者に逆らって、生きて帰れると思うな!」

 

レイノアは冷たい声で、その者に言い放つ。

ちなみに彼女は、今は不機嫌だ……

 

「邪魔だ!私の目的は終わった。退かなければ、下界人だろうと……確実に殺すぞ!」

 

そう言い、剣を抜く。

だが、流石に魔族が入ったままの下界人を何人か殺していた。

だから、他の下界人を殺すと後々面倒だと判断する。

なので彼女としては優しい対応を取る。

彼ら全員を気絶させた。

丁度、近くにいた魔物に命じる。

 

「どうせ視ていたのだろう、ラタトスク。この下界人共を、その辺のどっかに捨てて来い。」

 

イライラしながら彼女は言う。

と、魔物達は素直にせっせと軍の者を連れて行く。

彼女は『意外だ!』と、言うようにその光景を見ていた。

 

軍の者が居なくなった所で、村人がお礼を言って来る。

しかし、彼女はそれを無視して再び歩き出す。

目指すは、穴のある森。

 

『これで、最後だな……。これが終わったら、クラトス≪父さん≫に褒めて貰おう。下界人や精霊にお礼を言われても、何の得もない。が、クラトス≪父さん≫は別だ。』

 

と、考えながら歩いて行くのだった。

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