Nightmore named the blood relative 〜新たな「闇の帝王」となった少女〜   作:カドナ・ポッタリアン

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第十 ハリー・ポッター

 

 

 

 

翌朝、リンネが目を覚ますと、そこには見慣れぬ男がナルと一緒にベッドの脇に座っていた。

リンネは深いため息をついた。

 

 

「ナル、お前は一体誰を連れ込んだ?」

「あ、おはようございます、ご主人様」

 

 

ナルは振り向くと笑顔で言った。

すると、男も振り向いた。

彼は、何処かで見た覚えのある顔だった。男が言った。

 

 

「あ、僕はアルバスと言います。リンネ様」

「...そう」

 

 

リンネが紅蓮の瞳を閉じると、アルバスは悲しそうな顔をした。

彼女の目を見ていたかったのだ。

彼があえて「アルバス・ポッター」と言わなかったのは、前闇の帝王の敵だった人間の名前が、二つも入っているからだ。

そして、ハリー・ポッターと関わりのある人物だとは思われなくなかった。

 

 

「ナル、コイツは何故私の部屋にいる」

「何か、『闇祓い』としてご主人様を見張っていたらしいのですが、協力がしたいと申し出て来まして...」

「信用ならない」

「え、えぇ?!」

 

 

アルバスは驚きの声を上げた。

 

 

「ダメなんですか?!」

「まず、『闇祓い』である時点で私の仲間になりたいなど、馬鹿げている。それに...」

 

 

リンネは言葉を切って、もう一度目を開けた。

 

 

「アルバスとはどういう事だ」

「え...?」

「あ、アル、ご主人様は恐らく、ダンブルドアを連想しているのではと...」

 

 

ナルが小声で言うと、アルバスは「しまった...!!」という顔をした。

 

 

「そ、そんなつもりでは...」

「...まぁ、良いだろう。名前は親が決めるモノで、自身じゃない。...ちなみに、お前の姓は何という?」

「せ、姓...」

「私に嘘は通じないぞ」

 

 

アルバスは息を飲んだ。

心の中を全て見透かされているような、そんな感覚がする。

本当は、彼女は分かっているはずなのに。アルバスの心も、素性も。

 

 

「ふぅ、貴女は残酷ですね...ポッターです」

「え?!」

「やはり...」

 

 

リンネは鼻で笑うと、アルバスから目を背けた。

 

 

「それで、ハリー・ポッターの息子が私の仲間になりたいと? ...今の所、お前は何一つ嘘をついていない。しかし、誓いを立ててもらうぞ」

 

 

彼女は杖を取り出すと、アルバスの左腕に強く押さえつけた。

 

**

 

その日、校長室には来客が来ていた。

天井まで敷き詰められた歴代校長の肖像画は、皆興味深そうに来客を見つめていた。

校長は、何だか嬉しそうにはしているが、心の奥底では不安が募っていた。

すると、マクゴナガルの目の前に座る客人は嬉しそうに話しだす。

 

 

「お久しぶりですね、先生。今日はジニーも来てるんですよ。息子の仕事ぶりを見たいってね。まぁ、滞在は二、三日程度となるでしょうが」

 

 

マクゴナガルはため息をついた。

 

 

「仕事ぶり、ねぇ...私的にはポッター。ジニーは連れて来るべきではなかったと思いますよ」

「分かってます、先生。リンネ・ゴーントの事でしょう? 大丈夫。彼女はまだ11歳。何もやらかしはしませんよ。僕の世代とは違って、ヴォルデモートもいないわけですから」

「ハリー、彼女は全科目で学年一位。しかも、大勢の先生方のお気に入りとなっています」

「...かつてはヴォルデモートもそうだった、しかし、血というモノじゃないですかね。ほら、ハーマイオニーもそんな感じでしたし」

「それはそうなのですが...」

 

 

マクゴナガルは唸って、四角いメガネを触った。

 

 

「きっと、僕のクラスでも良い成績を取ってくれるはず。あ、余談ですけど、ロンとかハーマイオニーも来てますよ?」

 

 

ハリーが悪戯っぽくニヤリと笑うと、マクゴナガルは首を大きく横に振った。

 

 

「全くもう...良いでしょう。朝食の席には、四つ空きを作っておきます」

「ありがとうございます。...ところで、リンネ・ゴーントはスリザリンテーブルの何処らへんに座っていますかね?」

「さぁ? 最初は誰も寄り付かなくて、場所なんて一目で分かりましたが、今は仲間が増えましたからね」

「仲間?」

「えぇ、何時の間にか」

「...ヴォルデモート的視点で見れば、それはただの下僕ですね」

 

 

ハリーはさっきとは異なって悲し気な顔をした。

 

 

「じゃあ、行きますね」

 

 

校長室から出たハリーだったが、心残りが数多存在した。

マクゴナガルの前ではああは言ったが、本当はリンネ・ゴーントが憎くて憎くてたまらない。

彼女の写真を見た瞬間、不意に頭に浮かんだのがヴォルデモートの姿だった。

 

あの時、30年振りに傷がうずいた。

全くの別人だとは分かっていながらも、晴れない憎しみの矛先はリンネへと向くかもしれない。

 

**

 

朝の大広間は、何時もより騒がしかった。

ハリー・ポッターやその仲間がホグワーツに来ているからだった。

生徒達は、長蛇の列を成して彼等に握手やサインを求めた。

 

勿論、ハリー達は喜んで請け負ったが、彼等全員の視線は全員が座っているスリザリンテーブルへと向いていた。

リンネを探しているのだ。

だが、人ごみが邪魔して一向に見つからない。

もしかしたら今はいないのかもしれないとハリーが思った矢先、マクゴナガルが立ち上がった。

 

 

「好い加減席につきなさい! 戻りなさい!! 早く!」

 

 

どうやら遂に堪忍袋のおが切れたようだ。

生徒達はふて腐れながらも、皆それぞれ寮のテーブルに戻ったようだった。

 

 

「彼等は、今日から一週間程、『闇の魔術に対する防衛術』の授業を担当していただきます。もう皆知っているでしょうから説明は省きますが...朝食です!」

 

**

 

「ねーご主人様。何でずっと私の影に隠れているんですか? もしかして、遂にデレ期が...!!」

「黙れ。ムチでしばくぞ」

 

 

一時間目は、不幸な事に「闇の魔術に対する防衛術」のクラスで、グリフィンドールと合同だった。

ちなみに、あの五人衆のうち二人ーーオールとナインは一緒に行動している。

流石に八人で行ったり来たりは目立つからだ。

 

生徒達は興奮していた。

あのハリー・ポッターの授業が受けられる。

上級生は兎も角、一年生はまだ誰も彼の授業を受けた事がない。

 

授業は、ツクエもイスもない広い教室で行われた。

生徒達は、いち早く英雄(ヒーロー)に会おうと、授業開始のかなり前から来ていた。

リンネ等は、なるべくギリギリに授業に行こうと考えていた。

しかし、オールとナインがこんな事を言い出したのだ。

 

 

「あの、リンネ様...」

 

 

周りには、多少ながら生徒がいたため彼等は小声で言った。

 

 

「何だ」

「いえ、その...一時間目の『闇の魔術に対する防衛術』の授業、二人欠席してもよろしいでしょうか? いや、その...」

 

 

リンネが少し睨むと、二人は怯んだ。

 

 

「別に構わない。しかし、理由は聞いておく」

「あ、はい...」

 

 

二人の名字は「ダウント」だが、ハリー・ポッターの親友であるロナルド・ウィーズリーと面識があるらしく、極力会いたくないらしい。

 

 

「なるほど。確かに、由緒正しき純血族はほぼそういった関係だ。分からなくもない。良いだろう、寮で休んでおけ」

 

 

正直リンネは、サラザール・スリザリンやグリンデルバルト、ヴォルデモート卿と同じく、「マグルは魔法を使う価値などない」と考えていた。

あの五人衆のうち、一人の女子はマグル生まれだったので否応なく下僕から除外し、蔑んだ。

しかし、他の四人はその様子を楽しんでいるかのように見えた。

 

 

「次の授業で落ち合うか」

 

**

 

という経緯で、リンネはナルと二人で教室へと向かって行った。

ナルは、さっきからリンネの顔をチラチラと見ている。

 

 

「どうした」

「いえ、久しぶりに二人きりになれたなぁと」

「正確には、アルバスを入れて三人だ」

「ムードぶち壊し。止めてください」

 

 

 




さて、ようやくハリーがやってきた。
正直、ハリー・ポッターのこの”・”を打つのがめんどくさ過ぎてたまらない。
しかし、固定しないとだからな...

ハリーは毎年、一週間程ホグワーツでちょっと教師として教えたりしています。

さて、人物紹介。みんな知ってるとは思うけど

【ハリー・ポッター】
生き残った男の子。
闇祓い。

ん、適当だって?
良いじゃないか、私は悪役が好きなんだ。

*ハリーの職業を変更。
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