Nightmore named the blood relative 〜新たな「闇の帝王」となった少女〜 作:カドナ・ポッタリアン
「此処だ」
リンネは立ち止まり、近くにあったドアを開け、中に入った。
教室は騒がしく、生徒達はある人物の元へと集まっていた。
それは他でもない、ハリー達だった。
「大っファンなんです! 私も『屋敷しもべ妖精』の待遇について考えがあるんです!」
「流石ロナルドさんですね、僕はそこまでの勇気は持ち合せていませんよ」
「サインしてください、ポッターさんっ!」
ただし、群がっているのはグリフィンドール生だけ。
スリザリン生は、壁に寄りかかって沈黙を黙っていた。
「あっ、リンネ様」
あの五人衆のうちの三人もいた。ただ、マグルの一人は一番隅にいた。
「オールとナインは?」
「来たくない、と言っていた。今は寮にいるだろう」
「左様ですか...」
このリーダー格、グラフと言ったか。
彼は悲しそうな顔をした。
其の時、ハリーはリンネに気がついた。
リンネは今はナルと話をしているため、ハリーがジッと見つめている事は知らないが、視線は感じていた。
「どうしたの? ハリー」
それを気に止めたハーマイオニーは、ハリーに話しかけた。
「いや、あの子がそうだな...と」
「真っ赤な瞳。えぇ、そうね。彼女がリンネ・ゴーント。綺麗な子ね」
リンネに見とれているハーマイオニーを、ハリーはジロッと睨んだ。
「あぁ、ねえハリー。気持ちは分かるわよ。でもね、ヴォルデモートとあの子を並べちゃダメ。全く違うんだから。同じ血は...流れているけど...」
「...分かってる。でも、ああやって改めて目を見ると、本当に殺意が湧いてくるんだ」
「おいおい、お二人さん。仲良くお喋りしている所悪いのですが、授業を始めましょうね」
ロンが割り込んで来た。
彼の言う通りで、既に時間が来ていた。
「うん、そうだね。よし! みんな! 集まって!」
ハリーが呼びかけた。
皆、ワクワクして小走りで彼の元に集まった。
ただ、リンネとナルは一番後ろにいた。
ただし、腕を組んで無表情のリンネと異なり、ナルは興味深そうにハリー達を見ていた。
「おはようみんな、僕はハリー・ポッター。こっちは、ハーマイオニー・ウィーズリーに、ロン・ウィーズリーだ。今日は初めての授業という事だけど、みんなを腕を見込んで『武装解除術』を教えようと思う。実験台にはそうだね...ロン、君だ」
「はいはい、ハーマイオニーじゃないのねまったく...」
「みんな、少し離れて」
ハリーが言うと、群がっていた生徒達は二、三歩後ずさりし、ロンはハリーに囁いた。
「ハリー、クッションない?」
「大丈夫よロン、ハリーは手加減してくれるわ」
ハーマイオニーは、自分の夫が怪我するかもしれないというのに、何だか楽しそうだ。
「そうだとも」
ハリーはそう言うと、後ろに飛び退いて杖を構えた。
続いてロンも杖を構えた。
「良い? こうやるんだ」
教室中の視線が、ハリーへと向けられた。
「『エクスペリアームス! 武器よ去れ!』」
ハリーが唱えると、ロンの杖は手から弾き飛ばされて、ハリーの手中に綺麗に収まった。
教室中から拍手が巻き起こったが、リンネは無言で見つめるだけだった。
正直、『戦闘系』魔法はリンネは上出来以上に使える。こんな授業、退屈なだけだった。
ハリーがロンに杖を返すと、彼は言った。
「相変わらず劣らずだなハリー。もう少しでぶっ飛ばされる所だったぜ」
「ごめんよロン。じゃあ...二人でペアを組んで練習してみてくれ!」
生徒達は仲の良い人とペアを組み始めた。
ハリーが言い終わったか否かで、スリザリン生はリンネに詰め寄った。
「リンネ様、俺と組みませんか?」
「いえ、私と組んでくださいっ」
「僕なら良い練習相手になるはずです!」
「ちょっと! ご主人様は私だけのモノなんですから! 誰にも渡しませんよ!」
リンネはスリザリン生達に囲まれ、ナルには自分のモノだと主張され腕を引っ張られた。
「私は誰のモノでもない。ナル、離せ」
「嫌!」
「ったく...」
「どうかしたのかしら?」
多少もめてるのを気に止めたのか、ハーマイオニー・ウィーズリーが話しかけて来た。
「あ...」
「ん? 貴女が人気者なのね。それじゃ、私と組みましょう? 色々と教えて上げるから...」
『マグル風情が...』
「あら? 何かしらみんな?」
所々から、ハーマイオニーに対する殺気が湧いていた。
ナルに関しては、泣かんばかりの勢いでリンネを見ていた。
「ぐすん、ご主人様酷い」
「後で構ってやるから泣くな。面倒くさい奴だな...構いません、組みます」
「良かった。じゃ、あっちに行きましょうか」
ハーマイオニーは微笑むと、リンネに手招きをした。
彼女が其の通り近づくと、ナルは本格的に涙を流し始めたが、何も言わなかった。
他の生徒達は、既に練習を始めていた。
「さて、私に呪文を唱えてね。どうぞ」
彼女は杖を構え、リンネも杖を取り出した。
いやぁ、リンネちゃんモテモテだな。
そういえば、ノートにリンネちゃんの絵を描いてスマホで撮ったんですが、パソコンに取り込まれてないから挿絵に出来ない...!!
さて、今回は皆さんもご存知仲良し英雄トリオですね。
彼等はうん...知ってるよね。
【ハーマイオニー・ウィーズリー(グレンジャー)】
ハリーの親友で、英雄の一人。
屋敷しもべ妖精の奴隷のような待遇について、学生時代から疑問+課題を持っている。
現在は魔法省の魔法執行部で働いている。
以下略
【ロナルド・ウィーズリー】
ハリーの親友で、英雄の一人。
ハリーと同じく闇祓いになった。
今は、副業として兄の経営している「WWW(ウィーズリーウィザードウィーズ)」を手伝ってチャリーンを稼いでいる。
こんな感じです。
では呪文。
【エクスペリアームス、武器よ去れ】
相手の武器を奪う呪文。
使う人の力量により、杖を吹き飛ばしたり弾いたり、相手自体を突き飛ばしたりするモノです。
映画でも小説でも、これはかなり使われていて、ハリーの愛用している呪文です。
初歩的なのですが、ヴォルデモートの死の呪文からハリーを守ったりもしました。知っていれば、かなり心強いです。
*ロンの職業を変更。