Nightmore named the blood relative 〜新たな「闇の帝王」となった少女〜 作:カドナ・ポッタリアン
「それで、ミス・ゴーント? 貴女が何の理由もなくシンシアと一緒にいたとは思いませんが。もしや...付き合ってーー」
「不謹慎ですよ、教授」
「おや失礼」
クロート教授は楽しそうにククク...と笑う。リンネは偽りの涙を拭き取り、彼をキッと睨んだ。いかにもそれらしい演技。誰も疑いはしなかった。しかしクロート教授だけは、リンネが何者なのかは誰よりも理解しているつもりだった。
「ミス・ゴーント。念のため、ミスター・シンシアに確認させてもらっても?」
「...えぇ。どうぞ」
一先ずこの状況を打破する事は出来た。しかし問題は、談話室に戻って先生の尋問を受けたシンシアの答えだ。
頭の中でグルグルと考えを巡らせながら、リンネは先生方の間を歩いていた。しかし結局出た答えとしては、ルークの答えに懸けるというモノだった。そもそも、リンネは図書館を荒らしていないわけだから、嘘をつくまでもないかもしれないが、疑いは晴れないだろう。
湖の底へと戻る。皆の目線が刃物のようにリンネに突き刺さっていたが、とうの本人は何とも思っていなかった。
「シンシア、クィディッチの試合のあった時、貴方はミス・ゴーントと何処で何をしていましたか?」
「えっ...随分唐突でデリカシーのない質問ですね...」
ルークは不敵に笑うと、メガネを押し上げた。
「そりゃあ決まっているでしょう?」
「というと...」
「私の可愛い〜リンネとデートですよ♪」
『...は?』
談話室中が、静寂という名の旋律を奏でた。しかし、リンネ信者と彼女自身、ナル、クロート教授はすぐにそれが嘘だと分かる。スリザリンでリンネ信者になっていない者はいない。故に嘘に気がついていないのは、校長とマダム・ピンスだけだ。
「お、おや...そうでしたか。では、失礼いたしますね」
「ソ、ソウデスネ...」
校長達は場が悪くなったのを感じ取り、すぐに退室した。先生方が全員出ると、リンネはルークにでこぴんを喰らわした。彼の額は、何故か真っ赤になっていた。
「『腫れ呪い』だ。『腫れ薬』を呪い化したモノだが...どうやら効いたようだな」
「鬼畜なご主人様も素敵です...」
「『闇の魔術』を使わなかっただけ感謝しろ」
「本当は愛しい人に使いたくなかったからじゃないんですか?」
「ネタを引きずるな、ルーク」
*
何故だかは分からないが、「リンネ・ゴーントとルーク・シンシアが付き合っている」という噂がホグワーツ中に広まっていた。誰が垂れ流したのかはすぐに突き止める事が出来るが、リンネはどうでも良いので何もしなかった。ただ単に、歩いていると女子達の敵対の視線が向くだけだ。
しかしそれは、リンネは小さく睨んだり殺気を発したりするだけでなくなるので、何とも思わなかった。
「ルーク・シンシア様が...」
「あのリンネって女と...」
「最悪じゃないそいつ...」
「私達の王子様を奪うだなんて...」
「男もいるくせに...」
ホグワーツ中のルークファンにとって、リンネは嫌悪の存在となった。勿論その噂は、先生達やハリー・ポッターの耳にも入った。
「なるほど、リンネ・ゴーントは緋色のおべべなのか...」
「ロン、それ前にも聞いた事あるわ」
ハーマイオニーは、朝食の席でため息をついた。騒がしい大広間は、話題と噂が飛び交っていた。
「噂は嫌いだ。それに、もしあの二人がくっついたりしたら、大変な事になりそう。...ねぇ、君はどう思う? ハリー」
「...」
「すっかり放心状態ね」
ハリーは、光の失せた緑色の目を明後日の方向に向けている。何を考えているのか...いや、何も考えていないかもしれない。
「ねぇハリー? 大丈夫?」
「そうだね。じゃあ折角だから、僕はこの赤の扉を選ぶよ」
「何の話を...」
メガネの男性は的外れの事をボソッとつぶやくと、鋭いフォークをゴブレットに突っ込んでいた。途端に中の液体が飛び出したが、ハリーは気にしなかった。
「うん、そっとしておこうよ」
「そうね。きっと気が違ってしまったんだわ。先に行きましょう」
「いや待って置いて行かないで...」
*
昼休みに突入したホグワーツの城内では、リンネがナルといつも通りに湖に行こうとしていた時、ルークに肩を叩かれた。
「こんにちは、リンネ」
「ナル、今何か聞こえなかったか?」
「私にはご主人様の美しい声しか聞こえませんよ」
「うぅん...無視は堪えますねぇ」
腕を組むルークを無視して、リンネはナルと道を歩いた。
「リンネ、私とーー」
「貴方は先ほどから、ご主人様の名前を呼び捨てで何度も何度も!!」
ナルは歯ぎしりをして、ルークの胸ぐらをガッと掴んだ。相当なお怒りのようだ。一見して修羅場だが、ルークはポーカーフェイスを崩さなかった。楽しそうに笑う彼の姿は、ナルの怒りをもっと揺さぶった。リンネは二人共無視していこうと考え始めた。男の喧嘩は無視に限ると、昔誰かが言っていた気がする。
「「あ、ちょっと! ご主人様(リンネ)!!」」
「今、トロールの鳴き声が聞こえたな」
「もはや蛇でも人間でもない?!」
「ん? 負け犬が吠える音が耳障りだ」
「ではリンネ、私とーー」
「ついでにネズミが喚いているようだ。汚らわしい」
リンネの罵倒と歩みとともに、二人の想いは加速するのだった。
リンネ「おい、貴様殺されたいか?」
カドナ「違うんだリンネ! 私は試験とか生徒会とか勉強とか別サイト投稿とか、色々あってできなかったんだよ! 君も知ってるはーー」
リンネ「知った事じゃない。...では、質問を変えよう。貴様は何故執筆をする。何故忙しいのにこれだけは止めようとしない。人気が出るかも分からない不確かなモノに、何故貴様は力を入れる」
カドナ「それは...一人でも読んでくれている人がいるからだよ。それが何百キロ、何千キロ離れていようと、私の作品を楽しみにしてくれている人(いるか分からんけど)が一人でもいるのなら、私は書き続ける。終わりまで」
リンネ「ならさっさと筆を進めろ!!」
カドナ「はいぃい! すんませんっしたァア!」
今更だけど、ハリー・ポッターって恋愛モノじゃないよね? 何この二次創作批判殺到だろ原作雰囲気まるでないだろwww ...まぁがんばれ。
と、この間友人に言われたのは内緒。