Nightmore named the blood relative 〜新たな「闇の帝王」となった少女〜   作:カドナ・ポッタリアン

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第九 真夜中の校長室

 

 

 

 

 

「さて、今夜は皆さん方に、お聞きしたい事があります」

 

 

真夜中の校長室。

そこには、ホグワーツの四つの寮の寮監達と、マクゴナガル校長がいた。

校長室にはまだ、アルバス・ダンブルドアの面影が残っていた。

そして、壁には大量の歴代の校長の肖像画が飾られていた。

 

その中の一つ、一番大きな肖像画の主は、まだ起きていた。

アルバス・ダンブルドアの肖像画だ。

 

 

「わしも、早く聞きたいところじゃのう。ヴォルデモート卿の血縁者である、リンネ・ゴーントの学校生活を」

 

 

ダンブルドアの肖像画は、先生方を見回した。

 

 

「俺的には、彼奴は好きだがな」

 

 

自分より目上の人間の前では、一人称が”俺”になるユージュが言う。

すると、グリフィンドールの寮監で「天文学」の教授であるスィック教授がニヤリと笑う。

 

 

「それは、アンタだけの問題なんじゃないのか?」

「それならお前は何だ、スィック」

「ふぅ...アンタと同じだよ。彼女とは何かと意見や考えが合うんだ...パートナーも何だかイケメンだしな...あたしもお気に入りだよ...」

 

 

スィック教授は、シルバーのショートカットを触ってブツブツとつぶやいた。

ダンブルドアの肖像画が、静かな声で呼びかける。

 

 

「ヴォルデモート卿も、かつてはそうやって教師達の信頼を得、多くの者を魅了してきた。しかし、その子は何の罪もない純粋な子供じゃ。彼女がそうであるかそうでないかは分からんが、警戒はするのじゃぞ?」

「はい、先生。...あくまでも噂なのですが、既に吸魂鬼や一部の生徒を仲間にしているそうです」

 

 

レイブンクローの寮監、フリットウィック教授が何時ものキーキー声で言った。

 

 

「噂、ですか...ちなみに、それは誰から?」

「生徒からです。妙にゴーントの周りに人が集まっているようで...恐らくそれから色々と話が盛り上がっているようなんですよ」

「話が盛り上がっていると言えば、あの組み分けの件でしょうか...」

 

 

クロート教授がため息混じりに言った。

早く部屋に戻って、魔法薬を作りたい...という願望が彼の中で渦巻いていた。

 

 

「あぁ...そう言えば、組み分け帽子がリンネに何か言ってたよな? アンタ、隣にいたけど聞こえなかったのか?」

「はい、しかし、人の噂も七十五日と言いますか...まだ七日した経っていないのに、その話題などもう聞こえませんよ」

「...まぁ、詳しい事は彼に聞きましょう」

 

 

マクゴナガルは、校長室の扉を開けた。

扉の向こうには、黒いローブを着た男が入って来た。ホグズミート駅でハグリットに話しかけていた、あの黒い男だ。

彼は真顔でダンブルドア校長の肖像画の前まで歩くと、先生方と肖像画にお辞儀をした。

 

 

「アルバス・ポッターです」

「わしと同じ名じゃな☆」

 

 

ダンブルドアの肖像画は、ニコッと笑うとピースサインをした。

だがそれに誰もツッコむ様子はなく、マクゴナガルは淡々と言った。

 

 

「彼は、『闇祓い』として、現在ホグワーツの警備、及びリンネ・ゴーントの見張りという役割を果たしてくれています。そして彼は、間違えようもなく、あのハリー・ポッターの息子です」

 

 

校長室には、ざわめきが走った。

あのハリー・ポッターの息子が、「闇祓い」としてホグワーツに来ているのだ。

 

 

「聞いても良いかしらポッター」

 

 

マクゴナガルは話しかけた。

すると、アルバスは頷いて「どうぞ」て言った。

 

 

「リンネ・ゴーントについてです。この一週間、様々な彼女に関する噂が経っています。そこで、彼女が何か怪しい動きをしていないか...聞きたいのです」

「...いえ、彼女は至って普通でしたが」

「なるほど、ありがとうポッター。見張りに戻ってください。無理は禁物ですよ」

 

**

 

校長室から出たアルバスは、後悔の念に押されていた。

さっき、マクゴナガルに話した事は、全くの嘘だ。

本当は、吸魂鬼とも話していたし、談話室で「蛇語」を発し、皆を怖がらせていたりもした。

 

だが、彼女の目を思い出した途端、嘘が喉を通って勝手に出て来た。

先生達はそれを信じてくれた。嘘だというのに...。

 

 

「おや、そんな暗い顔をして。どうかさなれましたかな?」

 

 

アルバスがトボトボと廊下を歩いていると、誰かに声をかけられた。

顔を上げると、目の前には長いカールで派手な帽子を被っている半透明な男が、プカプカと浮いていた。

 

 

「あぁ、やぁサー・ニコラス」

 

 

彼の名は、ニコラス・ド・ミムジーポーピトン卿。

グリフィンドール寮のゴーストで、皆には「ほとんど首無しニック」と呼ばれている。

 

 

「こんばんは、アル。それで、どうなされたんですか? ん?」

「...まぁ、誰にも言わないのなら、教えてくれても良いけど...」

「勿論ですとも。ささ、座って」

 

 

ニックは、アルバスを中庭へと誘い、ベンチに座らせた。

柔らかな風が、アルバスの頬を撫でた。

星がキラキラと輝いている。

 

ニックはアルバスの隣に座った。

 

 

「実は、その...僕はある人の為に嘘をついたんだ。それが、どんなにいけない事か分かりきっているというのに...」

「なるほど。その方は、とても大切なお友達なのでしょうか? それとも、アル、貴方が好いている方ですか?」

「後の方だよ」

「ふむ、ちなみにその方はアルの事をどうお思いで?」

「いや、多分彼女は、僕の事を知らないと思うんだ。ずっと、影から見ているだけで...」

「一方的な片思いというわけですか...」

 

 

ニックは首をかたむけた。

すると、その首はガタンと外れ、薄皮一枚でどうにかくっ付いている状態となった。

 

 

「ちなみにアルは、その方のどのような所がお好きで?」

「何と言うか、一目惚れなんだよね...」

 

 

アルバスの言葉に、ニックは首を激しく振った。

外れた首がブランブランと暴れる。

 

 

「分かります。私もミス・エネミーに思いを寄せていたモノです。一目惚れで」

「何か、あの子の赤く美しい瞳をジッと見ているだけで、心が支配されるというか...心地よい気分になったんだ。それから、彼女の事が頭から離れなくなって...」

 

 

ニックは彼の言葉を聞くと、元々半透明な顔なのに真っ青になった事がハッキリと分かる。

 

 

「それはもしや...リンネ・ゴーントの事ですか?!」

「え、そうだけど...」

「...良いですか? これは忠告です。彼女とは関わりは持たない方が良い。身のためだ。ピーブスまでもが彼女の異常性を感じ取っている。ゴーストは皆、彼女の前には姿を現しません。何故か分かりますか?」

「え、君がさっき言ったように...異常性?」

「それもあります、しかしーーあ、マズい...」

 

 

アルバスの問いに答えようとしたニックだが、バーンという大きな音が近くで聞こえて来たので、彼は口を噤んだ。

 

 

「い、良いですか? 悪い事は言いません。あの子は諦めなさい。きっと、碌な事がない。じゃ、お休みなさいアルバス!」

 

 

ニックはそそくさと立ち去った。

アルバスは彼の消えた壁辺りを眺めながら、言葉の意味を考えていた。




今回は、校長達のお喋りでした。
リンネちゃんの正体を知っているのは、寮監達と校長と闇祓いだけですね。
ダンブルドアの肖像画は、マクゴナガル先生やその他の方々の心の拠り所となっています。

さて、人物紹介。

【ライリー・スィック】
天文学の教授。
若干男勝りだが、中々の美人。
決して、病気ってわけじゃない。

【アルバス・ポッター】
ハリー・ポッターの息子。
リンネに一目惚れ。
闇祓いとして、城の警備の指揮とリンネの見張りを担当している。
本作品のキーパーソン。


バレーボール見れなかったなー。
他の小説投稿サイトと掛け持ちしてるんで、忙しいですなー。
アルバスくんは、これからバンバン出て来ると思います。ナルには負けますがな。

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