色々言いたいことはあるけど、そうだね。一言だけ言うと、自分でも展開が読めなかった。思いつきで気軽に始めちゃいけないね
懺悔は後書きでたっぷりやります

短編(短いとは言ってない)

pixivに投稿しました。タイトルは同じです
最古じゃないけど最古のレイマリです。前のヤツは完結してなくてこれが完結したやつだからです

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歪んだ同士の愛

「それはヤンデレですね」

「は?」

紅茶を飲んでいた私と霊夢が驚く。そもそもヤンデレってなんだ?聞き慣れない言葉だ

「いえ、今までの話を聞く限り、どう考えても霊夢さんは魔理沙さんに依存しすぎてます。ヤンデレで間違いはないでしょう。合っている確証はありませんが」

そんな事をツラツラと並べるが、そもそも私達はヤンデレが何かをわかってない。ヤンってなんだ?最近は言ってきたヤンキーって言葉なのか?それとも早苗から聞いたことのある、ニューヨークヤンキースの事か?

「ああ、すいません。そういえばヤンデレは外の世界でかなり有名ですし、名付けされて日も浅いので知らなくても不思議ではありませんね」

さとりは覚り妖怪としての能力を常時発動している状態だ。寧ろその方が身体に染みているため、OFFにする方が神経を使ってしまう程だ。なので読まれることは寧ろ想定内、むしろ読んでくれないと困る位だ

「そうですね・・・ヤンデレについては早苗さんの方が良く分かってらっしゃるとは思いますが・・・」

「ちょっと待って」

そのセリフに霊夢が待ったをかける。理由はさとりでも無い私でも分かる

3人が口を揃える

 

「「「そもそもその知識は一体何処から?」」」

 

そもそも一介の妖怪であるさとりは、結界を超えて向こうに行くことは出来ないはずだ。例外としてはこの幻想郷を創った張本人である八雲紫、後は隣にいる博麗霊夢も不可能ではない。但し無断で行けば紫から大目玉だし、本人は行く気がないそうだが

他に候補がいるかと言われたら居るのだが、そこは重要ではない

 

「そうですね・・・確かに新鮮な外の知識はそれこそ八雲紫か、外にいた守矢のお三方位しか入手するのは困難でしょう。しかしですね・・・その・・・どこ経由かはわからないのですが・・・妹が・・・」

「妹って言うと・・・古明地こいしのことか?」

「その通りです」

「でも不思議ね。境界を超えるような能力や力は持ってないはずよ。幾ら無意識を操ると言っても・・・」

そうだ。覚り妖怪である古明地さとりの妹であるこいしは、その力を使うことの出来るアイテムのようなもの、サード・アイを自ら閉じ、それにより彼女は本来覚り妖怪として手に入れていた筈の能力ではない、無意識を操る程度の能力を手に入れた。しかしだからといってそれが何かを使えるとは到底思えないのが、今の私だ

「・・・」「・・・」「・・・」

3人が全員黙り込む。何というか静かな雰囲気と言うのが苦手な私は、会話をきりだす

「さ、さとりはなんか聞いてないのか?例えばどうやって手に入れたのかとか」

意外にもその問いかけには反応する。というより、そもそもさとり相手にそのように疑問を口に出来ること自体が珍しい。しかしそれほど考え込んでいるということでもあった

「そうですね・・・こいしから聞く限りでは、良く分からないけど良く分かるんだ!って」

「余計頭こんがらがるわ」

全く持って理解出来ない。その気持ちを代弁するように霊夢が即答してくれた。つまり・・・

「無意識にそういう知識をゲットするって認識が一番正しいのかな?」

「うーん。何かもう、考えること自体がめんどくさいわね。それでいいわよもう。今問題はヤンデレについてよ」

考えるのが億劫になってきた霊夢は思考をさっさと切り替え、当初の問題であるヤンデレについて話を戻す。こういう切り替えの速さは驚嘆の域だ

「そうですね・・・簡単に説明すれば・・・とはいってもこいしからの受け売りですが・・・」

 

 

「なるほど、つまり病むほど愛するってことね」

「大まかにはそれであってますよ。ただその病むってのが曲者みたいですが」

「だな待てよさとり」

「なるほど、霊夢さんがどうしてヤンデレになるのかがわからない、と」

「そういうこった」

私の疑問を遮り代弁してくれるが、これ実際私の口から言っても別にタイムラグはほぼないような気がするし、3人いる時は能力使ってもあまり意味無い気がしてきた

そんな私の気持ちはスルーし、さとりは問題へと戻る

「ではまず霊夢さん、幾つか質問をします。いいですね?」

「わかったわ」

「あ、それと別に言わなくても大丈夫ですよ。思うだけで結構ですので・・・」

訂正、複数人いるときに活躍するかもしれない。こういう密談みたいなものにはうってつけだ

「ではいきますよ・・・大丈夫です質問自体はとても簡単ですよ。まず一問目・・・」

何故だか私自身も緊張してしまう。これが場の雰囲気ってやつなのか・・・やっぱり空気ってのは凄いもんだな・・・

「貴方は魔理沙さんを愛してますか?」

いきなり口から何かがせきをきって溢れそうになった

「次に・・・魔理沙さんに何かしてほしいことはありますか?」

必死に口を抑えるが、変わりに目から水が出てくる。身体が震えるのが分かる

「そうですか・・・次に、魔理沙さんを愛する人がいるなら、どうしますか?」

その時点で大笑いしそうになったが、魔法使いとしての精神力がそれを抑え込んでいた。無駄に鍛錬を怠らなかったのがここにきて吉と出た

「では最後に・・・魔理沙さんと何がしたいですか?」

多分今のさとりには私の大笑いが聞こえているだろう。かなりの大騒音なはずなのだが、顔の色一つ変えない。これはこれで凄い。などと現実逃避気味に考えることで笑いから目を逸らそうと必死だった

「・・・なるほど、わかりました。質問は終わりです」

目から水が漏れ、鼻からも水が漏れ、股間からも水が漏れたらターキーになるところだった。口からは水が漏れてるから実際にはターキーなのだが

「・・・魔理沙さん」

「・・・ふクッ・・・ふひゃい・・・」

肩が大きく上がる感覚がする。今の私の顔を見事に汚らしいことになっているだろう。鏡を見て大笑いしたい

「・・・あなたも大変ですね・・・」

「お、おう・・・フクッ・・・そうだな・・・」

 

その時は楽観視していたが、のちのち考えたら確かに霊夢は私に依存してもおかしくはない状況におかれてあり、またそれは私もだった

ただ、それが愛情として歪み出てきたのが霊夢だったのだろう。今なら確信できる

 

 

それから数週間後、何時ものように博麗神社に向かって飛んでいき、何時ものように霊夢に声をかける

初めの違和感はどこだったのだろうか。気がつけば私は拘束されていた

普通に挨拶しただけな筈なのに、どうして今私は厳重な結界に囲まれた部屋で、手足を縛られなければいけないのか。そもそもの経緯をぼんやりと思い返す

 

まず何時ものように挨拶をする。そうすれば若干嫌な顔をするが歓迎してくれる・・・はずだったのだが、抱擁といういつもの挨拶よりも歓迎度の高い挨拶をされた。こんな霊夢は有り得ないと、異変かと思った矢先、背中に札を貼られ、霊夢の操り人形と変貌し、私が知らなかった博麗神社の地下へと潜っていった

そしてそこにあるベットに横たわらせ、手錠をし、脚も奴隷がするような足枷をつけられ、首輪をつけられ、気付けば自分でさえ素晴らしいと思うほどの監禁状態が出来上がっていた

 

いや、なんだこれ

 

とりあえず状況整理をしよう。その前に深呼吸だ深呼吸。古今東西心を落ち着けるのに手間がかからず簡単に出来るものといえば深呼吸だ。座禅は時と場合によるが深呼吸の方が万能性が高いからな

大きく息を吸い、大きく息を吐く。ただそれだけなのにたった数回すれば頭の中がだいぶんスッキリした

 

「つか、ここどこなんだよ・・・」

博麗神社にそもそも地下なんてあったか?いや、私の知る限りでは無かったはず。だがしかし、私は博麗神社の住民ではない。もしかしたら私が知らないだけで二階部分があったり、秘密の地下訓練場があるのかもしれない。少なくとも今のアイツが使ってるとは思えないが

いや待てよ?そもそも1度・・・いや2度博麗神社は倒壊してるはずだ。なのにこれは・・・ということは新しく作った?何の為に?私の監禁のために?

 

「えぇー・・・」

 

それは心からの叫びだった。叫んでないが、叫んでいた。取り敢えず呆れたやつだ。まさかここまで実行力があったとは・・・

 

「にしても・・・動けなくはないが・・・」

やはり動くにはかなり厳しい。横になってる状態から、手を使わずに起き上がることなら容易いのだが、何しろ足枷が邪魔だ。これが無ければもう少し機敏な行動ができるというのに・・・足輪に付けられた鎖に繋がっている黒い鉄球は、体感的にはそこそこの重さがあった。片方で5kg位はあるだろう。両方あるから10kgか。走り出せばまず間違いなく足元をすくわれて顔面から地面と厚いキスを交わすことになってしまうだろう。額か鼻か・・・口も有り得るのだが

 

私自身ここまで冷静なのは、もしかすると霊夢がいつかこんな事をするかもしれないと薄々気づいていたのからかもしれない。実際さとりの1件から何処か雰囲気が変わっていた感覚があった。こうなるのも時間の問題なのかもしれないと、確信づいたわけでもなく、ただただなんとなくそう感じていた

 

 

 

何日か経ったある日

「魔理沙ー、ご飯ですよー」

と言いながら私がどんなに頑張ったところで開くことのない扉が開く。これが外鍵って奴なのか。普通なら役目を果たさないそれは、監禁には都合が良かった

「はいはーい」

と、自分は監禁されてる身だと言うのに呑気に返す。自分でも思うが、自分の胆力どんなことになってるんだろう

まあ、霊夢だし乱暴にはしないだろう。少なくとも気心が知れた仲である私達だからこそなのだろう。私はこんな不条理な事をされているというのに、信頼感を持っていた

「今日のご飯はなんだぜ?」

といい、ベットに横たわらせていた身体を起こす。手錠をしてるとはいえ、両手を鎖でつながらせているため、若干は自由が効く。ただ片手で作業しながら片手でもの探しなんてことは無理だろう。そもそもそんな事する道具がないわけだが

「そうねー。まあ、見てのお楽しみってところかしらね」

とはぐらかされる。いつもの事だ

「おお・・・シチューか。これまた熱いものを・・・」

何故だかここに来てからというものの、あまり自由の効かない両手で食べるには難易度の高く、しかも狙ったように熱いものしか出てこない。まあ狙ってるんだろう。所謂あーんがしたくてたまらないのだろう。まあ食べさしてくれるってのはそれはそれで楽しいからいいけど

「どうせなので八卦路を使って、扉を開けるついさっきまで温めといたわ」

「おい、無駄に何しやがってくれてんだこの巫女」

そう。ここから抜け出せない理由の二つ目・・・いや、3つ目は、そういった魔力増幅器とも言える八卦路が盗られたからだ。まあその前に結界が異様に堅いので例えマスタースパークを使ったとしても穴はおろか、傷さえつかないだろうが

というか八卦路は確かにそういう道具なのだが、そういう道具ではないことを、この巫女に重々承知してもらいたいところだ。魔力に関しては多分御札かなんかで私の魔力を吸い取ってるのだろう。力が出ない感覚があるし、実際弾幕を放てるか試してみたが、出てきたのはいつもの10分の1には小さく、色も魔力本来の真っ白なものしか出なかった。まず間違いなくそういったたぐいの何かを施してるだろう。八卦路取り上げるだけで十分だろうに・・・そこまでして逃がしたくないのか

「まあ、そうしたら猫舌で熱々言って、水を欲する涙目の魔理沙が見られるでしょ?それを口移しで飲ませてあげたいのよ」

と目をハートにさせながら言うのは霊夢。うーん順調に壊れてきてるな。紫に早く何とかしてもらいたいところなんだが

「口移しでもいいから、せめて食べれるくらいには冷ましてちょっと待て!直接はいかん!口内がやけどする!」

この巫女は何を考えているんだ!どう見ても尋常じゃないほどの湯気を見せるこの熱々シチューを、あろうことか冷ますことなく直接運んでくるではないか。これではさしもの鬼や天人でも泣くだろう

「え?でもそんな魔理沙を見てると・・・抱きしめたくなって・・・」

「だからって・・・せめてもうちょい冷ませ!このままじゃその口がいけないことになる!グロッキーになる!涙目じゃすまないことになるって!」

そう言って渋々納得したのか、フーフーをする霊夢。そしてパクリと食べる

 

・・・いや、食べさせてくれるんじゃなかったのか?

「あ、これ?丁度いい熱さを求めてね」

そう言いながら次のをフーフーしだす。どうでもいいから早く食べたい。結構腹が空いてるんだ

「はい、あーん」

「あーん」

取り敢えず食べる。そして口の中に入れた瞬間

「むぐぅ!?」

熱ぅ!?ちょっと待て!確かに早く食べたいとは思ったが、だからと私は冷ます作業をおろそかにしろなんては思ってないぞ!!?

「あ、お水いる?」

ピンときた。それまで頭が空腹にしかいかず深く考えてなかったが、ちょうどいい熱さと言った。普通そこは温度と言うだろう。いや、人にもよるが、わざわざ熱さなんて言ったのだ。つまり最初に言っていた涙目の私を見て、抱きしめ、口移しで水を飲ませる。その一連の作業をしたかったのだ

はふはふ言いながら一生懸命冷ますために脳が唾液を多分に出す。そしてその刺激に耐えられず涙を流す。それを見ていた霊夢がまたもや目をハートにさせながら、両手を自らのホホにあてがい、頭を軽く横に振っていた

「あ、あふっ、あふっ」

どうしようにもそもそもそこまで動くことの出来ない私は身体をよじらせる。そうして耐えていると抱きしめられた。いや、そんな事はいいから水をくれ!!

「んもー魔理沙ちゃんったら可愛いんだから」

もはや口調が私の知っている霊夢ではないが、ここ数日ご飯の時になればこうなっていたので既に聞きなれた。あまり慣れたくはなかったが

ヒリヒリする口内。これがホントの口内炎ってか。なんてたいして上手くもない事を虚ろに考えていたら、目の前に霊夢の顔。口元に霊夢の唇。頬をハムスターのようにふくらませ、目を瞑っている

これは確実に口移しだ。元々そこまで躊躇してなかった上に、何度もやった為躊躇いなく、これ幸いと口づけをする。霊夢の唾液と共に水を受け入れる

そうして水が移し終わると、仕上げと言わんばかりに口内にベロを入れてきた。既に終わらせようとしていた私は驚き、これまで味わったことのない感覚に思わず歯を噛み合せる

「いっったぁ!!」

と霊夢がベロごと引っ込める。そうして口を抑える姿を見て、申し訳なくなり

「す、すまん・・・その、初めてだったからさ・・・つい・・・」

と返す。ここで所謂ディープキスというのをされた事に対しての怒りは無かった。ただ頭にあったのは、霊夢を怪我させてしまったことへの罪悪感だけだった。多分他の人から見れば私も壊れているのだろう。それは間違いではなく、霊夢が私に依存するように、私も少なからず霊夢に依存していた。ただそれだけだ

「まあ、慣れてないなら仕方ないわね・・・」

と、口を抑えていた手をとると、赤いものが口の周りにベットリ付いていた。やはり先ほど嚥下した時に味わった鉄の味は、霊夢の血液だったようだ。色々と申し訳ない気持ちになる

 

取り敢えず口移しも、熱さに悶えることもなく、その食事は何事もなく終わった

そうして帰るかとおもいきや、私の隣に座る

そして抱きつき、私の頬に顔を近付け、そしてなにかに気付いたように遠ざかる。多分舐めたかったのだが、霊夢の血液で汚すのが嫌だったのだろう。意外と潔癖症らしい。ちょっと違う気がするが

取り敢えず顎を私の肩に落ち着け、鼻を鳴らす。これは私のモノだと主張するようなそれに私は内心愛くるしさのようなものを感じていた

 

というか紫は来ないのだろうか。仮にも博麗の巫女がここまで他人に思いを馳せるのは、役割的に良いのかと思う

そこまで不満もないが、やはり私の性分としてこの生活は肌に合わないらしい。せめて飛び回りたいところだ

だがその箒も取り上げられてしまった。箒が無くても飛べなくはないが、あの風を切る感覚が大好きなのだ。風切り音以外を置き去りにする、あの感覚が

どうしても生身だけだとそこまで素早く飛ぶことが出来ない。練習すれば良かったのだろうが、私は形から入るタイプだったし、諦めている

 

そうしていると隣の猫はほほとほほをくっつけて、そこに何かを残すように擦り込む。この感覚は嫌いではない

霊夢も何も言わない、私も何も言わない。ただ時間だけが過ぎていく。でもそれは、つい先程までの1人だった時よりは安らぎ、退屈でもなかった

 

 

それから何週間が経っただろう。いい加減私もやりたい事が出来ないという精神的な苦痛を味わい、反逆をしたくなる

が、今日も私の後ろにいる子猫は楽しそうに私を抱きしめ、上機嫌そうに鼻を鳴らす。それだけでそんな気持ちが萎えていく

またそれも時間の問題になるだろう。やはり居ないと無性に暴れたくなるのだ

だがそれでもこの生活自体にはそこまで文句があるわけではなかった。そういえば風呂に入った記憶がない気がするのだが・・・服も着替えた記憶がない。だがしかし汗をかいた記憶もない。トイレは行くが、1人ではなかなかに辛いため、最初の頃は霊夢を念じればすっ飛んできて付き添ってくれた。今では肩を軽くたたけば行けるのだが

 

つまり今の私は汚いってことになるはずだ。それともあれか。結界の浄化能力でそういう不純物は消えていってるとか・・・何それ凄い欲しい

 

「なーいい加減着替えたいぜ。流石に風呂だって入りたいし、身だしなみを整えさせてくれ」

と、何度も言った言葉を口に出すが

「いやよ、今の貴女の匂いが凄くいい匂いなんだもの。ずっと嗅いでいたいのに・・・そんな事したらまた何週間も嗅げなくなるじゃない」

そう、何故か知らんがそう返される。絶対体臭酷いことになってるって・・・私は慣れてるからかそこまで気にはしてないが、他人からすれば絶対に臭いはずだ

「うー・・・」

しかしそう言われるとやはり弱い。乙女として、私も霊夢のことが好きな身として、やはり匂いがいいと言われるとどうしても尻すぼみする

 

と、そういえば

「八雲紫はどうなったんだ?アイツなら博麗の巫女としてあるまじきとか言いそうなもんだが」

博麗の巫女として中立な立場であるはずの霊夢がここまで入れ込んでいるとなれば、紫はどうにかしようとするはずだ。最初の頃はそう考えていたが、この生活に慣れすぎて忘れていた

「んーそうなんだけど、なんか来そうな感じがしたらとびきりの結界を貼ってるのよそしたら来なくなるのよね」

とびきりの結界・・・

「二重結界か?」

「ざんねーん魔理沙ちゃん大ハズレー」

あれ?確かに紫は四重結界を使えるが、霊夢は二重結界しか使えなかったはずだが

まさかとは思うが

「博麗大結界を」

「いや、それは違うわ」

物凄く気の抜けた返事をする。髪の毛に顔をうずめてるし、多分そういうことなのだろう。別段気にすることでもない

「二重結界しか使ってこなかったけど、それは修行してなかっただけで、この結界を貼るためにちょっと修行したら四重結界位簡単に使えるようになったのよ」

相変わらずの天才っぷりだ。もし私が霊夢だとしたら、今頃何重結界が使えるようになってるのか・・・いや、その場合はきっと努力しないだろうから結局は同じか

「ってことは、ここの結界は四重結界ってことか?」

「いや、七重結界よ」

・・・は?

「え・・・あの数週間でそこまで・・・?」

「まあ、勿論私だけじゃたりなかったわ。紫の協力も借りたわ」

「そして紫は今頃後悔してるだろうな。修行させるんじゃなかったって」

多分紫の事だ。自ら修行するようになって、しかも師として懇願したのだ。その時の喜びは大きかっただろう。その分今は泣いているだろうが

「まあ、今はそこまでやってないけど、こうやって過ごすまではもうちょっと練習してたのよ」

「なるほどな」

つまり、今ではもっと強い結界を貼れる、と

「・・・こりゃ紫は泣き叫ぶだろうな」

二つの意味で

「まあ、そうやってでも貴女と一緒に居たくて・・・」

うーんさとりが言うにはこういうのがヤンデレというのか。病んでるというよりは依存・・・いや、愛情を持ってるだけな気がしなくはないが・・・まあそのへんは早苗の方が上手だろうし、他人からの知識、しかも確証のない1人だけとなれば、まあ間違えても仕方ないのだろう

「えへへ・・・今日は一緒に寝ようね」

と言いつつ、私を抱いたまま仰向けに転がる。必然的に私も仰向けになり

「魔理沙の抱き枕・・・うふふ・・・」

「モノホンだぞ。モノホンの等身大だ」

苦笑しつつ返すが、うーんやっぱり私もどこか可笑しいのだろうか。でも友達といえば霊夢だけだったし、他のヤツがどんな風に友達をしてるのか分からない。少なくとも私たちはこれが普通。だからいいんじゃないのかな

なんて思いながら、抱き枕にしている本人を見る。私よりも大きい癖に、今は凄く子供だ。ちくしょうやっぱり可愛い

「まあ、もう少し位ならこういう生活もいいか・・・」

 

そう思いながら、もはや慣れた不自由な手を霊夢の頭に載せ、撫でる。すると抱きしめる力を強める。あははちょっと苦しいかな・・・まあいいや

 

 

そういや、私が居なくなったってことになるわけだし、霊夢も博麗神社からあまり出てないのだろうが、異変とか人間関係とか大丈夫なのか?私ならアリスとかパチュリーとか

 

 

 

 

 

「うーん・・・入れないわね」

短い金髪の少女、アリス・マーガトロイドと

「結界が強すぎるわね・・・これじゃ傷一つすら難易度高いわよ」

長い紫の髪をした少女、パチュリー・ノーレッジが

「ここに魔理沙がいるのはわかってるんだけどね」

「というかそれ以外考えられないしね・・・」

魔理沙を探しに来ていた

「私のところにも貴女の所にもいないとなれば、やっぱり異変の起きてるここ、博麗神社しかないわよねぇ」

「あの子魔理沙にゾッコンだしね」

「ゾッコンってレベル超えてないかしらあれ」

「愛が重いってやつかしらね」

パチュリーが取り敢えず叩くが、硬い感触と、やや金属音のする音しか返ってこない

「はーどうすることも出来ないかもね」

「やっぱり退屈なのよね。あの子がいないと」

「あら、やっぱり貴女も?」

「そりゃあ刺激がない生活に戻るわけだし、楽しくないわよ」

「ね。いざ居るとめんどくさいけど、居ないとなると寂しくなるわよね」

「そんなもんよ」

「そんなもんよねぇ」

などと呑気に会話するが、目の前の障害は全く取り除けていない

 

「あれ、どうする?」

「まあ、この感じなら魔理沙は生きてるだろうし、いつか出るんじゃないかしら?」

「どうかしらね。意外と霊夢といるし幸せとか思ってそうよ」

「ありえるけど、あの子は魔法使いなのよ。努力は怠らない・・・というか、行動力がついていかないでしょうね」

「まあ何週間もあの中に居るし、2週間もしたら爆発するんじゃないかしら?」

「ま、それが一番かもね」

結論は出ているのだが、その場から立ち去ることを辞めない、何かを期待するように

 

 

そして同時刻に、こちらも複数人が悩んでいた

「霊夢さんも魔理沙さんも見なくなってはや一月は経ちましたね・・・」

「最初の頃こそ、霊夢は見えてたんだけどね」

「うーん。記事にしようにも何もなさすぎてどうしようもできませんねぇ・・・」

長い緑髪の、霊夢と似たような脇の出した服を着た少女

青と白のメイド服を着た少女

頭によく分からない帽子のようなものをかぶった、カメラを持つ少女

「どうします?このまま放っておくのも流石に・・・」

「まあ、見なくなったって言っても、霊夢に関しては人里で目撃例が有るんだけどね」

「でもそれ以外では本当に見なくなりましたよね」

「やっぱりこの結界を壊すのが一番じゃない?」

射命丸が仕事モードを辞め、プライベートモードに切り替えた。つまりは記者としてではなく、1人の少女として立ち向かうという事だ

「でも・・・それが望みになるのかしらね」

「まあ、そもそも霊夢と魔理沙がどうなろうと、本来なら妖怪である私には何の関係もないわ」

「でも寂しいですよねぇやっぱり」

「そうなんだよ」

3人が一斉に頷く。結局は単に霊夢と会話が、博麗神社でのんびりとしたひとときが過ごしたいだけだ

妖怪神社などと比喩されるが、妖怪にとっても人間にとっても心落ち着く場所。それが博麗神社だ。ただ力がないといけないが

 

「はぁーあ、本当につまらない」

「帰ります?」

「でも、なんとかしたいよねぇ」

こちらも結論は出ているのだが、やはりそれに抗いたくなる

 

「そういえばこの前の異変、結局片付けたの私ですよ?宴会も私達の神社でやりましたし」

「ねー。貴女が博麗の巫女かって何度も言われたって聞いたわよ」

「あの時の取材では色んな意味で面白い記事が書けたわ。ありがとうね」

「うぅー・・・嬉しくないぃ・・・」

対照的な2人と、第三者的な立ち位置になる咲夜

「というか一人でやるとかなり大変ですね異変解決って・・・あれ元々一人でやってたんですよね霊夢さん。凄いなぁ・・・」

早苗が目をキラキラと輝かせ、咲夜は頭を抱え呆れる

「なんというか、貴女は貴女で霊夢に対する視線がどこか外れてるわね」

「まあ、そう言ったらアンタの所の御主人樣だってそれと似てるわよ」

「あら、言われてみれば」

談笑する3人は、しかしそこを離れることはしない

 

他の所でも、また他の所でも。博麗神社を包むように創られた結界を囲むようにして、妖怪が、人間が。その場を離れなかった

 

 

 

 

「・・・ダメね・・・無駄に能力というか、そういうのをフル活用させてるわね」

「うーん。寝ていてもダメとなると、流石に手の施しようがないですね」

「正直この状況を楽しんでる妖怪達の方が多いですし、寧ろ鬼なんか宴会を開いてますわ」

「それまた何で・・・」

「魔理沙と霊夢の結婚祝いだって」

「それはそれはまた・・・」

そんな事をしそうな鬼といえば、伊吹萃香位しか見つからないがまあそうなのだろうと、紫の式神である八雲藍は思っていた

「というかよろしいのですか?同性同士の結婚・・・」

「うーん。それに関しては実際人里でも稀にあるし、妖怪のあいだではよくあることでもあるわ」

「だとしても、博麗の巫女ですし・・・」

「問題はそこなのよねぇ・・・」

紫は頭を抱えていた。博麗の巫女として結婚するならば、やはり人里の男と、それもとびきりの男と結婚し、子供を産ませるのが普通なのだ。しかもあの博麗霊夢なのだ。言ってしまえば場合によればこの平和は今代限りかもしれない。そうなると余計に血の繋がった巫女の方が良いのだ

「でも、あの子は魔理沙以外にはそこまで好意を持たないし・・・」

「というよりは魔理沙への愛情が大きすぎるだけな気がしますが」

 

うーん失敗した。と

一人で暮らしていた時に、霧雨魔理沙がやってくることにより博麗霊夢に変化が出ることを望んだ。結果、それは成功した。しかし妖怪である八雲紫にとって、人間の心情などはわからない。彼女は妖怪の賢者であり、人間の賢者では無かったのだ

「やっぱり、人間は難しいわね・・・」

普通に考えれば、《幼子たった1人》で《友人もたった1人》、しかもその友人が《人を引っ張っていく、リーダー的な存在》ともなれば、それが何年も続くと歪な関係にもなるだろう。依存できるのはその親友ただ1人。その親友が依存できるのも彼女ただ1人。そんな状況が何年も続けば、その存在が自らを超えてしまうことだってあるのだ

血の繋がらない家族、しかもそれが同年代の姉妹のような家族とくれば、互いが互いを求め合うのも無理はない

 

「妖怪の賢者が聞いて呆れるわね・・・」

「・・・しかし、紫様だけでなく妖怪が人の気心を知るのは、いささか難儀な話かと・・・」

それでも妖怪の賢者としてのプライドが傷つけられたのは間違いない。そして、結界を壊すことが出来ないという事実も、大妖怪としてのプライベートをズタズタに切り裂いていた

「いいでしょう・・・」

ゆらりと立ち上がる

「後2週間もすれば、黒白が暴れだすでしょう。その時に結界が解かれるはず・・・」

「それについては同意です」

「ならば、やることはひとつ・・・」

 

「結婚祝いよ!!!」

「承知しました」

 

 

 

 

結局の所、野次馬として集まった人妖は、霊夢と魔理沙がおめでたになるのを、我先に祝いたいだけだったのだ。色んな意味で鬼が既に祝ってるのだが

 

 

 

 

 

 

「・・・ねえ魔理沙」

「どうした霊夢?」

「・・・いや、何でも・・・」

 

その2人の左手の薬指には、綺麗に輝く指輪があった




はい。最後の方は1万超えたいからと惰性的にやりました。ハンセイシテマース

さてさて、懺悔タイムとなります


まず、ヤンデレって結局何だったんだろうってなったね。病んでるとか調べてみたんだけど、イマイチ理解出来なくてあんなことになったよ。でも大丈夫。さとりん言ってた

「私にも合ってるかは分かりません」
「こいしの受け売り」
「正しい知識かは分かりません(的なニュアンス)」

ね?悪いのはこいしちゃんだよ。でも無意識なら仕方ないね

はい。正直自信がなくてこういう風に根回ししてました。殴りたいなら精一杯殴れよコンチクショー!!!

さてそれでは次
あらすじ通り、展開が読めなかったね
そもそも考えていたのが「霊夢さんが無自覚なヤンデレ」で、それが気づいた時に「魔理沙を監禁する」だけだったんだよね。その時にどうしようかと本当に少しだけ考えてたら、さとりんが出てきたのよ。さとりんなら心を読めるし、こいしはこいしで無意識なら仕方ないってなるし、やっべこれ良くない!!?って。しかもさっきのように断定出来ないからヤンデレじゃなかったとしても話は合う。まさに最高のシナリオジャマイカ!!

そしてこのザマだよ!!

ということで監禁までの流れは大体想定通りでしたね。むしろそこが書きたかったと言っても過言ではない
それがやりたかっただけだろシリーズってタグ付けられそう(適当)

その後が自分でもどうなるかわかんなかったね。最後の方なんかいきなりアリス出てきたし、パチュリー出てきたし、こうなったら他のも出そう!って思って出したらこうなるわけですよ。流石に途中からめんどくさくなって(というかアリスとパチュリーの会話時点で飽きてた)適当に投げやりになりすぎてたね。最終的にゆかりんがなんとかしてくれたけど

最後も結婚したって感じの出したいけど、すんごい終わる終わる詐欺してたし、もうサラッと終わらせたかった。最後の方になるとなんかいい区切り付きそうだったのに無駄に伸ばしてたの、1万文字超えたいからって理由だけでしたサーセンハンセイシテマース(2回目)

まあ、どうにせよ一応納得いく形で終わったし、いいや




ってなるわけねーだろぉ!!?
今後書き書いててハッとしてるよ!俺イラスト描こうとか思ってたじゃん!って!!忘れてたぁぁぁ(UDK姉貴ボイス)

しょうがないから無かったことにしよう。イラストなんて無かったんや
まあどちらにせよ今ほっぽりだしてるレイマリで頭くっつけ合って恋人繋ぎしながら寝てるイラスト描いてるし、それpixivで投稿予定だしー
pixiv垢はこちら→いなぐれ、もしくはYミックで検索検索!(露骨なステマ)

さてさてそれでは


あ、予約投稿とかあるのか。でもいいや使うの。めんどい



今現在一番好きなカップルはレイマリの2人です。もうこれ一筋。何年続くかなー(´▽`)

言い残したことはないか・・・そうか・・・なら、後悔するなよ・・・でも公開はしろよ(うるさい)

追記・・・2015/08/18
そうそう。魔理沙も若干ヤンデレというか、結局は依存気味って感じです。でも霊夢よりは軽いのでそこまではしません

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