独占欲のある電ちゃんっていいなって、思うんです


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まえがき

雷電と書いてありますがどちらかというと電雷のが正しいです
相変わらずの文章能力ですがそれでもよければ!




独占欲 雷電, (暁響) 

 

 

「もう、暁ったら、だらしないのよ。」

 

そんな少女の言葉で始まった会話は、その隣にいる少女―――電にとってはとても不愉快なものだった。

向かい合わせに座って話す世間話は、とても楽しいものである。

ましてや、好きな人と…『雷と』となると、その楽しさは二倍である。

提督のこと、間宮さんのこと、最近の恋愛事情…豊富な他愛のない会話だが、雷は必ず『暁』の話をしてくる。

暁とは同じ艦ということで、他の同じ艦ではない艦よりかは仲はいい。

そこまではいい。そこまでは。

ただ、最近の雷と言ったら、ほぼ、いや、全てといっていいほど『暁』の会話しかしない。

それは多分、好きだから、と電は考えていた。

likeの方ではなく、loveの方の、好き。

だから、電にとっては、何回も雷の口から出る『暁』の話題が不愉快だった。

ましてや、暁も響も遠征に行ってしまいいない、二人きり。

もっといい雰囲気になりたいもの。

しかし今はそれをグッと堪えて

 

「何がだらしないのです?」

 

と尋ねる。

すると雷はいつも『暁』のことを話すときの顔になる。

その顔はとても楽しそうで…何の話題よりもずっと楽しげな笑顔。

その笑顔のまま雷は口を開いた。

 

「自称一人前のレディのくせにお腹出して寝てるのよ…

お腹冷やすからやめなさいよって言って起こすんだけど『暑いからー』って言ってそのまま寝てるのよ。

お腹痛めてなければいいんだけど…

まぁお腹痛めててもお姉ちゃんよりもお姉ちゃんらしいこの雷が看病してあげるんだけどね!」

 

暁の話題に関しては、話すたびに一喜一鬱して。

…そのことに、電は不愉快を通り越してイライラしていた。

雷に対してもだが、怒りの沸点は暁に向けられた。

どうしてこんなにも雷ちゃんが心配してるのにそれを無視するのです?

どうしてこんなにも雷ちゃんが好きなのにそれに気づかないのです?

どうして…どうして…

 

「電?大丈夫?」

 

その様子がおかしいと思ったのか雷は心配して電の顔を覗き込んだ。

いきなりのことに顔を少し赤くしながら首を横に振って

 

「大丈夫なのです。」

 

と言った。

 

「そう…?

何かあったら相談してもいいんだからね!なんてったって電のお姉ちゃんなんだから!」

 

『お姉ちゃん』。

そう、所詮はその程度の関係。

相思相愛でもなければ、姉妹でしかない。

それでも、だけど、私は…

電は思わず手を伸ばして雷を抱きしめた。

 

「雷ちゃん」

 

雷の名前を呼ぶ。

 

「はーい!どうしたの?電?」

 

雷が優しく頭を撫でながら照れなんて一切ない元気な声を聞かせてくる。

言えるかも知れない。そう確信した。

電は雷の体を強く抱きしめながら、今の気持ちをいう決心をした。

 

「私じゃ…ダメ――――」

 

「もう〜ダメだったら、響…」

 

ドアの外で暁達の声がした。

その声を聞いて雷は耳を立てて

 

「ごめん電、後でね」

 

と電の頭にポン、と手を置いたあとにそんなに遠くないドアの方へと駆け足で行った。

電はその手を置かれた場所に自分の手を置いて、その場に立ちすくんでいた。

立ちすくむことしか、できなかった。

そしてチラと雷の方を見ると、ドアからチョコン、と顔だけを出して何かをみていた。

その表情を場所を移動して見ると、雷から先ほどの笑顔は無くなっていた。

悲しげで、泣きそうな顔。

そんな電の耳に、暁と響の声が聞こえてくる

 

「いいじゃないか、いつもやっているだろう?

いつもは姉さんから誘うくせに」

 

「誰か来るかも知れないじゃない!

だって…誘うのは、おはようのチューとおやすみのチューは新婚がやることだって竜田さんが…」

 

「姉さん、新婚の意味わかってるのかい?

…わかっててくれて言ってるのなら、とても嬉しい。」

 

「わかってるわよ、結婚してまだほやほやの人のことでしょ?

私…私いつかは、その、結婚、したいの。響と。カリなんかじゃなくて。だから…その」

 

「姉さん…私もしたいよ。

無論、姉さんと―――暁と、ね。」

 

「ひ…響…」

 

「暁…」

 

その声を聞いた雷は、ドアから数歩進み、思わずドアを強く閉めた。

――ガチャッ

その大きい音に気がついた暁と響はハッとして雷の方向へと向いた。

 

「い、雷!?あ…こ、これは…その、違うのよ!」

 

恥ずかしいのかなんとかごまかそうとする暁。

その言葉を聞くと響が不思議そうな、残念そうな顔をして聞き返す

 

「違うのかい?私は本気だったのに…」

 

と言う。

その響の表情と言葉を聞けば慌てて暁は

 

「そういうわけでもなくてっ…

あうぅ…」

 

と言い訳に苦しんで顔を真っ赤にして俯いた。

すると響は苦笑いをして

 

「すまない、暁。

可愛い反応をするもんだから、思わず弄ってしまったんだ。」

 

その言葉を聞くと暁は頬を膨らませて

 

「もう響ー…」

 

と不服そうに言った。

するとでようにも出れなかった電がそのドアから出た瞬間、ニコリと笑った雷が口を開いた。

 

「おめでとう。

あの暁がまさか響とは思ってなかったわ!これで少しはダメダメ暁もマシになるかしらね

とりあえずおめでとう!私、あの…トイレ行ってくる…っ」

 

泣きそうになりながらも笑顔でそう述べていたが、やっぱり耐えられなくなったのかクルリと後ろを向けばトイレへと向かっていった。

その様子に何か変だなと思っていた暁と響だったが

 

「様子見てくるのです。」

 

と電がトイレへ向かったことでなんとなく安心した。

すると暁が

 

「電って優しいわよねぇ

気がきくし。

まぁ『レディ』ではないけれど!」

 

その言葉を聞いて響が真剣な顔になり

 

「そうでもないかもよ。

虫も殺さぬ顔をして、人の精神を殺してってる…洗脳、したりするんだ。

どん底にいる人に対してわざと優しくして心を、精神を、我が物にしてしまうんだ。

あくまで、『予想』だけどね」

 

それでも暁は信じないのか自信ありげな笑顔になり腰に手を置き

 

「考えすぎよ響は!」

 

と言った。

 

 

「う…っ…ひっく…」

 

雷はトイレの鏡の前で泣いていた。

好きな人が、ほかの人と結婚の約束をしていた。

それだけなのに、と考えていたが、『それだけ』では済まされないほど、雷の恋心は大きかった。

考えれば、考えるほどあの時のことが脳裏から離れずに、涙が溢れてくる。

 

「もう止まってよっ…」

 

そう言って袖で拭ってもポロポロと雨のように溢れる。

あぁ、なんでだろ、なんであんな暁のことでこんな…

 

「雷ちゃんっ!」

 

聴き慣れた、自分の妹の声が聞こえて其方を向いた。

電は子供をあやすように微笑みながら

 

「どうしたのですか?」

 

と聞いた。

 

 

 

 

 

 




あとがき

すみません力尽きますた^p^
続きは人気があればやります(←)

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