なでこ☆フォックス【狐物語】   作:TAINZ

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なでこ☆フォックス -11-

『はん、妹相手に見栄(みえ)を張るような、交遊関係の(まず)しいお兄ちゃんには、戦場ヶ原さんは勿体(もったい)なさ過ぎてお化けが出ちゃうよ』

 

『なんだー、月火ちゃんはお化けを信じたりするのか、以外だなー、でも僕はオカルトなんてぜんっぜん信じて無いから、もったいないお化けなんか出てこないよ』

 

『言ったね、それじゃー私が怪異と会っても、お兄ちゃんは関係無いんだよね』

 

『それとこれとは話が別だー! 今すぐに帰るからそこを動くな!』

 

(あわ)てないでよお兄ちゃん、ちょっと確認しようとしただけだから』

 

『なー月火ちゃん、怪異ってのは千石がらみなのか?…』

 

『うん、まーそうなるのかな』

 

『そうか…僕はもう千石には会えないんだ、かつての僕は千石を助けられなかった…、そして千石を助けたのは…僕がもっとも()み嫌う奴でさ、そいつが・僕には何も出来ないから、二度と千石には会うなって…、(くや)しいがその通りだと思う』

 

『なにそれ、それってなでこちゃんの気持ち完全に無視してるよね、本当にお兄ちゃんは人の感情に鈍感(どんかん)過ぎる、自分で助ける事が出来なかったら、助けたいっていう気持ちまでが無意味になっちゃうの?』

 

『そんなことはないと…僕だって言いたい、言いたいけど結果がともわないことに対して、自分の気持ちを押し付ける行為を正当化するには、僕もいささか年を取ったと言わざるおえないな』

 

『ほんっとに…ばっかじゃないの、このお兄ちゃんヤロウ! 自己陶酔(じことうすい)がカッコいいなんてのは、中学二年迄の話でしょう、大学生にもなって中二病かっての、あーもうプラチナむかつく』

 

『相変わらず、月火ちゃんは僕に対して辛辣(しんらつ)だな』

 

『ふん、どうせ戦場ヶ原さんからはもっと厳しいことを言われてるから、私の言葉なんてお兄ちゃんには届かないだろうけどさ、でもお兄ちゃんはもっと自分の行動に自信を持ちなよ、少なくても私とかれんちゃんはお兄ちゃんを目標にして来たんだからさー、勝手に落ち込んでるんじゃねーって話だよ』

 

『まったく、僕の周りにいる女子っていうのは、どうしてこうも古傷を広げることしかしないんだろうな、でも…ありがとう、僕も千石とのことは、このままにしたく無かったんだ、もう一度会って、二人きりでツイスターゲームをしたかった』

 

『死ね』

 

どのような会話だったのでしょうか?

 

「ららちゃん」は携帯電話の電源をOFFにすると、「暦さん」のベッドへと電話を投げつけました。

 

『ららちゃん…』

 

『なでこちゃんは、今後二度とお兄ちゃんに会わないこと! あの鬼畜(きちく)を見たら全力で無視だからね』

 

「わたし」としては大切な恩人なのですが、今の「ららちゃん」に反論する勇気はありません。

 

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