なでこ☆フォックス【狐物語】   作:TAINZ

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なでこ☆フォックス -13-

『神原・折り入って頼みがあるんだ、聞いてもらえるか?』

 

『分かった、私は脱げば良いのだな』

 

結局(けっきょく)・脱ぎたいだけだなーお前は!』

 

『尊敬する阿良々木先輩と話しているのだ、電話()しとはいえ裸でなければ失礼に当たるからな』

 

『何でも言うことを聞く、だから裸になる話は終わりにしてくれー』

 

『そうか・少々物足りないがしかたがないな、私は何をすれば良いのだ』

 

『その前に一つ確認をしたいんだけど、いま千石の手首には白いシュシュが巻かれているか?』

 

携帯電話を左手に持ちながら「神原さん」は「わたし」に視線を移します。

 

『右手首に巻かれているぞ』

 

『そうか…やっぱりこの件に関しては僕が関わるべきじゃないのかもしれないな…』

 

『阿良々木先輩は、千石ちゃんが体験したモノについて、予想がついているのだな』

 

『なんとなくって感じだけど、北白蛇神社で逃がした怪異がずっと気掛(きが)かりだったんだ』

 

『では、去年のお(まじな)いが関係しているのだな』

 

去年のお呪い…、その言葉には反応するしかありません。

 

去年この町の中学生の間で流行ったお呪いは、とある専門家の人が故意(こい)に流行らせたという(うわさ)ですが、別の専門家の人の話では、お呪いその物は何の効果もない偽物(にせもの)だったそうです、それにも(かか)わらず、「わたし」は同級生からの(のろ)いを受けてしまいました。

 

『たぶんな…、僕はあの時のことを今でも後悔している、でも勘違いしないでくれよ、神原が止めてくれなかったら、もっと酷い事になっていた筈だから』

 

『阿良々木先輩みなまで言うな、すべて了解した、この件は私がひと肌脱ごうではないか、先輩は朗報(ろうほう)を待っていてくれ』

 

『いいか本当に脱ぐなよ、信用しているからな』

 

『まったく心配性だな阿良々木先輩は、こう見えても私は恩義(おんぎ)に熱い人間だと自負している、恩人の身内に牙を向ける様な真似(まね)はしないぞ』

 

『そんなことはこれっぽっちも心配していないさ、むしろ僕はお前の忠義(ちゅうぎ)が恐いくらいなんだ、無理はしないでくれ』

 

「神原さん」は携帯電話を耳に当てたまま、「わたし」と「ららちゃん」に微笑みました。

 

『ああ・任せてくれ』

 

通話を終えた「神原さん」は満足そうに笑い、

 

『おっと、大事なことを聞きそびれてしまった、だが私が任された以上問題ないな』

 

「神原さん」は「ららちゃん」に、去年の夏「わたし」が体験した怪異譚(かいいたん)()(つま)んで話ます、詳しい内容は本編の【なでこスネイク】でご確認下さい、でも「わたし」のあられもない姿についてはオフレコでお願いします。

 

『では改めて聞こうか、千石ちゃんが出会った怪異について』

 

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