お約束と言うか、決まりごとなんですけど、「なでこ」の大嫌いな自己紹介が終わりました、そして待ちに待った席替えは来週の月曜日です。
それまではとにかく目立たない様に注意して…。
『ねーねーせんちゃん、消しゴムかしてー』
せんちゃん?
『おーい聞こえてますかー』
後ろの席のそうまさんが、たぶん「なでこ」を呼んでるけど、とりあえず
『うん? やっぱりでこちゃんの方が良いのかな、おーい・でこちゃーん消しゴムかーしてー』
誰がでこだってーの、「なでこ」のおでこは前髪で隠れてるから見えないの、て言うか話しかけないでよ「なでこ」は目立ちたく無いんだから。
『もしかして
あーしつこいなー、謝らなくていいから、話しかけないで欲しいのに、消しゴムぐらい
『うえーん・えーん、でこちゃんが無視するー、えーん』
な…なんで泣くの? 泣きたいのは「なでこ」の方だよ。
『ごめんなさーい、あたしが悪かったよー、お願い・無視しないでー』
謝られちゃったよ、あーもー…。
『はい消しゴム、もう一個あるから、返さなくていいから、あ・あと・なでこは…でこじゃないから』
『あー・わー・かっわいー! でこちゃんってちょーかわいーねー、あ・いけね、なでこちゃんだよね』
ウソ泣きかよー! すっごい笑顔だし、もうこの子嫌だからー、話しかけるなー。
『おー・おこった顔もちょーかわいー、ねーねーなでこちゃん友だちになろーよー』
『なでこは…可愛くなんか無いよ…、だ・だから…べつの人をさがして…』
『下向いてたらもったいないって、なでこちゃんはかわいーんだから、もっと顔を見せないとー』
この子は人の話を全然聞いてないし、やっぱり無視した方がいいですね。
『ねーこのあといっしょに帰ろー、なでこちゃんの家ってどっち?』
まだ話しかけてくるよー、もういやー、誰か助けてー。
『あのさー、さっきからあつくアプローチしてるけどさー、少しは相手のことも考えてあげたらー、千石さんがこまってるの分からないー、そうひめさん』
『おっとー、これはすごい、こんなにかわいー女の子が二人もいるなんて、二年一組はレベルたかーい、友だちになろ、ね・ね・いーでしょー』
うわー
『いーよー、わたしは来るものはこばまないからー、友だちになりましょー、それにわたしは自分が可愛いのも知ってるからー、ほめられるのは単純にうれしいんだー、ありがとーたまちゃん、ちなみに友だちにたいしてひめって呼び方は無いからー、たまちゃんって呼ばせてもらうねー』
この子もなんて言うか、羨ましい性格をしていました。