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『その様子だと、翔琉のことも忘れていたんだ、
「たまちゃん」の口許が、いびつな形へと
『わたしは、あの時に自分が告白をされるなんて、思ってなくて…』
『だから
『違う、わたしはバカな自分が許せなくて…』
『そうね、あなたはあたしの大好きな男の子を、
覚えています、
涙を流し、わたしに話したことを
『どうだったのかしら、効き目はあったのかな、今の千ちゃんを見てると、失敗だったのかな』
呪いは見事に成功しました、二匹の蛇の呪いによって、わたしの身体は
そんなわたしの窮地を救ってくれたのが、「暦さん」と「神原さん」です。
『わたしは…、わたしのしたことで人を苦しめた分は、わたしも罰を受けるよ、でもたまちゃんは…』
『なにそれ、もしかしてあたしは罪を犯して無いとでも言うつもりなの? 笑わせないでよ』
今にしてやっと「たまちゃん」の目が見えました、
『あなたが罰を受けるのは当然よ、あれだけのことをしておいて、こうしてのうのうと生きているんだもの、不公平じゃない、そうでしょう千ちゃん、翔琉はいまだに苦しんでいるのよ』
『賀茂君は、今も苦しんでいるの?』
『やっぱり、なにも知らないのね、あなたって本当に腹立たしい、翔琉と同じ苦しみを与えてあげようかしら!』
「たまちゃん」の目が金色に光り、
そして目の変化に
『たまちゃん…、その姿は…』
【ほぉー・わっちの姿を見ても・その程度かえー・どうやら初めてでは無いようじゃのー・ほっほほほ・面白いのー】
『たまちゃんなの?』
【わっちのことかえー・わっちの名は・
【おなごのそなたには・わっちは興味ないがのー・この宿主の娘が・そなたを酷く憎んでおるようじゃ・そなたの
身の毛もよだつほどに、恐ろしく、そして美しい怪異です。
『玉藻前さんは、たまちゃんの
【ほっほほほほー・そなたはあほーじゃのー・何故に娘の願いを叶えて・わっちがこの体を放れる・それでは割りに合わんではないかえー】
【ばかやろー・怪異相手に何を考えてやがるー・こいつはなでこちゃんの命を喰うっつてんだぞー】
それは分かってるよ、でも「たまちゃん」が、
【なんじゃー・そなたも化物の類いであったかえ】
「玉藻前」は目を細めて「わたし」見つめます。
『おーい千石ー、迎えに来たぞー』
えっと…、この人は確か「ららちゃん」の彼氏で、「
【おーやだやだ・そなたは
「玉藻前」は白い手で目もとを隠し、あからさまに顔を背けます、それからもう一方の手で「わたし」を追い払う様に、手を振りました。
【ぐわー】
『きゃー!』
学校の廊下に、風速80m級の突風が吹きました、当然ながら「わたし」は簡単に吹き飛ばされます。
「わたし」の後方に居た「蝋燭沢先輩」が、受け止めてくれなかったら、どこまでも転げ回っていたことでしょう。
『たまちゃん…』
今さっきまで「わたし」が居た場所へと、視界を移しましたが、もうそこには誰も居ませんでした。