『あのー』
「わたし」の背後で肩をがっしりと
『俺のことは知ってるよな、正義の使者である阿良々木暦を
とても爽やかに自己紹介をしましたが、崇拝する「暦さん」を呼び捨てなのに、自らを先輩だと紹介しました。
『んー、俺が
『ああ・いいえ、それについては何となく分かります』
昨日「ららちゃん」が電話していたのは、この事だったんだね。
『しかし、学校の廊下に竜巻が発生するとは驚いた、ツッキーの言うように、迎えに来て正解だったようだな』
「ららちゃん」は「ツッキー」って呼ばれてるんだ、意外と彼氏には
【おい・なでこちゃんよー・姿が見えないからってー・安心してんじゃーねーよ・まだこの学校の中に居るのは・まちがいねーんだからよー】
そうだね、ちょっと安心しちゃって…、何ででしょ う?
やっぱり「蝋燭沢先輩」は、どこか「暦さん」と似てるのかな?
見ためや話し方は全然違うけど、人を安心させるオーラが似てるのかな?
【だーかーらーよー・何を安心してんだー・この色ボケ蛇娘はー・あーん】
『色ボケとか言わないで』
『いや、俺はそんな事言ってないぞー』
『え・あ・いや、先輩じゃなくて、あれーわたしなに言ってんだろー、あはははは…』
『そう言えば、先輩はこんな堂々と学校の中に居ても大丈夫ですか?』
『あー、サッカー部の後輩たちを
そうでした、この人は七百一中のスーパースターでした、弱小サッカー部を全国レベルに引き上げた
『実際にリハビリを
そして、
『最近のサッカー部はどーだ、千石はそっちには興味ないから知らねーか』
『ごめんなさい、ほとんど何も…』
『だよな、俺はやっぱ翔琉のことが気になってな』
翔琉って言うと、やっぱり「賀茂君」のことですよね。
『ほら、あいつは俺の後のエースストライカーだろ、仕事はちゃんとこなしてっけど…、なんちゅーかさー、チームメイトとのコミュニケーションがなー、去年の夏休みから一回も笑わねーし、やっぱキャプテンがプレッシャーなんかなー』
去年の夏休みから、一回も笑っていない…。
『それとも、やっぱあの顔のアザのせいかな』
顔のアザ…。
『あの…、賀茂君の顔にはアザが有るんですか?』
『あー見たこと無いか、なんて言うかさー、爬虫類の
爬虫類の鱗、蛇の鱗…、あの時…呪いを掛けた人の
『どうしたー千石、顔色が悪いぞ』
『いいえ、何でもありません…』
(翔琉はいまだに苦しんでいるのよ)
「たまちゃん」が言っていたのは、その事だったんだね…。
「わたし」の罪。
頭が良くて・スポーツが万能で・女の子に優しいそんな人が
人を憎み・呪いを掛ける
そして、その呪いが自らに帰り、アザとなって、いまだ彼を苦しめ続けている。