突風騒ぎのため、修学旅行実行委員会はひとまず中止となりました。
顔色の悪い「わたし」を家まで送るという理由で、「蝋燭沢先輩」と帰宅をしているところです。
校庭を横切る「わたし」と「蝋燭沢先輩」を見つめる眼差しがありました。
「わたし」はその眼差しに吸い寄せられる様に、ゆっくりと左に顔を向けます!
『うっ………』
そこに居た男子は、右の頬から目に掛けて浅黒いアザがありました。
『賀茂くん…』
彼はこちらを見ているのですが、「わたし」とは視線が合いません、何か別のものを見ているようで…。
『よー翔琉、元気にやってるかー、夏休み入ったらみっちりしごいてやっから、
「蝋燭沢先輩」は軽快に笑いながら言ったのですが、「賀茂君」はちらっと先輩を見て、何を言うでもなく
『ありゃりゃー、前より悪化してんなー、俺も気合いいれてかねーとな』
「賀茂君」を見送りながら先輩は呟きます。
「わたし」の
☆
『無事だったか千石ちゃん、心配したぞ、
「わたし」の家の前では、「神原さん」と「ららちゃん」がわたし達の帰りを待っていました。
「神原さん」は「わたし」を見つけると、疾風の速さで抱き締めます、それから全身をくまなく
『…心が…痛いです』
『去年、わたしが犯した
『そうか、それは痛いな、私も経験者だから、今の千石ちゃんの痛みを理解出来る、すべてを抱え込もうとせずに、私達を頼ってくれ』
「わたし」は甘えても良いのでしょうか?
『なでこちゃんお帰りー、ザワッチもお疲れー』
「ららちゃん」はのんびりと歩きながら、「わたし」と「蝋燭沢先輩」を交互に見て言います。
『ただいまー、ツッキーよ、正義の使者はいずこに?』
『久しぶりに会う彼女よりも、先にお兄ちゃんを探そうってかー』
「ららちゃん」の目が細められ、「蝋燭沢先輩」を
『当然じゃないか、俺はまだ一度も挨拶したことが無いんだぞ、こんなチャンスは滅多に無いからなー』
そう言いながら、辺りをキョロキョロと見回します。
『残念だったな蝋燭沢、阿良々木先輩はここには居ないよ』
『何て言うことか、ツッキーうちの学校のスーパースターが、何故ここに居るんだ』
『今更かよー、ザワッチ達が見えた瞬間に、駿河さんは飛んでいったでしょー、私はおいてけぼりだったけどさー』
『失礼しました、一年の蝋燭沢です、神原先輩の高名は自分ごとき
そう言えば、「蝋燭沢先輩」も私立直江津高校に通ってましたね。
『うっぜーよ体育会系』
堕天使の「ららちゃん」が発動しました。
『蝋燭沢よ、良い心掛けだな』
「神原さん」は
『帰って来てそうそうなんだけどー、お兄ちゃんからの伝言でね、なでこちゃんは北白蛇神社に来るようにだってー、自分は関われないだとか言っといて、人を伝言板にしたりさー、なでこちゃんと駿河さんを呼びつけたりー、いったい何様かってーのよ』
「ららちゃん」は彼氏である、「蝋燭沢先輩」を無視する様に、「神原さん」と先輩の間に割り込んで話ました。
『おー、そのなんたら神社に行けば、正義の使者・阿良々木暦と対面出来るってことか』
「ららちゃん」はほんの少しだけ、「蝋燭沢先輩」に視線を向けましたが、すぐに「わたし」と「神原さん」の方へ向き直ります。
『駿河さん、結構急いでるっぽいんだー、理由は何にも言わないんだけどねー』
『そうか、では私なりに急ぐとしよう、では蝋燭沢・またな』
そう言うが早いか、「神原さん」は「わたし」を