なでこ☆フォックス【狐物語】   作:TAINZ

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なでこ☆フォックス -4-

        ☆

 

『なでこちゃん、私との友情と学校のイベント、いったいどっちが大切なの、この際だからハッキリ言って、言い訳とかしたら殴る、学校のイベントとか言ったら千枚通(せんまいどお)しで()す、さーどっち!』

 

選択肢(せんたくし)など有りません、

 

『もとろんららちゃんが一番だよ、あのね今日はちょっと体調が悪くなって…』

 

えーっと「わたし」はこの春から携帯電話を所有しています、理由は簡単です、一度失踪事件を起こしている「わたし」に対し両親が心配して持たせています、学校への持込は当然禁止されているのですが、ここでも特例(とくれい)が認められてしまいました。

 

『なでこちゃん今どこ、すぐに行くから場所を教えて』

 

先程とは打って変わって心底心配してくれているのが伝わります、こういうところが「ららちゃん」の凄いところなんだよね。

 

『ううん大丈夫だよ、ちょっと立ち(くら)みがしただけだから』

 

違う学校に通う「ららちゃん」がいきなり入ってきたら問題あるし、一部の生徒たちはついに七百一中が【堕天使と小悪魔☆ツインズ】のターゲットになった等と騒ぎ立てられかねません。

 

『違うよなでこちゃん、私は今どこに居るのかなって聞いたんだよ、私の言っていること分かるよね、ねーどうなの分かるの、なでこちゃん、分からないの、なでこちゃん、どっちなのかなー、なでこちゃん』

 

『分かりましました、学校どエス、七百一中の保健室どエス』

 

ピーキー過ぎるよ「ららちゃん」

 

『ドS・ドSってどういう意味かな? こんなにも親友を心配している私に言ってるのかなー』

 

『ごめんなさい、ごめんなさい、()みました、ごめんなさい』

 

『違うよねー、なでこちゃんはわざと言ったんだよねー』

 

『あーあー、ピポポポポー、あれー何か電波が…、良く聞こえないなー…プッ、ツーツーツー』

 

遣ってしまいました…、

 

『あーどうしよう…、ららちゃんのことだから絶対に乗り込んでくるよー、逃げなきゃ・殺されるー』

 

って、いったいどんな友情なのでしょう…。

 

『えーと、ららちゃんの電話で目が覚めたけど、わたしあのあと気を失ったのか…』

 

気を失って保健室に運ばれた女生徒が、携帯電話に起こされるっていうのは…。

我がことながら、(さび)しい交友関係だなーと思います。

 

ひとしきり感傷に(ひた)ったところで思い出しました、「わたし」が気絶をするきっかけになった者について、冷静になって思い返すと彼女は千石撫子ではありません、違うということが分かります。

 

『それじゃーいったい、彼女は誰なんだろう…』

 

声に出してみたからといって答えにつながる訳でもないので、ベットから出ることにしました。

 

『あのー、どなたかいらっしゃいませんかー』

 

電話などよりも真っ先に確かめるべきですよね、相変わらず自分の馬鹿さ加減が嫌になりますが、幸いにも保健室には「わたし」以外誰も居ません。

 

『これはこれで寂しいんですけど…』

 

本来ならば、保険医に断りをいれてから退室をするべきなのですが、今この場所へと向かっているであろう核ミサイル、間違いました大親友の「ららちゃん」を校門で待ち(かま)える、いいえ、お出迎(でむか)えしないと学校が大混乱になってしまうので…。

 

『先生ごめんなさい』

 

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