なでこ☆フォックス【狐物語】   作:TAINZ

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はぁ…避けては通れない話が…、物語シリーズのファンの方々ごめんなさい。


なでこ☆フォックス -41-

「ららちゃん」が怪異だなんて…信じられないよ…、だって…「ららちゃん」は…誰よりも・「わたし」なんかよりもずっと……人間らしいのに…どうして…………………。

 

『千石ちゃん、ショックを受けているのは分かる、だがそんなにも激しく落ち込んでは、月火ちゃんが可哀想ではないかな、月火ちゃんは自分が怪異だということを知らないのだから、常に人間らしくあろうと、誰よりも意識しているのだろう、私は模倣が悪いことだとは思わないよ』

 

そっか………「ららちゃん」…知らないんだよね……、「ららちゃん」は人間として…「わたし」の為に……、「たまちゃん」に…「玉藻前」に…会いに行ってくれたんだよね……、ごめんね「ららちゃん」……ありがとう「ららちゃん」……、ずっと・ずーーっと・友達でいてね………。

 

『ごめんなさい、わたし・ちょっとびっくりしちゃって、もう大丈夫です・ありがとうございました』

 

『千石ちゃん、(えら)そうに言ったが、実を言うと千石ちゃんに話すことで自分に言い聞かせていたのだ、私の気持ちも同じだったよ』

 

『阿良々木君はさぁ、何でも自分で背負い込もうとするけれど、忍ちゃんのこともそうだが、人の人生を背負う事なんていうのは、本来は誰にも出来やしないってことを、そろそろ理解するべきなんだぁ、人は一人で勝手に助かるだけなんだからさぁ』

 

『でも忍野さん、()げ足を取るようで申し訳ないが、忍ちゃんにしたって・月火ちゃんにしたって、人ではなくて怪異なのだろう、怪異も勝手に助かるものなのだろうか?』

 

『怪異とは人が勝手に作り出したモノだろう、人が忘れてしまえば消えるだけさぁ、逆に・人がそう在って欲しいと望めばぁ、そうあり続ける、怪異にとっての助かるという意味合いは、人が助かるということとは別物さぁ、人の願望が怪異を作り・そして縛るのだからねぇ、でもね・怪異だって存在した以上は消えたくはないだろう、誰からも忘れられるというのは、人も怪異も同じく辛いものだと思うよ、だから人は人らしく・自分勝手に我儘(わがまま)に、好きな願望を押し付けて、忘れなければいいのさぁ』

 

『怪異とはそんな都合のよいものなのだろうか? 私が出会った【レイニーデビル】にしても、千石ちゃんが掛かった【蛇切縄】にしたって、人の願望というには、余りにもよくないものであったが?』

 

『まさにその通りさぁ、人が人らしく願望を押し付けた結果に生まれた怪異だよ、人の願望というのはよい状態の時には少ないが、状態が悪い時こそ次から次に沸き上がるものでねぇ、自分さえ良ければ他人を蹴落(けお)とすことなど構わない、なんていう怪異はいくらでもいる、幸福に成りたいと誰もが望むが、その幸福とは自分のものであって他者のものじゃあない、阿良々木君にしたってそうさ、阿良々木君は妹ちゃんに願望を押し付けている、自分が幸せに成るための妹像をねぇ、もちろん妹ちゃんは阿良々木君だけの願望で存在している訳じゃあない、色々な人達の色々な願望がいまの妹ちゃんを作っている』

 

『そうしたら、ららちゃんが・たまちゃんに会いに行ったのは、わたしの願望なんでしょうか?』

 

『無いとは言い切れない、だが今も言ったように妹ちゃんを作ったものは一人や二人の願望じゃないだろう、僕はよく知らないけど、妹ちゃんはちょっとした有名人らしいじゃないか、それだけ多くの人達の願望を受けて出来上がったのだから、それはもう個性と言ってもいい、つまり妹ちゃんはどう動くべきかを、自分で判断しているってことさぁ』

 

『だったら、人間と怪異の違いとは何なのだ、忍野さんの話を聞く限り、月火ちゃんは人間と何も変わらないではないか、人の願望を聞いて、自分で判断して、行動をする、私達と何も変わらないと思うぞ』

 

『変わらないねぇ、変わるのは・肉体だったり寿命だったりするけど、それについても怪異の生まれ方によって千差万別(せんさばんべつ)さぁ、妹ちゃんの場合は始めから人として生まれた怪異なんだから尚更(なおさら)ねぇ、人々の願望が続く限り何も変わらずに在り続ける筈さ』

 

『不死鳥のお姉ちゃんは、あなた達が思っているような怪異じゃないよ、不死身っていうのは死なないってことだけじゃなくて、復活という意味合いを(ふく)んでいる、不死鳥のお姉ちゃんは人間が忘れようとも・人類が滅びようとも・この星が消滅しようとも・永遠に復活し続けるよ、僕はキメ顔でそう言った』

 

『人類が滅亡した後も・復活する?…』

 

『僕はこれでも人間だからさぁ、人類が滅亡した後の事までは分からない、まぁ可能性としてはあり得るとしか言えないかな』

 

『僕が言いたかったのは、不死鳥のお姉ちゃんの心配をするよりも、自分達の心配をしろってこと、人間には限られた時間しか無いんだから、僕はキメ顔でそう言った』

 

『確かに、これは一本取られたねぇ、阿良々木君の妹ちゃんのことはお人形ちゃんに任せるとして、僕達はこれからの事についての話をしようかぁ』

 

『おい・忍野のお兄ちゃん野郎、僕に不死鳥のお姉ちゃんを任せるってことは、僕や不死鳥のお姉ちゃんが怪異だってことを僕が説明するってことかい、そんなことをしたら僕は鬼のお兄ちゃんからどんな虐待を受けるか、そこのところも考えているんだろうね、僕はキメ顔でそう言った』

 

『それについてはもう説明の必要は無い、(すで)()(いっ)しているからねぇ』

 

 

『ふーん・そっかー…、私って人間じゃなかったんだー』

 

『月火ちゃん!』

 

『ららちゃん!』

 

『あー・ごめんねー、驚かせちゃったー、なんか込み入った話してたからー、寝たふりして聞いてたー』

 

『あ・あのね、…ららちゃんは人間じゃないけど、人間とぜんっぜん変わらなくて…、だから・その…』

 

『あーうん、怪異ってゆーんだっけー、なんかピンと来ないけどー、まーちょこっとは分かるかなー、私ってすぐにヘアースタイルとかー、ファッションを変えるじゃん、自分でも気紛(きまぐ)れだなーって思ってたしー、なんてゆーかさー、生きてることの実感みたいなのがー、曖昧(あいまい)なんだよねー、その理由が解かったって感じかなー』

 

『それは違うよ、不死鳥のお姉ちゃん』

 

『おー、…さすがに話しかけられると驚くねー、私を助けてくれたんだよねー、ありがとう』

 

『僕は仕事をしただけだから・お礼は要らない、それよりもあなたは僕と同じ怪異ではあるけど、その存在はまったくの別物さ、僕はある特定の人間が・特定の目的を持って作り出した怪異だけど、あなたは人類が生まれる前から存在している生の象徴(しょうちょう)だよ、あなたに生の実感が無いのは・あなたが生そのものだからさ、僕はキメ顔でそう言った』

 

『あは・あははは・あっはははははははは・はぁぁぁ…、あー可笑しいー、その顔でキメ顔なのー』

 

「ららちゃん」は体をくの字に曲げて笑います、「余接ちゃん」は無表情なので感情が分かりませんが、気分悪いよねー・ごめんねー。

 

『不死鳥のお姉ちゃんのことなんて、もう知らない・プイッ』

 

あーそっかー、「余接ちゃん」の(プイッ)は「ららちゃん」のせいなんだー、納得。

 

『くっくっくくくくくくぅぅぅ・もうダメー、あっはははははぁぁぁ、こ・今度は顔を背けて・プイッてー、なにこれー・怪異ってこんなに面白いのー』

 

『ららちゃん、そんなに笑ったら・余接ちゃんが可哀想だよ…』

 

「余接ちゃん」お願いだからさっきの力を使わないでね…、

 

『ん? 余接ちゃん?』

 

大爆笑を続ける「ららちゃん」が反応しました。

 

『斧乃木余接・僕の名前だよ、プイッ』

 

『へー・なんかうちの苗字(みょうじ)と似てるねー、よし・今日から君のことは【ののちゃん】って呼ぼー』

 

『別に、不死鳥のお姉ちゃんがそう呼びたければ呼べばいいよ、僕は【ののちゃん】って呼ばれたって嬉しくなんかないんだから、プイッ』

 

気のせいかも知れませんが、なんだか嬉しそうに見えます。

 

『よし・ののちゃんお手…、おかわり…、お座り…、よーしよーし・いい子だねー』

 

『ららちゃん! 犬じゃないんだからー、余接ちゃんもやらないのー』

 

『はっはぁ、最近の子は適応力が高いというかぁ、案ずるより産むが(やす)いってところかな、阿良々木君からのクレームは有るだろう、だが妹ちゃんは受け入れたようだねぇ、自分が何者であるかってことをさぁ』

 

ことの成り行きを見守っていた「忍野さん」でしたが、「ららちゃん」が「余接ちゃん」と(たわむ)れている姿を見て言います、その「忍野さん」に対して「ららちゃん」はあからさまに懐疑(かいぎ)の眼差しを向けます。

 




遂にやってしまいました、物語シリーズとは言えない設定と成りましたし、次話は崩壊します。
西尾維新先生・物語シリーズファンの皆様ごめんなさい。
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