大変ご無沙汰してますTAINZです。
師走は忙しいですねー、執筆する時間がなくて…こんなにも間隔が空いてしまいました。
これまで読んでくださいました方々にはとても感謝しています。
基本的にはこの52話で『なでこ☆フォックス』は完結します、お付合い頂きありがとうございました。
完結する理由としては「愚物語」《つきひアンドゥ》と、この物語では設定がまるっきり違い過ぎるので、続ける気力が無くなったというのが本音ですが、出来るだけちゃんとした終わりが書ければと思っています。
後日談的な物を書く予定ですが、最終話よろしくお願いします。
☆
『この
『僕がここに来たのは今日が初めてですからねー、こんなにも手の込んだ呪術回路が仕組まれていたとは…、正直
『よくないモノの吹溜りが町の外れに出来るなんてことは例外だろう、よくないモノの発生源が人である限り、その吹溜りは町の中心であるのが常だ、誰かが
『つまり・この浪白公園は北白蛇神社によくないモノを運ぶためのアンテナって訳ですか、はっはぁ・遊具だっていうのに人を寄せ付けないオブジェというのは、作り手の神経を
『………』
『忍野さん、わたし達はどうすれば…』
『このまま僕達の会話を聞いていてくれるかい、それから君達は自分の考えに
『敵って…』
今「忍野さん」と話しているのは「臥煙さん」だけど、「忍野さん」は「臥煙さん」のことを敵だと思っているのでしょうか?
『メメ・お前はコヨミンの事をイレギュラーだと言うけど、私にとってはお前が一番イレギュラーだよ、それでも私はお前が
『それは買い
『
『はっはぁ、何でも知っている先輩が見落としをする訳がない、そう言ったのは貝木くんでさぁ、本来ならこちらの切り札である
『そこまで分かっているのなら、私の計画がどんなものなのかも分かるだろう』
『計画に対しての想像は出来ます、でも理由が分からない、なぜ先輩は妖怪大戦争を起こそうとしているのか、その理由が分かりませんね』
『妖怪大戦争とは
『先輩は怨霊と
『そのつもりだよ』
『悪い冗談だ』
『メメ・お前は知っている筈だ、私はその手の事に冗談を言ったことは無いよ』
『ならば・交渉は可能だと?』
『勿論だとも』
『………』
『なあメメ、お前は現代のこの国のあり方について思うところは無いのかい、現代人の大半は怪異のことなんて信じていないのに、それでも次から次に怪異を生み出しているじゃないか、ストレス社会なんてひと言で片が付くような話じゃないだろう、人間の
『人間である以上その感情から逃れることは出来ないですよ、いい大人が今更その矛盾を題材にしようなんて、先輩は本当に元気がいいなー、何かいい事でもあったんですかねぇ』
『私を
『いらぬ
『人には
『善悪の定義ですかぁ、
『メメ・私はね禅問答をしているんだよ、現代人の停止した思考回路を初期化しようと思っている』
『………』
『人間のハードディスクである脳は、
『思考が停止状態にあるというのは分かります、自分が危険な状態にあるにもかかわらず
『ひとつ質問だ、お前は人という
『何千・何万・何億とある生態のうちの一種でしかありませんね』
『現在この星で、その生態系の頂点であることを
『その考え方こそが思考を停止させているんじゃありませんか』
『私はね、上に立つ者にはそれ相応の責任があると思っている、種の存続に
『
『その気に成ればこの国を変えられるだけの
『僕のモットーは
『既に暗闇と化した世界にとっては、光が必要だと言っている』
『
『そうだよ、世界は正しく
『先輩が言ってるのって人の世に対してですからね、世界は人間のみで成り立っている訳じゃ無いですし、
『メメは・人という種族が滅びの道を選択していることを受け入れるというのかい?』
『そんな
『それに
『いいえ、
『どうだいメメ、お前の立ち位置を捨ててみる気はないかい、お前だって人間なんだから人の種の為に働いてみるのも悪くないだろう』
『………』
『忍野ぉ、お前の立ち位置はバランサーだー、人と怪異のどちらかに
『泥舟か・お前がここに来ることを私は知っていたよ、でもね・私の後輩たちはみんな決まって誰ともつるまない性格なんだけど、どうしてコヨミンと忍ちゃんが泥舟と一緒に行動しているのかな、ねーコヨミン・友達のよしみで臥煙お姉さんに教えてはもらえないかい』
『おかしなことを聞きますね臥煙さん、あなたは何時だって僕の先を見こしているじゃないですか、僕が考えるよりも前にあなたは何でも知っていた、そうでしょう臥煙伊豆湖さん』
『かか・お前様も言うようになったのう、じゃがお前様の極小の
『さすがは伝説の怪異の王といったところかな、そんな可愛らしい姿をしていても、ものの本質を見抜く力は
『くだらん、見え
『おや・伝説の怪異の王が立ち聞きだなんて、とんだ
『茶化さないで下さい、僕たちはあなたが相馬珠美の家から出てくる姿を見ました、まるで自分の家であるかのような仕草で…』
『それ以上は言わなくていい! 聞かれていたなら仕方がないね、確かに私はメメに今回の件から手を引けと言った、理由は簡単さ、私の計画にメメの
『つまり【玉藻前】とは話が付いてるってーことかー』
『その
『臥煙さん、今の言い方だと僕達の関係者以外は安全では無いとも取れますよ』
『コヨミンは江戸時代にあった
『ええまあ、
『流石は大学生だ、彼女に
『父親を殺されたんだからそれは納得できます、でも千年も前のことなんだし今更その後悔を持ち出したところで…』
『メメも勘違いをしていたようだが、私が夢渡を【玉藻前】に渡したのは【平将門】を復活させる為じゃない』
『はっはぁ・まったく人が悪いですね臥煙先輩は、これは確かに僕の勘違いだったみたいだ、後輩の
『忍野・僕達にも分かるように説明してくれ』
『そうだねぇ・結論から先に言うと、臥煙先輩は【滝夜叉姫】の怨霊である妖狐【玉藻前】を
『討たせてあげるとは言って無い、だがその場所を与えることは約束したよ、もちろん仇討制度のルールに
『場所を与えるって言っても、ずっと前に死んだ人と戦わせることなんてどうするんだ』
『妖刀【夢渡】さぁ、夢渡は怪異を生き返らせる刀だろう、幽霊だって立派な怪異さ』
『幽霊が人として生き返る?』
『体が無いからねぇ、人として生き返るのとは違うけど、この浪白公園という結界の中でなら人とほとんど変わらない状態で復活出来るね』
『でも…』
『おい・お前様、話は止めじゃ・狐が来よったわい』
・
【ほほほほほ・臥煙よ・わっちを
『う…』
『……』
『すっげー美人…』
『だからお前達には出る幕は無いと言ったんだ』
『お前様、何を
『ぐえっ』
・
【こやつらはなんじゃえ・わっちへの
『調子に乗るなよ狐、儂の主様に色目など使ってただで済むとは思わんことだな』
【わっぱが
『んなッ!』
『はい・そこまで!
『な・儂は嫉妬などしておらぬぞ』
『はいはい』
【もののけが
『くッ…』
・
『なー滝夜叉ー、お前は本当に
『黙るんだ・泥舟!』
『嫌だね、これは俺が蒔いた種だー、俺が刈り取る』
『命令だ』
『先輩…貝木くんの遣りたい様にやらさせてもらえませんか』
『……ふうー、どうなっても私はもう関与しないよ』
・
『滝夜叉ー、お前が復讐したい相手ってーのはよー、お前の親族なんだろー、親族に裏切られたってーのはそりゃーつれーだろーよ、俺には親族はいねーだからお前が恨む気持ちは正確にはわからねー、でもよーお前は生前さんざん戦ってきたんだろー、親族を相手に何回も何回もよー、もういいんじゃねーかー血の
【いつぞやの陰陽師のようなことを言いよるわ・あやつは結局わっちの願いをきかんだが・
『そーかもなー、……
【本物の阿呆じゃのう・わっちはとうに穢れておるわ・・】
【そなた・わっちの恨みが分からぬとゆうたな・教えてやろうか・・父君はのう大叔父らには
『あーよく分かったー、お前は親父が大好きだったんだなー、強さと優しさを兼ね備えた平将門が大好きだったんだろー、そんな親父が裏切られることが許せなかったー、よーく分かったぜー、でもなーそんな親父だったから神に成ったんじゃねーのかー、裏切られ続けても慈悲の心を失わねーつえー男だったから、だから今でもみんなに
【
『そんな筈はねー、お前が理解さえすればお前の魂は解放される筈だー』
『貝木くん、残念だけど【玉藻前】に限ってはそうはならない、【玉藻前】というか【九尾の狐】は余りにも多くの人間に知られた怪異だ、もとは【滝夜叉姫】の怨霊が作り出した怪異だが、もう【玉藻前】は【滝夜叉姫】とは独立した怪異として成立している、大多数の人間のイメージが【玉藻前】という【九尾の狐】を認識し、そしてその存在を願望している以上【玉藻前】が消えるという事は無い』
『どうゆー意味だー』
『九尾の狐という怪異が人々から忘れ去られるか、もしくは人類が滅ぶまでは永遠に存在し続けるということじゃよ、儂も似たようなもんじゃからな』
『話が違うじゃねーかー、滝夜叉姫は敵討ちが出来れば浄化するんだろー、てーことは復讐が必要ないと理解すれば同じ事だろー』
・
【千年・・・わっちは封印されておったわ・封印というのは動けぬということ・寝ているということではないよのう・わっちは貞盛に復讐するために
『かんけーねーだろ、怪異だろうが幽霊だろーがー、惚れてることには変わりねーぞ、お前が帰る黄泉ってーのは地獄だろー、惚れた女に地獄なんて行って欲しくねー』
【同じようなことをゆう・・・しかしもう手遅れじゃったわ・わっちはその時にはもう九尾の狐のあやかしとして人に知られたからのう・そん時のわっちには理解できなんだが・しかし千年は永い・・・奴のゆわんとしたことも徐々に・・・分かる・・・】
『分からねー、何が手遅れだったんだー』
『【滝夜叉姫】の目的は永遠に達成されることは無い、【玉藻前】として復活したその時から既に嘘つきなのさ、死者となっている【平貞盛】を討ったところで【滝夜叉姫】が成仏することは有り得ない、つまり【滝夜叉姫】が存在し続けるということは復讐心を持ち続けるということなんだ、逆に敵討ちを果たした時【滝夜叉姫】は消える、成仏ではなく、黄泉に帰るのでもなく、消える』
『消える…、消えるってなんだー、さっきは浄化って言ってただろーが』
『浄化っていうのはきれいにすることだ、穢れたものを取り除くことを浄化っていう、きれいに取り除くってことは消えてなくなるってことなんだ、初めから何もない・無に成るという事、つまり
『そんな………』
『なにも言うでないぞ・お前様、永遠を生きる者にとって死に場所は常に求めることじゃ、その選択に善いも悪いもない』
【わっちは黄泉返りしたその時より・この世への
『怒れよー滝夜叉―、思う存分怒りをぶつけろー、お前はこの不条理に怒りをぶつけていいじゃねーかー、何にも上手くいかねーこの世を恨んでいいじゃねーかー、お前が存在した理由が全部なくなっちまう必要なんてねーぞー』
・
【・・・そなたがゆうた通りよ・とうに死んでおる者に復讐したところで・わっちはなんも
・
『それなら俺も連れてけよー滝夜叉ー、俺を喰らえー、俺も一緒に消えてやる』
『ダメ―・そんなのダメだよ貝木さん、私は貝木さんに生きていて欲しいよー』
『千石…』
『そうだぞ貝木、お前は私が困った時に助けてくれると約束しただろう』
『駿河か、…俺は詐欺師だー、俺のいう事なんて信じてんじゃねー、俺は嘘つきだからよー、嘘を認めない
『そんなの嫌だよー』
・
【ほんに・・阿呆よのう・・・
・
『ごめんね【滝夜叉姫】…ちゃんと消してあげられなくて…』
『や…め…』
………『ザシュッ』………
最終話なのにすべてが会話なので、情景がまったく反映されなくて申し訳ございません。
こんな終わり方かよって思われてるかな(ー。ー;)
いちおう後日談的ものを書く予定なので、どうか大目に見てやってください。
長らくお付合い頂きありがとうございました。
しのぶ☆ゴットは続けるので、よろしくお願いします。