FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹 作:天狼レイン
《神狼の軌跡》の再投稿を始めた作者です。
まあ、こっちがメインですのでご安心を。さて、それにしてもそろそろ11月ですねー。
今思えば、この小説書き初めてから3ヶ月やっと経った所ですねー。
3ヶ月でこんなにお気に入り登録してもらえるとは思ってませんでした。
ありがとうございます、読者の皆様。
エドラス。
それはアースランドと呼ばれるナツたちがいる世界とは違う、別の世界である。そこでは魔法は有限とされ、使い続ければ魔法は何れ消えてしまう。
逆に、アースランドでは魔法は無限。いくら使おうと消えることはなく、自然に使われた分の魔力は全て補充される。
同じくして、エドラスにいる魔導士、ならびに人間は魔力を一切持たず、魔力は別個として存在し、使い捨てのように扱われる。
もちろん、アースランドの方では人間それぞれに微弱なれど魔力は存在し、魔導士に至っては強大な魔力を肉体のどこかにある器に貯蓄している。
これがアースランドとエドラスにおける違いである。
その違いは魔法自体の違いでもある。
アースランドの魔法はエドラスでは使えない。ある特殊なケースを除いて確実に行使することは不可能である。
逆にエドラスの魔法――つまり使い捨て魔法の場合は、アースランドでは行使できず、それぞれ互いの世界の魔法は自らの世界でしか使用は出来ないとされる。
それを先んじて言われていた魔導士三人と猫二匹は当然、その影響を受けてしまっただけのである。
「うわああああああ!!!???」
「きゃああああああ!!!???」
「あー、やっぱり?」
「や、やっぱりって…レイン分かってるなら先に言ってよおぉぉ!!!」
突然二人の魔導士――ナツとウェンディを運んでいたハッピーとシャルルの持つ魔法、“
先程まわりを見ていたときに、島がたくさん空中に浮いていたため、無重力なのかと少々期待していたのだが、どうやら期待はずれだったなぁと薄々思うレイン。
何故か彼だけが平然としており、落下に悲鳴をあげていくナツたちとは違い、何か下の方を頻りに確認していた。
「……ま、死なないだろ」
「死なないって…おい!!」
「お、お兄ちゃぁん!?!?」
「ん?」
「お、落ちてるんですよ!?!?」
「大丈夫、下にクッションになりそうな巨大キノコあるし」
それを伝えた途端、レインたちはその巨大キノコの上に落下し、次々とキノコを粉砕していくが、最後の最後でキノコの上で勢いが止まり、ナツは頭からキノコに突き刺さり、ハッピーとシャルルは身体半分がキノコへ、ウェンディはうつ伏せに、レインは華麗に着地して、落下は終わりを告げた。
「うぅ……」
「全員無事か? ……ナツが頭からキノコに突き刺さってるけどな」
「むぐむぐむぐぅ……、ぷはっ! し、死ぬかと思ったぁ……」
「まあ、あれほどで死なない鍛え方してただろ、ナツは。他はともかくって話になりそうだが……」
「お、お兄ちゃんはなんでそう…落ち着いてるんですか?」
「前に似たようなことを経験したから。まあ、致命傷になるような状態だったら全員無傷に助ける用意してたしな」
「…えーっと…、もっとマシな落ち方あったんですね……」
ウェンディがいつも通りかという風に苦笑するのを見ながら、レインは周りを見渡した。どう見ても森林……いや、キノコの群生地帯だろう。
――といっても、ちょっと進めば森林地帯になる。それに空を翔んでる最中に見えた“空中に流れる河”も対して遠くはないだろう。
いざとなれば、そこで魚やキノコ、木の実とかで食べられるものを収集し、野宿も出来る。まあ、ウェンディとシャルルがそれに慣れているかは分からないが、仕方ないだろう。
「さてと、全員無事だし、探索開始するか。目的は“ギルドの仲間の居場所”ということにして」
「そうですね」
「おっしゃああああ!! 燃えてきたぞ!!!」
「アイサー!!」
「それで、これから何処に向かってみるの?」
全員がやる気十分なその時、シャルルがまず一番最初の問題を提示した。恐らくだが、ここではアースランドにはないものがわんさか存在する。
つまり言えば、ナツの強化されたドラゴンの鼻による嗅覚、レインの強化されたドラゴンの眼による視力も役に立たない可能性が高い。
そもそもレインの視力は見晴らしのいいところほど、効力を発揮し、便利さが増すものだ。こんな森林地帯では木や草、葉っぱなどが邪魔で見えづらい。
やはり、確信を持って進むことは今は出来そうにもない……ということはだ。
「適当に歩いてれば、なんとかなるだろ!」
ナツの適当な案に賛成する他ない。一応レインは周囲の気配を僅かでも良いから感じ取れるように空気の流れを読みながら、ナツたちの列の殿を努めることを選んだ。
元より“殿”は一番後ろと言う意味より、信用しているから後ろを任せるという意味らしいが、まあ、今回は信用していても任せづらい状況にある。
魔法が使えない魔導士など、所詮ただの人でしかない。――以前一戦交えた闇ギルドにしてはかなりの実力を持っていた男と戦い中にレインはそう言われた。
まあ、確かにそうでもある。しかしながら、ギルダーツのように元より魔法だけに頼っていない魔導士もいるために、そうは言い切れない。
ふと考えていると、シャルルが急にこんなことを言い出した。
「まず思ったのよ。わたしたちの今の格好、怪しまれるんじゃないかしら?」
確かにそうである。恐らくだが、アースランドとエドラスでは格好が違うかもしれない。さらに言えば、独自の文化――以前の六魔将軍壊滅作戦の時に後々服を借りさせて貰った、ニルビット族もその例だろう――がこの世界にもそんざいするのではないか?
思えば、そういうことも視野に入れて行動しなければならないのでは?……とレインも考え始めた。すると……
「んじゃあ、これなんかどうだ!」
ナツが取り出した――いや、持ってきたのは周囲に落ちていたり生えていたりした草や花。つまり、彼はこれを自分の服装に被せたりなどをして何処ぞの民族衣装に仕立てろと言っているようだった。流石にレインとしてはお断りである。
「あのなぁ、それじゃあ、あれだぞ、バカナツ。いつぞやのガルナ島の住民より格好が酷くなるだろ」
「んだと、レイン! それじゃあ、なんかいい案あるのかよ?」
「あるから言ってんだ。兎に角、ナツ。お前、自分のマフラーで顔を隠すように巻いてみろ。どう見ても忍者か、変なのしか見えないから、まだマシだろ」
「おお!! レイン、やるな!!」
「(……おいおい、本気でやるのかよ……。少々ふざけて言ったつもりなんだが……)」
そんなレインの思惑など知らぬまま、ナツは忍者を気取りかのようにマフラーを顔に巻き、目元しか見えないようにした。
まあ、確かにこれでナツだとは少しばかり分かりづらくなったのだが……。ちょーっと不気味……いや、変質者の一歩手前である。
ちなみに現在ここにはいないグレイはギリギリアウトのラインにいる。外で半裸など許される訳がない。
ナツはさておき、その他のメンバーであるウェンディやシャルル、ハッピーはどうするか…。ふと考えてから仕方なく空気を右手に集めさせ――魔法ではなく、ただ単に流れを強制変更させただけのレインの荒業――
その光景にギョッとするウェンディとシャルル、ハッピー。少し肩の力を抜いてからレインは一気にその割れ目の中にあった何かを引き抜いた。
「よっ…と」
割れ目から姿を現したのはエルザが依頼に行くたびに持っていくのと同じメーカーのトランク。……といってもエルザほど詰め込んではいない。
チャックをずらし、蓋を開けるとそこには結構色々な服が入っていた。
――まあ、全部男性ものではあるのだが。
「わあ……、こんなに持ってたんですか?」
中を見てから驚いたウェンディにレインは小さく首肯し、ジーッと見てから適当に服を一つ出してみた。
「……ダメだな、これ。流石にオレ、女の子の服なんか持ってるわけなかったし」
「なるほどね、アンタ。何か使えそうなのあったら貸そうとしてたの?」
「まあ、そんなとこ。別にそろそろ要らないやつだったんだけどなぁ。……まあ、流石に今使えそうなのは無さそうだ」
断念するか…と呟き、レインはすぐにトランクを割れ目へとしまうと、その割れ目はすぐに塞がった。それに興味を示したウェンディがレインに訊ねたのだが、不便だぞ?と言うとすぐに諦めてくれた。
確かにあの中にあるものは現実より数十倍時間の流れが遅くなるが、忘れ去られてしまうと洒落にならない。
それにここでは魔法の効率が悪いだろう。そうなると、やっぱり……あとあれを何回出せるかという話にもなる訳だ。
さて……
「どうするべきか、だなぁ……」
結局レイン以外はナツの提案通りの服装になった訳だが、やっぱり格好悪く、(ハッピー談)それでいて恥ずかしいらしい。(ウェンディ談)
まあ、一人ほど目的としては悪くないと言うシャルルがいたのだが。それは今、重要かどうかは不明な点でもある。
それから結構歩き回ったのだが、時折会った人々には散々怖がられる始末となってしまった。一人目はナツとその格好に怖がってしまい、何処かに逃げてしまい、二人目と三人目は何故か、ハッピーとシャルルを見た途端に青ざめ、これまた逃げてしまった。
その際に気になる言葉、「エクシード」が何やらと言っていたのだが、ボソボソ声であったためによくわからなかった。
その最中もまた、ハッピーはお腹を鳴らし続け、それをそのたびにシャルルに咎められていた。――途中途中ナツもお腹を鳴らしたりしていたが。
そうして現在は大きな湖がある場所に来ていた。どうやらお腹が鳴る頻度が増えていくハッピーはずっとその湖を眺めており、「お魚いないかなぁ…」と呟いている。
「今思えば、オレとウェンディは空気さえあれば、なんとか生き抜ける気がするな」
「な、なんでですか?」
「えーっと、前にナツが炎だけでも腹が膨れてたからな。それと同様のことがあるのなら、オレとウェンディも空気あれば生きれる気がする。――まあ、空気だけの食事とか死んでもゴメンだけどな」
「で、ですよね……。(す、少しビックリした……)」
「お魚……」
「アンタねぇ……」
「……というよりもハッピー。生魚食べられるのは恐らくお前だけだろうし、火はどうする気だ? 元より炎が十八番なナツは使い物にならない状態だぞ?」
「なんだとー!」
「ナツさん、落ち着いて……」
「だよね…、あ~あ、お魚いたら後で困らないのになぁ……。……あ! 見てみて、みんな~。あそこにお魚いる……どぅええええ!?!?」
とんでもなく変な悲鳴をあげるハッピー。すぐにそっちへと振り返り、察した。先ほどハッピーが見ていたお魚。ただのお魚かと思えば、いざ全長を見せてみれば巨大なオオナマズであったのである。
まあ、美味しいのかどうかは別として……、見た目だけならかなりの食料になるだろう。
すると、ナツがやる気が出たのか、前に進み出る。
「んじゃ、あれを倒して食べるか!!」
「ナツさん!! 今はさきに行かないと!!」
そう忠告するウェンディ。しかし、ナツは「あんなの三秒あれば楽勝だ!」と言って襲いかかった。この時点でレインは先にあることに気がついた。
――魔法が使えないということに。
ポスッ…と空しい音を立てたナツの鉄拳。もちろん、いつもの“火竜の鉄拳”ではないために、敵には全くのダメージとなっていないために、そのまま敵に湖へと叩き落とされてしまう。
「な、なんでだぁ……」
「バカナツ、エドラスで魔法は使えないって言ってただろ」
「じゃ…、じゃあ…このパターンって」
青ざめたウェンディ。どうしようもない敵が目の前にいるこの状況、この場合考えることはと言えば……
「――まあ、逃げる一択だよな」
澄まし顔で答えるレイン。すぐさま逃走を開始するナツたちご一行。その後ろからはオオナマズかと思っていたが、なんだかよくわからない何かが追っかけて来ていた。
「なるほどな、全力疾走とはまさにこのことか」
「お、お前、何平然としてんだよ!?」
必死で逃げるナツがレインにそう突っかかるが、彼は気にしない。ここで焦っても状況は変わらないと、経験がそう言っているからである。
「焦っても状況は変わらないぞ~? こういう時こそ落ち着いて考えるべきだろ?」
「さ、流石に落ち着いても意味無いんじゃ……」
ウェンディがそう呟くと、レインは今頃思い立ったかのように立ち止まり、後ろを振り向いた。突然の行動に驚き、レインに走るように呼び掛けるナツ。
しかしナツはレインが左手に持つ小さな鍵サイズのものに気がついた。『バトル・オブ・フェアリーテイル』の時に彼が持っていた武器だ。
すると、レインはそれを一瞬のうちに刀剣の形に戻すと、続いて呟いた。
「力を貸してくれ、グランディーネ。 形態変化
その途端、レインの持つ刀剣は突然巨大化し、彼の身長の5倍もの大きさ。――敵であるカエルのような…ナマズのような何かの身長と同格までに大きくなった刀剣を真っ直ぐ降り下ろし、叩き斬ってしまった。
綺麗にスパンと切り裂かれたソレを見ながらレインは今頃になって思い出した。
「――そういや、オレ。武器も使える魔導士だった」
はい、最近作者も思い出したところです。武器は持っていたの覚えてたんですけど、
空間叩き割れるのはホント自分の作品を見返している時に気がつきました。
あはは……(涙)
えーっとですね、東方の小説はちょっと遅れそうです。最近またFPS始めたので。
ちょーっと、“東方紅魔卿”から“東方心気楼”まで再びやり始めました。
久しぶりにやるとスッゴく楽しいですねー。
まあ、そんなところです。次回はあれですね、エドフェアリーテイルです。