FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹 作:天狼レイン
ホントすみません。なんていうか、作者個人的にエドラス編は好きではありません。
ちょいちょいなんか雑くなっちゃうんですよ、なんか。
まあ、そんな作者の執筆スキルの無さに呆れつつ、読んでください。
「時間稼げばいいんだろ? それならオレが“
自信げにニヒッと笑い、笑顔を見せたレイン。全員がその場で動きを止め、互いの顔を見合わせる間、ルークは先程までは収縮させ、しまっていた愛剣を元の大きさへと戻し、それを片手で持ち、ドアの前へと立った。
「ちょ、ちょっと待て!!」
「お、お前何言ってんだよ!! 殺されちまうぞ!!!」
そう口々に言い、レインを止めようとするエドラスで出会った妖精たち。後ろから急いで前に歩み出てきたウェンディとナツがさらにレインを止めるべく口を開いた。
「だ、ダメだよ、レインさん!! ここで離れたら、王国に向かえなくなっちゃいます!!」
「レイン!! オレたちは一緒に仲間を助けに行くんじゃなかったのか!!」
当然の発言だ。確かにオレはナツたちと一緒にここまでやって来て、共に仲間たちを救うためにここまで来たとも言える。それならば、最後まで一緒に戦い、帰るのが当たり前だ。
だが、レインは仲間たちに向けた背中を翻し、笑顔で答えて見せた。
「ここで全員やられたら、仲間を助けるも何もない、だろ? だからさ…、オレは仲間を守るために命を張るつもりだ。なぁに、ここで死にはしねぇよ。そんなにオレが柔でもないし、中々攻撃も当たらねぇ、死なねぇってのはお前らが知ってくれているさ。
だから……笑え! オレが帰ってくるまで!!」
事の発端は、エドラスの《
何処からか情報が漏れたなどと口々にいうエドラスの妖精たち。そんな中、つい先程まで話したエドラスのレビィは整備が終了したさっきの機械を駆動させていた。
「転送準備!! 急いで、全員ギルドに!!!」
その言葉を聞いてレインは理解した。整備していたのは彼らの生命線とも言える脱出用の魔法駆動装置だったのだ。それが起動し、発動すれば逃げ切れる。
そういうことをすぐに察したのだ。そんな中、外を確認していた者が言った。
「だ、ダメだ!! このままじゃ、転送ギリギリにギルドごとやられるぞ!!」
その途端、全員がパニックに陥った。つまりギリギリの隙で全員皆殺しになると言うわけだった。だが、レビィもただやられるのを待っているわけではない。
だからこそ、起動シークエンスを早めてみようと努力していたのだ。
――他の何でもない、生きるために。
その姿を見て、エドラスのルーシィもまた全員を叱咤し、助かることだけを考えろと叫んだ。その声に何人の妖精たちが我に返ったかは分からない。だが、その瞬間空気の流れは明らかに変化した。ナツたちも訳が分からなくとも、感じることができた。
――生きることに必死なんだと。
だから
「お兄ちゃん!! ダメだよ、行っちゃダメだよ!!」
ウェンディの声が聞こえる。
「行くな、レイン!! 戻ってこい!!」
ナツの声が聞こえる。
「戻ってきてよ、レイン!」
ハッピーの声が聞こえる。
「アンタでも無理よ!! 魔法が封じられてるじゃない!!」
シャルルの声が聞こえる。
だけど、レインは再び振り返り、告げた。
「心配すんなよ、オレは《
そう言うと、レインは金色の紋章の入った右手をかがけた。人差し指を立て、親指を突きだし、仲間を信頼するという証を立てて……。
「宣言してやるよ、オレはギルド最強の魔導士だ。こんなとこでくたばるほど弱くはねぇよ、王国で会おうぜ、みんな!!」
――◆――◇――
ギルドを見つけ、それを標的と定めた一人の女騎士と、彼女が駆る一匹の中型の竜。勢いのままにギルドごと吹き飛ばすつもりの彼女はさらに竜の突撃する速度を上げ、吹き飛ばそうと目論んだ。
――しかし
「なんだ、あの光?」
そう呟く刹那、彼女の乗っていた竜は横一線の輝きと共に真っ二つに
「な…!?」
聞こえてくるのは斬られた竜の遅れて放たれる命の断末魔。斬られた竜が少しずつ減速し、そのまま何処かに墜落すると共に、彼女は途中で地面に降り立った。
「ちっ! 逃がさんぞ、闇ギルド!!」
謎の現象に舌打ちし、彼女は自力でギルドを吹き飛ばすべく、駆け出す。しかし、駆け出した彼女の前に殺気の刃が斬り付けるべく、迫り狂った。
「ハァァ!!」
迫ってきた鋭利な武器をなんとか弾き、エドラスのエルザは後ろにか下がりつつ、その攻撃を仕掛けた敵を見た。
そこにいたのは、齢15歳に行くかどうかも分からないぐらいの若い少年。その手に持つのは、純白の竜鱗輝く白銀の刀剣。よくよく見れば、鋭利な刀身など何処にも見当たらない。
なのに、彼女が駆る一匹の竜を切り裂いて見せた。それを理解すると共に、彼女はその少年が只者でないことを悟った。
「何者だ!!」
「…………」
黙ったまま、顔を上げた少年。その顔を見た途端、エルザはその実力の理由を悟り、口元を歪め、笑って見せた。
「なるほど。貴様か、“九十九斬り”のレイン」
「…………は?」
相手の名を告げたエルザ。しかし、告げられた相手たるレインは呆然とした顔を見せた。それも“え、えーっと、お、お前……。な、何言ってんだ?”と言わんばかりの顔である。
「いやいや、どう考えたらオレが殺人鬼に見えるんだ?」
「どう考えたら…だと? その顔、実力、容姿、それら全てが“九十九斬り”のレインではないか?」
「あー、そうだった。悪いな、アンタが探している殺人鬼じゃない。オレは向こうの世界のレインだ」
そう名乗ると、エルザは別の意味での理解をした。今朝言われた向こうの世界の魔導士だということを認識して。
「そうか。ならば、そこを退け。退くならば、命だけは助けてやろう。――まあ、どうせラクリマにされる運命なのだろうがな」
「ん? いやいや、運命とか何言ってんだ? 退くわけ無いだろ、《妖精狩り》」
「そうか。なら、ここで死ね」
「はいはい、殺せるものなら殺してみろよ……、《妖精狩り》」
それを呟くと同時に、レインは地面を抉り取るかのように蹴りだし、最速の一撃をエルザへと見舞う。ガキンッという硬質な響きが木霊し、圧倒的速さと剣を知り尽くしたレインの動きが最高の威力を生み出す。
「くっ!?」
「なるほどな。正直さっきので袈裟斬りして終わりにしてやろうと思ってた。だが……
すると、レインは愛剣を力任せにエルザの槍ごと弾き、回し蹴りを彼女の脇腹に強打させた。ボールのように跳ね飛ぶエルザ。彼女の着地の地点を見計らったようにレインは回り込み、剣を上方向へと振るった。
「やられるものか!!」
彼女がその態勢だというのにも関わらず、槍をレインの持つ剣へとぶつけ、彼の動きを止めさせる。一撃で止めを指そうとしていたレインは少し驚いたが、ニヤリと笑うと一度後ろへと下がった。
「……なるほどな。意外とこっちも強いのか。ま、確かにそうで無いと面白くない」
「ほう……。確かにお前はあの男とは違うのか。動き、剣の捌き方、体術。あの男とはまるで別の動きを見せる。それならば、わたしも手を抜くのを止めよう」
そう言うと、エルザは何かの魔法を使用し、自身の持つ武器を変更した。元々持っていた槍から恐らく別種だろう槍へと変更され、再度武器を構えた。
持っていたのは先が紅く染まった一本槍。その瞬間、レインの思考は電撃のような天啓を得たように判断した。
「(炎系統の魔法……。アースのエルザのあれと同じか、別のか…だな)」
すると、動きが止まったレインに素早くエルザは攻撃を仕掛けるべく、接近し、上から下へと叩きつけるように降り下ろす。
「
とんでもない爆発が降り下ろされた地点から発動し、レインごと刀剣を吹き飛ばす。予め予想していたレインだったが、あまりの爆発の規模が大きかったために、後ろに後退せざるを得なかった。――だが
「しまっ!?」
「時間切れ……てところだな。んじゃ、本気で潰しに行くか…!!」
背後で転移を済ませたギルドを目だけ寄せて見送り、隙が生まれたエルザの胸元めがけ、レインに突撃。すれ違い様に空いていた左手を固く握り、それをエルザの鳩尾にぶつけた。
「セイァッ!!」
「ぐおっ…!?」
後ろへと後ずさるようにはらをかかえたまま下がるエルザ。だが、レインはそこで終わらない。地面を強く蹴り、高く翔び上がるとエルザと頭めがけ降り下ろすようにかかと落としを叩き込んだ。
「墜ちろよ、《妖精狩り》」
「がはっ……!?」
頭から胴体へ、胴体から足へ、足から地面へと突き抜けた衝撃が彼らのいたの付近を放射状にヒビを、地割れを起こさせ、地面がさらに抉りとられ、砂煙が爆発のような勢いで吹き上げた。倒れ臥したエルザが顔をあげると、そこには
「それで…終わりか? まさかここで終わりとかつまらないこと…言わねぇよな?」
「ぐっ…(なんてヤツだ。アースランドにはこんなヤツがいるのか…!?)」
内心に焦りを募らせるエルザ。さらにレインは殺気を含んだ不吉な笑みを浮かべ、再び口を開き、恐ろしいことを告げた。
「喋ることが出来る、か。ならまだ潰せるな。さて、お前にはどんな最期が望ましいかな? そうだな…、パッと思い付いたとすれば、“全身バラバラ”にするか。いや、待てよ……。首を落として王国に返してやりのも悪くないな。闇ギルドとは言え、間違ったことしていないアイツらの仲間を散々殺したわけだろ? それならそうしてやるのも悪くない…か。
さぁて、審判は終了だ。執行してやろう、無様な死に様を晒せるように……な?」
そう呟いた彼の姿は、その容姿からは似ても似つかぬ悪魔の如き恐怖、畏怖を感じさせ、まるで全てを絶望へと誘う審判者のように見えた。
「力を貸せ、天竜グランディーネ。形質変化
その言霊を呟くと同時に、あれほど綺麗だった純白の竜鱗を輝かせた刀剣は忌々しいほどの赤黒い色合いを持つ“大きな鎌”へと変貌した。
鋭利にも程がある鎌の刃先から刃の付け根までは鏡のように反射する刃が怪しげな輝きを放つ。それを見た途端、エルザの顔に恐怖が張り付いた。
「ひっ……!?」
「さぁて、執行してやるよ。冥府に墜ちてから殺してきた者共に詫びろ、
一度グルンと振るうだけで猛々しい暴風が荒れ狂うソレは全てを切り裂く死神のようであった。その恐怖に呑まれ、エルザは膝から崩れ、足が震えて動かなくなる。
本人がどう言おうが、思おうが、生物として恐怖という感情には逆らえない。そしと、そのまま死神が近づいていく。
あと半分。
あともう少し。
あとほんの少し。
あと…振り切るだけ。
その刹那、レインの動きが鈍り、横一線に凪ぎ払おうとした大鎌は真下へと降り下ろされ、エルザの前で地面だけを砕き割り、浮き島の一部を崩壊させた。
その爆風により、彼女は遠くに吹き飛んだが、真下に降り下ろしたレインは自分の咄嗟の動きに驚愕した。
「何故だ!? 何故、降り下ろした。レイン・
その瞬間、何かが心のなかで響いた。
――何故だじゃねえよ!! いい加減落ち着け、馬鹿野郎!!!――
突然何かが聞こえた後、レインはふらつき、粉砕された地面と共に空中を落下中に、バランスを崩したが、同じく落下中の岩を連続で踏みつけ、元いた浮き島へと戻ることに成功した。
「……はぁ。やっぱりか。感情が高ぶると、自意識霞むんだな、オレ……。悪魔の身体ってのはどうしてこうも中途半端なんだか」
そう呟くと、禍々しい大鎌を瞬時に冷静な自分の魔力で浄化し、刀剣へと戻すと小さな鍵状の形に戻し、腰に引っ掻けた。
「………なんか勢い余って、やり過ぎたな。島の8分の1か……、それぐらい吹っ飛ばしちまった。それと…えーっと、エドラスのエルザだっけ? 吹き飛ばしちまったが、大丈夫か?」
そうレインは呟きながら、頭をポリポリ掻くと、今更ながらに思いだし、ため息と共に吐いた。それはある意味、そこまで考えていなかった自分への皮肉を込めて。
「……どうやって合流すればいいんだ、この状況」
はい、勢いのままにカッコいいセリフ吐いたレインですが、合流の手段を考えて
いなかったというダサい展開です。こりゃ、どうしましょ(ºдº;)
まあ、次回までに考えて投稿しておきます。それでは次回も読んでくれると
幸いです。