FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹 作:天狼レイン
なんか久しぶりですリハビリ必要かもしれません(涙)
まあ、そんなこんなでエドラス編終了までのカウントダウンへと移行してきました。
恐らく次のソードブレイカー戦が終了すれば、四人でドロムアニマの迎撃戦して、
その次から閑話を挟んで、天狼島です!
天狼島ではオリジナル展開あるのでお気をつけてください。
王城城内中央広場
西塔の地下付近でナツを救出した。それから次々と迫り来る王国兵を二人で凪ぎ払いながら、先へ先へと進んでいく。
その道中、ピンチに陥っていたルーシィを助けていたグレイたちと合流。近くでエルザがエドラスの彼女と戦っていることを知るのだが、続いてそれぞれの前に王国軍魔戦部隊隊長の二人、シュガーボーイとヒューズと遭遇。ナツとルーシィ、グレイの三人がその二人と交戦を開始した。そんな中、レインは“とある魔力”を辿って、王城城内中央広場へと向かっていた。
「(……念のためにウェンディにもオレの魔力を少量マーク代わりにつけておいて正解だったな。やっと安心できる。出会ったら早速エクスボール飲ませておかないと……)」
向かってくる王国兵を意図も容易く凪ぎ払いつつ、レインはやっと再会できるという嬉しさを噛みしめ、少しずつそこへと向かう速さを変えていく。
時々遠距離の魔法が飛び交ってくるのだが、それすらもレインは背中に背負う天剣で振り払いながら、同時にブレス――天竜の咆哮を放ち、一掃する。
「まったく……、こういう時には普通“盾持ち”集団がズラーと並んで防御固めて、遠距離の魔法をバンバン放つのが
咆哮によって抉れた廊下や吹き飛んだ際に頭などをぶつけ、唸る者や気絶した者たちへレインは愚痴を溢すように呟いた。
事実、とんでもない敵が目の前にいるときは防御重視の戦法を取り、守りつつ敵の弱点や癖を見抜き、攻撃の糸口を掴んでから反撃するのが当たり前である。
それ故にレインはそれが全くもって成っていない目の前の兵士たちを見ると、そう思わざるを得ないのだ。
そんなことを呟き、また同じく“たった一人での蹂躙劇”を繰り返しつつ、レインは漸く中央広場へと辿り着く。突然射し込んだ日光に目を瞑りつつも、回りを見渡し、見つける。
中央に佇んだ一人の二刀流の剣士とその横で寝転がされた状態で拘束されている青い長髪の少女――ウェンディだった。
回りはとんでもない血の海と化しており、辺りは鮮血を散らせた兵士たちの死体がゴロゴロ転がっていた。異臭――そう言わんばかりの血の臭いと死んだ人間から漂う腐り行くモノの臭い。その臭いはレインにとっても嫌なものであるのに――何故か
「……お前、何者だ?」
レインはふとその剣士に語りかけた。分かって訊ねているのだ、敢えて。一目見れば理解できるその容姿。淡い短めの金髪、一房だけ青い特徴的な髪。少年のような容姿にそれでいて心の内側には秘密を隠し持っている様子を漂わせる雰囲気。
それ全てが、レインと同じものだった。しかし、こちらを見る眼は違っている。誰かを見定める眼が違っている。
あの眼は、自分の前にいる者が強いかどうか、簡単には死なないかどうかを確かめるような残虐さを隠し持つ眼だった。まるで殺人鬼そのものを思わせる、そんな眼。
すると、向こうにいた剣士は口を開いた。
「待ってたぜ、向こうの世界のオレ」
「お兄ちゃん!!」
ウェンディの声が耳へと届くと、無意識にレインは激情の奥にメラメラと燃え盛らんばかりの怒りを沸き上がらせた。
正直妹として接してきたほど仲が良かった少女に、レインは一度も酷い行いをしないと誓っていた。――しかし、まさか自分と同じ容姿のヤツにそれをされてしまうとは……そう思うと、自分ではないと言うのに苛立ちが浮かんでくる。
「……てめぇ、なんのつもりだ?」
「ハハッ! 決まってんだろ、ソレとお嬢ちゃんを交換しねぇか……って話だろ。それぐらい分かんだろ、オレなんだしさぁ」
「………なるほどな。“九十九斬り”……どう考えても“刀狩り”の方が似合ってるだろ、てめぇは……。――ウェンディを放せ、そうしたら
「ハッ、笑わせんな。逆に切り落とすぞ、てめぇ。顔も声も同じ……、どうにも気に入らねぇな。なんならここで殺し合って見るか? このお嬢ちゃんの前でてめぇの首を切り落とす所を見せてやってもいいんだぜ?」
自信げに言い放ち、余裕を見せ続けるエドラスのレイン。ウェンディの顔が蒼白になるその場に、レインはため息をついてから告げた。
「……………図に乗るな、修羅場潜った回数が違うお前じゃ、オレは殺せない。断言してやるよ、例えこの天剣をお前にやろうと勝てない、お前はオレに勝てないってな」
そういうと、レインは互いのいる位置の真ん中に天剣を投げ捨てた。自分の親と言っても過言ではない“天竜グランディーネ”の身体の一部たる、その刀剣を。
それを見て、エドラスのレインも流石に驚いたが、すぐに余裕を取り戻し、乱暴にウェンディを立ち上がらせると、背中をドンと押し、レインの方へと返す。
レインがウェンディを、エドラスの彼が天剣を手に取る。その刹那、エドラスのレインは容赦なく二人纏めて斬り殺すつもりで急襲してきた。
彼が持ったのはレインが投げ捨てた天剣。魔力のない彼では最大限は使えないだろうが、それでもあの武器をマトモに喰らえば、流石のレインでも致命傷は避けられない。
だが……
――ガキンッ!!!
レインはその天剣の斬撃を素手で弾き返した。――いや、素手ではない。その手は手刀の印になっており、空気の中を漂っていた風たちがその両手の手のひらへと収束し、武器の鋭さをも越える武器へと変化していた。
弾き返された彼も驚いていたが、再び襲いかかってくる。振られた武器は白銀の魔法武器。それを見た途端、レインは同じタイミングで魔法を放った。
「吹き飛べ、
「天竜の翼撃!!!」
強烈な荒れ狂う風が互いに激突し、城内の壁を抉り取っていく。未だ、身体の自由を奪われたままのウェンディがなんとか耐えるも、吹き飛ばされそうになる瞬間。
丁度エドラスのレイン――ソードブレイカーの攻撃を又もや弾き返したアースのレイン――ヴァーミリオンがウェンディの手を掴んで抜き飛ばされるのを阻止する。
「――それじゃ、ウェンディ。一旦逃げようか」
「え…、それってどうい……」
何かを言いかけたウェンディをすぐさま抱き抱えると同時にヴァーミリオンは廊下を疾走。それに気がついたソードブレイカーが激怒するが、それを無視して走り去る。
走っている最中に思い出す“24時間耐久レース”。あのレースでは大きな番狂わせが数度も起こったことは記憶に新しい。
仕事から帰ってきたばかりのレインが緊急参加させられ、ビリだったのをあっという間に真ん中まで追い上げると同時に、前にいたウェンディたちを巻き込みつつ、首位へと躍り出るという始末。結果、ウェンディはシャルルを抱えつつ、巻き起こった風を利用して、2、3位を取ることに成功したのだが、当然レインはトップでゴール。その後次々と元は首位争いをしていたグループを後ろから抜かしていくという現状。
あのあと、ナツやグレイ、ガジルやジェットがどうなったのかが知りたいのだが、彼らは一向に口を開かなくなったという。
そんな懐かしいことを思い出すウェンディだったが、後ろから走るように飛んできた雷撃にギョッとした。
「しつこいな、アイツ。少しぐらいタイムということを知らないのか」
「え、えーっと……逃げちゃったのが悪いんじゃ……」
「否定はしない。――ま、そんなこと言うなって、ウェンディ。とりあえず、これ飲んで」
そう言いながら、予め用意しておいたエクスボール一粒をウェンディの口に入れ、飲み込ませる。少し何かが変わったような感覚を感じた彼女を見つつ、素早く手錠を破壊し、自由の身とならせる。
「さっき飲ませたのは“エクスボール”って言ってな。ジェラー……ミストガンがくれた物だ。全くアイツ、ジェラールじゃなくてミストガンって名前だったのか……」
「そうなんですか? 初めて知りました。あ、あの……ところでそろそろ放してくれません、お兄ちゃん…?」
「今は止めた方が良い気がするけどな、ウェンディ。すぐそこにアイツ追っかけて来てるし」
「あ……、そうでした。えーっと、ナツさんやルーシィさんは?」
「二人とも無事。あとハッピーとシャルルもな。ついでにグレイもエルザも戦闘中。ガジルも城内で乱闘……ってとこみたいだ」
「そうなんですか、良かった……。みんな無事だったんだ……」
「あ、あとそれとウェンディ。――心配かけて悪かった、無茶は出来るだけしないように心がけるよ」
そう優しく言ったヴァーミリオンの表情に、思わずウェンディは口をポッカリと開けたまま、固まってしまったが、すぐにクスリと笑ってから答えた。
「はい。心配かけすぎないでくださいね、お兄ちゃん」
「あぁ。――それじゃ、ウェンディ。オレはコイツとケリをつけなきゃ行けなさそうだ。そんな訳で、ナツたちと合流していてくれないか? 恐らく城内にいるだろうし」
「もう……、早速不安なんですが……」
「まぁまぁ、ちゃんと怪我せずに帰ってくるって。早く終わらせて、フィーに今回のこと教えてやりたいしさ」
「そうですね。フィーちゃん、どんな顔してくれるのかなぁ~」
「ま、それは帰ってからのお楽しみってところだな。――それじゃ、ウェンディ。ケリつけてくる」
そう言うと、ウェンディを下ろすと同時にヴァーミリオンは後ろから迫っていたソードブレイカーに強烈な体当たりを強打させ、二人揃って廊下を一直線に突き破っていった。
「やりやがったな、てめぇ!」
「はいはい、うるさいうるさい。頼むから叫ぶの止めろ、
耳を棲ませるように瞳を伏せたヴァーミリオン。そこへ次々に斬り込んでくるソードブレイカー。時々皮膚を浅く切り裂かれるが、決定打の一撃はどちらも与えられていない。
何故こうもソードブレイカーが怒っていたのかと言えば、先程の突進の際にヴァーミリオンが適当に彼の魔法武器を同時にへし折ったからだった。
当然この世界では有限たる魔力。その魔力から作られる魔法武器は当然貴重品。それをアッサリと壊されては誰だって怒るだろう。
現に彼はそれで怒っていた。しかし、怒っているせいか、動きが単調に近づいていく。その隙は決定的な痛手となる。
当然それを見逃すほど、ヴァーミリオンは甘くない。攻撃をのらりくらりと避けつつ、がら空きになった胴体に右の裏拳を突き入れた。
「天竜の逆鱗!!!」
「ぐほぁっ!?!?」
旋回するように天井を突き破って空へと飛ばされるソードブレイカー。しかし、彼も反撃のチャンスを伺っていた。上へと飛ばされたことで“あれ”を起こせるからだ。
「
全てを崩れ去らせてしまうような雷撃を勢いよく降り下ろし、下にいたヴァーミリオンを爆撃する。砂煙と爆発が同時に巻き起こり、下階層の様子は把握出来ない。
「ハッ、この程度なのか?」
そう言い放つソードブレイカー。だが、次第に砂煙が晴れていくと共に彼は怪訝そうな顔を見せ、中から姿を現した者の姿を確認した。
「全く、不意討ちとか危なすぎるっての。――仕方ない、少しだけ本気で相手してやらないとな」
そういうや否や、ヴァーミリオンの身体からとてつもない予想すら出来ない膨大な量の魔力が溢れだした。濃密過ぎる魔力にいしきを持っていかれそうになるソードブレイカー。
異変に気がつき周囲に集まってきた王国兵たちは相次いで倒れていく。それほどまでに危険な魔力量。それを放つ一人の少年。
すると、少年は魔力を己へとまた戻す。しかし、戻した途端、空気の流れが明らかに一変した。張り詰め、今にでも破裂してしまうそうなほどに息苦しい流れへと。
「……それじゃ、遊びは終わりにしようか。生憎オレは心配かけ過ぎた分を後々ウェンディに返さないとならないんでな。とっととお前には倒れていてもらうぞ、ソードブレイカー!」
そう言うや否や、ヴァーミリオンは大きく息を吸い込むと共に使用した魔力を補充、さらに加えて記憶が破損している時に手に入れたであろう“何らかの力”――瞳の色が突然血のように紅い眼へと変わる状態へと移行した。
「《妖精の尻尾》所属、S級魔導士レイン・ヴァーミリオン。これより我が前に立ちはだかる敵を撃滅する……!!!」
さて、次回の投稿はなるべく早めにしたいと思っています。
まあ、遅らせて得することはあんまりないですしね。さて、他の小説も進めていきたい
ところです。活動報告で言っていたことなんですが、結構あとになりそうです。
本当に申し訳ないです。いよいよ期末試験がありまして、結構カウントダウンが(涙)
そんな訳で本当に申し訳ないです。作者は最近腕を痛めました。
変な違和感と痛みに苦しんでます。結構ツラいや、本当に。