FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹   作:天狼レイン

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……ぐすっ……泣いてなんかないです……泣いてません……はい。

なんか投稿して塾から帰宅して確認したら、お気に入りがかなり減ってたことに気が

つきました。……みなさんはあれですかね……、メイビスはどうでもいいよ勢でしたか?

……とりあえず、メイビスを押すことを減らそうと思います。はい、機嫌を悪くして

しまったかもしれないので。……あ、そういやなんですが……ネタバレはアウトですかね?

小説内でコミックスより先の内容は…。うん、ダメだわ、楽しみにしてる人には悪い気が

しました。聞かなかったことにしてください。では、『バトル・オブ・フェアリーテイル』

の第一話イッキマース。ごゆっくりしてくださいー。



食べ物の怨みは恐ろしい

フィオーレ王国 マグノリア 収穫祭当日の午前 街中の売店ストリートにて

 

 

 

そこでは、たくさんの美味しい食べ物の匂いが充満しており、しばらくしたらすぐにお腹が鳴ってしまい、また食べたくなるような雰囲気を漂わせる場所だった。

見渡す限り、美味しそうな焼き肉やサラダがたんと盛り付けられた大皿、甘いモノをたくさん乗せたデザートなどがストリートの両端を埋めつくし、当然買い求めている人々も列を作りながら、満足のいく食事を取るために鳴ってしまう腹の音を我慢しながら並ぶわけだ。

まあ、当然そこには“彼”もいたわけで、見た目は子供のようではあるというのに胃袋は多分大食いの大人すらを凌ぐほどのモノであるが故に、こう言う日にはたんと味わい、喰らう予定だった。

ついでにあの島で今か今かと待ち望んでいる“彼女”も幽霊であるというのに、お腹を空かせたようにヨダレをダラーと垂らして待っているのだろう。

明け方で散々労力を使ったのもあるが、やはり二人は似た者同士であり、気が合い、息もピッタリなコンビとも言えたのである。

ちなみに仲の良いコンビの買い出し係であるレインは現在、美味しそうな焼き鳥を見かけたのでそれを買いに列に並んでいた。

グゥ~という小さく可愛らしい腹の虫が鳴くなかで、必死に耐え忍ぶ。先頭で買うことに成功した人々が美味しそうにかぶり付く姿を見て、止まりそうにないヨダレをどうしようかと考えながらも、思考がそっちのけになってしまう。

そんな中でやっとこさ順番が来ると……

 

「らっしゃい! ボウズ、いくら買うんだい? 10本セットで200Jの安い奴もあるぜ!」

 

「あ、ホントですか!? そうですね……、じゃあ10本セットの焼き鳥を2つくれますか?」

 

「おうよ! 20本は家族で分けるのかい、ボウズ?」

 

「いえいえ、友達と一緒にゆったりといただく予定ですよ。やっぱり仲のいい人たちと一緒に食べるご飯は美味しいですからね♪」

 

「ほほー、ボウズもそうかい。ならオマケだ、ついでに2本もっていきな! 美味しく楽しく頂いてくれよ!」

 

「ほ、ホントですか!? で、では、ありがたくいただきますね、おやっさん!」

 

賑やかな会話を繰り広げ、レインは400Jを焼き鳥屋の店員に渡し、合計22本の焼き鳥を買うことに成功した。

この見た目もやはり、こう言うときにはとんでもなく役に立ち、美味しすぎるオマケまで頂けるのだ。

それに現在レインが列に並んでは買っている中で、自分が魔導士ではなく、そこら辺に住んでいるガキんちょだと思われているらしく、大体の店主系統の元気な店員さんは優しいのである。いつも思うが、やっぱり収穫祭は得するなぁ…と感じる。

ちなみに……と言わなくても、友達というのは当然メイビスのことであり、一緒に食べると言っても、たった二人で誰もいない無人島でゆったりと波の音という爽やかなBGMを耳に挟みながらの他愛もない会話だけだ。

まあ、これが楽しくもあり、愉快なものなのである。多分癖になってしまったのだろうと思うと、少々気が重くなったりするのだが…。

 

「さてさて、美味しそうな焼き鳥をたんと買えたし、そろそろ少しだけ味見しよっと~♪丁度良いところにベンチもあるわけだし」

 

そういってレインは腰をベンチに下ろし、膝の上に先程買った品々を念のために置いて、焼き鳥を一本だけ取り出す。

太陽の光を浴びて、キラリと輝く焼き鳥のタレ。滅竜魔導士となってから強化された嗅覚が美味しい焼き鳥の匂いに刺激され、口に入れるのは今か今かと急ごうとする思考。

こういうときの焦らされている感覚も結構馴れると面白いなのではあるが、こうも目の前にあるものを自分で焦らすのも面白さなどありはしないので、さっさと頂くことにする。

軽く手を合わせて、小さく「いただきます」と言えば、思う存分に味わった方が勝ちである。

大きく口を開け、今にも溢れ落ちてしまいそうなタレが口に落ちるように移動させ、焼き鳥の熱々さが伝わる肉に歯が触れようとしたその時……――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――後ろの方からとんでもないガアアアアアンッ!!!という轟音と共に誰かが飛び込んできた。

なんか見たことがあるソイツらの顔を見て気がつく。

 

ああ、コイツら、マックスとウォーレンだ。なんか喧嘩してるし、本気感が洒落になってないな。なんか嫌な予感がするなぁ…と。

そして、こう言うときのレインの予想と直感は外れることがなくがなく、彼らが突き破って来た屋台の大きな破片がレインの膝の上にある楽しみの品々だけを直撃させ、石造りのストリートの上にバラバラに散乱される。

入れてあった食品用のケースの中から飛び出した焼き鳥は石造りのストリートの上に砂ぼこりを浴び、美味しそうな持ち帰り用のデザートは中身がグシャグシャになり、ヘルシー差で売りになっているほどに有名なサラダは破片の下敷きになった。

当然彼ら、つまりマックスとウォーレンが気づいているわけもなく、周囲にいた人々も危険さを感じとり、――悲鳴をあげるものもいたが――その場からの待避を開始した。

聞こえてくるのは阿鼻叫喚のような悲鳴の数々と屋台が砕かれた人たちの泣き声、さらには飛んできた破片に怪我をして泣く子供たち。

そんな中でも彼らは争うことを止めない。気がつけば、マックスの砂の反乱(サンド・リベリオン)がウォーレンを打ち沈める。飛び散る砂がレインの買った品々に入り込み、完全に食べられないことを証明させる。

勝ったことを喜ぼうとするマックスが視界に入った途端にレインは怒りに包まれた。そして……当然の如く、マックスはとてつもない速度――レビィのパーティーであるシャドウギアのジェットの瞬間速度を越える速さ――で迫ったレインにより、ギルドの方向まで壁がなんぼのもんじゃいと言わんばかりに一直線上を滑るように蹴り飛ばされた。

 

「なにしてんだ、お前ら…」

 

ただレインはそれを呟いて飛ばされたマックスがいる方向まで駆け出していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――◇―――◆―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギルド《妖精の尻尾(フェアリーテイル)》の入り口にて

 

そこには現在二人の少年と老人……と一匹の猫、他は石化した女性たちが残っていた。目の前に浮かんでいるのは、《術式》によって描かれた透明な壁とそこに現れていく文字は勝負を開始した者たちの名前。または勝者と敗者の名前である。

そこにまた一つ、ウォーレンの名前が刻まれ、それを見た老人は悔しい顔をする。

この老人はこのギルドのマスターである三代目のマカロフ・ドレアなのだが、《術式》によって出られないでいたのだ。

そしてもう一人の少年、《火竜(サラマンダー)》の異名を持つ彼、ナツ・ドラグニルも何故か出られないでいたのだ。

不思議なことに《術式》には、“80歳以上の出入りを禁止する”としか書かれていないのだが、ナツは出られないでいたのだ。

そんな中で新たな文字が《術式》によって刻まれていく。書かれたのはマックスが戦闘不能になったことだ。

 

「くっ……。マックスまでやられてしまったか……」

 

「くそー、ラクサスの野郎。俺を出しやがれ~!!!」

 

「ナツー、叫んでも届かないよー」

 

ただひたすらに出せと叫ぶナツとごく普通に飛び回るハッピー。マカロフの孫であるラクサス・ドレアによる作戦は現在完全にマカロフの予想を覆していく一方で、悔しいながらもマカロフは脱出の手段を探していた。

そんな中で突然ギルドに飛んでくる一人の人間の影、それはドンドン大きさを変えていき……ギルドの中で無惨に転がった。

そう、さっき戦闘不能になったマックス本人である。マカロフが驚きのあまり、彼に駆け寄り無事かを確認する。

結構な打撲にはなっているが、命には別状がないことを察すると安心してため息を吐くのだが、もう一人誰かが近づいてくることに気がつき、目を見張って驚く。

同じくギルドに迫ってきていたのは、先ほどマックスに容赦なく、回し蹴りを一発クリティカルで入れたレインだった。

結構キレかけているレインは、一度落ち着いたところで見つけたマカロフたちに尋ねる。

 

「今、何が起こってる? マカロフさん。突然ギルドの連中が暴れまわってるぞ、さっきなんか美味しいご飯のある屋台ストリートに突っ込んできて、ボクのご飯が台無しになったんですが…。あと、住民の何人かが負傷、屋台の一部が全壊または半壊なんですが…」

 

「ああ…。ラクサスのバカたれが始めたことじゃ。後ろに見えるじゃろ…、彼女たちを人質にして『バトル・オブ・フェアリーテイル』というふざけたことを始めよった。おかげで仲間同士で潰し合いが始まり、街では大騒ぎ…。ラクサスのバカたれ、何をしようしているんだ、バカたれが!」

 

「んで、俺もなんか出られねんだよ! チックショー、俺も出して戦わせろおおおお!!!」

 

「うるさいよ、ナツ。静かにしてよー、耳が痛いよ」

 

両耳を押さえながら、飛び交うハッピーを見て、出られないのがナツとマカロフ、石像であることを知るレイン。

とりあえず、街中にヤツらがいることを知れば、こっちのものだった。それはともかくなのだが…、レインはあることを思い出して尋ねる。

 

「今現在生き残り何人なんですか? マカロフさん」

 

「うぬ…、現在は10人前後ってとこじゃ。すでに9割方はやられてしもうたわい…」

 

「……そういや、ミストガンはどうしました?」

 

「ヤツなら今は街から離れておる、それに街には《術式》が張られて出られないようじゃ」

 

「……となると、外部からは助けが来れるが、内部からは助けを呼べないと言うわけか…。……ところで、なんで君がそこにいるの、ナツ…」

 

「んなこと知るかよ! 誰か、早く出せええええ!!!」

 

何度も《術式》の壁に体当たりを繰り返しては、弾き返されるナツ。それを見て、あーあ~という目で見るレインとハッピー。当然だが、マカロフは手で顔を押さえてため息をつくしかない。そんな中で残念過ぎる宣告が訪れてしまった。

そう…、生き残りメンバーがたった4人ということのお知らせだ。当たり前だが、ハッピーは猫なのでカウントされていない。だから生き残りは多分マカロフ、ナツ、レインの三人ともう一人だ。そんな中でレインはこの先の展開が大体予想できた。

多分このなかでもう一人は、ガジルだろう。しかし、彼のことだ、あまりやる気など毛頭無いだろうし、もしギルド内に居た場合は、レインしか動けないだろう。

 

「……はぁ、マカロフさん。容赦できる気がしませんが、阿呆どもの制裁はお任せてくれませんか? さっきからカウンターの後ろの方で鉄臭いんで多分ガジルだと思いますが…」

 

そう言った途端に「呼んだか?」というような様子でガジルが現れるのだが、目の前で当然のように《術式》に阻まれるのを見てしまった。……いわゆるあれだ、“万事休す”というやつだ。そんな中であることをレインは思い出す。

以前自己紹介代わりに聞いたエルザに関しての情報だ。《妖精女王(ティターニア)》の異名を持つ《妖精の尻尾(フェアリーテイル)》最強の女魔導士である彼女は、“楽園の塔”……つまり、R(リヴァイヴ)システム建設の奴隷だったらしく、片眼が義眼であることを思い出した。

なので、レインは少し危険だが、賭けをしてみることにした。

 

「マカロフさん、ナツ、あとガジルとハッピー。エルザを揺すってみたりしてみてくれないか? 多分石化が治る気がする。だって片眼が義眼って教えてくれたろ?」

 

「あ……」

 

全員が同じタイミングで声を重ね、躊躇うような様子を見せながらもナツがやる気満々でやろうとしていることを見たレインは、ギルドから距離を取る。

別にエルザが怖いわけではない。そう自分に少しだけ言い聞かせながら、噂で聞いた彼ら《雷神衆》、《暗黒》のフリード、エバーグリーン、ビックスローの三人の情報を脳内で駆け巡らせながら、対抗策を練り始める。

同じく別に勝てない訳じゃない、しかしレインにとってはどこまで力を解放することが大事なのである。()()()()()を如何に隠し通すかが大切なのだ。

そんな中で一番厄介さが滲み出ているラクサスに関しての対抗策を重点的に考えていた。以前から興味と言うものはあった。第二世代と呼ばれし、雷の滅竜魔導士であるラクサス。

たった一人で闇ギルドを潰せるという噂通りならば、レインも力を隠しすぎるのは得策ではなかった。

“獅子奮迅”、“怪力乱神”なる戦いにはなるだろうとは推測しているが、どこまで自分に抑えが効くかが心配だった。

これでもレインは暴れると手がつけられなくなることがあるのは自分でも知っている。だからこそのセーフティーであり、抑え処なのだが……心配は要らなかったようだった。

そう……“彼”が帰ってくる気がしたのだ。“正体不明”、“神出鬼没”のS級魔導士たるミストガンが、この祭りという災厄に。

 

我知らずに口許を緩ませ、実力者が集まることを期待してしまう自分にため息をつきながらも、レインはただ彼らを探し始める。

 

それが…“やりすぎだ”と言われることを知らずに。

 





ハイスピードでしたねー。いや、ホントすいません。なんかね…、書いている内に

歯止めが効かなくなりました。よくありますよねー、ね? え、ないですか、そうですか…。

気を付けます、ホントスイマセン。なんかテンション下がって来ましたんで、次回に

テンション上げたままでいられたらと思います。では、次回ご期待あればヨロシクです。
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