FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹 作:天狼レイン
それにしても大魔闘演武が早めに書きたいですねー。多分書いてる時期は投稿が
週一以下になりそうですが(笑)
まあ、それはさておき。オリキャラ案募集中です。親族もいいですが、一から全くの
新しいキャラを作ってくれる方のほうが優遇したくなります。
なんだか自分が作り出した!って感じがしませんか?
まあ、作者の自分勝手な話です。さて、作者の雑談に付き合わなくても良いので本編を
どうぞ。
『君は……――いや、君という存在は一度生まれ変わってしまってるんだよ。時の歪みから一人の人間を守るために、ね?』
真っ白な世界で、レインという人間だった悪魔はそう伝えられた。
宙を浮き、好き放題に動き回る魂の残滓と化した悪魔に。
静かな沈黙が少年を覆い、勢いよく言い放った悪魔はニヤニヤと怪しげな笑いを隠さず、それを堂々と見せて彼の反応に期待する。
「オレが……――オレが400年前にいた人間だった? お前、何を言ってるんだ。ちゃんとオレはヴァーミリオンの血筋の人間として生まれ……」
『だーかーらー、それはあくまでヴァーミリオンとしての君だ。アルバーストの君とは違う人間、存在、生命さ。我だって知ろうとして知ったつもりは無いけどね』
正直なところ、驚いたことは否定できない。自分がそんな存在だったのかということを突然伝えられても驚く以外の何かが見つかるのだろうか。ふとそんな疑問が頭に浮かぶが、その途中……、レインの脳内であの二人の少女の姿がちらつき、無意識に……
「……フッ」
『?』
鼻で笑ってしまった。それを見て可笑しくなったのかと首を傾げる悪魔。だが、彼は顔を上げ、悪魔を見上げるようにすると、目付きを変え、言い放った。
「知るか、そんなこと。オレがどんなヤツかどうかなんてどうでもいいさ。ただオレに出来るのは、大切な
オレの過去なんか知ったことかよ。またお前がオレの身体盗るための嘘だと判断してやるよ」
鋭い目付きで睨み、瞬時に瞳を紅く染め、魔力の鎖を背中から放ち、悪魔を絡めとる。絡め取られた悪魔は嫌な顔をした後、うんざりしたように告げた。
『ああ、そうかい。それなら好きにするが良いさ。君自身の本来の存在。我にとったら、たかが人間風情と変わらない。自分の運命に嘆き、苦しみ、死ねば良いさ』
皮肉を込め、最大限の威圧の混じった言葉を返す。それを聞き届けると、レインは両手を合わせるようにして、小さく“封”と唱え、悪魔を跡形も無く消し去った。
「ああ、分かってるさ。どうせオレは計画通りに行けば、死ぬ命だ。今頃後悔なんてモンは残しちゃいない。終わる時はお前も同じだ、悪魔風情」
――◆――◇――
空気に匂いがある。
すぐ側に熱を帯びた何かがいるのが分かる。優しい暖かさ、そう感じる何かが。ゆっくりと眼を開け、突然入った光に顔をしかめつつ、周りを見渡した。
眼を開いたことで、心配そうに側によってくるウェンディ、ナツ、エルフマン、エバーグリーン、ハッピー。それに……記憶が途切れる前には居なかったはずのリリーとシャルルもいた。
少し頭を動かせば、少し距離がある先に黒髪の彼の姿があった。
しかし、彼はまたもや涙を流し、こちらを見ていた。だが、レインにそれの答えが浮かぶような記憶はない。
それを考えようとしたが、考えることより先にウェンディが涙を流しながらレインの胸の上で嗚咽と共に泣き崩れた。
「うっ…んくっ…、うわああぁぁぁん!!! お兄ちゃぁんが……無事で…よかったぁ……」
「レイン。大丈夫か!!」
「……ウェンディ。それにナツ。…お前も、別に大したことはないっての……。なんか口の中が血の味で気持ち悪いけどな」
胸の上で泣き続けるウェンディの頭を撫でながら慰め、レインは大したことはないと全員に伝える。気のせいなら良いが、どれほどの損害を出したのだろうと思う景色が広がっていたのではないかと思えた。
そう思い、景色を見渡してみれば、周囲は穴だらけになっており、その穴のサイズはまるで銃弾の大きさのようなものが穿たれている。
そんな中、レインの視界内で黒髪の彼が何かを呟いている姿が見えた。
「ウェンディ………君も……巡り会えたのか……」
「(ゼレフ……。お前は一体…何者なんだ…? オレやナツ、ウェンディのことを知っているのか……?)」
その疑問が頭の中で堂々巡りを続けるが、結局答えは出ないまま、視線を仲間たちの方へと戻し、ゆっくりと起き上がる。
漸く落ち着いたらしいウェンディが目元を赤くしたまま、笑顔を見せてくれたのだが、泣きじゃくっていたことを思いだし、恥ずかしそうにする。
「……ウェンディ、ずっと側にいてくれたんだな。――ありがとう」
「あ……、うん///」
お礼をちゃんと伝えたのだが、どうしてウェンディは顔が赤いのだろう。
自らが鈍感なことに気がついていないレインは首を傾げたのだが、シャルルの視線が結構痛いことに気がつくと、悪いことをしたのかと思わざるを得なかった。
「――あれ? さっき向こうにいた人は?」
恥ずかしがって視線をずらしていたウェンディが周囲を見渡し、そのことを伝えた。全員がそれに気がつき、同じく周りを見渡すが、やはり黒髪の彼――ゼレフは見当たらなかった。
「(……姿を眩ましたのか。まあ、いいか。それにしても身体が少し痛いな……)」
頭を数回横へと振り、違和感を振り払うと、試しに腕を数回ほど回す。あまり覚えていない時間の間に無理な動きをしたのか、魔力を使いすぎたのか。
それはよく分からないが、身体に少し違和感があることにはなんとも気持ちが悪かった。思った通りに動けない、そう思うと戦闘の際の動きを考えないと行けないことに気がつき、ため息が漏れた。
「ん? そういや、お前ら。二次試験あるんじゃないのか? とっととメイビスの所行ってこいよ」
「あ!!」
「そうだった!! 行くぞ、ハッピー!!」
「アイサー!!」
すっかり忘れていた二次試験をレインのお陰で思い出すと、ナツとハッピーは即座に何処かに飛びだってしまった。同じくエルフマンとエバーグリーンもまた思いだし、何処かに走り去る。そんな二つのチームを見届けると、レインは立ち上がり、服についた砂を叩き落とす。
「さて、と。それじゃ、ウェンディ、シャルル、リリー。先にメイビスの所、行かないか?」
「うむ。だが、お前の身体は大丈夫なのか?」
「ああ、暫くしたら治るだろうしな。――ところで、シャルルとリリーはなんで天狼島にいるんだ?」
確かに何故二人もとい二匹がここにいるのかが不思議だった。試験の規約上はギルドマスター、試験官、参加者とそのパートナー以外の立ち入りは禁じられている。
それ故、シャルルもリリーも来ないと言っていたような気がするのだが……、大体言いたいことは予想できた。
「どうせ、メストは危ないとか、アイツは本当にギルドの一員なのか、って話じゃないのか? もしウェンディに何かあったら……っていうのが本音かもな」
「バ……!? そ、そういうのじゃないわよ!! 元々私はあんな変態に手を貸さなくていいって言ったのよ!!」
「――ところで、そのメストはどこにいるんだ?」
「気絶してる。さっきナツたちと合流する前に簡単にドガッと一発」
「…あはは………」
何の躊躇もなく首筋に一撃を加えた彼の姿を見ているウェンディは流石に何も言えない。なんだかそこに触れていいのか、触れては行けないのかと思わざるを得なかったのだろう。
――などと思っていると、急にレインの様子が変わった。何かに気がついたのか、何かを感じたのか。それは分からなかったが、とりあえず彼は地面に手を置くと、小さな声で何かをブツブツと唱え始めた。
「……………」
「どう…したんですか?」
「………、気のせいか。――いや、何もないよ。それにしても、この周囲に穿った穴、どうやって直そうか……」
周りを一瞥しつつ、悩む。まあ、簡単に砂や石を積めて埋めるのもアリなのだが、出来ればちゃんと直しておきたいのがレインの意見だ。
それに実際苦しんでいた時にしたこととはいえ、壊したとも言えるのは本人であるレイン。そういうのを直すのは当然自分でなければならない訳だ。
――などと考えていたのだが、コート右袖の裾をグイグイと引っ張る誰かに気がつき、振り返る。
「あの…、お兄ちゃん。本当に身体、大丈夫?」
「……ま、ちょっと痛いが、大丈夫だ。心配してくれてありがとうな、ウェンディ」
ソッと彼女の頭に手を伸ばし、優しく撫でる。撫でられたことで顔が再び赤くなるウェンディを見て、思い出したようにレインが「あ……」と声を漏らすが、どうも習慣付いたと言うべきか、癖になってしまったと言うべきか。
どうやら根気強く治そうとしなければならないようだと確信するのだが、それ以前にこの状況をどうしようかと思わざるを得なかった。
「えーっと……その……、ごめんな、ウェンディ。すぐに頭撫でたりして……」
「い、いえ…その…別に…あの………///」
「(ウェンディがしどろもどろになっているが……、あの二人は本当に兄妹の関係なのか?)」
「(さぁ? 私には分からないわ。けど、結構あの子も満更では無さそうみたいだし)」
二匹の生暖かい目が二人を見ていたと言うことに当の本人たちは気がついておらず、ただ互いに謝りあいを繰り返すばかりだったなど言うまでもない。
しかし、彼らの楽しげな雰囲気をぶち壊すように、その時は来るべくして訪れた。
突然感じた絶対的な力の集合体と言うべき存在。
ゆっくりと天狼島に張られた結界を
額から突き出すのは対なる鋭利な凶角。
禍々しいまでのそれはまるで人々の心に畏怖をもたらすように。
背中――肩甲骨辺りから飛び出すのは雄々しくも不気味で妖しさを隠しきれないほどの凶翼。
薄い膜であるはずのそれには紅い液体がベットリとついたまま、それが固まったような気味の悪さがあった。
すでに両腕は人とは全く違う強靭でもはや人間の物だったとは思えない醜く、赤黒く、悪趣味極まりない魔物の凶腕。
切り裂かれた命が絡み付いたような、そんな妖しさがそれには存在していた。
脚ですら別のものだと言えた。骨格的には人間と差ほど変わらない。
しかし、それは膝から凶刃とも言える鱗を模した鋭い何かが突きだし、まるでドラゴンを思わせる凶脚だった。
そんな人間とは思えない姿をしたソイツは二人と二匹の前に降り立った。
「チッ……、エーテルナノ濃度が高ェな。気持ち悪くて行けねェよ。――ったくヨォ、なんでガキと猫風情を蹂躙しなけゃ、なんねェんだよ。退屈しのぎにだってなりゃあせんぞ」
紅い、血の塊のような瞳がレインたちをその眼に捉えた。畏怖を感じるなと言う方が可笑しいほどの不気味で妖しげで気味の悪いソレはすぐにウェンディの身体を強ばらせ、恐怖を抱かせた。
「……ぁ……ぁぁ………」
「ウェンディ、下がってくれ。コイツは人間じゃない……。予想通りなら……
悪魔だ。それもオレじゃ、殺せないぐらいのレベルの化け物だ」
その言葉を聞いたと同時にリリーも理解した。あれほどの実力を持つレインが勝てない、殺せないと称するということは――もはや、勝率など皆無と言うことに等しい。
ザザッと後ろに下がるウェンディたちを紅き瞳の視界に捉え、ソイツは感心したように呟いた。
「…ほう……。相手の実力を見定める力はあんのか、ガキ共。――にしても、この身体、あと数ヵ月持つか……いや、持たねェな。ここらでガキの身体を奪うのもアリか」
平然と告げ、その眼で二人を観察し、見定める。まるで食卓に並べられた食事をどれから頂こうか悩んでいる者のように。
すると、ソイツはニヤニヤと妖しい笑いを浮かべた後、舌なめずりをし、嘲笑うように言葉にした。
「決めた……。そこの女……。次の我の身体の社になってもらうか……。非力そうなガキの身体を取れば……もっと血を味わェそうだ」
「…ぁ…ぁぁ………(怖い……、身体が動かない………)」
恐怖で身体が言うことを聞かないウェンディ。それを見越し、あっという間にソイツは迫り狂う。狂喜の笑みを浮かべ、凶腕を彼女の首もとに伸ばしかけ……
――ガキンッ!!
硬質な甲高い音を立ててソイツは吹き飛ばされ、後退りをした。恐怖で縛られていたウェンディもペタンと座り込み、自分を助けてくれた人物を見上げた。
静かに、静かに立ち塞がる、少年。彼女にとっての唯一無二の兄であり、信じ続けられると自信を持って言える存在。
心の何処かではすでに特別な何かに成り代わっていそうな存在の彼――S級魔導士にして、ウェンディと同じ天空の滅竜魔導士。“動”の力を操り、魔法抜きでも実力は化け物と称され、《天空の刀剣》、《天竜》と謳われる存在。
――レイン・ヴァーミリオン。悪魔であり、人間もある、特殊な存在の彼が化け物の凶腕から救ってくれた。
それが心に浸透するように伝わると、ウェンディは無意識に呟いていた。
「……お兄ちゃん……」
「――心配するな、ウェンディ。絶対に君はオレが守る。一人のS級魔導士として……。一人の兄として……。目の前で大切な家族を奪わせはしない」
「抜かせ、人間風情。ガキは大人しく我に殺され、這いつくばれ。そして滅びよ、人間。我は審判者。全てを下し、滅ぼす最強の存在なり。時代を裁く我が名は“ERA”。親なるゼレフとの盟約、果たすために世界を破滅へと誘わん。その命、我が裁きの前にて朽ち果てよ」
「抜かしてるのはどっちだ、阿呆が。何が審判者だ。破滅させるだけの自分勝手な審判者なんて要るかよ、バカが。お前が“ERA”だろうと、オレは家族の敵を駆逐する。滅ぶのはお前だ、悪魔風情。それが……
――オレの贖罪の一つとなるからな」
その声が消え去ると同時に、ウェンディたちの目の前で爆発に似た衝撃が破裂するように弾け飛んだ。
次回は結構投稿遅れたりするかもです。まあ、頑張っていつものペースで行きたいです。
出来れば10000文字は越えておきたいなぁー。
一話じゃ、物足りないって方もいそうだし……どうしましょうかね……(~_~)
まあ、それは次回出すまでに考えます。アニメも最終局面ですねー。
3期あるかなぁ~♪ 出来れば復活までの期間は一年以内にしてほしいなぁ~。
最新刊買いたい気持ちは山々ですが、SAOもありますからね~。ちなみにSAOの方も
ちゃんと進めてます。年明ける前には投稿する予定です。どうぞ、そちらもヨロシクです。
それでは次回、お会いしましょう~♪