FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹   作:天狼レイン

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さて……。

それではまず謝罪をさせてください。

まずひとつ目。
投稿遅れてすみませんでした!! 親にガミガミ勉強しろ、勉強しろって急かされたんです!!

執筆終わってるのに投稿出来なかったんですぅ……(涙)

ふたつ目。
今回原作、アニメではギルダーツマジカッケェ!!回なんですが、残念ながら作者……。

カナを入れるのをすっかり忘れてました。投稿時間を設定するときに気がつきました。

本当にすみませんでした。カナファンの方、申し訳ないです。

みっつ目。
原作改変度が半端じゃないです。カナが居ないところとか、etc……。

以上で謝罪内容を終了します。本当にすみませんでした。次の投稿は出来るだけ早くします。

作者の現実が色々とカオスでして。大晦日から1月3日まで塾で半日(12時間)拘束でして、

マジで目が回りそうです。――ってか、私立行く場合は特進以上に行けとかふざけないで

くれよ……と思いましたね、ホント。まあ、そんな訳で作者苦しんでます。

頑張って投稿もします。絶対今年中には天狼島編の終わり付近まで行きたいです。

――という訳で作者の訳のわからない謝罪を見てくれた方、大切な人生のお時間を

とらせてしまいました。それでは小説の方へどうぞです。



雨が降る曇天に

その一撃はありとあらゆる猛者を黙らせた。

 

 

 

「ぐおぉぉっ!?」

 

髷を結い、コートの背には“蒼”の一文字が描かれた服装をする男は地面に叩き落とされたかのように、這いつくばった。

彼を中心に強烈な衝撃が走り、円形状に地面にヒビが入る。当然そんな衝撃が入れば、ガンっという音と共に地面の一部も陥没する。

 

「……………」

 

それを成した存在は一種の感情を抱いていた。それは“怒り”。仲間を傷つけられ、さらに傷つけられることが分かった彼は底冷えする瞳をその男に向けている。

 

「てめぇ……、そこまで飛べるなら……――メイビスの墓を知っているよな…?」

 

その男もまた、一撃ではやられず、立ち上がりながらそう訊ねた。だが、少年――レインは答えない。さらに冷たく鋭い視線をその男に見せる。

 

「……お前に教える義理はない。さっさと島から出ていけ、闇ギルド。最悪、全員半殺しじゃ済まさねぇぞ」

 

「……なんだと? その程度で半殺しに出来ると思っているの……か!? ――……てめぇ、その瞳は…なんだ?」

 

起き上がったその男がレインの瞳を見て驚いた。彼の瞳は本来、ウェンディと同じ茶色混ざりの黒目だ。時折、血のように紅く染まった瞳を見せたが、今の目は“ERA”を撃破した最後の姿と同じ目だった。

中心に黒目、それを囲うように5つの円があり、それが交互に白銀色と青紫色を繰り返す。そんな不思議な雰囲気を持つ瞳がその男を睨み続けていた。

その目を見て、その男――ブルーノートはそれの正体に近きものを思いだし、口にした。

 

「“悪魔の眼”……か?」

 

「残念ながらそれは違うな。……どうせプレヒトがそれを発現してるんだろ。オレには関係ない。――ただ仲間を守るだけの力が欲しい、それだけだ」

 

それを呟いた途端、瞳の中にある一つの円がパッと輝き、目の前にいたブルーノートに重力を与える。とてつもない重力に襲われ、ブルーノートも姿勢を崩した。

 

「さっきオレにかかっていた重力だ。返しておく」

 

「“反転”……リバース…か。」

 

悔しげに呟くブルーノートをレインはただ見下すような瞳で見ている中、彼の後ろには漸く態勢を立て直したナツとウェンディ、シャルルとルーシィがいた。

 

「ウェンディ、レインどうしちまったんだ?」

 

「……よく分かりません。なんだか記憶を取り戻した……って言ってました」

 

「記憶? どういうことなの、ウェンディ」

 

「それは……」

 

その瞬間、頭のなかで約束がちらつく。

 

――頼みがあるんだけどさ、聞いてもらえるか、ウェンディ?

 

――あ、はい。なんですか?

 

――ウェンディに話したオレの正体のこと、過去の事を秘密にしてもらえるか?

 

――えっと……、その……皆さんには言わないんですか?

 

――ま、必要な時に言うつもりかな。変な誤解とか招かれると逆に困るしさ。

 

天狼島に向かう3日前の夜に結んだ小さな約束。“小さな”――とは言っても、二人にとってはかなり重要なことであるソレは、ウェンディが勝手に他言していいものなのかすら、分からないものに成り果てていた。

 

「……今は言えません」

 

「……分かったわ。とりあえず、レインが強くなった…ってことなの?」

 

「多分…そうかもしれません」

 

少し寂しそうな目で彼の背中を見るウェンディ。そんな彼女の思いに気がつかず、彼らは同様に彼の背中を見ているだけだった。

ただ彼ならやってくれるという信頼を向けたナツたちと。

彼女の兄でもあるレインが何処か遠くにいってしまいそうな気がしたウェンディとシャルル。

同じ仲間のはずなのに、彼らのレインに向ける何かの本質は違うものでしかなかった。

 

「(お兄ちゃん……、何を見据えているんだろう…)」

 

彼女の不安が少し大きくなる。その時だった、突然目の前で大爆発に似た衝撃が発生する。

 

「意外とやるな、お前」

 

「ほう……、てめぇ、本当にガキか?」

 

ウェンディたちの目の前で起こった衝撃は二人によって放たれた。銀色の髪の少年と、微かに青みを帯びた黒髪の男――レインとブルーノート。

次々とレインは回し蹴り、右方向からの強打に似た拳をブルーノートへと目掛ける。それを何度も躱し、反撃を加えるが、同じくレインはそれを躱して見せる。

衝撃が空中で花咲き、同時に地面が抉れ、小さなクレーターが作られていく。少しずつ激しさを増す二人の戦いに、ナツたちは見ているだけしかできない。

 

加勢すれば、早く勝てるかもしれない。ナツたちの誰かはそう思っているだろう。

しかし、それは今戦っているレインにとっては……邪魔でしかないのかもしれない。

その例と言えば、先程とは言いづらいが、ERAとの戦いである。レインは何も言わなかったが、実際援護にきたウェンディは人質に取られ、彼はそのために大怪我をしている。

危うく死んでいたかもしれない状況と言っても過言ではないほどに。

それをウェンディがナツたちに教えているからこそ……、手助けが出来ない。レインと同格か、ソレ以上。そのレベルの実力を持つ者以外、彼を助けることが出来ない。

その事実に、ナツたちは打ちのめされる。

自分達では助力にもならない、逆に邪魔になるだけ、そう言わんばかりの現実に。

 

その最中、一度距離を取ったレインが両手をパンっと合わせ、小さく何かを詠唱するように唱え、発動させる。

 

天空の造形(スカイ・メイク) “天鹿児弓(アマノカゴユミ)”!!」

 

彼の後ろに突如として現れる大量の弓。それら全ては空気と風が圧縮されて創られた物だが、その矢先は光が当たるとギラリと輝くほどに鋭利な物だった。

その余りの多さにナツたちですら、恐怖と不気味さを覚える。敵として相対するブルーノートですら、顔を歪ませ、舌打ちを溢す。

 

「さて、避けられるか? オレたちはこんなところで足踏みする余裕は無くてな」

 

それを告げた途端、弓矢は一斉にブルーノートへと向き、彼はそれを気配で感じたのと同時に、指をパチンと鳴らした。

その音に反応し、空気で創造された弓から鋭利な矢が放たれる。

 

「チッ! 邪魔だ!!」

 

自身の前の重力を変動させ、弓矢を押し止め、さらにそれを圧力で砕き割る。だが、砕かれた弓矢から大量の水蒸気が吹き出し、霧のようなものが辺り一面を覆い隠す。

 

「な、なにが起こってんだ!?」

 

「霧…でしょうか?」

 

「前がよく見えない!」

 

口々に言うナツたち。そんな彼らは突然の浮遊感を味わった。何かが自分たちを掴んでいるような感覚、それが彼らにも分かった。

次々とうっすらと霧の奥で見えていた人影が消えていき、内心拐われているのかと思い、ウェンディは焦る。

 

「な、なに……」

 

驚いて大声が出そうになったウェンディの口を突如として何かが塞いだ。

 

「!? んー! んー!」

 

「シーッ……」

 

誰かに助けを呼ぼうと声を上げたウェンディの耳元で、聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「(今は静かにしてくれ)」

 

「(お、お兄ちゃん……!?)」

 

彼女を抱えていたのは兄であり、先程戦っていたレインだった。その声を聞いた途端、安心感が沸き上がるが、疑問も当然出てくる。

 

「(み、みなさんは!?)」

 

「(大丈夫だ。霧が出てから、すぐにナツたちは向こうに連れていった。後はウェンディだけだ。安心してくれ、距離が結構あるから気づかれないだろうし)」

 

「(お兄ちゃんはどうするの?)」

 

「(アイツをここで倒しておく。追跡されるのも面倒だしな)」

 

濃霧で視界を潰されたブルーノートの横を一瞬で通り抜け、レインはウェンディを抱えたまま、向こう側の道に連れていく。

気配を一瞬だけ感じたブルーノートだったが、流石の彼と言えど、一瞬だけでは気がつけない。何処へ行ったかを考えているように、その場に立ったままだった。

濃霧を通り抜けた二人は向こう側の道で待っていた彼らを見つけ、安堵の息が漏れる。

 

「そっちに敵はいたか?」

 

「いや、いねぇぞ。――ってか、レイン!! お前あんなのも使えんのかよ!!」

 

「うるさい、黙れ、バカナツ。大声出すな。一応ここも安全とは程遠いようなモンだ。さっさとお前らはキャンプに向かえ」

 

その言葉を聞いたウェンディは驚いた。

 

「お兄ちゃん!?」

 

「さっき言っただろ、アイツをここで倒すって。ナツがいるんだし、大丈夫だろ、そっちは。余程の敵がいなけりゃ、コイツで十分だ」

 

「んだと、レイン!!」

 

「うるさい、黙れ、バカナツ。二度も言わせんな! ――って、アイツが気づいただろうが!!」

 

そう叫ぶと同時に、振り返ったレインが咄嗟に両手を交差し、蹴りを防御する。目と鼻の先には濃霧にいたはずのブルーノート。

 

「てめぇ、オレを侮辱してんのか!?」

 

「あーあー、どいつもこいつも……黙れって言ってるだろうが!!」

 

瞬時に蹴りの方向を両手で曲げ、いなすと同時に“天竜の鉄拳”をブルーノートの鳩尾に奇襲のお礼と言わんばかりに叩き込む。

 

「ぐほぉっ!?」

 

再び濃霧へと姿を消したブルーノートを追撃するべく、彼もまた濃霧に突撃する。その背中を見て、ナツたちは言葉を失った。

 

――これが戦争だということを改めて知って。

 

「……行きましょう、みなさん」

 

そう提案したのはウェンディだった。

それを聞いてナツたちは驚き、彼女へと振り返る。

 

「ウェンディ!?」

 

「多分わたし達じゃ、お兄ちゃんには迷惑なんです。さっきだってお兄ちゃんが気配に敏感じゃなかったら、わたし達かお兄ちゃんが怪我をしていたかもしれません。

――だから、行きま……しょう」

 

そう呟いたウェンディの最後の言葉は声が震えていた。久しぶりに怒られた、それもかなりの怒声で。そのことが彼女にはショックだったのかもしれないが、それ以上に彼女は再びレインに迷惑をかけることに恐れていた。

ERAとの戦いのように、再び彼に迷惑をかける、彼の命が脅かされるかもしれないと。

それが怖くて仕方がなかったのかもしれない。――だが

 

「分かった。アイツには後で色々聞かねぇとな」

 

「あと、ウェンディを怖がらせたこともね」

 

「あい! ――と言っても、レインは何て言うだろうね」

 

「多分……「少しは空気読めよ、お前ら!!」って言われそうね。まあ、わたしたちにも非はあるけど」

 

口々に彼らはそう言った。怒られたことを気にしていない訳ではないが、ただ自分たちにできることを考えている。

その光景がウェンディを――彼女の胸に刺さった言葉の杭の痛みを和らげる。“クヨクヨしない”、以前レインが彼女に向かって言った言葉が甦り、前へと進む助けとなる。

 

「フフ……そうかもしれませんね」

 

ウェンディの表情に光が差し込んだ。それを見て、彼らもまた笑う。

 

「そんじゃ、オレたちも行くぞ!」

 

「「「おー!」」」

 

ナツを先頭に彼らはギルドのキャンプがある方向へと走り出した。彼を――ギルド最強の魔導士たるレインを信頼して。

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、彼は小さく笑った。

 

「(やっと…か。決断するのが全員、遅いっての)」

 

胸の内で小さく愚痴り、レインもまた、目の前に立つ敵を見据える。彼が戦ったERAには及ばないが、あの男も当然かなりの実力であることは先程の戯れで確認済み。

――それならば

 

「手は抜けないよな。当然のことなんだけどな」

 

そう呟いた刹那、自身のかかる強烈な重力。動きが微かに鈍ったその時を見逃さず、ブルーノートは畳み掛ける。

右方向から勢いのある拳が飛来し、レインを打ち据えようとする。しかし、それを彼は予測し、その攻撃をほんの僅かな動きで躱し、胸もとに潜り込む。

拳をギュッと握り、魔力と力を込め、それを隙だらけの胴へと叩き込む。

 

「セイッ!!」

 

「ぐおっ!?」

 

ズザザ……と後退り、ブルーノートは荒い呼吸を溢す。レインもまた、深呼吸をし、魔力の回復と肉体の強化を図る。

 

「(重力系統の魔法にはやっぱり欠点あるよな。相手が馬鹿力なパターンとか、人間じゃないパターンとかな。まあ、オレは後者なんだが)」

 

このまま押し切る、そう言わんばかりにレインは態勢を整え、次にブルーノートが接近してくるのを待つ。彼の視線の先ではブルーノートが焦りを募らせているのが分かる。

 

「(さて、どう来るか……。いやはや、コイツは意外と楽しくなり……)」

 

胸の内でワクワクしていたレイン。そんな彼の口から血が垂れる。口のなか一杯に広がった血に驚き、我慢できずに彼は血を吐いた。

 

「がはっ……ごほっ……急になんだ…よ…おい……」

 

胸が痛み、咄嗟に手で押さえ……冷たい何かに気がついた。震える手を自身の前に出し、冷たい何かを確認し、言葉を失った。

 

――血だ。紅く綺麗に輝く血。人間が持つ血液の色。レインがまだ人間を止めていない証。

 

それを見た途端、レインはどうして血が出ているかを悟った。あの時だ。

ERAの胴体に風穴を開けるために、わざと一撃を胸に受けた時の傷だ。よくよく見れば、包帯を巻いているのが見える胸から血が出ている。その証拠に巻いた包帯は赤色に染まっている。

表面上、傷というのは塞がっているものだ。しかし、内側は違う。

血液が流れている以上は修復に時間がかかる。それ故、怪我をした場合は安静にすることが重要視されている。だが、レインは激しさのある動きを幾度となくしてしまった。

当然の報い、そう言われれば反論できないほどに。

 

「クソッ……こんな…時に……つくづく、オレは運が…悪いな……」

 

「――そうだな。てめぇは運が悪い、だからここで死ね」

 

目の前には当然のようにブルーノートがいた。拳が構えられており、それは迷いなく彼の胸を狙っている。恐らく重力で加速させているやもしれない一撃だ。

くらえば、ただでは済まないだろう。流石のレインも避けることができない距離。それ故に、彼は瞳を伏せた。

 

「(フン、覚悟を決めたか。なら……)」

 

覚悟を決めたと判断したブルーノートは容赦なく、その一撃を叩き込もうとする。その拳が彼の胸を打ち据える瞬間、レインは目を見開き、笑った。

 

「助けに来るのが遅いっての」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――わりぃな、少し遅れた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レインの後ろから茶髪の男が姿を現し、ブルーノートを吹き飛ばした。あまりのことに仰天する彼を差し置き、突如として現れた茶髪の男は苦笑いを溢す。

 

「ってかよぉ、お前なんでそんな怪我してんだ?」

 

「ん? 悪魔と本気で殺りあったからだろうが。――というか、ギルダーツ。お前帰ったんじゃないのか?」

 

「少し野暮用がな」

 

茶髪の男――ギルダーツはレインに肩を貸し、彼を壁際に寄せると、吹き飛んだブルーノートを睨み付け、口を開く。

 

「オレの悪友(ダチ)に何してんだ、お前」

 

その声はいつもの穏和な彼らしくない、怒気を孕んでいた。

 




ナツ「にしてもよぉ、レインってまた髪の色変わってねぇか?」

一同「今さら!?」

ナツ「え……、お前ら気づいてたのか…?」

ルーシィ「いやいや、普通気がつくから……」

ハッピー「あい。ナツってホント、細かい所、気がつかないね」

シャルル「――で、なんで髪の色がコロコロ変わるのかしらね?」

ウェンディ「えーっと……、お兄ちゃんが確か……「使う魔法の属性などに身体が対応
      しやすい魔導士のうち、ほんの一握りのさらに一握りに身体の一部が変化
      する者がいる」って言ってました」

ルーシィ「へー……ってなんでウェンディにだけ教えてるの? レインって。
     みんな教えてもらってないみたいだし……」

シャルル「「大切な妹だから」……じゃない?」

ウェンディ「しゃ、シャルル!?」

一同「納得」

ウェンディ「み、みなさんまで……」
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