FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹   作:天狼レイン

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さて、今回はやっとこさ主人公レインの初陣ですよ!今まで待ってた人、お待たせしました!

……と言ってもルーシィ&ロキの出番を奪うだけなんですけどねwwいやー、そちらのファン

の方にはほんと申し訳ないです、はい。とまあ、アホみたいにチート過ぎることはしない

ように気を付けます。まあ、いきなり撃ってくる魔法は色々とカオスだけどねww

さて、レインの持つ“隠された力”の一端をごらんにいれましょうぞ!

※まあ、シャルルの“未来予知”と似た者だとご察しください。以上!



刹那の空に

「………、なんかあれだなぁ………追いかけてくるの早くない? エルザ」

 

「なんのことかは分からないが、お前が街のみなに謝罪をしてたから追い付かれたのではないか? まあ、見直したぞ、お前のこと」

 

口許を片方だけ動かして微笑むエルザを見て、喜ぶべきか恐れるべきがよくわからずにこんがらがっているレイン。

確かに《妖精の尻尾(フェアリーテイル)》のために頭をちゃんと下げて破壊された器物などへの損害賠償の一部を自分が払うなどとは言ったが、それも一応親友のメイビスのためが大きい。

彼女が頑張って設立し、ここまで繁栄とも言える状態まで来たこのギルドが急に潰れたとか、急に多額の借金や損害賠償金を背負ったなんて風の噂でも耳に届いてしまえば、あの子のことだ。きっと心が根本からポッキリと折れて、思念体である今の幽霊状態でお墓のなかで籠ってたまま出てこなくなるようなことを仕出かすに違いなかった。

結構ピュアでメンタルが弱い部分もある、デリケートな精神を持っている彼女だからこそ、あり得るような未来がレインの頭に過った途端に、謝罪せざるを得なかったとしか言いようがない。だからこそ、謝罪したのだが……。

 

「な、なんかボクのこと最初疑ってたりとかしてた?」

 

「まあな。いきなり現れ、聖地である“天狼島”に足を踏み入れたと聞けば、自然と猜疑心が出るのは当たり前だ、馬鹿者」

 

「ひ、ひでぇ……」

 

先程までは疑ってたりしてたらしいし、良いイメージ改善にはなった。けど、なんか別の意味で色々と怪しまれている気がする…。――っというよりも、メイビスのためであることをしただけなのだが、なんだかエルザはギルドのためにしてくれたんだと勘違いしているらしい。

まあ、大まかに括って重要なところを抽出すれば、ギルドのためにやったということにもなるのはなるのだが…。

それにしても謝っている間に追い付いてくるとは、どれだけ鍛えているのか?またまた、何故恐れられているのかが知りたい。

……と言っても嫌な予感が的中しそうで恐ろしく怖いし、変なトラウマとかを植え付けられても怖いだけでしかない。

あー、なんかナツやグレイが怖がってた理由が少しずつわかってきた気がしてきたなぁ……と思いながらも、めんどくさいことになる気が数倍もあったと思えてきた。

さて…それはともかく――。

 

「エルザは“雷神衆”の誰を倒すつもりなんだ?」

 

「私か? そうだな…、まずは人質解放のためにエバーグリーンを探すつもりだが…。そちらは?」

 

「う~ん? まあ、エバーグリーン以外なら誰でも良いよ。個人的にはラクサスでも構わない。ちょっと一味違う滅竜魔導士を見せてやりたいしさ」

 

「ふむ…。なんだか、お前は別の意味でナツみたいだな」

 

「えー、あの直球どストレート火の玉と一緒は嫌だ。頼むから括らないでくれ、お願い。別に何か欲しいならあげるけどさぁ……」

 

ボクが口を氷の上で滑るかのようにツルンッと滑らせると、エルザはボクに迫ってこう言った。

 

「ならば、甘いデザートを頼む…!」

 

「…あ、うん。わ、分かった、とりあえず近すぎるから距離取ろうか…」

 

正直ヒヤヒヤする。なんかあとで良くないことが起こりそうで怖いし、不吉とかの兆しだったらもっと嫌である。

マグノリア郊外で買ったばかりの一軒家に手作りでも良いから魔力注いで軽い結界でも作ってやろうかと瞬時にレインの脳は考える。

 

そんな中で、突然目と鼻の先にレザービームのような細い光線か何かが飛んでくる。焦げ付くような匂いが鼻にツンと来たが、今はそれどころではない。

そう思い、攻撃をしかけてきた襲撃者の方を確認することを先決した。そこにいたのは、高く空の上に駐留する緑色の服装に身を包んだ眼鏡をかけた女性。

丁寧に背中には翼らしきものを6枚ほど誂えており、いかにも自分がここにいることを自慢しているような感じを醸し出している。

正直言えば、今すぐにでも叩き落としてハエ叩きか何かで処理してしまいたいぐらいに鬱陶しさ……もとい煩わしさを感じた。

レインはめんどくさそうにため息をついて頭をポリポリと右手で掻いて、襲撃者の女性をチラッと確認して、理解する。

この襲撃者の女性こそが、ラクサス親衛隊“雷神衆”のメンバーであるエバーグリーン、その人だということを。

 

「あら、エルザじゃない。……それと誰?」

 

「そこにいたのか、エバーグリーン。人質にした仲間たちを解放してもらうぞ」

 

「あ、あの? ボクなんか無視されてません?(聞くまでもない気がするけど、まあ相手の油断を誘ってみるか…)」

 

エルザの切り替え早さにメイビスと同じものを感じるが、まあ気にしてはいけない。まだこっちは明らかに修正も効くし、まだ普通?かもしれない。

それと違い、メイビスは筋金入りの天然というか…、ちょっとおバカなところが混ざっているというか、子供っぽいというか…まあ、そんなところである。

さっきメイビスの「むぅ…、バカにしないでください」という声が聞こえたような気がしたが、幻聴であることを祈りたい。…いや…幻聴ならば、すぐに医者の元へと急ぎ、耳の治療をするべきだろう。せっかくの滅竜魔導士として強化された耳が使い物にならなくなれば、グランディーネにどう謝ればいいのか、全くといっていいほどに申し訳ない。

 

「……はぁ……。念のため名乗るよ、元《幽鬼の支配者(ファントムロード)》所属、《天空の刀剣》レイン・アルバースト。こう見えてもS級魔導士だ」

 

「へぇ、あのギルドにS級魔導士なんかいたのね…、依頼中でうちと戦えなかったのかしら?」

 

「まあ、そんなところかなぁ~。とりあえず、その人はエルザの相手でいいの?」

 

「ああ、任せろ」

 

「んじゃ、他のメンバー探すことにするよ。そっち、よろしく」

 

そそくさとその場を離れて他の“雷神衆”を探そうとするボクに攻撃を飛ばしてくるエバーグリーン。不意打ちのためか、エルザが反応し切れずボクの背中に攻撃が突き刺さ……――

 

パキンッ!

 

――らなかった。直前で元通りの刀剣らしい大きさに戻った天竜グランディーネから生成された伸縮自在の現在はレイン専用の刀剣が、攻撃を阻み触れた魔法の一部の魔力を純白の鱗へと取り込む。一枚だけ鱗の色が変貌し、黄色く染まる。

 

「はいはい、とりあえず不意打ちで倒せるほど弱くないんでね。あと魔法の知識が増えそうな気がするよ、アリガトー、アリガトー」

 

「きいいいいい!!! バカにしたわね!――ってうわぁ!?」

 

エバーグリーンにスレスレの部分を通る二刀の剣が振られ、小さな悲鳴をあげて彼女は避ける。当然エルザはそれを追いかけ回し、レインへと告げる。

 

「お前は他のメンバーを頼む! こいつはわたしが倒す」

 

「分かった、そっちはよろしく」

 

今度こそその場を去るレインとその姿を確認して戦闘に意識を集中させるエルザ。その様子を見てエバーグリーンがイライラを溜め込みながらも、エルザの方に集中し、完全に二人は戦闘体制をガッチリと固めた。

 

一方戦線を離脱し、他のメンバーを探すことにしたレイン。いつも通りのお馴染みなコートをバタバタと風を浴びて靡く音をBGMに、何故か読書を満喫していた。

一応前は見ている……というよりは空気の流れで先に何があるか、周囲に何があるかを感じて入るが、ほとんど意識は持っている本に偏っている。

ちなみに読んでいる本の題名は『手軽に美味しい簡単料理』と書かれており、完全にメイビスにあげる予定の弁当内容だった。

さきほどの乱闘に巻き込まれ、残念ながら食事を全部やられたレインでも、流石に手ぶらで行くわけがないし、行きたくもない。メイビスに変な誤解をされる前に美味しいご飯を餌に釣り上げて、余計なことを考えないようにさせようという作戦だったのだ。

幽霊になってから結構経つメイビスは4年前まで食事を食べたことがないくらいだ。だからこそ、自分の使う“ミルキーウェイ”の改良型が頼られているわけでもあり、これがあってこその懐かしき食事ができると言うわけである。

最近はやたらとコレを使ってほしいだとかを言い出すようになったのだが、理由が分からないと使えそうにない。

イタズラ用に使われるなどは絶対に嫌だし、なによりもせっかくの滅竜魔法の一部を疎かに使いたくない。

まあ、それも相まっての判断だ。うん、それ以外に何があるか。当然ないに決まっている。……などと言い訳を脳内に数万通り近く考えたあとに頭をスッキリさせるために深呼きゅ……しようとして踏みとどまる。

確かに周りに人は誰もいない場所に来ているが、流石に酸素を吸収しすぎると他の人に迷惑だ。それに頼みの綱であるレビィはただ今石化している真っ最中だ。

絶対に深呼吸してはいけない気がしてきた。そう思うとなんだかツラい、うん、ツラい。

そう思っていると……なんだかよくわからないトーテムポールの一部的なモノが空中をフラフラと飛び回り、クルンと一回転しながら他のトーテムポールの奴らと連結して、緑色の光線を……――って光線!?

撃ち出されるレザービームを紙一重で避け、バックステップやサイドステップで態勢を建て直してから、攻撃してきたヤツを確認する。

明らかに“雷神衆”のメンバーの奇襲に他ならない。多分不意打ちでかたを着けようとしたのだろう。まあ、よ、余裕だけどな…。――という心の声が震え声になっているのはさておき。

今度こそボク自身の獲物だと思うと急に血が騒いだ――気がする。なんだかナツみたいにワクワクが止まらない。

 

「さっきのを避けるとはやるなぁ、お前」

 

「ん? あー、ビックスローって君のことか。どうも、初めまして。元《幽鬼の支配者(ファントムロード)》所属のS級魔導士、《天空の刀剣》とかいう異名をつけられて困っているレイン・アルバーストです。やっぱり入って数週間程度は知られてないですねー、自己紹介が毎朝の目覚ましぐらいにツラい」

 

「そうかそうか、お前さん、大丈夫か? 朝ちゃんと起き……――ちょっと待て、俺たち、これから戦う相手同士だよな?」

 

「ん? あ、そうだった。すっかり忘れてたなぁ…、読書に夢中だったし、お腹空いたし…、はぁ…ここ周辺の酸素全部食べたいなぁ…。怒られるのは予想できるけど」

 

なんだか呑気極まりないレインに戸惑うビックスロー。正直目の前の銀髪の少年であるレインがS級魔導士には見えていないらしい。まあ、舐められるように見せかけているだけにしか過ぎないし、ここで引っ掛かるような単純=バカ=マヌケ=油断しすぎではレインを倒すことはもちろん、傷ひとつすら付けられないのは当然だ。

どうやら敵は何かを見定めているらしい。浮いている傀儡らしきモノからして“魂”に関係あるのかと考えながら、自分の存在を少し()()させる。

正直だが、今のところではバレたくない秘密を抱えているし、記憶の一部が戻りきっていない分も急ぎたかったからだ。

メイビスはそれを知っている……というよりは覚えているらしいので、ついでに聞かせて貰っているというギブアンドテイクの状態である。

そんなことを考えていると、ビックスローが視線を外したあとに考え込みながら、レインをチラリと見る。

 

「……お前さん、何者だ? 俺が確認している間に“魂”の質みてえなものが変化したが…」

 

「気にしなさんな、別に怪しい者じゃないさ。ただの1魔導士であり、そのなかのS級だよ。こう見えても歳は君よりも上だからな?」

 

「マジか……――ってまた、釣られかけたぜ…まったく。そろそろ終わりにしようぜ、ベイビーたち! バリオンフォーメーションだ!」

 

よくわからない謎の機械音を響かせながら、近づいてきた上に輪のようになって先程のレザービームを放とうとする彼ら。

すぐさま行動パターンを予測し、次に行うと思われる行動を推測……、機会を待つために前傾姿勢を取って刀剣を引き抜く。

迫り来るレザービームを確認し、片手で刀剣を巨大化させて魔力により反応した純白の剣の鱗を逆鱗のように特化させ、攻撃を()()()()()

 

「うわぉ!? 危ねっ!? ……って、え…?」

 

打ち返されたレザービームを危なげにかわしたビックスローの目の前にはすでに刀剣を地面に突き立てた勢いで飛び込んで来たレインが、そこにおり、彼は瞬時に呟く。

 

「《天体魔法》、“流星(ミーティア)”!」

 

超高速の一撃がビックスローの鳩尾を殴り飛ばし、動きが鈍ったところにレインは容赦なく、真下に向かって……。

 

「天竜の鉄拳!!!」

 

白銀の一撃がビックスローを撃ちすえ、無人のストリートに叩き伏せられる。ごく普通に着地したレインは笑顔でビックスローに言う。

 

「ま、今度ゆっくり話そうか。じゃ、またあとで」

 

そんな彼の片眼は見たことのない紋章を浮かべ、まるで魔導書の宝庫でもあるかのように彼は眼を手で塞いでから手を退けて開く。

そこにはいつもと同じ瞳が輝いていたのだった…。

 





はい、やっと出ました。彼の持つ力! 小説の題名にヒントを隠してましたが、能力的な

名前はこれですね。“魔導を覗き、得る力”というものです。まあ、ご察しのいい方々は

ご理解頂けましたでしょうか?いざとなれば、あれもできるんですよ、“煉獄砕波(アビス・ブレイク)”!

ってな訳です。では、次回もごゆっくり~!
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