FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹 作:天狼レイン
今年も何卒、何卒!! 宜しくお願いします!!
――ということで現在地獄まっしぐらの作者、蒼き西風の妖精です。
全く休みのない正月のスケジュールに思わず涙がホロリと落ちました。
いやー、半日も塾に取られるとはね(涙) なんていうか、塾って頭の労働施設じゃない
んですか?って思いました。
日本の法律では8時間以内なんですけどね~と言いながら、文句をどっさりと持って
詰め寄りたいくらいに(笑)
さて、今回は大晦日に投稿予定だった話です。まあ、ハデスとのやっとの決着な訳です。
それはともかく。
最近思ったんですが、大魔闘演武編からの小説を投稿している方が多いみたいでして。
この話で60話目な現在、作者はふと思ったんです。
外伝編も大魔闘演武編以降も、もう一度別の方からスタートでいいんじゃないかと。
まあ、つまりですね。天狼島編でこっちを完結させて、次から別の方で投稿するって
いう風にしちゃえば、いいんじゃないかという話です。まあ、低評価の方って付けた後
読み返さないじゃないですか。――となると、評価が改められない訳です。
ならば、成長した作者の執筆スキルを披露出来るように、別の枠で投稿したらいい!!
という思考になりましてね(笑)
そんな訳で悩んでいるんですよ。なのでアンケート取らせてください。
このままっていう人は「このまま」と入れてください。
枠を移動がいい人は「別枠に変更」と入れてください。
多い方を選びますので、是非ともおねがいします。次の投稿は少し遅れる可能性が
大ですが。出来るだけ早く次のを出しますので、お許しください。
それでは本編どうぞ。読み終わったついでにアンケートをお答えください。
作者、嬉々として喜びますんで。
少年は更なる高みへと昇っていく。それと同時に深き深淵に潜っていく。どれほど昇り、潜っていくのか。それは本人しか分かる訳がない。
強くなっていくことに嬉しさを感じているのか、強くなっていくことに哀しさを感じているのか。そのどちらも含めているような表情で彼はゆっくりと今の自分を噛み締めるように、深呼吸を繰り返す。瞳は以前と変わってはいない。変わったのは、髪と両腕と背中だ。
銀色の髪に藍色の一線が縦に入り、腕は白銀の竜鱗に包まれる。強靭な鉤爪と変貌を遂げた指先が光を受けて鮮やかに輝く。
肘から刀剣のような切れ味を誇る刃翼が生え、腕は気がつけばドラゴンを思わせる姿へと変わっていた。
同様に背中からは魔力の塊で出来た対の翼がうっすらと生え、まるで人間からドラゴンへと変貌――いや、進化を遂げるように。
竜人を思わせるその姿に誰もが唖然としただろう。それほどまでに姿は変わっていた。それと同時に魔力も計り知れないほどに巨大化する。
彼から発せられる覇気は更なる強さを得て、立ち塞がる者共を圧倒的な魔力で威圧する。魔導の深淵――その言葉を忘れるほどに彼は強大な存在へとなっていた。
幻想的であるというのに彼の魔力による恐怖が現実的に思わせる光景。触れてはならない何かを開いたような感覚。だが、彼は笑った。
小さく口角を上げ、嬉しそうな声を漏らした。
――良かった。これで仲間を守れる……。
彼の声が仲間を縛っていた威圧感を和らげた。不思議と頼りにしてしまう。彼がまるで自分たちの切り札のように。
彼の眼はギラリと輝いたが、何故かそれほどまでに怖くはなく彼らしいと感じ取れた。先程の言葉があったからだろうか。
それとも……。ふとそう考えて仲間たちは一旦それを忘れることを選んだ。別に後で話せばいい。後でゆっくりと腰を据えて聞けばいい。また一緒に笑えばいい。
だから、彼らは目の前にいる敵を倒すことを優先した。そのために彼が治してくれた。そのために彼が再び力をくれたのだ。
今使わずして何時使うのだと、自らに呼び掛け、気合いを入れ直す。背後に立つ彼がさらに自らの身体を纏う風を強める。
風は昇華し、暴風へ。暴風は昇華し、神風へ。神風は昇華し、天津風へ。今思えば、その風は追い風だったのだろう。前へと進めるようにと。
それに気がついたのはあとのことだったが、それでも良い。ただ、今はギルドに帰りたい。それだけが彼らの願いだ。
「モード天帝竜!!」
彼は叫ぶと共に自らの魔力を
その姿を見て、自らの回りにいた仲間たちは驚きの声をあげた。
「……ウェンディの魔力を食べちゃったの……?」
「でも、それならウェンディは……」
「いや、違う。あれは船でウェンディが見せてたラクリマの中身だ」
「まさか……ナツみたいにするとは……」
「お兄ちゃん……大丈夫…なの?」
「……ああ。でもこれが何時まで続くか分からないけどな」
ウェンディの疑問に素直に答え、レインは爆発しそうな自身の魔力を一旦楽にするために、地面を思いっきり蹴り飛ばす。
猛スピードで空をも翔け廻り、一瞬のうちにハデスの眼下にまで接近した彼は右手を振るった。天津風を纏ったそれはとてつもない威力を発揮する。
「天帝竜の
「がはっ!?」
鋭利な鉤爪が空間ごと切り裂くかのように大きく振り払う。直撃した攻撃はハデスの袖口を刈り取っていき、さらに彼に追加効果と言わんばかりに天津風が襲来する。
糸も容易く呑み込まれる彼を尻目に、レインは自らの右手を何度か握ったり広げたりを繰り返し、感覚を掴む。
「……よし、行ける!」
一度背後にいる仲間たちの元に戻ると、彼らに小さく耳打ちする。
「プレヒトの攻撃はオレが全部防ぐ。お前らはアイツに魔法を叩き込め。オレに考えがある」
「……分かった」
各々がコクンと頷き、それぞれで構える。一方のハデスは漸く天津風を切り裂くと、姿を現し駆け出した。両手は怪しく輝いており、魔法をすでに放つ直前といった所になっていた。
「消し飛べッ、ガキ共!!」
彼の手から放たれるかなりの威力の魔法弾。それの属性をすぐさま判断し、レインも同様に動き出していた。
「……闇系統の属性。なら……!!」
自身の右足に魔力を込め、左足を軸に一回転する要領で斬撃に似た天津風を放った。
「天帝竜の
鋭い斬撃の風がスパンと容易く魔法弾を切り裂き、ハデスに迫る。なんとか躱した彼の元に雪崩れ込むのは二人の魔導士。
「雷炎竜の……」
「
再び雷を纏い、両手にそれぞれの属性を纏うナツと、両手に何かを造形するグレイの姿。さしものハデスと言えど、あの至近距離、あの体勢、魔法使用後では追い付かない。
「撃鉄ッ!!!」
「
ナツによる炎と雷の乱打。グレイによる十字の斬撃は見事ハデスに直撃する。声も出ないほどのダメージを与えた同時攻撃。当てたことに二人が口角を上げたのがレインには見えた。
しかし、ハデスもやられるままでは終わらない。それにあの回復力は正直言って異常だ。恐らくあれが原因だろうが、今のタイミングではない。
なんとか地面に足をつけ、ハデスは距離が近かった二人を魔法弾で吹き飛ばす。瞬時にナツ、グレイと入れ替わるタイミングで駆け出したのはルーシィとウェンディ。
魔力温存のためか、ルーシィは鞭――エリダヌス座の星の大河を握っている。同時にウェンディもまた、すでに口のなかにブレスを溜め込んでいた。
「天竜の……」
「ハァ!!」
鞭を勢いよく振るうルーシィと同時にウェンディも咆哮する。
「咆哮ォォ!!! 」
風のブレスと鞭がそれぞれハデスに迫る。しかし、ハデスはそれを躱し、すぐさま反撃と言わんばかりに二人に向かって魔法陣を展開する。
「しまった……!?」
「避けられ……!?」
「天照百……」
魔法を発動する瞬間、ハデスの眼下に移ったのは半分ほどドラゴンと化している少年の姿――レインがそこに迫っていた。
先程のブレスと鞭はあくまでも陽動。迫っているレインの姿を彼の意識から剃らせるために。発動する魔法より先にレインの左手がハデスの胴を抉り混むように放たれた。
「天帝竜の
「ぐはぁっ!?」
ドラゴンの腕と化したレインの左腕の衝撃は計り知れないだろう。竜鱗によるダメージもあるそれに流石のハデスもかなりの勢いで吹き飛ぶ。
その瞬間、光を放ち掛けていた魔法陣は消え失せる。安堵が漏れるウェンディとルーシィ。
「油断するなよ、お前ら。あれでもアイツは二代目。あの程度でやられるヤツじゃない」
小さく頷き、気合いを入れ直す仲間たち。その刹那、再びハデスは砂煙の中から姿を現し、魔法の鎖を手から大量に放つ。
その一つがレインの右腕に着弾。引力によって彼が引き摺られる。
「チッ……!!」
「まずはうぬからだ、レイン!!」
鎖によって宙へと投げられる。空中でほとんどの自由が効かない状況の中、彼の回りに先程の魔法陣が展開される。
「天照百式!!」
光と大爆発に呑み込まれるレイン。
「お兄ちゃん!!」
「レイン!!」
仲間たちの叫びが爆音に掻き消される。ニヤリと笑いを浮かべるハデスに大爆発の中から一筋の流星の如き閃光が空を彩る。
「なっ……あれを防いだ…だと!?」
「躱し切れはしなかったけどな。それでも大半は躱せる!!!」
白銀色の輝きを放つ左足が踵落としの要領で天から落とされる。両手で防いだはずのハデスが衝撃で両足から突き抜けた衝撃波に耐えられずに後ずさる。
「天帝竜の
ハデスの眼下に投げ込まれる小さな結晶爆弾。ハデスにも見覚えがあるそれに動きが鈍り、爆発に呑み込まれた。
彼から離れ、もう一度仲間たちの元に戻るレイン。やはり先程の爆発でダメージがあったのか、少しだけ苦笑いを溢している。
「(不味いな……、強制的に爆発させるのが手っ取り早いが効力がどの程度か分からない。やっぱ、誰かが手動で起動してくれないものか……)」
脳裏に映る設置型の結晶爆弾。威力は十分あるが、ここから強制的に起動させて発動するか、それ以前に発動しても上手く行くかが分からなかった。
レインが設置したのは50年近く前の旧式。今の強力な素材で作られている場合なら、爆発に耐える可能性があった。だからこそ、誰かが序でに爆破してくれないものかと考えていた。
ふとそんなことを考えている中、ハデスがまたもやあの構えを取り始める。
「またあれか……。一気に吹き飛ばすのが得策だな」
周囲の空気を大量に吸い込み、口の中で圧縮を強めていく。一気に吸いすぎたせいか、仲間たちも慌てて距離を取る。何だか睨まれているような気がするが、まあ後で謝ろう。
向こう側――ハデスの周囲から再び悪魔たちが精製された。今度は以前よりも強大な魔力で構成されている。一撃で吹き飛ばさせるか、吹き飛ばさないか。
色々と賭けだが――
「(負ける訳には行かないよな。それじゃ、一発容赦なく行くか!!)」
口の中に溜め込んだブレスを更に強く圧縮し、高濃度の魔力の塊へと変化させる。今にも爆発しそうな魔力の塊に流石のレインも冷や汗が噴き出た。
迫り狂う悪魔たちに目掛け、それを勢いよく彼は放った。
「天帝竜の……咆哮ォォォォォ!!!」
鋭利、強靭、強硬、それを重ね合わせたような爆発的な魔力――天津風のブレス。それらがたちまち悪魔たちを呑み込み、貫き、破壊していく。
天津風の洗礼を受け、巨大な竜巻の中で切り刻まれ、粉砕され、消滅していく悪魔たちの断末魔。それの木霊を許さない轟音。その咆哮はさらに戦艦の損傷を増やしていった。
驚愕するハデスをも呑み込み、またもやナツの放った“雷炎竜の咆哮”の二の舞を演じる彼ら。ブレスを放ち終えたレインは思わずため息をつくほどに。
「まったく……、何度やろうと“天罰”は下せない。それは判決合ってこその罰だ。先にオレを通していけっての。人を見る目はあるんでな」
――◆――◇――
一方その頃、ナツたちと別チームになったハッピーたちは
「オラアァァァァ!!!」
「ぐあああああ!?!?」
「こ、コイツ、強ぇ!!」
「ね、猫ってこんなに強かったか!?!?」
「いやいや、あれ猫じゃねぇだろ!!」
奮戦するリリーの背後でハッピーとシャルルは“ある物”を見て固まっていた。
見ていたのは巨大な心臓を思わせるそれを覆う機器に取り付けられた小さな結晶爆弾――だが、見た目的に大爆発ありそうなそれが3つも取り付けられているという状況だ。
あまりにも触るな危険のありそうなそれ。しかし、彼らはそれを触らなくてはならない状況にあった。何故なら……
「ねえ、シャルル。他にこれを壊せそうなのあった?」
「ないわ。これ以外無さそうね。こんなの着けてそうなのアイツくらいでしょうけど」
「確かにそうかも…。“レイン”ならやりかねないもんね」
「そうね。さっさとこれ、起動しちゃいましょ」
「アイ♪」
起動したそれの大爆発に失笑してしまう未来と、怒った敵の仲間たちが襲ってくる未来が訪れるとは彼らは思いもしなかった。
しかし、それがナツたちに勝利を与える切っ掛けとも知らずに。
――◆――◇――
「流石にやってくれる。やはり私ではなく、ヤツが継ぐべきだったのだろうな」
染々と呟きつつ、ハデスは再びゾンビのように立ち上がった。まるで不死。そう思わせるほどの延々と起き上がってくるその姿に流石のレインも苦笑いと冷や汗を溢す。
ゆっくりと、近づいてくる彼。再びレインも構えるが、何かを感じて何故かニヤリの笑って見せた。
「(何故ヤツは
その答えを知る前にハデスは何かの痛みを感じ、怪しく輝いていた右目を押さえた。突如として力が抜けていく感覚に驚愕し、声を出せなくなるほどに。
それを確認したレインが微かに笑うと告げた。
「どうやら……。心臓、やられちまったみたいだな、プレヒト。まったく、お前は右目やられたからって盲目になったのか? ここにいるのは6人の魔導士だけじゃない。ここにいるのはお前たちが喧嘩を売った相手――メイビスの願ったギルドの形そのものだ」
そう告げるレインの背後。向こうに見えるのは一本の巨木。倒れていたはずの巨木――天狼樹は彼らを導き、支えるかのように再び空へとその葉を伸ばしていく。
「天狼樹が……」
「元通りになっていく……」
「それに魔力も回復してるぞ!!」
仲間たちの魔力が回復していくのを背後で感じる。士気が高まった仲間たちに頼り甲斐があるということに頼もしさを感じたレインはハデスにわざとらしく挑発を仕掛けた。
「心臓に持病をお持ちかな? なあ、
「私の……心臓を……。レイイィィィィィィン、貴様アァァァ!!!」
「フンッ!!」
怒りを顕にするハデスの顔面に突き刺さるのは倒れていたはずのラクサスの拳。
「ラクサス!?」
「今なら行ける、行けえええええ、《
彼の声に応じたようにナツの身体からさらに威力が高まる雷と炎。同時にグレイやエルザ、ルーシィとウェンディもハデスへと走り出していく。
「これが最後のチャンスだ!!」
「回復した魔力全部をぶつけるぞ!!」
「――チィッ!! 来い、全て返り討ちにしてくれるわァァァァ!!!」
両手を合わせ、衝撃波に似た怪しげな魔力を撃ち出すハデス。爆発から流れたルーシィが先に最後の一撃を放ちに掛かる。
「契約まだだけど……!! 開け、魔羯宮の扉、カプリコーン!!」
「仰せのままに」
「お願い!!」
「ハッ!」
ルーシィが召喚したのはここにきて新たに手に入れたらしき星霊。どうみてもヤギ……いや羊だ。しかし、執事だ。あれだろうか、羊と執事を噛み合わせたのだろうか。
流石は星霊、別の意味で奥が深い。――スゴく不思議すぎて何も言えない。
「うぬは……!?」
「ゾルディオではありませぬぞ!! メェはルーシィ様の星霊、カプリコーン」
何度も殴打を受けた矢先に背後から迫るのはウェンディ。両手に魔力を溜め、新技を放とうとしていた。
「見様見真似!! 天竜の翼撃!!!」
「うぐおっ!?」
ナツとレインのをベースに改良したのか、そのままなのかは不明だが、強靭な対なる風がハデスを吹き飛ばす。大きく体勢の崩れたハデスにまたしても迫るのはグレイ。
両手を氷の刃と化させ、一気に魔力の限りに放つ。
「氷魔剣、アイスブリンガーァァァァ!!!」
「ごあっ!?」
鋭利な氷の刃に切り付けられ、さらに体勢が崩れた先にいるのはエルザ。換装を終えた彼女が纏うのは多数の刃を操る“天輪の鎧”。数多くの刃がハデスにさらなる追撃を加える。
「天輪
両手に持った剣が五芒星を描くようにハデスを切り飛ばす。漸く体勢が整ったハデスの背後に構えていたのは雷炎竜と化したナツ。
「うおおォォォォォ!!!」
「――クッ!!
瞬時に構え、迎撃しようとするハデス。しかし、ナツの方が一足先だった。胸元にまで接近され、漸くハデスは自身の行動が遅いことに気がついた。
「(ま、間に合わぬ……!?)」
「滅竜奥義・改!! 紅蓮爆雷刃ッ!!!」
炎と雷を纏った両腕が螺旋状に放たれ、強力な一撃がハデスを呑み込み、喰らった。
――だが
「まだ終わらぬぞォォッ!!!」
その強大な一撃を以てしても、ハデスはまだ立ち上がる。隙だらけのナツに致命傷を与えんとハデスは右腕を鋭く突き刺さんとしていた。
しかし、まだ
全く同じタイミングでニヤリと口角を上げ、笑ったナツたち。彼らが口にした言葉は全くほぼおなじものだった。
「決めろ(て)、レイン(お兄ちゃん)!!」
「なぬっ!?」
ナツとハデスの間に無理矢理身体を突っ込み、構えた両手をハデスへと向けるレインの姿。その声に応じるように彼は頷き、叫ぶように答えた。
「――ああ!!! お前の言う通り、まだ終わらないさ、プレヒト!! 妖精はこれからもその空を舞う!! 人々の願いと共に、メイビスの夢物語は真へと変化し続けるんだ!! だからこそ……オレたちは明日へと歩む!! 歩んでいつか、辿り着くんだ、その先に!!」
白銀に彩られた両手は周囲の風や空気を掻き集め、ハデスを包み込むように集束する。何か彼が叫ぶ声が聞こえたが、レインは聞き逃した。別に聞けなくたっていい。
今、聞かなくていい。聞くべきなのは幼い妖精たちの飛び立つ羽音。
ああ、今も妖精たちが強く羽ばたく音が聞こえる。
背後でその羽を広げ、大きく飛び立たんとする彼らの想いが。
――これがオレの役目なんだな、メイビス。
ゆっくりと世界が加速するようにレインの魔法は更なる輝きを以て破滅の可能性を持った未来を照らし変え行く変革の一撃と化す。
「滅竜奥義・改!! 双嵐 天帝穿ッ!!!」
暴風と天津風の乱打に呑まれ行くハデスを彼は見送りもしなかった。収縮したそれが大爆発するのすら、見届けずに。
「――オレも進む。お前を踏み台にしてでも、オレは進む。家族を未来に導くために」
その日の暁は自棄に眩しいものだった。まるで自らの心をも映し出す鏡のように。
そんな暁を彼は静かに眺めていた。自らの身体から大量に魔力が抜けていくのを知らずに。
ゆっくりと視界がブレ、彼の意識は暗転する。
レインは最後に小さく何かを呟いたはずだったが、自分にもそれが分からなかった。
だが、最後に懐かしい声が聞こえた気がする。
――お疲れ様、お兄ちゃん。
思い出すと涙が溢れる。誰だったかを思い出せないけれど、レインは掠れ行く意識と倒れ行く身体の浮遊感に包まれながら、一滴の涙を残していった。
改めてアンケート内容を明確にしておきます。
アンケートの議題
・外伝編、大魔闘演武編からをこのままの枠で投稿するか、別枠にするか。
このままの方は「このまま」と感想に記入。
別枠に変更の方は「別枠に変更」と感想に記入。
アンケートにご参加してくださると助かります。なるべく多くの返答があると、
作者の投稿――外伝編の投稿が早くなる可能性があります。
なのでご協力お願いします、以上です。
P.S.
最近フェアリーテイル ブルーミストラルを買いたいと思った。財布空だけど(笑)
ウェンディの出る話とフロッシュの出る話を見返してしまう。そのせいで口調が
ほとんど間違えていないことが多い。それに比べて主人公ナツの口調を再確認する
ことが最近になって多くなってしまうのは何故だろうか(笑) 謎だ。