FAIRY TAIL 天空に煌めく魔導の息吹   作:天狼レイン

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はい、今回はレインVSラクサスの後半です。無双回なのは依然として変わりません。

ホントごめんなさい。無双回じゃなくなるのは、大体“天狼島”辺りです。それまで

無双が続くかも…wwあー、その先にズタズタにされる敵の方々。ホントすいません。

では、本編どうぞー。



信じる心は輝きを得ん

君は聞いたことがあるだろうか?

天空を我が物顔で舞い躍り、地に住む者共を喰らい、ただ自分が一番だと自慢げに悠々と飛び続けるドラゴンの羽音を。

……と言っても、そのドラゴンたちが我が物顔で飛び続けていられたのも一時に過ぎない。かつて400年以上も前に起こった“ヒトとヒト”、“竜と竜”、“ヒトと竜”との魔の宴。

 

ここよりヒトはただ喰われるだけの……抗えぬ運命に泣き叫ぶだけの者ではなくなる。ヒトと共存を望んだ竜たちはヒトへと伝えたその魔は、時にして我自身を狂わせ、破滅させる。

竜を滅し、己の自由と生きとし生きるための証明を果たす古代の魔法(エンシェント・スペル)。竜より賜りし、最強にして最高なる竜迎撃用の魔法。

 

それこそが、“滅竜魔法”。これを手にし、竜へと立ち向かいし者たちこそが、“滅竜魔導士”。

またの呼び名を……“ドラゴンスレイヤー”である。

 

そうして竜たちはヒトへと魔への想いとそれを体現する力を授けた。彼らがどう竜たちを思っていたとはいえ、竜たちは願うことを止めなかった。

餌としか見られなかったヒトとの“共存する世界”、互いに助け合い、時に守り合い、未来を切り開いて存続するために。

だからこそ、何体かの竜たちはヒトを愛した。自分達が滅ぼされてしまおうと、生きていたという証を残すために。

だから伝え、それを知り得た者はそれを継がさんとする。それは一人のヒト……一匹のドラゴンによって失われてしまった。

けれど、生き残った竜たちはそれでもヒトを愛し、託していく。未来を切り開き、想いの限りに戦う、そのヒトの姿を愛して。

そしてボクも戦うのだ。自分の正体を知っていながらも育て、愛してくれた天竜の想いを果たすために。

例え、争いが絶えなくても。例え、醜く腐ってしまっても。愛した者たちをずっと愛するために。光と闇は表裏一体。どちらかが表ではない。どちらかが裏でもない。

どっちも表で裏である。だから伝えよう、信じる心は何者よりも強いということを…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天を司り、空間を支配する魔法。その一つたる《天空の滅竜魔法》をその身で操るレイン。纏いし、力はドラゴンそのもののであり、想いは己を守る楯ともなり、己を守る矛ともなる。

レインの持つ白銀の髪はいつしか、蒼く澄みきった房の姿を顕に現していく。背からは白銀の翼膜と鱗を生やし、両肩からは硬く鋭い鱗がコートの肩口を破って姿を見せる。

同じく手首や足首からは鱗が輪のように皮膚から姿を見せ、彼の右手はドラゴンの如く、鋭く、力強く、猛々しく変貌する。

まるでその姿は竜を思わせ、溢れる想いの魔力は何人(なんぴと)よりも強く、誰よりも想いの意味を知らせんとする。

失われていても、ちゃんと伝わる竜たちの想い、それが身体の中へと浸透し、血の如く(めぐ)りに(めぐ)り、竜たちの想いは心の奥底まで…。

その想いを感じ、荒ぶるままだったレインの心を沈めていく。怒りや何かに身を任せようとしていた彼は、ふと自分の未熟さを知ってクスリと自虐的に笑う。

暖かく……優しい……。その感覚はいつの日の自分を包んでくれた天竜グランディーネを思わせてくれた。

ならば、自分も誰かを救ってあげるべきだろう。目の前で目的を見失い、暴れるしかなくなった雷竜と化そうとするラクサスを。

なにも知らなくて、誰かを理解できる訳がない。知らなければ、伝わらない想いもある。伝えにいかなければ、助けられない魂も存在する。

それはグランディーネから教わった自分の初歩。記憶を失い、自分の正体すら忘れた過去の己。そんなボクを救ってくれた実の妹のように過ごしてきた彼女の姿が浮かび上がると自然と微笑みたくなる。

 

「(本当に…お人好しだよ、ウェンディ…)」

 

静かに想うレインへと、迫り狂うだけの雷。心が落ち着いたレインには彼の動きがゆっくりとゆったりとした動きに見えていた。

右の肩口から左の心臓辺りを狙っている腕の動きすらもが読める、そう思えてくるほどに。だからフワリ、フワリと浮き沈む風船の如く、レインは雷を纏った攻撃をのらりくらりと避け続ける。焦りを募らせ、動揺の色を浮かばせるラクサスへと不適に微笑みかけ、レインは静かに左手を後ろへと引いた。

前のめりになるラクサスの脇腹、そこをしっかりと狙い、後ろへと引いた左手を突き出す。手に伝わる衝撃を感じながらレインは体勢を変えぬままに次の一撃を用意していく。

反撃を狙おうとするラクサスの動きをまた同じように読みながら、避け続け、もう一度攻撃を加えていく。

それはまるで踊るかのように。白く輝き、白銀の鱗を散らすかのように天を舞う彼の姿は、竜そのものを現すかのよう…。

そんなレインの戦いぶりと動きを見据えていたエルザやミストガン、それにナツの目は奪われ続けた。血生臭いように戦いではない、静かでありながらもヒトを魅せる動き。

目の前で舞っては散らす(レイン)(こぶし)。それを支える途方もない速さから生まれる、姿がぶれる(レイン)の動き。

本当の“滅竜魔法”は繊細で美しく、誰もが見とれ、誰もが歓喜する、そうレインは信じる。その信じる心が使用者の力を何倍にも変化させる。

 

「ぐっ!?」

 

「……ラクサス。力というのは、ただ振るうんじゃない。振るった先にあるんだよ。誰かのために振るったのか、それともただ振るうだけか。それの違いが強さを生み出す。“優しさ”の先に“強さ”の本質があるんだ!」

 

「……なんだと……」

 

「ラクサス、今なら戻れる。戻ってくれるんだ、家族の元に」

 

ゆっくりと左手をラクサスへと伸ばすレイン。彼の表情は、いつにもまして優しく誰かのことを信じ、愛するような慈愛に満ちていた。

誰かを憎むのではない、誰かを恐れるのではない。誰かを愛する、それを一番知っているのは恐らく“彼”や“彼女”だろう。

同じ“呪われた者”として、同じ“苦しみ”を共感しあった二人を知っているからこそ、レインは強く願い、強く思う。

だけど、ラクサスはそれを否定してしまった。

 

「“強さ”の本質が、“優しさ”だと? 笑わせるなあああああ!!! 誰かを捩じ伏せてこその強さだろうがあああああ!!!」

 

そう叫んだラクサスは両手を合わせ、魔力を次第に高めていく。少しずつ…、少しずつ…、強烈な魔力の塊へと変化していくソレはレインにとっても特別で、決して生半可な気持ちで使ってはいけないことを知っていた。

その魔法は、術者が敵と見なした全ての敵を一瞬で裁く、全体では最強の威力を持つ“妖精三大魔法”の一つ。他の“妖精三大魔法”である“妖精の輝き(フェアリー・グリッター)”、“妖精の球(フェアリー・スフィア)”と並ぶ超強力審判魔法。

その名も“妖精の法律(フェアリー・ロウ)”。その三種全てを扱えるレインでさえ、使用を躊躇うほどの魔法は目の前で放たれようとしている。

それもギルドの仲間とこのマグノリアの住人全てを標的とした上でだ。

 

「ラクサス! ソレは絶対に止めろ! 全員纏めて吹き飛ばす気か!!!」

 

封じ込めていたはずの“怒り”の感情が目を覚まし、即座にラクサスへの攻撃を開始するかを判断しようとする頭。

そのどちらも押さえようとしているが、先にラクサスが発動させてしまうだろう。そう考えた10秒後、ラクサスはソレを発動してしまった。

 

「“妖精の法律(フェアリー・ロウ)”、発動だァァァ!!!」

 

 

 

 

 

 

いつの日か、ボクは彼女と盟約を結び、《妖精の尻尾(フェアリーテイル)》を見守ってきた。その盟約にてボクが手にしたのは三つの魔法。

妖精の法律(フェアリー・ロウ)”、“妖精の球(フェアリー・スフィア)”、“妖精の輝き(フェアリー・グリッター)”。それらは元より強力で、どれも生半可な気持ちで使用していいものではないことを知っている。

そしてボクが彼女に結んだ盟約は全部で三つだ。

 

一つ、《妖精の尻尾(フェアリーテイル)》を見守り、時に試練を与え、若者たちの成長を促すこと。

 

二つ、あらゆる脅威のうち、今のままでは勝ち目がない。または今のままで挑める相手ではないと判断した敵を即座に撃滅すること。

 

三つ、いつか自分に与えられし宿命(さだめ)が来たれば、その時は若者たちの試練となり、高くそびえ立つ強固な壁とならんこと。

 

その条件をボクは呑み、彼女――メイビス・ヴァーミリオンとの刻印での契りを交わした。破れば、即刻ボクの■■としての命は散り行き、あの“■■”との戦いを再び始めなければならないだろう。

それでも、ボクはただ思う。この契りはある意味での束縛とは違い、いつかの宿命(さだめ)を果たした時にこそ発動される、一種の契約(やくそく)なのだろうと。

そう思うと、ふと笑いが込み上げる。同時に彼女もクスリと微笑み、笑顔を見せる。悪友であり、親友であり、同じ空を歩き、同じ夢を見た。

そんなメイビスとの駆け引きほど楽しく、満足しないものはないと思える。

だからボクは――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――家族(妖精たち)を守らなければ、いけないんだッ!!!」

 

そう叫び、ドラゴンの如く変貌した右手でラクサスの発動させた《妖精の法律(フェアリー・ロウ)》を突き破る。発動させた魔法は、《魔法解除(スペル・キャンセル)》。

あらゆる魔法を解除し、発動に必要だった魔力ごと奪い去る魔法であり、レインの隠していた切り札の一つだ。

見事に魔法を解除されたラクサスは驚愕の表情を浮かべ、解除された時の風圧を受けて後ろへと後ずさる。その隙が、一瞬で埋められるとも知らないままに。

すでに目と鼻の先まで迫っていたレインの拳は途方もない魔力を帯び、強靭なラクサスの肉体へと突き刺さる。

 

「“天竜の鉄拳”ッ!」

 

「ぐはぁ!?」

 

痛みや衝撃で仰け反り、殴られた腹を押さえるラクサスに対して、レインは一度しゃがんだ体勢を上へと反らすように次の技を放つ。

 

「“天竜の鉤爪”ッ!」

 

「ごおっ!?」

 

見事なくらいの“サマーソルトキック”を受けたラクサスはひっくり返りそうになるも、反撃を食らわせようと即座に両手に魔力を溜め、襲いかかる。

 

「“雷竜の(あぎと)”ッ!」

 

「遅いッ!!」

 

両手で挟み撃ちされそうになりながらも、それを完全に読み切り、後方に下がるように回避。

“バックステップ”を何度も取りながら、大きく息を吸い込むかのように口のなかにブレスを溜め込み、咆哮する。

 

「“天竜の大咆哮”ッ!!!」

 

“ドラゴンフォース”したレインの目の前には瞬時に三つの同色魔方陣が姿を現し、その全てから咆哮によって現れた三つの風のブレスがラクサスへと襲来する。

それを迎撃するかのようにラクサスもブレスを口のなかに溜め込み、咆哮するが、圧倒的なブレスの多さと威力に押し負け、全てのブレスをくらい、後方へと吹っ飛ばされる。

激しく背中を打ち付けたラクサスだったが、すぐさま立ち上がり、しつこくレインに襲いかかり続ける。

しかし消耗し切ったラクサスとは違い、レインはその場の空気を吸えば、それで回復し続ける。それが圧倒的な違いと圧倒的な実力の差を生み出していく。

それを気にせずに突っ込んでくるラクサスに対して、レインは回避したあとにラクサスごと吹き飛ばす。

 

「“天竜の双翼撃”ッ!!!」

 

荒ぶる天空より来たりし天津風(あまつかぜ)がラクサスを蹂躙し、カルディア大聖堂内ごと滅茶苦茶にしていく。吹き飛ばされたラクサスはまだまだしつこく、レインの攻撃をその身に受けても立ち上がり、両手を振るい続け、技を放っていくが、消耗ということを知らないレインはそれを次々に避けてカウンターを決めていく。

爆風と砂煙を次々に外へと吐き出す大聖堂のなか、またゆらりゆらりとラクサスは立ち上がり、懲りずに滅竜魔法を乱発するが、消耗をする者と消耗しない者の戦いは当然終わりを迎えようとしていた。

傷だらけのラクサスは最後に一発レインへとぶちかまそうとしているらしく、ありったけの残り魔力を一撃に詰め込んでいき、放った。

 

「てめえがくたばれええええええ!!! “雷竜方天戟”ッ!!!」

 

巨大な魔力の雷の塊は姿かたちを変化させ、巨大な槍状の方天戟へと変化し、レインへと迫る。それを避けるつもりがないように待ち構えるレインは、両手に魔力と周囲を風を全部集中させ、練り上げていき、迫り狂う方天戟を迎撃するかのように放った。

 

「“滅竜奥義”……――」

 

方天戟がレインに着弾するまで僅か5秒、その瞬間。レインの蒼い眼は血のような紅へと染まっていた。突き出した両手から放たれる閃光のごとき強烈な風の波動は方天戟を掻き消して、ラクサスへと放たれた。

 

「“双破・天空穿ッ!!!”」

 

荒ぶる神々の怒号の如く、放たれた風の波動はラクサスを包み込んで吹き飛ばしていった…。

 

蒼き空の下、レインは静かに涙を流した。また戦ってしまったのか……。

 

 





はい、意味深なところが何ヵ所かありましたね。多分気がついた方はここで大体の

予想を…していたりするんでしょうか。あー、先読まれたらどうしようー。

なんて思ってたりしてますが、まあ作者は折れませんし、めげませんので、ご安心を!

あとしばらくしたらTwitterでもあげたアンケートを取らせて頂きますので、先に

Twitterでお答え頂くのも構いません。あとTwitterのほうが、アンケートの方を優遇

する場合があります、ご注意ください。

では、次回は《バトル・オブ・フェアリーテイル》ラストです。お楽しみに~♪
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