霊夢が死んだ後の世界です。そういやオリキャラいるな。殆ど出番ないけど
博麗霊夢が死んだという訃報が出回り、既に何千年と経った
始めは幻想郷全体が哀しみに包まれ、紫が「外の世界でとても有名とされる人が亡くなったとしても、ここまでにはなりませんわ」と震えた声で、涙混じりに言う程に盛大に行われた
人里では、悪く言えば訃報には慣れている。人は脆い。本が沢山詰め込まれた本棚に圧殺される事さえある程に、脆い。その為、一月経てば元通りになった。それでも毎年追悼の式を行うほどではあるのだが
すると問題になるのは妖怪だ
基本刺された程度では死なない、もしくは妖精のように死んでもまた復活する。つまり人の死に慣れていないのだ
人里と博麗霊夢の関わりはそこそこ深いが、妖怪と博麗霊夢の関わりに比べると見劣りする。妖怪は博麗霊夢に惚れ込んでいた。一部の妖怪は特に入れ込んでおり、訃報を聞くと発狂し、狂乱し、挙げ句の果てには異変を起こす妖怪さえ居た
博麗霊夢の死を受け入れない妖怪達は、異変を起こせば今すぐにでも博麗霊夢が解決をしに、退治をしに来ると信じて疑わなかった
しかし現実は非情であり、そこにやってきたのは妖怪の賢者八雲紫と、博麗霊夢の綺麗な綺麗な、生きているような死体だった
そうして否が応でも認めようとしなかった妖怪も認めざるを得ない状況になり、中には逆ギレする妖怪も居た
レミリア・スカーレットはその代表と言えた
彼女は博麗霊夢の始めての異変相手、そして最初に異変主として退治された妖怪だ
既にその頃から友人として愛し、いつしかそれは家族へのそれと変貌していた
西行寺幽々子も、内心では娘のように思っていた
ただ、とても面白い子だと目をつけていたのは彼女2人だけではない。それこそ色んな妖怪が争奪戦の様に火花を散らしていたのだ
歳をとっていく毎に、皆は霊夢の妖怪化を望むようになった。妖怪でなくても、人を超えてしまえば
しかし霊夢は「あんたらとこれから何千年と付き合うっての?疲れて過労死するわ」と投げ捨て、拒否し続けてきた
幸いまだ何十年と命がある。妖怪達はそう思い若干気楽に過ごしていた
黒と白の魔法使いが、何時ものように博麗神社に飛んでいき、お茶を貰いながらどんなたわいの無い会話を楽しもうかと思いながら、飛ぶスピードを上げていった
博麗神社に着き、開口一番
「おーい!愛しの霧雨魔理沙が来てやったぞー!」
と照れるわけでもなく大声で叫ぶ。こうすれば誰がアンタなんかをと返すに決まってる。そう思いながら、返事がない
何時もならもう起きて掃除でもしてる筈なのに、珍しいこともあるもんだなと、特に気にするでもなく居間へと向かう
また風邪でもひいたのだろう。それならお粥でも作ってやるべきか、いや、うどんでもいいか。などと考えながら、居間の襖を盛大に開ける。仮想では病人扱いの霊夢を全くいたわる気がない
「うおーい。どうしたー風邪でもひいたかーそれとも当たったかー?」
病人相手に出す様な声とは程遠い大声を出す。しかし返事はない
「どーしたことかな・・・風邪だとしても反応位はするだろ」
そう思いながら、もはや見慣れた通路を歩き、目的の地点に着く
ガラガラっと勢いよく開け、霊夢が居るのを把握した瞬間
「起きろー!何時だと思ってるー!もう掃除の時間・・・」
霊夢はそもそも寝起きがいい。朝日が登ると同時に目覚める程には朝に強い。寝ていると意外と物音に弱いが、それでもそもそも来た時の大声で起きているはずなのだ
魔理沙は楽観的に霊夢の隣に座り込み、ほっぺたをつつく。いつぞやの報復と言わんばかりにつつく
きづく
頬が冷たい
血の気が引く
魔理沙は霊夢の身体を素人ながら調べ、八意永琳の所へ行き診察してもらい・・・
その後、魔理沙は引き篭った。既に種族魔法使いになっていた魔理沙は何をしなくても生きていれるが、そのままでは生きる屍になってしまう。それでも誰もが魔理沙にかける言葉を見つけられなかった。妖怪達は人の死に疎い
それから2週間経ち、葬儀が行われた
その時には既に全妖怪が霊夢の死を受け止めていたが、魔理沙がどうなっているのかが気になって仕方ない。もしかしたら放心してるのでは、発狂するのでは。そうして魔理沙の番となり、意外にも無駄のない動作で終わらせる
「だ、大丈夫なのか?魔理沙・・・無理しなくても・・・」
と上白沢慧音
「大丈夫だ。どうせまた会える。昔約束したからな。閻魔様に」
一応事実だ。六十年周期の大結界異変だった、花が咲き乱れる異変の時に、四季映姫・ヤマザナドゥに頼んだのだ。転生させるなら人間で、博麗霊夢として、出来るだけ早く。そう頼み込んだのだ
その時映姫は『白黒ハッキリつけ、その罪状が彼女の罪です。このままでは天国でも地獄でもない危険な場所に行くことになるでしょう』と一蹴していた
それでも魔理沙は信じて疑わなかった。霊夢が霊夢として転生することを。直ぐにでもやってくるだろうと。そう信じていたからこそ、魔理沙は種族魔法使いになったのだ
「だから大丈夫だ。本当に」
そうやって笑う瞼は腫れており、目も充血し、鼻も赤く、髪もボサボサ。誰がどう見てもつい先程まで泣いていたと分かる
「大丈夫だよ!」
チルノが叫ぶ。周りの人妖はチルノを注目する
チルノは魔理沙のところまで行き、頭を撫でる
突然のことに周りはざわつく。魔理沙も恥ずかしくなり
「お、おい、やめてくれよ」
と言うが、フワフワと浮かぶチルノが頭を撫でることをやめない
「魔理沙は霊夢が好きなんでしょ?でも大丈夫!なんたって、サイキョーのアタイが認めたサイキョーの霊夢なんだよ?直ぐにピンピンして戻ってくるさ!」
チルノはそう言うと、身体を大人の姿へ変化させ、魔理沙を抱きしめる。またもや周りがざわつく
「大丈夫・・・霊夢は強い・・・魔理沙も充分強い・・・今だって泣きたいのに我慢してるんでしょ?泣いていいよ、幾らでも。アイツには程遠いけど、私達を信じて・・・」
そうチルノが言うと、魔理沙は嗚咽をあげる。背中を叩き、抱きついていた腕を離し、背中を押しながら退場していく
扉が開き、閉じる。それを一番最後まで見つめていた2人のお爺さんとお婆さんがいた
お婆さんが話す
「あの役目は、本当なら私達だったはずなのにね・・・」
お爺さんは腕を組み
「ふん。あんな泣き虫なやつが俺の娘なわけないだろ?」
しかしチラチラと心配そうに向こうを見つめる。お婆さんが弱々しく漏らす
「変わらないねぇ・・・あんた達は」
葬儀は無事終了し、皆が解散しだす。人は自宅へ戻り、妖怪は持ち場へ戻る。哀しみの色を浮かべながら
「紫」
声の主は、西行寺幽々子だった
「あら、何かしら?」
紫はニッコリとした、しかし感情が感じられない、冷徹な笑みを浮かべる。幽々子でさえそれに恐怖を抱く
「いえ、その・・・あの・・・」
かける言葉が見つからない。なんと言えばいいのか。これでも聡明だと自負していたのに、なんて愚考だったんだろうか。そう自虐する
「・・・次の巫女の話かしら?」
表情を崩さないまま、核心を突かれる。いくら霊夢の死が心を狂わせようとも、賢者と呼ばれるまでの頭は機能していた。それが幽々子の恐怖心を増大させる
「ま、まあ、そうね・・・あの・・・霊夢の霊体位なら、多分白玉楼にあるわ」
適当に話を作る。それほどまでに目の前の親友が、始めてみた赤の他人の様に思えてしかなかったのだ
境界を操る程度の能力を使用し、感情の境界でも弄ったのだろう。しかしそれは圧倒的なまでに不完全で未完成だった。キチンと区別させれていない、混沌とした、ドロドロした深淵の様な。笑っているのに泣いていて、喜んでいるのに怒っていて、楽しんでいるのに退屈そう
全てが全て混じりあっていた
「そうね・・・まあ、それならお邪魔するかもね・・・そうそう、次の巫女なんだけど、もう見つけてるのよ」
幽々子は内心、その場からダッシュで逃げたかった。こんな親友を見ていたくないと、親友じゃなくても、人として見たくないと。いや、これは人ではない。これはなんなのだろうか。なんと名付ければいいのか
「・・・」
冷や汗が大量に出ている感覚がする。霊体なのに汗なんかかくのかなどという皮肉じみた思考は出来なかった。身体中の筋肉が痙攣する感覚さえあった
そんな幽々子の救世主としてやってきたのは、映姫だった
「全く貴方は・・・まあそうだろうとは思いましたが」
「あら、四季映姫様ではありませんか」
「とりあえずキモイ。その仮面を剥がしなさい」
「なにをおおっしゃるのですか?私は至って普通ですよ」
「いいから仮面を剥がしなさい」
そう言われ、能力を解くと、膝から崩れ落ち、地面に四つん這いになる。地面が濡れる。嗚咽がこぼれる。八雲紫は泣いていた
「全く。幽々子さんが大変お困りのようでしたので、ついでにと言いますか」
「あ、あの、すいません・・・」
幽々子は頭を下げる。このように心から誤ったのは、キチンとしたお辞儀をするのはいつ以来だろうか。それほどまでに懐かしかった
「・・・まあ、及第点としましょう。まあやはりというかですね・・・この人は」
そう言いながら視線を向ける先には、泣きじゃくる紫の、大妖怪としてではなく、一個人として泣いている姿があった
「はぁ・・・よく聞きなさい八雲紫。特別にあの子は転生時期を早めにすることにしました」
そう言うと紫は顔を上げる。幽々子さえ始めてみるかもしれない泣き顔は、何故か心をほっとさせた
「本当ですか・・・?」
「ええ。本当です。まあもともと彼女の罪はスペルカードルールの制定だとか、妖怪退治だとかで帳消しにして有り余る程でしたからね。不思議ではありませんよ」
そう言うと紫は顔に境界をつくり、それが開けると顔は元の胡散臭い笑みに戻っていた
「それを聞けたなら安心しましたわ。多分どこかで盗み聞きしているあの子も喜ぶと思いますわ」
「ええ。知ってます。嗚咽が聞こえましたからね」
そう言うと、近くの民家の影から黒の高三角頭巾がひょっこりと顔を見せる。霧雨魔理沙だった
「ほ、ほんとなんだよな・・・?霊夢は・・・霊夢は帰ってくるんだな?」
そう言いながら顔を出す。目はやはり泣きはらして赤くなっており、全体的に顔も赤い
「ええ、本当です。記憶に関してはできるだけ善処はしますが、まああの子が望めばその分遅く、望まないなら早めに転生させます」
そう聞いた魔理沙は、何十日ぶりかの心からの笑顔を見せる
「さて、今代の巫女はどうなんだ?紫さん」
「そうね。まあ、霊夢とは程遠いってところかしらね?」
二つの金髪が揺れる
「ちぇっ。まだ霊夢は来ないのかよーつーまーらーんー」
「ホントあなたったら・・・既に1000は超えてるでしょう?一応大妖怪の仲間入りなのよ?なのにそんな・・・」
その顔や姿はどうみても少女なのだが、服や帽子、そして紅白のリボンは年季が入っており、かなりボロボロだ
「ばかやろ、霧雨魔理沙は永遠の乙女だぜ?今なお霊夢を追い求める、恋する乙女だぜ?」
「まあ、確かにあなたの博麗霊夢への愛情は並々ならぬものではありますが・・・」
「つーまーらーんーぞー!まだなのかよ映姫さまー」
博麗神社の縁側に仰向けに転がり、手足をばたつかせる少女はどうみてもただの少女であり、何千年と生きてきたという風貌は見られない
霧雨魔理沙は博麗霊夢が好きだ。一人の人間として大好きなのだ。それは他の妖怪も同じではあるが、その妖怪たちが声を揃えて彼女には負けると言うほどだ
「まあ、今代の巫女の補佐を宜しくね」
「はぁーしょうがないなー。やってやりますよ」
という声に覇気は見られない。これでも幻想郷随一の大妖怪であるのだが、本人はそんなことを気にとめてない
「全く・・・まあ一人でいてもツマランし、なら巫女の世話でもしてやるメイドさんの方がまだマシか」
「あら、それは咲夜の意思も継いでるとでも言うのかしら?」
結局、今現在異変解決をした人間は魔理沙と早苗、半人ではあるものの妖夢の3人だけとなった。霧雨魔理沙は種族魔法使いになり、早苗は現人神から神に、妖夢は半人半霊のままなのだが、3人は人間ではなくなった。妖夢に関しては元から人間では無かったと言えるのだが
その遺品として、魔理沙は霊夢の服一式を、咲夜からは懐中時計とナイフ1本を。レミリアに良いのかと聞くと、咲夜が自ら手渡したものなのだから、私ではなく貴女が持っていなさい。と返されたのだ
それ以来、服一式は稀に着替えたりして射命丸文に盗撮されたり、懐中時計を使い擬似的な時止めをしたりと、最初の頃こそやりたい放題だった。が、年月が過ぎてゆくにつれその様な行為をすることも減り、巫女服は魔法を使いスカートの中に、咲夜の遺品は肌身離さず携帯し、リボンについては起きていたら必ず着けている
「まあ、その、遺品だし大切に保管しておきたいんだが、それだとコイツらが悲しんでる気がしてな・・・」
と言った時は、全妖怪から笑われた。ただその笑いは物に感情などあるわけないというバカにする笑いではなく、それが当たり前だという、やっと気づいたのかという笑いだった。どちらにせよバカにしているのだが
「よし!お前の名前はなんだ!」
「はい!私は第51代巫女の、博麗霊器です!」
「そうか!いい名前だな!!」
「ありがとうございます!・・・付けたの魔理沙さんじゃありませんでしたか?」
「さてなんのことやら」
霊夢がいなくなって1000年は経っただろう。時間の感覚もよくわからなくなってきた。誕生日パーティは毎年行うが、数えるのが面倒になり歳は適当にやっている
スペルカードという素晴らしい功績を残した霊夢を称えるように、霊夢の死後の博麗の巫女には、霊という字を用いることにしている。どこかのお偉いさんの子供もそれに倣っていたらしい。ただ名前の一文字目は侮辱になるらしいが、私はそんな事はしらない。というか夢よりは霊の方が霊夢を感じる気がするし
その為大体35代位は霊が一文字目に付いている。まあ3割くらいは私の我が儘だったりするが
「よーし。結界については私が仮として補強させているが、私の霊力は紛い物でな。神聖なものではないから脆く綻びやすく穢れやすい」
「・・・え!?結界張れるんですか!?」
「そうだ。頑張ったんだぜ?それこそ話せば三日三晩。まあそれはどうでもいい」
霊夢が亡くなり結界の維持をするのに、紫は仮として私を博麗の巫女と認め、儀式を行った。それにより妖怪だった私は霊力が使えるようになり、一時期とはいえ誰にも負けることがなくなった
そもそも博麗の巫女には素質が必要だったのだが、私には素質そのものはあまりなかった。しかし霊夢と一緒にいた時間が長く、霊力の飽和にも身体が慣れていた為に博麗の巫女になる事が出来た。それから3ヶ月程、結界の維持を務めた。そうして見つかった次期巫女に博麗の巫女を授けた
しかし一時期とはいえ博麗の巫女をやっていた為に、霊力を持つことが出来るようになっていた。最初の頃は少しだけだったが、努力することにより今では夢想封印や二重結界だって何度か出すことが出来る。それでも消耗は激しく、溜まるスピードも遅い為、色んな意味で最後の切り札になる
「取り敢えず結界を張れるようになり、それを強固にさせる特訓を先決させる。解ったな?」
「はい!」
そして博麗の巫女の適性を持つ少女達は、私の努力の結晶である秘蔵の特訓を伝授することにより、簡単に覚えることが出来る。嬉しくもあるが、少し悲しい。自分は博麗の巫女ではないと突きつけられるから
でも私は博麗霊夢ではなく、霧雨魔理沙なのだから。それでいいんだ
「それじゃあまずは・・・」
霊夢・・・早く逢いたい・・・でも逢った時に腑抜けた態度をしてたら怒られるもんな。私は私らしく、努力をして待ってるぜ
最近の僕
「・・・金が欲しい」
終わり
消化不良感半端ないので続き書く可能性あります。でも多分pixiv限定かもしんない。どうなるかわからん
あくまで予定なのでこのまま忘れ去られる可能性ががが
終わり方がなぁ・・・まあ、うん。5000文字は先に書いてただけなんだよねぇ・・・
タグに何付けたらいいのかわからん。コメントでこれつけよう!的なのあったら教えてください割と真剣に
前回の投稿小説が閲覧ほとんどきてなくてミックさん涙目。短いけどさぁ・・・短いんだけどさぁ・・・!!見てくださいなオロローン
さてさて。現在1万文字目前なのに終わる気配のしない小説が少しずつ。少しずつね
さてさてどんなレイマリになるのかどうぞご期待!!(レイマリなのは確定なのか・・・)
マリアリとかレミ咲とかレイアリとか書いてみる?