pixivから移動してきた作品です。
人外審神者なギャグ話です。
※pixivで派生した「ブラック男士」の説明は前書きに御座いますので一読願います。
※今作品の、残酷な描写タグは保険です。
・書きたいところを書いただけの未完成作品というかネタ話でしかない
・続かない(※続くという選択肢がない)
・空白はあれだ。区切りみたいなものだと考えてくれれば……!!
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※注意書き
pixivより派生した二次設定「ブラック男士」とは(ピクシブ百科事典より抜粋)
『主にブラック本丸ネタから派生したネタ。
刀剣乱舞の二次創作において、審神者があまりにも酷い仕打ちをしたり、あるいは逆に可愛がられた結果、人間不信になったり新しい審神者を拒んだりする等、
行動の一例としては
自分たちを虐げた審神者を排除(政府に通報、実際に刀で切りつける、祟り殺す等)
新しく来た審神者(所謂、引き継ぎ審神者)に冷たい態度を取る、攻撃する、祟り神化する
など些細なものから驚きの展開まで様々である。
所謂、闇堕ちの一種ではあるが、遡行軍化(歴史修正主義者化)や検非違使化等とはまた少し系統が異なる。
往々にしてブラック本丸とは逆に
このような派生二次設定の要素(※今作では刀剣男士から刀を向けられる、燭台切による毒盛り等)が含まれております。
原作にはこのような要素は一切ないことをご理解の上、閲覧の際はご注意ください。
――よくわからないが、自分は認められたのだろうか?
ある日、自分は召喚された。自分の故郷とは何もかもが違う異界に。
自分を唯一見る事が出来る術者曰く、自分に救いを求めたという。自分には何もできない。ぬいぐるみ無しでは意思疎通もできなければ、誰かを救うなどというすごい事など以ての外だ。
しかし、術者は言った。
「俺は救ってくれる奴以外召喚した覚えは無い。これは俺の確信だ。お前こそが俺が求めていた救い主だ」と。
あんなに情熱的に説得させられたのは魔王様以来で、ついつい自分も言葉に乗せられてしまったのだが、果たして、本当に良かったのだろうか。
まあ、驚かれるものの、攻撃はしてこないのだから、きっと術者の言葉は正しかったのだろう。
テイレやトウソウはぬいぐるみを通してならできるし、タントウは特別しなくてもいい。
初めこそはよく分からなかったが、今ではもう慣れたものだ。
しかし、この程度の仕事であんなに多い給料を得られるとは、この世界は変わっているな。
自分の世界ならば、如何にして自分の一族が上に立つかで個人の価値が決まる(上に行けば行くほど給料が上がる)というのに。
これならば、このまま帰らないままでも良いな。
うん。
今日も実に、良い天気だ。
それにしても、トウケンダンシとやらは、カタナ――武器であるのに料理もできるとは、いやはや本当にこの世界は凄いな。
マズイかウマイかは、自分には全く関係ないのだが、有難く食べておこう。故郷ではヒトの食事など、滅多に食べられないからな。
時折、このピリッとくる感じがナカナカ、そう、まるで故郷を思い出す味だ。
たぶん、オイシイのだろう。この感覚はきっと。
***
自分がトウケンダンシとやらと出会ったあの日、術者に「餞別だ」と渡されたぬいぐるみ――カガミモチという愛らしいつぶらな瞳を持つもの――を持って、術者と共に仕事場となる場所にやってきた。
術者に案内された場所であるホンマルは、とてもおどろおどろしい黒色をしていたが、まぁ、故郷よりは全然生易しい場所にも見えた。
魔王様の城とか真っ黒過ぎて見えないからな。入ったら人間はお陀仏だからな。それよりは全然優しいだろう、うん。
術者がホンマルの案内役であるコンノスケに自分を紹介した時は、「何処にいるんですか?」と言われて、そういえばとぬいぐるみを地面に置くと「うわああああえええええ!? きゅ、急にぬいぐるみが現れましたよ!?」と驚かれた。
術者は爆笑していたが、自分は申し訳なく思っていたな。面白かったが。
まぁ、そんな訳で自分の紹介をした後、術者は帰って行った。フリーダムなところが魔王様そっくりだった。
だから、ほんの少しだけ寂しいなとも思ったが、この世界の技術がすごいので、今ではそんな寂しさもほぼ無いに等しい。
で。術者と別れて、コンノスケにホンマルの案内を頼むと、玄関のような場所を通り、広間のような場所へとやって来た。この世界の屋敷は変わっているな、木で出来ているのか…石とか岩とか、水とか闇とかじゃないんだな。
その広間にやって来た瞬間、自分にはなんとなく嫌な予感がした。
「刀剣男士の皆様がた、新しい審神者様がご到着致しました。」
コンノスケの言葉に、広間の中から殺気が漏れた。
サニワという職業は、どうも恨まれるものらしい。それなんて(人間から恨まれてる)魔王様?
まあ、コンノスケが此方を伺うように見てくる――正確には、何処にいるのか分からない自分を探すように見てくるのだが、とりあえず、開けろということだなと自分は思った。
だから開けた。ぬいぐるみで。
そしたら武器が飛んできて、自分の肩を引き裂いた。
驚きだな。これはツルマルの口癖らしいが、実際に驚いたものだ。
自分達の一族には魔法攻撃以外効かないというのに、物理攻撃をわざわざ仕掛けて来る奴がまだ居たのかと、その時は驚いたものだ。
故郷の人間ではないから、知らないのは無理もなかったのだと、後に思い出したがな。
引き裂かれた肩が何事もなかったかのように戻るのをみた後、トウケンダンシ達が誰も居ない――自分がいる――この空間を見て、おかしな顔をしていたので、自分はついっとぬいぐるみを床に置いて、手を離してみた。
「!!?」
「急にぬいぐるみが出てきやがった!?」
「審神者の術か!?」
予想外に驚かれたので、ツルマルではないがその時はとても楽しかった。
故郷では誰かを驚かそうにも、魔法が使えるならば基本的に誰でも自分達一族を認識出来てしまうからな…とても驚かす前に此方がお陀仏してしまう。
だから、新鮮な気分だった。
『ご機嫌よう、トウケンダンシ。自分が此度サニワとやらに就任した、異界の民である。自分は故郷では透明型という種族に位置するため、トウメイと呼んでもらっても構わない。あぁ、もちろん、サニワでも良い。これから末長くよろしく頼む』
事実、自分達一族には、魔王様ほどではないが寿命というのが永い。
どれだけかと言われれば、よく分からないが、とにかく永い、らしい。
長生きの元祖である魔王様が仰られていたのだから、たぶん、これに間違いはないのだろう。
でも、基本的に魔法攻撃で一発でもある自分達に、故郷では寿命もなにもあったものではないので、微妙なところだとも思った。
この世界では、どれだけ生き長らえるかがとても楽しみだ。
「今日のご飯はどうだったかな」
ピリピリ感を楽しみながら、三日前の出来事を思い返しつつ、ヒトの食事を味わい満足している――味は全く分からない――と、ショクダイキリという者の声が聞こえた。
ぬいぐるみは自分から離し、床に設置しているのでこのままで良いだろう。
『とても、このピリピリ感が我が故郷を思い出させる。ウマイのだろうな、これが』
素直に言ってみた。
術者曰く、「感想は素直に言うのが一番だ」と言っていたので、それに伴ってみた。
「え!! あ、そ、そう……それは、良かったよ」
『うむ。またこれを作ってきてくれ』
「えっ」
『楽しみにしているぞ』
このピリピリ感について、だが。
故郷の思い出というか、魔王様の悪戯というか――まぁ、トウケンダンシ達が何を思っているのかは分からないが、自分達には毒なんて物理攻撃では効かないので、早くそういうことに気付くと良い。魔法攻撃ならば毒でもイチコロ☆だが。
まぁ、自分はヒトの食事が楽しめるから、別に気にしていないがな。
……毒以外のレパートリーが無いのが少し残念と思うだけで。
これが魔王様ならば、マグマ飯とかホシ飯とか食させてくれたのだが――まぁ、トウケンダンシ達は武器だからな。マグマとかは無理だろうし、大気圏外に出てホシなどは取って来れんだろう。
仕方ない。
このピリピリ感がもっと強いものになることを祈って、次も期待しよう。
自分は辛口が割と好みなのでな。
***
「毒が効かない――それ以前に、美味しいとかオカシイよ!! これでもかって思うほどマズく作ってみたつもりなのに!!」
「今回の審神者は異界から来たと聞いたが…予想以上だな」
「あの狐曰く、本体は透明で見えない上に、普段はあの狐でさえも何処にいるのか分からないという始末…」
「……ねぇ、襖をすり抜けられるって聞いたんだけど」
「えっ、だれからですか?」
「審神者から。だから、最近は俺達に気付かせる時“だけ”、ぬいぐるみ使って襖開けたりしてるって」
えぇー……。
広間に集まった刀剣男士達からなんとも言えないため息がこぼれた。
それでは襖から出た瞬間とか狙えないではないか。
ぬいぐるみを媒介にしてというのは、聞くだけならば面白い話だろう。
された側は溜まったものではないが。
何もないところからぬいぐるみが出てくる時の戦慄は、敵が出てくる以上の物だ。
これではおちおち審神者を如何にして撃退するか、相談することもままならないのだから。
全く困ったものである。
「今此処で、この密会を聞かれていたら、どうなるんだろうな」
ボソッと誰かが言った言葉に、その場の全員がまさかと思った。
実はヤマンバギリという奴の言葉通り、筒抜けだったりする。
自分は今、広間のど真ん中に座っている。
暇だから来てみたら、何やら面白いことをしていたから、つい…。
確か、術者から教わった胡座というものをしている。ぬいぐるみはしっかりと持っている。
いつ、驚かそうかと思ったが、まぁ、まだ後でも良いだろう。
故郷では自分達一族がこうやって潜入する前に魔法でバーンッ! されてしまうから、このパターンはなかなか楽しい。飽きない。
だぁれも居なくなった後とか、全員が出て行く時に、一瞬だけぬいぐるみを置いて「へぇ」とか言ったらどうなるんだろうな。
少しだけワクワクしている。
あぁ、楽しい。
透明型スライム人間として生きてきて、初めての心の昂りだ。
一族のもの達にも遊ばせてやりたいくらいだ。
***
▼ 審神者(ぬいぐるみ) が 現れた !
あれやこれやと話をし、いつ審神者に来られてしまうと考え、また夜に密会しようとなった。
広間の襖を開け、刀剣男士達がぞろぞろと外へ出ようとした瞬間。
『へぇ』
聞きたくなかった声がした。
振り返るけれど何もない。でも確かに聞こえた。
聞こえたかと誰かが周りに視線を送ると、青い顔をした面々がいた。というか、やはり全員聞こえたらしい。
「やっぱり聞いてたんじゃねぇかよおおおおおおお」
「いつから聞いてたんだ審神者てめええええええ」
広間の前で阿鼻叫喚。
そんな刀剣男士達をあざ笑うかのように、審神者(ぬいぐるみ)は襖の側に現れた。
『最初からずっとだ』
『ハッハッハッ』
鏡餅のつぶらな瞳が、愛らしい外見が小憎たらしく思えるのは、この審神者自身が棒読みトーンで言葉を発しているからだろう。
刀剣男士達は鏡餅(ぬいぐるみ)を睨む。
しかし、残念なことかな。本体自身はそれぞれの刀剣男士達にひっそりと近づいて、ガン見しているとは気付かなかった。
『じゃ、また夜にな』
ふっと消えたぬいぐるみに、刀剣男士達は思った。
――来ないでくれ、と。
切実に。
しかし、審神者はそんなこと知ったこっちゃないのだった。
あっはっは。愉快愉快。
これは確かに楽しいな、蝙蝠型吸血鬼一族が魔王様や自分にああやって驚かしてたのを見ていた時は、度肝を冷やしたが…やる方は面白い。
うんうん。
今度はどうしてみようか…。ん、そう言えば、此方から攻撃まがいな事をしたらどうなるのか。
たとえば、頬をぷにーっとしてみるとか。
うん。
やってみよう。
――――……。
結果、本体では触れないということが判明した。
なんだつまらん。
しかし、何かしら物を媒介、あるいは媒体にすれば、トウケンダンシ達にも触れられるらしい。
はたきを持ってぽふぽふしたり――イマノツルギとやらが自分の頭を確認していた――、ツマヨウジとやらでシシオウとやらの頬をつついてみたり――「イテェ!?」とか聞こえたな――。
まぁ、そういうことが分かっただけでもなかなかの成果だろう。
つまり。
物を使ってならば、悪戯し放題ということだからな!
ふっふっふ、せいぜい手をこまねいて待っているがいい――なんて、これは魔王様の台詞か。
さーて。
夜まで何して遊ぶかな。
※人物設定
審神者→人外(透明型スライム人間。略して透明人間)
ブラック男士本丸のために、異界から召喚された透明人間。術者から授けられたぬいぐるみを常備している。
霊力(という名の魔力みたいななにか)は十分にあるらしい。本体にはよくわからないけど。
異界の透明人間だからか、気配が刀剣達には察せられない。(まるで空気のよう)
魔法が使えれば認識出来たが、神気とは違うのでやっぱり本体は認識出来ていない。
また、審神者の持つ物も透明になってしまうので、普段はぬいぐるみを床に置いている。(刀剣達には、ぬいぐるみが突然現れたように見える恐怖)
こんな感じなので、どうもこの世界ではぬいぐるみを通してのみ、意思疎通ができると判断している。
が、刀剣達にはぬいぐるみが喋っているようにしか見えない。
性別なんてない。だってスライムだもの。アメーバに性別があると思っているの??
ぬいぐるみのレパートリー:
スマイルマーク(喜)
毛が逆立っている日本人形(怒)
傘を持つ人形(哀)
音符を持つぬいぐるみ(楽)
鏡餅みたいなぬいぐるみ(通常)
(一つだけ可笑しい?のは、単なる術者の趣味です)
術者→人間(?)
どっかの神主さんだけど、中二病を患っているらしく、何と無く魔法陣描いたら人外審神者を呼び出せちゃった☆キャハ
面白い事に目がない。面白ければなんでもイイらしいマイペースさん。
この人だけ人外審神者が見えてるのは、多分、きっと術者だからかな!
余談
・透明人間は、棒読みトーンで会話しております。
・いつもあなたのはいごにいるのは、ほんとうにあなたのかげでしょうか? いいえ、透明型スライム人間です。