戦士と悪魔の外史旅行 ※打ち切り   作:基準の少年

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試験期間中の癖に何してんだオレエエエ!!







駄文ですが本編どうぞ。後、拾伍話の一部(ホントごく一部)を変更しました。
5/24 改訂しました。


第弐拾弐話 ゼロとドラゴンのデュエット

「・・・TS転生、ね。つまり、あのGUMIモドキは零がTSした姿って事か」

 

一刀は呆れたような声で呟く。まさか親友が「女」に、それも「GUMIモドキ」に転生しているとは思っていなかった。

 

「コラコラコラ、GUMIモドキとは失礼な。アタシにはちゃんと呂天っていう名前が有るんだから」

 

一刀の言葉に反応して零は自分の言葉を思い出させようとする。自分が黒狗と名乗り、本名を教えていない事に全く気付いていない。それに佑が竜とは違った的確な突っ込みを入れる。

 

「今初めて聞いたで、零」

 

「あり?そだっけ?」

 

米神に右の人差し指を当て、可愛らしく首を捻る零。不覚にもドキッとしてしまった男は多い。

そんな中、御使い組(天統は気絶中)が感じた事は、萌えと同時に「アレは本当に男だったのか!?」という魂の叫びだ。声には出さないが。

 

「今聞いたんなら、自己紹介しとくべき?じゃあ改めて。はじめまして――――って言っても、『久しぶり』の方が多いかな。アタシは呂天、字を地洋。七大御使いの最後、『漆黒の御使い』だよ」

 

「んなこた分かってる。で、零、テメエがそこに居るって事ァ、董卓軍側てこったな?」

 

「当たり前じゃん竜?ほら、予言にも有ったっしょ?『漆黒の御使い、暗黒を以て月と蒼天を守護し、紅炎と疾風を従えて鬼神の如く戦場を駆け抜けん』って。『月』は董卓を、蒼天は漢王朝を表してるに決まってんじゃん」

 

「『紅炎』と『疾風』は呂布と周泰だな。『暗黒』は黒狗って名前の事か?」

 

「ああ、違う違う。黒狗は仮。月影の『虐殺者(スラウタラー)』ってアタシだから」

 

零の言葉に連合の全員が思い思いの表情を出す。素直に驚く者、恐怖に怯える者、はたまた隠していた事に怒る者・・・

竜は素直に驚く者の一人だ。

 

「へえ・・・じゃあテメエが『黒狼』だったのか」

 

「そ。アタシとしては『虐殺者(スラウタラー)』より『狩人(ハンター)』って名乗りたいんだけどね」

 

「『狩人』・・・あれか、堕ちた奴らを狩るのか?」

 

「まあね。完璧に『クロ』になった奴らにゃ『負力』が溜まってるみたいだから、狩って『吸収してた』らいつの間にか『虐殺者』って呼ばれるようになってて――――どったよ竜、そんなに冷や汗流して」

 

「・・・・・・・・・・・・(ダラダラダラダラダラダラ)」

 

零の目が竜に留まる。主観的に見ても、客観的に見ても、竜の体からはダラダラと大量の冷や汗が噴出していた。竜は一言。

 

「・・・・・・・・・・・・シゴトワスレテタ」

 

零が気弾を撃ち込んだのはしょうがない事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・兎に角このアホは置いといて。おっひさ呉の皆!!二年振り?華琳達も元気そうだねえ」

 

気弾を撃ち込まれて気絶した竜は凪と焔耶に回収され、零は顔馴染みのメンバーに声を掛ける。顔馴染みとは勿論呉のメンバーで、曹操――――華琳とは傭兵団として雇われていた時の仲だ。勿論、南浦夫婦、道昭、天統の馬鹿とは初対面だ。

 

「マテ、未だ夫婦じゃねえから」

 

「将来夫婦になる事は認めるんだね?」

 

「道昭チット表出ロ」

 

「ここ外だよ」

 

「揚げ足取んな!やんのかゴラ!!」

 

零を置いて夫婦漫才w「「誰が夫婦だぬっ殺すぞ!!」」竜と違って、地の文に突っ込みを入れられる程元気なようだ。

 

「ケッケッケ、やっぱユーとミチはいつも通り元気だね。ね、雪蓮に華琳?」

 

悪魔フェイスで雪蓮と華琳に話を振る。

 

「「Q:何でそこで私達に振るのよ」」

 

「A:アタシが非常識だから」

 

「で、一刀くーんはあ・・・原作ハーレム種馬は蜀か」

 

「原作ハーレム種馬って何!?」

 

「あり?知らないの?恋姫の()()()()()()って一刀なんだよ?」

 

「本来・・・?」

 

佑が首を傾げる。突然親友が「本来の主人公」と呼ばれて疑問に思わない筈が無い。

 

「じゃあ、説明しようか。御使い組の皆は、『春恋*乙女』は知ってるよね?」

 

――――春恋*乙女。正確には、「春恋*乙女 〜乙女の園でごきげんよう。〜」という名称の、BaseSonより発売された十八歳未満購入禁止のパソコンアダルトゲームソフト。恋姫†無双の前作に当たる。

 

「当たり前や。こちとら伊達にやり込んでへんねんで。聖フランチェスカ学園全女生徒攻略済みや」

 

「それはテメエだけだバッカヤロー。俺達はテメエに無理矢理教えられたんじゃねえか。同類にすんな」

 

佑の言葉に手厳しい言葉を投げつけて打ち落とす祐司。一刀と道昭と竜はブンブンと首を縦に振っている。そして一刀が真っ先に竜に気付いた。

 

「・・・あれ?竜いつの間に復活?」

 

「ついさっき。で、零、『春恋*乙女』に今何の関係が有るんだ?」

 

「それを今から説明するのよ。ねえ佑、『聖フランチェスカ』って聞いて、面白いと思わなかった?」

 

「思った思った。ウチの学校と同じやったもん、名前」

 

「そりゃそうだよ。だって、ウチの母校こそ、『春恋*乙女』に登場した聖フランチェスカ学園その物なんだもん」

 

「その物やて?そら一体どーゆう・・・」

 

佑が何度目かの疑問の声を上げる。自身の母校が作中の学校だと言われて疑問に思わない訳が無い。そして作者はこの文に既視感(デジャヴ)を感じている。

 

「だからそのまんまの意味よ。アタシ達が通ってた我らが聖フランチェスカ学園は、本来は『春恋*乙女』に登場した()()()学園の聖フランチェスカ学園なの」

 

「・・・ワイらが登場人物なんか?」

 

「『春恋*乙女』の()()()主人公は我らがハーレム野郎の友人早坂(はやさか)章仁(あきひと)。そしてルート毎のヒロインが、妹の羽未(うみ)ちゃん、三年の不動(ふゆるぎ)如耶(きさや)先輩と楠原(くすはら)彩夏(あやか)先輩、同じクラスの芹沢(せりざわ)結衣佳(ゆいか)ちゃと織戸(おりと)莉流(りる)ちゃん、一年の桐生(きりゅう)ソーニャちゃんの計六人。後ヒロインじゃないけど早坂と関係持つのが一年の真宮(まみや)璃々香(りりか)ちゃんだとよ」

 

佑は零が言った七人の名前を反芻して、何かに気付く。

 

「・・・もう全員関係持っとるやん」

 

「マジ!?アタシらが生きてた頃は先輩オンリーだったけど!!」

 

「ん、一ヵ月後にその七人になったで」

 

衝撃の事実。零はフラリと一回転し、屋上で綺麗な「orz」の形になった。

 

「あのヤロォ・・・いつか締める(コロス)

 

「マテ今物騒なルビが見えてんけど!?」

 

「それから「スルー!?」煩い。で、早坂の悪友として登場するのが佑、アンタよ」

 

「佑もか、それはそれはwwwwwwww」

 

「たつピー!?んな笑い方ヤメテ!!ワイはハーレム男ちゃうで!!」

 

Wを八つ使った笑い方で竜が佑をおちょくる。佑はそんな竜に懇願。しょうがないからと竜は笑うのを止めた。

 

「大丈夫だよ。佑にヒロイン居ないから」

 

「それはそれでショックやな・・・」

 

「んで、『恋姫†無双』。主人公は北郷一刀。聖フランチェスカ学園に通い、及川佑はその悪友」

 

「なぜ簡単に済ませる・・・」

 

「竜君や、答えは一つしかなかろう。時間が無いからだよ」

 

竜の言葉をバッサリ切り捨てる零。言葉を続ける。

 

「まあつまり?アタシ達は『春恋*乙女』と『恋姫†無双』の登場人物な訳。お分かり?」

 

「おい、俺と道昭、安里の名前が出てねえぞ。それにお前と竜も」

 

「本来の『正史』にゃ居ないキャラなんよ、アタシ達。さーて、無駄話はこれっ位にしてえ?ゴホン・・・楽蛟氏、一つ、お頼みしたい」

 

今までの軽~いノリを止めて、突然真面目な表情になる零。呼ばれた竜は真面目な顔をして次の言葉を待つ。

手を顔の前で合わせて一言。

 

「この勝負、アタシに勝ち譲ってくんない?」

 

シリアスは五秒しか続かなかった。

 

「・・・は?」

 

目を丸くして固まる竜。見れば、その他大勢も似たような感じだ。

 

「いやそのままの意味。この勝負棄権してくれって話。お分かり?」

 

「・・・何で?」

 

「いや無駄な労力使いたく無いし」

 

『『『理由はそれ!?』』』

 

一斉大合唱で突っ込む全員。竜は勿論断ろうとしたが――――

 

「棄権してくれたら洛陽の激辛マーボー奢るよ」

 

「何をバカな事を。兄様がその程度の事で悩むとでも?ねえ兄さ――――兄様?」

 

凪が鼻で笑い、竜の方を向けば、竜はブルブルと震えていた。怒りを溜めているのだろう。そう思ったのもつかの間、

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドウシヨウ」

 

 

 

『『『悩んでたんかいッッ!!』』』

 

またもハモる皆さん。御使い組は納得の表情。

 

「アー、ヤッパリナー」

 

「だろうと思った・・・」

 

「はあ、竜も変わらないね」

 

「流石やな竜。ある意味感動するわ」

 

「あはは・・・相変わらずですね」

 

上から、一刀、祐司、道昭、佑、安里の順で発言する。安里に孫策が質問する。

 

「え、安里、どういう事?」

 

「竜さん、さっき言った(前話参照)ように料理(さいしゅうけっせんようかがくへいき)の一撃に遭ってまして、その反動でやたらめったらな辛い物好きなんです」

 

「・・・そんな事で?」

 

「『そんな事』だとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッ!?!?!?!?」

 

「ハイイイイッッ!?!?」

 

突然大声で叫ぶ竜。この場に居る殆どが一瞬地面から三センチ程飛び上がった。

 

「良いか孫策ゥ!?あの料理(さいしゅうけっせんようかがくへいき)を食った事が無いからんな事が言えんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!・・・それに比べて辛い料理は良いな。あの刺激が堪らん」

 

怒鳴り散らしたかと思えば、一瞬で沈静化して幸せそうな雰囲気を出す竜。こんな竜は凪でも初めて見たらしい。目をまん丸にしている。

 

「辛いものの為なら例え火の中水の中ああああああああああああああああああ!!・・・あ、勿論凪と焔耶の方が大事だぞ?二人の為なら例え火の中水の中台風の中雷の中土の中人食い植物の中。あ、人食い植物は実際有ったな」

 

「こんな所で惚けるなアホ竜」

 

『『『ツッコむ所はそこじゃないッッ!?』』』

 

またもやシャウトし、その後に惚け始めた竜に零が突っ込む。その突っ込みに全員が突っ込む(凪と焔耶は顔を赤らめてイヤンイヤンとくねっている)。

 

Q:普通人食い植物の中に入った事に突っ込むべきでしょ!? by雪蓮&曹操

 

A:零は非常識だからそんな常識通用しない。 by御使い組一同

 

そんなやり取りが有ったとか。

 

「しかし・・・・・・・・・・・・棄権するべきかするべきでないか、そこが問題だ、ああ悩む・・・」

 

「いやいや、兄様!?危険なんて持っての外でしょう!?武人としての誇りをお捨てになる気ですか!?」

 

「誇りは捨てたくない・・・でもマーボー欲しい・・・」

 

「兄様!!」

 

凪の説得に段々と竜の気持ちが欲望から遠ざかっていく。このまま、このまま・・・!!といった気持ちが連合に広がっていく。そして、竜は誘いを蹴り、零と戦う事を決意した。それをいつの間にか目の前に居た零に伝えようとして――――

 

 

「今なら何と『外道神父ソンマーボー』を食い放題!!勿論代金はアタシ持ち」

 

 

「交渉成立今後ともヨロシク」

 

 

――――ガッチリと握手を交わした。

 

『『『おいいいいいいいいいいいいいい!?!?』』』

 

戦場に大人数の大声が響き渡る。そんな中、御使い組男四人はどこか達観したような表情で竜を見ていて、竜と目が合う。

 

「・・・」

 

「「「「・・・」」」」

 

「・・・・・・」

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

「・・・・・・・・・」

 

「「「「・・・・・・・・・」」」」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

 

「――――――――お前らも食うか?」

 

「「「「食うかッ――――――――!!」」」」

 

お約束だ。

 

「ん゙ん゙ッ!で、零、棄権するから勝負はお前らの勝ちって事で――――」

 

気を取り直して、竜が勝負の棄権を宣言し、董卓軍の勝利を宣言しようとするが。

 

 

 

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――――――!!」

 

 

 

突如として響いた咆哮に中断せざるを得なかった。

 

「あ?何だ?」

 

後を振り向いて竜が見たのは、どう見たって錯乱状態にある天統の姿。

 

「オ・・・レ、ハ・・・!最強、ノ、天ノ御、使イダ・・・!!常、勝不敗ノ・・・英雄、王ナ、ンダ・・・!!」

 

目は既に何も映してはいない。言葉もたどたどしく、鬼の形相で恋を睨んでいる。

 

「我ガ負ケルナド・・・有リ得ンノダアアアアアアアアアアアア――――――――!!」

 

その咆哮と共に、彼の体から赤黒いオーラが立ち昇っていく。魔力が暴走しているのだ。

 

「ちょっと天統!!止めn「黙レエエエエエエエエエエ――――――――!!」キャアッ!?」

 

曹操が天統を止めようとするも、一切聞く耳を持たない。そればかりか、「王の財宝」を展開し、四方八方に乱射し始めた。

 

『ひ、ひいいいいいい!!』

 

『助けてくれええええええ!!死にたく無いいいいいいい!!』

 

『ああああああ!!腕がああああああ!!』

 

パニックになって泣き叫ぶのは殆どが袁紹軍の兵だ。だが、天統は曹操軍に程近い場所に居る。被害に会うのは専ら曹操軍の兵だ。

 

射出された武器によって、戦場に幾つも存在する(くび)から(あか)い血の華が咲き乱れる。

さながら阿鼻叫喚。血の華が咲く度に頸の残骸(かふん)が飛び散り、グチャリと嫌な音を立てる。

また一つ、また一つと脳髄が弾け、心臓が地面を転がりながら鼓動を打ち、千切れた腕が生を求めて人の身体に掴みかかる。

 

―ヒュッ・・・ポトリ―

 

「え――――ヒッ!!きゅう~・・・」

 

桂花は、足元に飛んで来た種子(がんきゅう)と目が合ってしまい、悲鳴を上げる間もなく気絶した。

 

「あんのクソ野郎!!錯乱するなら他所でやれ!!」

 

「「同感です/だ!!」」

 

悪態を吐きながら竜が飛来する武器を叩き落す。凪と焔耶も何とか叩き落していく。

一刀達は一刻も早くここから離れるよう命令を出している。

 

「■■ハ■ハ!!我ハ最■ョウナ■ダアア■■アアア■■■アア!!」

 

天統の言葉の所々にノイズが走り、どんどんエスカレートしていく。

 

「■■■ハハ■■■ハ■■ハハハ!!呂■ゥゥゥゥゥ!!死■エエエエエエ!!」

 

恋目掛けて大量の武器が射出されていく。恋はそれを弾こうとするが――――

 

「――――ぐッ!!」

 

突然右足首を抑えて蹲る。よく見ると、右足首から血を流している。傷口は毒々しい紫色に変色している。

 

(い・・・た、い・・・掠ってた?毒・・・?)

 

恋の推測は当たらずとも遠からず。正確には毒ではなく、天統の暴走した魔力が毒性を持った物。魔力は恋の傷口から侵食し、足の気を澱ませ、激痛を引き起こしている。

そんな恋を気にせず、武器は非情に襲い来る。恋は咄嗟に方天画戟を前に構えるが、それより早く人影が目の前に降り立った。

 

 

 

「――――熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)ッ!!」

 

 

 

突如現れる七枚の花弁。飛来する武器を悉く弾き返し、花弁を展開する零は恋に笑いかけた。

 

「恋、大丈夫?」

 

「ありがと、零姉」

 

「どういたしまして。可愛い従妹(いもうと)を守るのは従姉(あね)の役目だからね♪」

 

零は花弁から手を離す。花弁は自然に粒子に還元され、消滅した。

恋の傷口に右手を当て、何かを呟く。右手からぼんやりと光が放たれ、傷をどんどん治していく。傷が完治すると、恋の頭を撫でて零は立ち上がった。

零はコートを脱いで、戦闘態勢を整える。コートの下には、白い部分が黒く、黒い部分が赤く染まった「インビジブル」の服装だった。

コキコキと首を鳴らす零に竜が呆れたように声を掛ける。

 

「・・・今の、熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)だな。忍術使えて写輪顔プラスで更に『無限の剣製(アンリミテッド・ブレイド・ワークス)』とかどこの無理ゲー?」

 

「あ、投影出来んのは『干将・莫耶』と『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』、そこらの剣とかだけだよ?宝具の『壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)』は出来ないから『鶴翼三連』は出来ないし、魔力回路は十本しか作ってないし」

 

「十分チートだと思うが」

 

「キサ■キサマ■サマアア■■■■アア!!オ■ノジ■マヲスル■ハバ■シニアタ■ス■ウウウウ■■■■!!」

 

天統がノイズ混じりの声で怨嗟の叫びを上げる。零と竜はそれを聞いて顔を顰めた。

 

「もう狂戦士(バーサーカー)ね、こりゃ」

 

「まあ?凪と焔耶にも被害及びかけたし?零は呂布が傷付きかけたんだから、やるこた決まってるよなァ?」

 

「勿論!勿論――――」

 

言葉を交わしながら天統に向かい合う二人。そして、原子を操るお嬢様と、全てを反射するアルビノの最強の言葉を借りるとするなら――――

 

 

 

「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね♪」

 

 

 

「スクラップの時間だぜェ、クッソ野郎がアアアッッ!!」

 

 

 

天統は、最強の御使い(シスコン)の怒りの引き金を引いたようだ。

 

「「作者、テメエ、死体決定だ」」

 

メタるな。死体にしたら続きが書けなくなる。

 

「「チッ・・・」」

 

気を取り直して、零は「干将・莫耶」を、竜は三本の愛刀を構える。天統は狂ったように、否、狂った叫びを上げ、宝具から投影品の「絶世の名剣(デュランダル)」を取り出し、左手に持つ。右手に持つのは勿論エアだ。

 

「■■■■■■■■■■■■――――――――!!」

 

天統は咆哮を上げながら零に近づき、デュランダルを振り下ろす。だが、力任せに振り下ろしただけの一撃では零に傷一つ付ける事は出来ない。あっさりと流され、竜がバッティングの要領で力任せに胴へ刀を叩き込む。

力任せの点では同じだが、竜はしっかり狙いを定め、身体全体をバネにしている。綺麗に決まった一撃はまたもや天統を吹き飛ばす。

 

「■ッ、ガ■アッ!!グッ、キ、キ■マ■ッ!!■■■■■■■■――――――――!!」

 

天統は起き上がってまた突っ込んでくる。零は簡単な短剣を投影し、天統に向かって投げる。短剣は天統が弾いた瞬間爆発し、彼の視界を遮った。

天統はエアを回転させ、その勢いで爆風による煙を消し飛ばす。次の瞬間に見たのは、刀に何らかのオーラを纏わせた竜が身体を捻って技を繰り出す瞬間だった。

 

「三刀流・・・二剛力斬(ニゴリザケ)ェ!!」

 

またも吹き飛ぶ天統。最早これは勝負ではなく、一方的な蹂躙だ。

 

「・・・ねえ竜、そろそろ本気、出してみる?」

 

飽き飽きしたように零がそう言う。もう何度目か分からないが、竜がまた呆れる。

 

「・・・お前、持ってきたのかアレ」

 

「ん。今明命に預けてる」

 

「おーおー、零にたつピー、本気出してさっさと天統(ソレ)、潰してもーてーな」

 

と佑が横槍を入れ、その佑に白蓮が声を掛ける。

 

「なあ佑、今の二人は本気じゃないのか?」

 

「そやで。二人の本気は或る特定の条件下によって発動する。ソレが、今周泰が持っとるアレ――――CDレコーダーや」

 

そう言って佑は明命が持つレコーダーを指差す。余りにも場違いなソレ。だがソレが、零が本気を出す為の始動キーになる。

 

「じゃ明命、009番流してー」

 

「はいはい」

 

ポチッと、明命が再生ボタンを押す。スピーカーから流れ出すのは、ドラムとベースの音。

約十秒後にギターが鳴り始める。その十秒後。

 

「「Ah――――――――!!」」

 

二人して大きく叫ぶ。「One,Two,OneTwoThreeFour!」と言う掛け声と共に、零が歌いだす。

 

♪「散弾銃とテーレキャスターこ、とばの整列アーンハッピー!」

 

「今日は『アンハッピーリフレイン』ね。歌い出しはまあまあか」

 

「ちょ、祐司、アレ、何?」

 

審査員のように祐司が意見を言い、孫策が祐司に声を掛ける。

 

「佑が言ったろ、あいつら二人の本気は『或る特定の条件下によって発動する』って。それがアレ、『歌』だ」

 

「歌・・・?」

 

「何故か昔っから、歌を流しゃあ強いんだよ。今は自分で歌ってるがな。本気を出す条件にゃ別のモンも有るが、今回はアレらしい」

 

周囲を気にせず二人は歌う。片方が歌っている間にもう片方が天統に攻撃を仕掛ける。今までとは違う動き、天統は翻弄されていく。今は竜のパートだ。

 

♪「ワンマンライブだーい成功ー!!あったまの中は少女漫画!!」

 

どこから取り出したのか、自前のマイクで大熱唱する(さけぶ)竜。正直煩い。

 

「ああもううるっせえな!!ちっとはボリューム下げれんのか!!」

 

そんな祐司の怒りの叫びも馬耳東風。彼らの歌声は全体に響いていく。

天統への蹂躙戦は、もう蹂躙ですらない。唯弱者を甚振るだけの簡単な作業だ。

 

「■■■■■■■■――――――――!!」

 

天統の叫び声でさえ聞こえない。二人の歌は、確実に、戦場全体を飲み込んでいく。

 

「上手い・・・」

 

曹操がボソリと呟く。初めて聞いた筈の激しい歌。唯の騒音と取られかねない二人の歌は、何故か今まで聞いたどの歌より良い物に聞こえた。

 

「零と竜のデュエットな、最強やでホンマに。何歌ったって上手い」

 

そして、曲は最後のサビを迎え、天統は、いつの間にか倒れ伏していた。

 

「あーッ!!ひっさびさに歌ったー!!」

 

「久しぶりだったから心配だったが、まあいけたな」

 

天統はピクリとも動かない。完全に気絶しているようだ。ハッと我に返った曹操がすぐさま天統を捉えるように指示を出そうとするが――――

 

―パンパンパン―

 

『いやはや、中々良い歌でしたね。危うく呑まれる所でした』

 

突然響く声。感心したように言う声は、嘲笑の波動を含んでいた。

 

「・・・誰?顔見せてよ」

 

『これは失敬。こちらですよ』

 

声の聞こえる方向に顔を向ける。「彼ら」は、真上の()に居た。

 

「自己紹介と致しましょう。私はナエム。ナエム・アスティクという者です」

 

「夜咄ディセイブ」に出てくる仮面を付けた道士風の男がそう名乗る。

 

「・・・トリューグ・イジャスだ」

 

同じ仮面を付けた白髪の少年が不機嫌そうに名乗る。

 

「・・・で、アンタら二人は何しに来たの?」

 

「いやなに、貴方の抹殺を命じられて来たんですよ、『佐久間零』さん?」

 

ナエムと名乗る男が、知らない筈の零の「本名」を知っている。零は警戒を強めた。

 

「へえ・・・アンタ、『管理者』?」

 

「『元』が付きますがね。先程言った通り、貴方の抹殺を命じられて来たんですが・・・今は流石に分が悪い。大人しく引き下がるとしましょう。トリューグ、彼を」

 

「オレはお前の駒じゃねえんだよ・・・ったく・・・」

 

トリューグは仏頂面をしながら動いた。いや動いた素振りも見せず、肩に天統を担いでいた。

 

「いつの間に・・・!!」

 

「アタシらが視認出来ない速さで動いたわね、しかも空気を殆ど()()()()()()

 

写輪眼を発動させていた零が結論付ける。

 

「ちょっと!!天統(バカ)をどうするつもり!!」

 

「元々コレの確保がミッションだったんです。佐久間零の抹殺は出来るならですよ。それと顔合わせも」

 

「・・・アタシらを殺したのって、アンタらの差し金?」

 

「正確には『ツグ』様のご命令です。時間も押しているのでコレくらいにしておきましょう。御機嫌よう、佐久間零に佐久間竜」

 

「・・・お前らは、いつか、殺す」

 

天統を連れ、二人は一瞬で消え去った。

 

「アイツら、一体何者・・・?」

 




竜「試験期間の癖に何投稿してんだ!!」

基準「いや~時間が空いたからね~」

零「ハッハー!アタシに負けず劣らず非常識だねー!!」

基準&竜「大丈夫、零並に非常識な人はこの世に存在しないから」

零「ソレヒドク無い!?」

基準&竜「はてさて何のことでしょう」

零「白々しいわボケ!!」

―ガチャッ―

恋「零姉、探した」

零「え、恋!?」

基準「どうやって入ってきた!?この空間には私と零と竜以外呼ばないと入って来られないのに!!」

恋「気合」

三人「気合で済むならセキリュティは要らない!!」

恋「ん・・・零姉、雪蓮が呼んでる」

零「もう真名交換したんだ・・・分かった、ちょっと待って、〆するから」

基準「それじゃ、『戦士と悪魔の外史旅行』!!」

竜「次回もまた読んでくれ!!」

恋「・・・また次回」

零「飛び入り参加ですか、朱に交わって赤くなりましたか」

基準「ちゃんと調教しないと」

零「三枚に下ろそうか?」
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