私の思った事を書き連ねているだけだ。
1話
「ダイル、起きろ! 初日から遅刻とか洒落にならんぞ!?」
「んー、あー…………あと50分」
「早く起きろォ!?」
和也達は一緒に住んでいるわけではない。3人はそれぞれ集合団地の一部屋を借りて暮らす事に成っている。それでも和也がダイルを起こしている理由、ソレはダイル・クライスは異様なまでに起きるのが遅いと言う理由からであった。
「なあ、和也。コイツ放って置いた方が、俺達も遅れる事無く学校行けるんじゃないか?」
「馬鹿言え、任務で風見学園に転入する事になっていて、ソレが初日から遅刻なんぞしてみろ。下手すると、我等が女王エレーネからの雷が落ちるぞ?」
「アイツが怒る所は見た事が無いんだが。まあ、状況が状況なだけに、可能性はあるか」
「後……5時間………………」
「…………なあ。ルシアン、コイツ、どうやって何時も起こされてたんだ?」
「ユーキだ。アイツが魔法で衝撃与えて起こしていた、そう聞いている」
「そうか。荒々しいが、効果的か」
同室の友人であったユーキ・ハイマンは風属性の魔法が得意であると和也は記憶していた。
そしてダイルを起こす時には魔法を使っていたと言う話らしく、ならば和也も同じ風の魔法で起こせば問題無いとの考えに至り――――――――
「風の精霊よ、七瀬和也の命を受け、荒ぶる風の力をこの馬鹿に!!」
「オイ馬鹿、それは――――――」
「『エアバースト』ォォォオ!!」
「ガハァ!!?」
荒れ狂う風の奔流が、ダイルを思い切り吹き飛ばした。
「お、おい、ダ、ダイル。生きてる、よな?」
「何、が……あった?」
「ようやく目が覚めたかネボスケめ。ユーキ式で起こしてやったぞ、コレで良いんだろう?」
「威力が…………強い、魔法を、使うな……あいつは………………フライを、だな…………ぐふっ」
「おい、ダイル。あまり冗談をやっている場合じゃ無いぞ? そろそろ準備をしないと学校に遅れる」
「和也。コイツ、たった今気絶したからな?」
「何、だと……」
気絶する前に、ダイルはフライがどうだとか言っていた。つまり、和也は使用する魔法を間違えたのであった。
「どうするんだよ和也」
「とりあえず回復魔法をかけるか。後、知り合いに連絡入れておく。どうしてこんな事になったんだ」
「ソレはこっちの科白だよ!」
次からは、希望通りにフライの魔法で起こしてやろうと少し見当違いな方向の反省をする和也であった。
・・・・・・
「同志朝倉よ、聞いたか?」
「知らん」
ここは風見学園附属校3-1
色んな意味で校内を騒がせる学生達が集うクラスであった。
そんな中において、風見学園が誇る問題児2人が会話をしていた。杉並と、朝倉純一である。
「やれやれ。情報こそが何よりも大事だと言うのだがな。取り合えず、4月始めにゲートが新たな世界へと繋がった事は知っているか?」
「いや、世界を騒がせるニュースくらいは知ってるぞ。新しい世界との交流が始まったとか、4月1日にテレビでやってたしな……タイミングがタイミングなだけに、エイプリルフールかと思ったが」
『ゲート』。それは、世界と世界を繋ぐ遺跡の事である。10年ほど前に、この初音島の桜が枯れなくなるのと同時期に『神界』と『魔界』に繋がった。
異世界の存在、それ以上に神話に語られる神や魔王の存在に人々は大きな衝撃を受ける事となった。
その後、一度はゲートの限界もあり、閉じられる事となるのだが、昨年度ついに恒久的に繋げる方法が発見されたらしく、再びゲートは開かれる事となった。
余談だが、桜が枯れなくなった事と何か関連が有るのではないかと、多くの学者が調べているのだが、まだ決定的な事は解って居ない。
「それで。人間界、神界、魔界と来て。4つ目の世界は『魔法界』だったか?」
「その通り! 同志朝倉、大切な話は此処からだ。何と、その魔法界から転校生が来る!!」
「――――――――またか!?」
叫んだのは朝倉ではなく、近くで話を聞いていた土見稟であった。少しばかり、転校生と言う単語にトラウマ的な何かを抱えている人物である。
「す、杉並。性別は、女じゃ、いや、王族だったりしないよな!?」
「…………ふっ。俺にとて、解らん事くらいある」
「稟じゃ無いが。俺も、少し不安になってきたんだが」
稟にはシア・ネリネと言う神界、魔界の王女が。朝倉には胡ノ宮環と言う初音島にある神社の一人娘が許婚として同じ日に転入してくるという事があった。転校生が来るといわれると、心穏やかで無くなるのも頷ける。
「だ、大丈夫ですよ稟くん。きっと、良い人ですよ!」
「芙蓉さん。きっと、そう言う問題じゃ無いと思いますよ……所で、土見君は、魔法界に知り合いの女の子は居たりするんですか?」
「ね、音夢。冗談でも止めてくれ……これ以上婚約者候補は増えると身が持たない」
「…………そうだよな。異世界って言ったら、稟の領分だよな。俺は関係ないよな」
「――――――――お前等ー、もうチャイムは鳴っているぞ。さっさと席につけ!」
朝倉が希望的観測を呟き始めた時であった。クラス担任である紅薔薇撫子がHRの開始を告げに入ってくるのであった。
「随分と騒がしいな。まあ、杉並が居るからこのクラスに転校生が来る事はもう知っているか」
「この、クラス…………!?」
誰が反応したのか、クラスの雰囲気が変わる。いよいよを以って、先ほどの朝倉や稟の話が真実味を帯び始めたからだ。
「ええい、お前等落ち着け!」
「紅女史。それで、その転校生は?」
「なにやら事情があって少し遅れいるらしい。私も会って居ないが、教室の場所は既に伝えてある。学園に着き次第此方に来るように――――――来たか、入れ」
どうやら転入生が到着したようである。全員の期待が高まる中、入ってきたのは――――――――
「おうおう。また随分と熱の篭った歓迎だな?」
「私達、こうやって出迎えられるのも2回目なのにねぇ」
――――――――オッサン2人であった。
「お、お父さん(様)!?」
「よっし、稟関係だ」
「まて。まだ慌てる時間じゃない……ッ!」
シア・ネリネの2人は実の父親が入ってきた事に驚き、朝倉はかったるい出来事にならずに済んだと喜び、そして稟は未だ姿を見せない転校生に最後の希望を抱くのであった。
「また両殿下ですか。それで、風見学園は遊びに来る場所ではないと以前にも申し上げた筈ですが」
「先生様、そう言わないでくれ。俺達は、理由があって此処に来たんだ」
「理由…………真逆、転校生が遅れている事と、何か関係が?」
「ああ。今朝連絡があってな、少し遅れそうだから場を持たせてくれと言われてな」
「おっと神ちゃん、ソレは内緒にしておく話じゃ…………」
「お? そうだったか? ハッハッハ!! じゃ、今のは内緒ってぇ事で!」
性質の悪い漫才が目の前で繰り広げられていた。少なくとも、神王と魔王の知り合いである人物が此処に来るのだと、嫌でも推測が出来る。
「てぇ訳で、何か聞きたい事はあるか? 俺達が答えれるだけは答えるぜ」
「ああ、勿論。好みとかは直接聞いた方が良いだろうけどね」
「…………神王のおじさん、お2人と、どう言った関係の人が来るんです。いや、その前に何で魔法界なんて此処最近に繋がった新しい世界に知り合いが?」
「んん? ああ、稟殿は、と言うか人間界の連中は知らない事だったな。元々魔法界てぇのは、偶然に1年前に神界・魔界と繋がったのよ。交流をしようと何度も話を持って行ったが、余りにも鎖国主義だったもんで、ちょっと無理やり開国するように話を持って行ってな――――――――」
「はっはっは。神ちゃん、ちょっと話しすぎてると思うよ?」
「…………音夢。かったるいが、俺は今日本が開国を迫られた時代をちょっと想像出来る」
「偶然ですね兄さん。私もです」
良くそんな無理やり開国させて、国同士の大きな問題に、と言うか戦争にならなかったモノである。
「まあ、無理やりってのは言葉の綾だ。ちゃんと1年間の交渉の結果、こうやって世界間の交流に加わる道を選んだてぇ訳だ」
「稟ちゃんの質問の続きだけど、私達とはそれなりに良い友人関係と言う所だねぇ。偶然世界が繋がったとは言え、その時にはとても良くしてもらったよ」
「お父様、その方は、もしや――――――――」
「おっと、ネリネちゃん。彼らも丁度来たみたいだし、話はまた後でね」
HRが始まって15分程度が経過しようとした頃、ようやく転校生が現れた。扉のノックの音が、コレほどまで緊張感を持つのは、初めての事だったと、後に稟は語った。
「失礼します。七瀬和也以下2名、遅刻しました」
「酷い目にあった…………」
「お前が悪い。とは言い切れんな、和也にも原因あるし」
そして、一気に緊張が解け、誰もが『何だ男かよ』と思うのであった。実に失礼な話である。
「…………何この何だ男かよ雰囲気。いや、当然か?」
「つーか昨日の!」
「おお。偶然であった兄妹か、一緒のクラスだったか」
「お前等、何時知り合ったのか知らんが、七瀬たちは先ず自己紹介をしろ。そして両殿下は本人が到着したので、そろそろお帰りを願いたい所ですが…………?」
「ああ。先生様、邪魔をしたぜ。まー坊、帰るぜ」
「和也ちゃんたちも、また今度~」
二人の王は、和也達に挨拶をして帰っていくのであった。そして、そのまま撫子が担当する一限を使っての自己紹介、交流会が始まる。
「俺はルシアン・ウィローナイト、魔法界のトゥインクルアカデミーからの転校だ……コレと言った紹介は無いな。パス」
「ダイル・クライス。俺も無いな。和也にパス」
「お前等な…………七瀬和也。この2人と同じ学校から来た、俺だけ和名なのは、まあ魔法界でも珍しいが、そう言うモノだと思ってくれ。向こうの学園では、生徒会の書記だった、つまりは雑用だな。先程まで教室に居た両殿下とは1年ちょっとの短い付き合いがある。他は……そうだな。授業に関して言えば、苦手な科目は無いが、特に得意と言えるのは家庭科だろうか。家事全般なら何でも来いと言えるな。先生、こんな所ですか?」
「――――――――――――だそうだ。お前等、質問はあるか?」
ルシアンとダイルが余りにも適当な自己紹介だったので、和也も何処まで話せばいいのかが解らなくなっている。と言う訳で、後は質問に任せれば良いだろうとの考えに至るのであった。
「はいはいー! 質問者は私、麻弓=タイムなのですよ! 取り合えず、魔法使いとしてはどの程度のクラスなのです?」
「クラス……? 和也、クラスって何だ?」
「『Class』ってのは、日本独自の魔法の認定だ、Class C~Class Aまで有る。まあ、認定持ってる訳じゃ無いからな、どうなんだ。多分、皆Aくらいはあると思うぞ。一応、コレでも魔法が全てと言っても良い世界だし」
「一応、職業的には大賢者か俺達?」
「大賢者…………凄い響きなのですよ」
「いや、名誉職なんだ、コレ。魔法界、ミント王国の中では賢者が一番の高給取りとも言われるな。その上は無し、何か立派な事行えば貰えるって程度だ」
確かに、大賢者の数自体は非常に少なく、そしてとても名誉な事であるのだが、それでも個々の実力と完全にイコールで結べるわけではないのが悲しい所である。
「勿論。給料も何もあったものじゃないぞ、俺達3人はこの風見学園に出向する特使と言う形で、国から給料が出ている。その給料で生活しろともな! 学生に対する仕打ちじゃねえ!」
「何だか世知辛い事情を聞いたのですよ…………じゃあ、次に、どうしてこの風見学園だったのです?」
「……………………まあ。両殿下が、住んでる地に居た方が、色々と、楽だしな」
「この辺りは和也に一任してたからよく解らんが、お前絶対に桜が1年中咲いてるからって理由もあるだろ?」
「ま、まあ。そう言う理由もある、か」
少しばかりばつが悪そうに話す和也であった。
「七瀬君はロマンチストなのですよ――――――じゃあ、最後! ずばり、3人に、彼女さんは!?」
「いない。監視者と言うモノは私生活を秘密にして生活を送らなければならないものでな――――」
「いないな、どういう事だか俺は其処まで女の子にもてない。良い娘が居れば直ぐにでも――――――」
「居たらどれだけ良かったか。そもそも、七瀬和也は魔法使いである以前に神に仕える者である、故に不浄な――――――――」
質問に対し、3人が一斉に話し始める。誰もが地雷を踏んだなと思える程度には、この3人はフリーであり、そして女に飢えている様子なのであった。
用語集?
エレーネ・シルバーナ
ダイルのゲームのヒロインの一人。もしかしたらメインヒロインかもしれない。
ミント王国の第65代女王。個別ルートでは純潔が失われて居なければ良いと言う女王に代々伝わる方法でダイルと愛し合ってました……不浄だろソレ
ユーキ・ハイマン
ダイルのゲームの友人ポジション。
たらこ唇。暑苦しい顔。だが悪い奴じゃ無い。
杉並
朝倉のゲームの名脇役。初代、二代目、三代目(時系列的には0代目?)が確認されている謎の人物。神様説があったり、同一人物説があったりと色々と謎の存在。
解っている事は気の強い女の子に好意を抱いている事であろう。誰とは言わない。
朝倉純一
エロゲーブランドCircus発売の『D.C.~ダ・カーポ~』の主人公。
かったるいが口癖と言うが、きっとそのかったるいはツンデレの証。
こやつも朴念仁。
土見稟
エロゲーブランドNavel発売の『Shuffle』シリーズの主人公。
モテモテやで!
彼が本気に成ると、一体何人の女を攻略する事になるのだろうか。
シア
稟のゲームのヒロインの一人。
神界のプリンセス。
回復魔法が得意、らしい。
ネリネ
稟のゲームのヒロインの一人。
魔界のプリンセス。
攻撃魔法が得意、なんせ体育館原作で破壊してましたし。
胡ノ宮環
朝倉のゲームの追加ヒロイン。巫女さん。
この会社、ヒロインのルートに入ると、殆ど他のキャラ出てこないから、結構解らない事が多い。
それでなくても、許婚として転入してきた時に、音夢の反応が…………
D.C.シリーズ初代紐ショーツ。
芙蓉楓
稟のゲームのヒロインの一人。アニメなんて無かった。
誰のルートにも入らない選択をすると彼女のルートに入るって事は、筆者的な考えで行けば開門が無かったら確実に彼女のルートに入っていたのではないかと推測。
タイトルの意味が様々に絡み合う関係性なれば、彼女だけ初代面子の中で誰とも関係性が無い不思議な人物。
朝倉音夢
朝倉のゲームのメインヒロイン。時代が時代ならヤンデレとでも呼ばれたのではないでしょうか。
旧姓が柏木だとか、よく言われてるけど。その書籍とか持ってないから不明。
半世紀後も生きてるっぽいから、葛木ではない気がする。やっぱり柏木初音なんだろうか、元ネタ
紅薔薇撫子
稟のゲームの追加ヒロイン。実に男らしい。そしておっぱい。
多分苦労人。かなりの苦労人。
神王(ユーストマ)
筋肉王。親馬鹿その1、下の魔王様もそうだけど、フレンドリーな王族とか、結構設定考える上ではありがたい存在。
魔王(フォーベシイ)
家事王。親馬鹿その2、神王魔王、そして和也が揃うと、大抵碌でもない方向にストーリーは回るのではないかと思う。嗚呼、私の筆が勝手な方向に走らないように気をつけないと。
麻弓=タイム
稟のゲームの追加ヒロイン。
貧乳。かつて『貧乳はステータスだ! 希少価値だ!』との負け惜し……名言を残した。
オッドアイとか最高だよね。