桜の織り成すキセキ   作:天枷美春

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D.C.とShuffleだけで何とキャラの多いことよ!


2話

「すー……はー…………」

 

 

山中で立ち止まり息を整える。ルシアン・ウィローナイトは現在一人でトレーニングをしていた。

昨日人間界への移動と、和也の観光に付き合った為、日課のトレーニングは出来ずに居た。翌日から取り戻すように走り込みをしたのだが、気付けば山の中へと入り込んでしまっていた。そして、落ち着いてみれば迷子である。

 

 

「参った。コレなら剣を振っていた方が良かったが…………糞、銃刀法とやらの違反が無ければな……腰が寂しいぜ」

 

 

人間界の、日本には銃刀法があり、危険物をぶら下げて歩いていると捕まるのだと和也に言われていた。

ルシアンも、魔物とかが出ない為、確かに剣は必要ないと理解しているのだが、監視者(センチュリアン)だった父親から受け継いだその剣を持たずに居る事は、不思議な気分なのであった。

 

 

「最悪、和也に連絡入れて迎えに来てもらうか…………おお!」

 

「む…………」

 

 

同じくらいの年齢であろうか、真剣を構えた青年と出会う。

普通ならば警戒する所なのであろうが、ルシアンは彼を現地の人間かと喜ぶ程度には迷子であった。

 

 

「アンタ、この山には詳しいか!?」

 

「………………それなり、か?」

 

「だったら都合が良い! 下山路教えてくれ、走りこみやってたら迷子になっちまったんだ!」

 

「………………此処を下ると、神社の裏手に出る。崖とかは無い……それくらいで良いか?」

 

「助かる! ええと、俺はルシアン・ウィローナイトだ! ありがとうな!」

 

「…………高町恭也だ」

 

 

結構焦っていたのか、自分の名前だけを告げて降りていくルシアンに、恭也の声が届いていたのかは定かではない。

 

 

「――――――――恭ちゃん、今誰か居た?」

 

「…………多分、風見学園の、生徒だろうが……?」

 

 

何か声と気配があったので、修行を一時中断した高町美由希が現れる。

何が何だか解らない状態であったので、2人は修行の続きを行う事にするのであった。

 

 

 

 

 

・・・・・・

「――――――――――――つー訳で、朝に助けてもらったんだが。高町っての知らないか?」

 

 

昼休み。

知り合いも多いと言う事で、食事は雨の日以外は屋上で摂ろうと決めたダイルとルシアンである。

この屋上、本校校舎、附属校舎とそれぞれが繋がっており、無駄に広い。もしかしたら、屋上で食事を摂っている可能性もあるのではないかとルシアンは思っている。

 

 

「高町くん? ボク達のクラスの人で合ってるかな? ええと、ほら、あそこで固まって食事してる男の子の事?」

 

「お、サンキュー芳乃。正解だった、ちょっと礼を良いに行ってくる」

 

 

芳乃さくらが指差す方向には、男子2人、女子5人と此方の朝倉、稟のグループにも負けないくらいの女子率があった。

ルシアンはそんな中に、礼をしに向かっていくのであった。

 

 

「うんうん。クラス間の交流が増える事は良い事だね。何か少ないみたいだし」

 

「少ないのか?」

 

「ボクも聞いた話だよ。と言うか、ボクも1週間前に転校してきたばかりだし、あまりこの学園に関しては詳しくないんだよね」

 

「クライス君、さくらちゃんの言う通りとまではいきませんけど、クラスを超えての友人関係は作られにくいですね。風見学園は、クラス単位で競う行事が多くあるので、ライバル意識が結構高くなりやすいんです。逆に、委員会やクラブ活動は、その行事で自分のクラスに貢献できるとして、結束力が高かったりします…………ええ、私の風紀委員も、杉並君が所属している非公式新聞日との長き戦いが――――――――」

 

「そ、そうか。大変なんだな、この学園も、音夢も…………」

 

 

音夢は風紀委員会所属であり、日夜風見学園の風紀の取り締まりに力を入れている。

かなり優秀らしいのだが、その音夢がてこずる程の非公式新聞部とは一体どれ程のモノなのであろうか。

 

 

「しかし、クラス単位で色々やるってのは、何処も同じなのか」

 

「前の所でもそうだったのですか?」

 

「んー。なんて言うか、学年自体は『ハイクラス』『ロウクラス』『プリクラス』何だけど、その中でもFからSまでランク分けされててな、下のクラスは下克上目指して上のランクに挑んでくるんだ。だから、ここと同じようにライバル意識は高いな…………そんな中で、和也はもう見事なまでにお祭事が好きだから、毎回毎回凄いはしゃぎ様でね」

 

 

大人気なく下位ランクの同級生や、下級生等を蹴散らしていく和也とかを思い出して、ダイルは苦笑いをしていた。

 

 

「――――――――そう言えばダイル。その和也は何処だ? ちょっと聞きたい事があるんだが」

 

「聞きたい事?」

 

「ああ、何か七瀬和也って引っかかってな。何処かで会った事があるんじゃないかって」

 

「兄さんもですか? 先刻、私も美春とそんな事を話してましたけど」

 

「何処かで会った、と言いますか、懐かしい感じですね。私の場合は、名前だけですが」

 

 

古くから初音島に住んでる3人は、和也に関して昨日からそんな既知感を覚えている。

ただ、稟や楓と言った、同じように昔から住んでいるのに、全く感じていない者も居るので、勘違いの可能性も高いのだが。

 

 

「ふ、七瀬は魔法使いだ。印象操作の魔法くらい訳無く使えるだろうが。いや、コレは七瀬に無礼だな、後で謝罪しておくか」

 

「杉並先輩、そもそも美春はその七瀬先輩に出会ってすら居ないんですから、印象操作も何も……」

 

「いや、アイツなら学園生活を円満に送る為に色々と手を回したりしかねんが。まあ、それで、和也に何か知らないかって聞きたいのか…………どうだろうな、ミント王国の公式発表では、此処10年で王国の外に出たのは和也の師匠様くらいだし。確かに、和也は、いや、七瀬家ってのは、こっちにも家を持っているらしいが、かと言って無断で世界を渡るなんて真似はしない筈だ」

 

「…………世界が繋がったのが今年の4月に入ってからなのに、何で家なんてあるんだ?」

 

「――――――――七瀬様は、いえ、元々実家である七瀬神社とは、境界線を管理する家と聞いています」

 

 

話を聞いていた胡ノ宮環が、神社の関係者として知っている事を話す。

環自身は和也とも面識は無いのだが、神事に関わるものとして有名な話として聞いている。

 

 

「此処長い事、七瀬神社の本社には本家の方々は居ないと言われて居ました。現に、管理は親戚の方が行っている様子でしたし。それも別世界、魔法界に居を構えていたならば納得の出来る話です」

 

「…………胡ノ宮の方が、七瀬家には詳しそうだな。まあ、俺が聞いたのは、神社をでデカイ霊脈に蓋する形で建てたとか、その程度だ。人間界に繋がってるかは解らないけど、神界・魔界のゲートが、魔法界に存在しているゲートの遺跡じゃなくて、七瀬所有の土地に繋がったのを考えると、人間界と繋がっててもおかしくは無いか」

 

「ゲートが繋がっているかは置いといて、和也は何か知ってるか聞きたいわけだ。結局、和也は何処にいるか知らないか?」

 

「ああ、すまんね。アイツは俺達の転入とか、その他諸々の事を皆手続きするとか言い出して、一人で職員室とかに書類を持って行ってくれてるんだ。今日には終わるって言ってたから、明日は屋上に食事に来るだろうさ…………しかし、やけに人間界の事を知ってるとは思ったが、本当に来た事ありそうだな」

 

 

呟いてみては居るが、それでも可能性は少ないとダイル自身は考えている。

魔法界の学園を休んでいる所を見た事が無いのも一つだが、そもそも家では家事全般を担っているのだ。外の世界に遊びに行っている暇など無いだろうと言うのが、ダイルの考えであった。

 

 

「ま、焦る必要も無いだろ。今日明日で直ぐに俺達が帰る訳じゃ無いし」

 

 

誰に対して呟いたというわけではないが、続いていた和也に対する話題を終了させるには十分なであった。

 

 

 

 

 

・・・・・・

「剣道部?」

 

「ああ、和也にも話したけど、朝道を教えて貰ったって言ったろ? その縁で、礼に行った時に、恭也の友人が主将を勤める部活だって聞いたんだよ」

 

 

放課後、さっさと帰ろうとするダイルや和也を引きとめ、ルシアンは部活動について話していた。

 

 

「それで、お前は剣道部を見ていくのか?」

 

「おう! 何でも、此処の剣道部は全国区、その恭也の友人の主将はベスト16って言う凄まじい強さだって言うんだぜ?」

 

「ふむ。まあ、お前が剣道に興味を持ったなら行ってくると良いさ」

 

「んだよ、反応薄いな。お前らも刀剣類の武器使うじゃねえか、行かないか?」

 

「俺やダイルの本業は魔法使いだっつーの。それに、部活には興味…………料理部くらいしか興味無いな」

 

「ああ、時雨先輩とか、カレハ先輩とかが居る料理部か。和也はまだ会った事無いけど、昼休みには稟と一緒に飯食ってるぞ」

 

 

そして、稟の女房役とまで言われる楓の料理の師匠でもあるらしい。

ダイルが語るには、稟の周りの弁当は非常に華やかであるとの事、和也もかなり気になる様子である。

 

 

「はぁ…………明日には、屋上に合流できると良いんだがな。どんどん交流が遅れて行く」

 

「まだ2日目じゃねえか。楽しみなのは解るが、急ぐ事なんて何も無いだろ……それじゃ、俺は剣道部に行ってくる!」

 

「おーおー、行ってこい行ってこい……なあ、ダイル。アイツ、魔法剣士なのを忘れてないよな?」

 

「しかもカタナって片刃だろ? 一体、何を見に行くのかと」

 

 

ルシアンは両刃の剣と、同時に魔法を扱う形のスタイルである。一応、剣道の動き等を見ておいて損は無さそうだが、何を学んでくるのかが気に成る2人であった。

 

 

「さて、ルシアンも行ったし、俺達も帰るか……今日の献立は何にするかねぇ」

 

「あ、そう言えば和也」

 

「ん?」

 

「今日の昼だけどさ――――――――――」

 

「おお、まだ残っていたか。七瀬、少し話がある」

 

「先生?」

 

 

今日の昼に話していた事を和也に伝えようとした時、撫子が教室へと現れる。

どうやら和也を探していたようで、見つかって安心している。

 

 

「いや、実は。交流の一環として、魔法界から一人教師が来て、魔法学を受け持つと言う話は以前にも話した通りだが」

 

「ああ、矢張りその様子ではアクア先生は駄目そうでしたか。では、他の方が?」

 

「あー……矢張り、七瀬も誰が来るか聞いていないか。明日が初の顔合わせになってしまうが、大丈夫だろうか」

 

「そう、ですねぇ。一応、学園の教師の方であれば、その人がどの様な人物であるかは解って居るのですが、それ以外となると――――――――――」

 

「………………忙しそうだな。和也、俺先帰るわ」

 

「ん? ああ、また明日な」

 

 

聞きたい事はあるのだが、面倒な事をやって貰っている以上、あまり無理に聞く必要は無いだろうと、ダイルは一人で先に帰るのであった。




用語集?

監視者(センチュリアン)
世界樹『アガスティア』とその周囲を警護するそれなりに偉い職業。

高町恭也
エロゲブランド『ivory』製作『とらいあんぐるハート3 〜Sweet Songs Forever〜』の主人公
老成している。趣味が釣りと盆栽と昼寝て……
かの、リリカルなのはのスピンオフ元となった作品。
今では全力全壊のなのはさんの方が人気っぽいね。

高町美由希
恭也のゲームのメインヒロイン
眼鏡着脱選択肢を持つヒロイン。
とても恭也に愛されて育てられている。

芳乃さくら
D.C.1~D.C.3を通しての話の核となる人物。
芳乃のばあちゃん=芳乃さくら説を当時は考えていたが、D.C.3が出るに辺り外れていたのだと答え合わせ。
団長は幸せにすると言った。ならばファンは信じて待つのみ。

トゥインクルアカデミー
このssにおいては、トゥインクルアカデミー+アルケー魔法学院+オリジナルの三本立てで構成されています。

『ハイ』『ロウ』『プリ』
ロウだけオリジナル設定。まあ、何でロウかは、原画家さん関連と言う事で。

『FからSまで~』
色々なところで使われる実力主義の代名詞(?)

天枷美春
LOVE,私の嫁(ゲフンゲフン
朝倉のゲームのヒロイン(?)ヒロイン自体はロボの方が勤めていたからヒロインでは無いのかもしれない。
私は彼女への愛の証明は既に出来ている(キリッ
のだが、到底この余白には書ききれるものではないので割愛する(フェルマー風)

時雨亜沙
稟のゲームのヒロイン。ボクっ娘
驚愕の時雨
ボクっ娘と言うだけで私の触手……食指が動きます。
楓が深層意識の中で本気でライバルだと考えている人。なのだろうか?
料理部部長らしいのだが、もしかすると、このssにおいて料理部とはカオスな代名詞となるかも知れない。

カレハ
稟のゲームの追加ヒロイン。まままぁ!
癒しのカレハ
三角関係等を一切撤廃した原作に置いて屈指の甘さを誇るシナリオの持ち主。


アクア・アラベスク
ダイルのゲームの教師。おっぱい。
ルートは、無いけど、色々とある人。
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