【教室】
龍牙side
自己紹介の時間の後は、普通に授業が進んだ。で、これから昼食の時間なんだけど、どこで食べようかな?そう考えていると、
「ねぇ、龍牙君、お昼一緒に食べない?」
なのはが誘ってきた。僕は構わないけど、
「霊夢も一緒でいいかい?」
「もちろんなの。それに、霊夢ちゃんなら、アリサちゃんとすずかちゃんに捕まってるの」
そこまで聞いたところで、霊夢のほうを見てみると、
『霊夢、お昼一緒に食べるわよ』
『いや、私は一人でもいi・・』
『つべこべ言わない!すずか、霊夢を連れて屋上に行くわよ』
『了解だよアリサちゃん!』
『ちょ、ちょっと!分かった!行くから離しなさい!』
そう会話して、あの三人は出て行ってしまった。しかし、あの霊夢が押されるとは・・
「龍牙君、私たちも行こう」
「そうだね」
さて、ゆっくりお昼ご飯でも食べますか。
【屋上】
屋上に出ると、心地よい風と春の陽気が感じられた。
「うーん・・いい、天気だねぇ」
「そうなの。やっぱりこういう日には、お外でご飯を食べたほうが美味しいの」
「それは同感だね」
そこまで話したところで、
「あんたたち、遅いわよ」
「霊夢ちゃんとアリサちゃんが待ちくたびれちゃうよ」
アリサとすずかが話しかけてきた。
「ところで、龍牙」
「何」
「霊夢、お弁当持ってないんだけど?」
アリサがそんなことも言ってくる。
あれ?朝、霊夢にお弁当渡したはずだけど?
「霊夢、もしかして忘れてきちゃった?」
「う・・そうなのよ」
「だから、一緒にお昼食べるのを誘われたとき、渋っていたのか」
「えぇ、まぁ、一食ぐらいなら持つだろうしね」
「ご飯はしっかり食べないとだめだよ。しかたない、一緒に食べようか」
「ごめんなさい」
「気にしなくていいって」
とりあえず、霊夢のお昼は何とかなりそうだね。これ以上、なのは達を待たせるのも忍びないし
「ごめんね、待たせちゃって」
「気にしなくていいわ」
「そうだよ。それより早く食べようよ」
そう言って、お昼ご飯を食べ始めた。
少したって、(僕の分は食べた後)
「ところで、龍牙。あんたと霊夢って親戚なんでしょ」
「そうだよ。それがどうかしたのかい?」
「いや、別にどうってことはないんだけど。あんた達って、どこに住んでるの?」
「霊夢とは別の親戚の家に一緒に住んでいるよ。場所の説明は、まだ、この土地のことをよく知らないし難しいな」
「よく知らないで、学校まで来れたわね」
「それなら心配はしてなかったな」
「どうして?」
「迷いそうだったら、霊夢に聞けばいいから」
「何、霊夢はもう大体の場所を覚えているってこと?」
「いや、まったく」
「だったら、どうして?」
「勘。霊夢の直勘に頼るから」
「勘って。また、適当な・・」
「それで上手くいくから問題ないでしょ」
実際に霊夢の勘は凄いしね。
「ねぇ、龍牙君」
「どうした、すずか?」
「龍牙君のお弁当って、さっき言ってた親戚の人が作っているの?」
「いや、弁当を作っているのは僕だけど」
「あんた、料理できるの?」
「朝言ったように、趣味の一環だけどね。それなりに上手くできていると思うよ」
「せっかくだし食べてみたいの」
「それなら、霊夢」
「分かってるわ。ほら、好きに食べなさい」
「「「じゃあ、遠慮なくいただくわ(いただきます)(いただくの)」」」
パク
「「「お、美味しいー!!!」」」
「ってか、これ本当にあんたが作ったの!?」
「普通に、お店出せるよ!」
「お母さんのご飯よりおいしいの!」
おぉ、三人のリアクションが凄いな。
「口にあったようで何よりだよ」
うんうん。美味しそうに食べてくれて、作った甲斐があるというものだ。
「でも、美味しすぎて、女子として自信なくしそうだわ」
「「「うんうん」」」
アリサがそんなことを言うとなのは、すずか、霊夢が頷いていた。っていうか、霊夢もか。
「ま、まぁ、僕の場合は作る機会が多かっただけさ。経験を積めば誰だって、美味しく作れるようになるさ」
「そうね。ただ、龍牙は他の家事も完璧にこなせるじゃない」
霊夢が余計なことを言ってる気がする。
「そうなの、霊夢ちゃん?」
「そうよ。家の家事全部、龍牙がやっているわ」
「霊夢なら僕が何をしてきたか知ってるだろ」
「当然よ。アイツのところで執事として働いてたんでしょ」
「龍牙、執事できるの?」
アリサが訊ねてくる。
「一応ね。その時に、家事一般の能力は身に着けた」
「ふーん。ねぇ」
「何?」
「私の執事をやらない?」
「また、急な話だね」
「善は急げよ。それで
「ちょっと待ってよ、アリサちゃん」
お、すずかがアリサを止めてくれるのk
「龍牙君には、私の執事をやってもらうよ」
訂正。止めてくれませんでした。
「いいじゃない。すずかのところには、ファリンさんとノエルさんがいるんだし」
「それを言ったら、アリサちゃんの家には鮫島さんがいるでしょ」
ギャーギャーギャー
とりあえず、
「二人とも、僕はやるなんて一言も言ってないからね」
「龍牙、聞こえてないわ」
「龍牙君、聞こえてないの」
「・・・・」
初日の昼休みは騒がしいまま過ぎ去っていった。
【体育の時間】
あの後、アリサとすずかには、執事のことは考えておくと言って騒ぎは収まった。
で、今は、体育の時間でドッヂボールをやっているんだが。・・・ドッヂボールはこんなに危険なスポーツだったかな?
「龍牙。子どもたちのスポーツって、こんなに危ないものなの?」
「いや。僕が知る限り、こんなのはなかったけど」
「すずかが投げているボールからは、ヤバい音が聞こえてくるわ」
そうなのだ。すずかが投げているボールを、小学生が取るのは明らかに難しいだろう。
今も、
「いくよー」
ビュン!・・ドス!「ぐはぁ!!」
柔らかい声と裏腹に、とんでもない威力のボールがクラスの子に向かって投げられている。ちなみに、相手の残りはすずかだけ。それに対して、こっちのチームは僕と霊夢の二人になった。
「あとは、霊夢ちゃんと龍牙君だけだね」
「龍牙、どうするの」
「霊夢は回避優先。僕がやるよ」
「わかったわ。油断だけするんじゃないわよ」
僕はそこまで会話して、すずかに対峙した。
『すずかー、遠慮なくボコりなさい』
『すずかちゃん、ファイトなのー』
アリサやなのはも外から応援している。てかアリサ、僕だから遠慮は必要ないが、他の人の時にその応援は危険だから止めてもらいたい。
「いくよ!龍牙くん!!」
ズバン!
今日一番のボールが、僕に向かって投げられてきた。このボールを取れる小学生なんて居ないんじゃないってくらいのボールが。
でも、残念だったね、すずか。僕もまた、普通じゃないからさ、
パシ
「え!?取られた!?」
これぐらいなら簡単に取れるよ。
「なかなか強い球だね、すずか。でも、相手が悪かったよ」
「っく」
「さて、終わらせるかな」
「私だって、そう簡単には負けないよ!」
「わかってる。それじゃ、いくよ!」
僕は勝ちに行くため、ボールをすずかに向かって投げた。
フワ
超スローボールを。
『すずか、龍牙がミスしたわ!次で決めなさい!』
「任せておいて、アリサちゃん!」
確かに傍から見たら、ミスに見えるだろう。実際に僕の狙いに気づいているのは、霊夢だけだし。
そして、僕が投げたボールをすずかが取ろうとして、
「取っ、えぇ!?」
手元で物凄い回転がして、すずかはボールを弾いてしまった。つまり、
ピー
試合終了。僕たちのチームの勝ちが決まった。
ワァァァ
うん。僕のチームのメンバーも喜んでるね。
「お疲れ、龍牙」
「霊夢もね」
僕と霊夢もお互いを労った。
すずかやアリサ、なのはも僕たちのところに来て、
「あはは、負けちゃったよ」
「あんた、強すぎじゃない?」
「龍牙君の最後のボール凄かったの」
などと言ってくる。
「でも、なのはの言う通り、最後のボール。あれ、何よ」
「いや、強い球とか投げて怪我とかさせるわけにもいかないから、手元で弾くような球を投げることにしたんだよ」
「器用すぎでしょ。それに、すずかのボールを簡単に取ったりしてるし」
「運動が得意なだけだよ」
実際に、運動神経は常人を超えちゃってるしね。
「龍牙君、今度は負けないよ」
「僕も負けるつもりはないよ」
すずかと握手しながら、互いに言い合った。
「これが、青春ってやつかしら」
「みんな仲良しなのは、いいことなの」
「疲れたわ。さっさと家に帰って、お茶でも飲みたいわね」
霊夢、自由すぎるよ。しかし、吸血鬼の身体能力か。狙ってくるような輩もいるかもしれないし、少し警戒しておこうかな。
でも、霊夢の言う通り、転校一日目からハードだったな。今日はゆっくりと休むとしよう。
フラグが立ちました
「え」
ザッハーク2128です。龍牙と霊夢の転校一日目が終わりました。実際に吸血鬼のボールなんか受けたら、大ダメージですよね。
さて次回は、この世界での初の戦いとなります。相手は、剣士(シスコン)です。最後のフラグは、ゆっくり休めないというものです。恋愛方面に関しては、しばらく出てこないでしょう。後は、霊夢にも戦闘を行わせるか、考え中です。
では、また次回、お会いしましょう!