もう、予告もなしに長期間更新無しとかあれですね、人としてどうなのと……
以下言い訳!
風邪と入院それとTRPGと他のゲームが交じり合ってもう他のことにはまっていて執筆に割く時間が無くなってしまったというか割こうとも思わなくなってしまってもうなんだか皆様には申し訳ないですがめちゃめちゃひとりでたのしんでいましたGTA楽しいですはい!
ええと……(ゴホン)
もう内容を忘れてしまった方も多いと思いますが、前回の続きからです。このお話、どこに進むんだろうなぁ……(遠い目)
「それで、お姉ちゃん。僕は弾幕ごっこについて教えて貰えるんだったよね?」
「そうだな。それがどうかしたのか?」
「うん、えっとね。なんで――」
「――なんで、
現在、魔理沙に弾幕ごっこの極意を教えてやると言われ連れ回された僕は、妖怪の山近辺の滝に打たれてる真っ最中であった。
妖怪の山を縄張りとする天狗達に知られれば、
椛は天狗大将棋中かしらん? と思ったけど、後で知ったことだがどうやら僕が打たれていた滝のあたりは、天狗達の縄張りというわけではなかったらしい。
と言うわけで、何故か魔理沙の指示で滝に打たれているわけだけど、ぶっちゃけ寒いって言うか痛い。
「なんでって、そりゃ弾幕ごっこをやる上で重要なことだからだよ」
「滝に打たれることが?」
「滝に打たれることが」
何でだろう、あの自信満々の笑みでうなずかれると、そうなのかも、と思えてしまう。
確かに、滝に打たれることで精神が研ぎ澄まされ、煩悩を払って身を軽くする。
そうすることで、弾幕の回避率等をあげると言うことか。
うん、あるあ……
「ごめん、僕にも分かるように説明してくれない?」
「つまりだな、滝に打たれることで精神を研ぎ澄ませて――」
「――お姉ちゃん、僕割と本気なんだけど」
「分かった分かった。冗談はおいておいても、お前は一回滝にでも打たれて自分を見つめ直した方が良いと思ったんだぜ」
「自分を……見つめ直す?」
「弾幕ごっこは確かにお遊びだが、決して適当にやって良いもんじゃない。一回やってみて、それがよくわかったぜ。弾幕は己を表す、だから自分の奥底の、秘められたものをさらけ出すんだよ」
自分をさらけ出すとは、どういうことだろうか。
割とわがままを言っている自覚はあるし、欲を前面に押し出すという意味ではないのだろうか。
よくわからなかったけど、取り敢えず僕が気絶する寸前まで滝打ちは続いた。
スパルタ怖ひ。
◇ ◇ ◇ ◇
「さて、次は私の出番ね」
「滝怖い滝怖い滝怖い……」
「おい魔理沙、あんたなにトラウマ植え付けてんのよ」
「いや、ちょっとやり過ぎちまったみたいだぜ」
「ちょっとってレベルじゃないでしょ……はぁ。椅魔奈、私が担当するのは座学だから安心しなさい」
「……滝は、出てこない?」
「一体何があったのよ……ええ、出ないからいい加減落ち着きなさいよ」
「うん……」
怖いなんてものじゃなく、少しトラウマになっていた。
水は冷たいわ、勢いが強すぎてもう痛いわ、常に水にふさがれて呼吸困難になるわ。
よく死ななかったね、僕。
「落ち着いた?」
「うん……ごめんね?」
「別に、それじゃ早速座学に移りましょうか。時間も惜しいし」
「はーい……そういえば、座学っていっても何をするの?」
「簡単に言うと、『スペルカード』についての説明よ」
「ふーん……? 作り方とか?」
「ま、そんな所。【スペルカードルール】については、前に少しふれたわね? 力を持つものと持たざるもの。その差を少しでも埋めるための、
霊無が言っている内容については、だいたい理解しているつもりだ。
二次創作の方だと、何でか弾幕ごっこよりも
……いやまって、二次創作の方もあれだよね? ちゃんと弾幕ごっこしてるよね?
……なんでだろ、みた記憶がない。
う、うーん? よくよく考えてみれば、命のやりとりをしてない二次創作ってないのかも……?
まぁ、主人公が強い設定なんだし、それくらい普通だよね!
だから、フラグがたった気がするのはきっと気のせい!
「椅魔奈? 聞いてる?」
「え、あ、うん。ごめんなさい」
「……? まぁいいわ、続けるわよ? それで、このスペルカードって言うのは、カードの中に自分の弾幕を保存することができるのよ。元となる弾幕はもちろん自前で用意しなくちゃいけないけど、一度保存さえしてしまえば後はカードを切るだけで弾幕を貼れるわけだから楽なもんよね」
なるほど、スペルカード自体にはなんにも力はなくて、宣言と同時に自分で弾幕を張るって解釈もよく見るけど、カードに弾幕を複製してるんだ。
確かに、一々自分で弾幕を張るのはキツイかもしれないし、結構便利なんだね。
「あれ? でもそしたら、スペルカードを盗まれでもしたら、簡単に弾幕を複製されちゃうってことじゃないの?」
「スペルカードを盗まれるって、相当阿呆の所業なんだけど……まぁでも、安心しなさい。ちゃんと本人にしか使用できないようになっているわ」
「そうなの?」
「そうなの。所有者の力、私や魔理沙で言う所の霊力や魔力に反応して、スペルカードが切れるようになってるわけ」
そういう仕組みになっていたんだ、カードに保存ができたら他人の強いスペルカードを使い放題何じゃないかと思ったけど、なるほど納得。
っていうか、よくそんなに作り込めるよね。そういえば、【スペルカードルール】を作ったのって、賢者でもある紫なんだっけ。
「まぁ、ルール自体はこんなものよ。特に難しい制約もなくて、所詮はお遊び。絶対によけられない弾幕は張っちゃいけないってルールは有るけどね」
「あれ? そうなんだ、どうして?」
「弾幕勝負は、ただ力を誇示するための遊びじゃないからよ。これは、力の有るものと無いものの間の差を少なくするのが目的。だから、弾幕自体の強さよりもその美しさを競うの。だから、物量で押しつぶそうとする美しくもない弾幕は駄目、なんですって」
「ふーん……」
なんか、霊夢の口調が伝聞調だったのは置いておいて、美しさを競う、かぁ……
幻想郷の住人である彼女らが、綺麗な弾幕を貼れるのは納得がいくけど、
というよりそもそも、僕魔法とかなんとかは使えないんだけど、ツッチーに任せてしまっても大丈夫なのかな……?
「ま、座学はこれでおしまい。次はスペルカードを作る作業にはいるわけなんだけど……そういえば、あんた弾幕なんて貼れるわけ?」
「や、そこの所は僕にも皆目見当もつかないと言いますか……」
「いや、なんでよ……」
凄いあきれたようにこちらを見やる霊夢に、僕はツッチーがなんとかしてくれるそうだと言うことを掻い摘まんではなした。
時折、キューと鳴いて合いの手を入れてくれるツッチーと懸命に説明した結果、どうやら納得して貰えたみたいだ。
「ほんと、そのツチノコが何者なのか分からないわ……で、結局弾幕を張るのは椅魔奈じゃなくてそのツチノコってわけ?」
「キュー、キューキュー!」
「僕の内なる力を汲み出して弾幕に変換するから、実質的に弾幕を張っているのは僕になるんだって」
「あ、そう……」
ツッチーがはなした内容を、訳が分からなそうな顔つきをしていた霊夢に翻訳してあげたところ、もの凄い疲れたようなため息を吐かれた。
どうしたんだろう、疲れでもたまっているのかな?
「まぁいいわ、一回外にでて弾幕張って見せなさい。一度自分の弾幕をみた方が、スペルカードも作りやすいでしょ」
「それもそうだね……試してくる!」
霊夢に言われて、折りよく一度自分の弾幕も見てみたかったし、楽しみにしつつ外へと飛び出した。
一体、どんな弾幕になるんだろう?
◇ ◇ ◇ ◇
元気よく飛び出していった椅魔奈を見送りながら、霊夢は宴会の日に紫に言われたことを思い出していた。
「能ある鷹、ね。未だにあいつがそんな存在だなんて信じられないけど……あいつの弾幕を見れば、少しは分かるのかしら?」
ふとそんなことを思いながら、椅魔奈の弾幕を見るべく霊夢も後を追う。
さて、どんな弾幕を……と椅魔奈を探したところ、少し離れた場所で宙に浮き、森の方へと右手をつきだしているのを見つけた。
ただ、霊夢はその姿に違和感を憶える。
「あんた、なにやってんの?」
その違和感は、よく見るために近づいたことで解消した。
椅魔奈は、腕をつきだした状態で微動だにもしていなかった。
霊夢に声をかけられたことで、漸くぎこちなく動き出しながら、椅魔奈は申しわけなさそうな表情とともにその言葉を告げた。
「えっと……弾幕って、どうやって張るの……?」
その言葉に、霊夢が盛大にため息を吐いたのは言うまでもない。
◇ ◇ ◇ ◇
あきれた目でこっちを見る霊夢に弾幕の手ほどきを受けながら、僕は内心で恥ずかしさに悶えていた。
一度もやったことがないことを、どうして自分一人でやれると思ったのだろうか。
しかも、そのことに考えが至ったのが意気揚々と構えをとった後なのがたちが悪い。
穴があったら入りたいほどです、はい。
「――とまぁ、こんな感じね。理解できた?」
「うん、ありがとう霊夢さん」
霊夢から手ほどきを受けた僕は、気を取り直して森へと体を向ける。
そして、自分の中の『なにか』をかき集めて、それを一点に集めるイメージ――ッ。
今更だけど、霊夢って感覚派だったね。凄く分かりづらいや。
でも、さっきみたいに構えをとると、今度は確かに力が働くのを感じた。
――つきだした腕からじゃなくて、背後に出現した五つの光の塊からだけど。
霊夢から凄い居たたまれない視線を感じるけど、無視無視!
自分でも滑稽だって分かってるんだから、そんな目で見ないで!
「~~――ッ」
恥ずかしいからさっさと終わらせようと、前方に力を解き放つようなイメージをする。
それに対応するかのように、背後の五つの光点がくるくると回り始め――
「――あ、あれ?」
しかし、
確かに力を放出するようなイメージをして、そのイメージ通りに力が動いたのも感じた。
でも、やっぱり弾幕が出ているようには――
――ドゴォォォン……
霊夢にどこが駄目なのか聞こうかと思った矢先、弾幕を放った気でいた方向の地面が捲れ上がり、轟音を立てながら土煙を巻き上げる。
その光景を前に、何が起きたのか理解できない は呆然と未だ土煙が舞っている方向を凝視した。
「な、なにが……?」
方向はそう、寸分違わずに僕が弾幕を放ったはずのものだ。だから、僕以外が原因でこうなったとは考えにくい。
それに、この付近は霊夢の縄張りのようなもので、この付近でむやみに騒ぎを起こそうという妖怪はまず居ないだろう。
でも、僕の弾幕は放たれなかったはずだ。これではまるで――
「――不可視の弾幕……?」
「あ、霊夢さん……ええと、今の状況が理解出来ていないんだけど、不可視?」
「いや、弾幕自体が見えなかったからそう呼んだだけよ。別に深い意味はないわ」
未だに土煙へと視線を向けながら、こちらに近寄ってくる霊夢。
その表情は読み取りにくく、感情のこもらない顔、というのがよく当てはまる。
そのまま僕の前まで来ると、視線を僕の方に向け、小首を傾げながら聞いてくる。
「で?」
「いや、でってどういう意味……」
「今のよ。あんたがやったんでしょ?」
「残念ながら僕にもうまく状況が理解できていなくてですね……」
「はぁ? ったく、狙ってやったとかそういうわけじゃないわけね……」
無言でこくこくと相槌を打つ僕をじろりと一度睨むと、「わざとだったら神社の周辺を荒らした罰として、一度とっちめてやろうかと思ってたのに」と幾分残念そうにつぶやいた。やめてください死んでしまいます。
僕がブルブル震えていると、大きなため息を吐いた霊夢は顎で神社を指し示した。どうやら一度戻れということらしい。
逆らったらどうなるか分かったものではないので、大人しく神社に向けて飛んでいき、縁側のそばに着地する。
霊夢もすぐに追いついてき、地面に足をつけるとストンと縁側に腰を下ろす。
霊夢は無言で僕のことを見てくるし、ツッチーは空気に恐れをなしてか一向に喋らない。
気まずい時間が少し流れたけど、その空気は奥からひょっこり顔を出した魔理沙によって壊される。
「お、帰ってきたみたいだな。なんか派手な音が聞こえたが、椅魔奈のしわざか?」
「え、うん。まぁ、多分……」
「なんだ、あやふやだな。霊夢、どういうことだ?」
「……魔理沙、ちょっとこっち来なさい」
「は? おい、いきなりなんだ?」
「いいから」
急に立ち上がった霊夢は、魔理沙の腕を掴むと神社の奥へと入っていった。
明らかに僕を避けるための場所移動だったために追うに追えず、その場で待ちぼうけを喰らう。
やることもなくただつったっていると、僅かな呼吸音が耳朶を打つ。
「……クキュー…クキュー…」
「……もしかしなくてもツッチー寝てるよね? 何時から? いつから寝てたの……?」
飛んでる途中に寝られたらたまったものじゃないんだけど……
◇ ◇ ◇ ◇
「は? 弾幕が透明?」
「もしかしたら、よ。少なくとも、弾幕が見えなかったのは確か。着弾点付近に突然あらわれるのか、それとも本当に透明なのかはわからないけど……」
「……おい、まてよ。もし仮に、だぜ? もし仮に、椅魔奈の弾幕が透明だったとしたら……」
「ええ。彼女の中、椅魔奈の心は
自分がない。
言葉としては簡単だが、それは本来有り得ないこと。
妖怪も人間も、確固たる“核”があるからこそ存在していられる。
妖怪ならば、畏れを振りまくものとしての、人間ならば、強きに抗うものとしての。
自我とはその“核”から生まれ、“核”が消えぬ限り輪廻転生を繰り返す。
そして、『スペルカードルール』とともに瞬く間に幻想郷中に広がった弾幕ごっこ。
その弾幕は、その個体が持つ“核”に起因する。
霊夢であれば、面倒くさがりな性格からか異常にホーミングしてくる弾幕や、そのくせ邪魔するものには容赦しないところからくる、高威力の弾幕のように。
魔理沙であれば、ひたすら己を貫くところからくるレーザーや、意見を押し通す所に起因する超高威力のミサイルのような弾幕のように。
ある程度の誤差はあれど、基本的に“核”、ざっくり言えば性格と弾幕の形状は合致する。
「自分がない……そんなこと、有りえるのか? 少なくとも私は、椅魔奈が木偶人形みたいになってるところを見たことがないぜ?」
「“核”がないイコール心がない、というのは違うのかもしれないわね……なんにせよ、今は見守るしかないわ。何もわからないうちに変に情況が動き出してもあれだし」
「ぐっ……そうだな」
見守る、今はそれくらいしか出来ないことに、魔理沙は心のなかで歯噛みした。
自ら望んで人であることをやめ、父から勘当された魔理沙にとって、椅魔奈はほぼ唯一の肉親と言って良い存在。
そんな彼女が抱えている問題をただ眺めることしか出来ないのは、とても悔しいことだった。
だが。
少女たちは知らない。そんなことはお構いなしに、厄介事は舞い込んでくることに。
「妖夢ー」
「はいはい、なんですか幽々子様?」
「庭の桜の木って、私の知っている限り花開いたことがないのだけれど。妖夢はなにか知っている?」
「いえ……枯れているわけでもないと思いますし、なんでなんでしょうね?」
「うーん、そうねぇ……ちょうどいいわ♪ 妖夢ー」
「……? なんでしょう」
「
「春を、ですか? 畏まりました」
「ついでに、美味しいおみやげもお願いね♪」
「私の作るお菓子ではご不満ですか……」
「足りないもの」
「食べ過ぎなんです!」
それでも。
少女たちは知り得ない。本来起こるはずのない出来事が、今まさに起きようとしていることに。
「……うん? もう春、だと思ったんだけど……やけに寒いねぇ?」
「春はお花見だなんだってどんちゃん騒ぎが起きる時期だってのに……これじゃ誰も宴会をしようとしないじゃないか」
「うーん……よし。起きぬなら、お起こしてしまえ……ってね」
春が来ない大異変と、宴会が止まらない小さな異変。
大事そうで、その実どちらも下らない理由に基づいた異変。
けれど、一歩間違えれば大惨事になりかねない、はた迷惑なもの……
その二つが今まさに、ほとんど時期を同じくしておきようとしていた――
「霊夢さんもお姉ちゃんも、なにしてるんだろ……」
「くきゅー……くきゅー……」
「(なんか動きづらい……!)」