東方妹霧雨   作:低蓮

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どうしよう、シリアスにドンドンはまっていく……

というわけで、漸く上がった7話目です。またシリアスが多い気も……
なんででしょうかね(・ω・` )

次回は事後処理みたいな感じになる予定ですから、シリアスにはさせへんで……!


この後の日常編のアンケートを活動報告の方でやっていたりしますので、気が向いた方は覗いてみてください。


僕と貴女と失われし……?@目指せシリアス脱却

 明らかに異様な空気を前に、その場で動くことのできたものは誰一人としていなかった。

 そして一瞬、生まれた僅かな空白の時間の間に、ソレ(、、)は動き出す。

 

 

「貴女……お姉ちゃんから、離れて(、、、)

 

 

 たった一言。

 その一言だけでパチュリーの身体は大きな力に跳ね飛ばされ、地面を転がる。

 何の前触れもなく、何の動作もない。

 ただ、椅魔奈が言葉を発した(、、、、、、、、、、)。それだけで、パチュリーの身体は跳ね飛ばされたのだ。

 為す術もなく転がりながら、パチュリーは今の現象の考察を必死に行っていた。

 

 

「(今のは……? 魔法の気配はしなかったし、そもそも言霊魔法にこんなに威力のあるものは存在しない…… だったら、これはレミィと同じ、何かしらの能力……?)」

 

 

 取り敢えずの結論に至ったパチュリーは、ゆっくりと身体を起こすと、キッと椅魔奈のことを睨みつけた。

 そして、その拍子に椅魔奈の後ろにいるフランの姿を見つけ、一瞬呆気に取られた。

 だが、すぐに我に返ると、椅魔奈の方を警戒しながら、少し尖った声音でフランに問い詰める。

 

 

「フラン? そこで何をしているのかしら。貴女が勝手に出て行ったりするから、いろいろと大変だったのよ」

「ぅ…… でも、お外に出られなくて退屈で……」

「なるほどね、私たちはあなたの退屈凌ぎに付き合わされたというわけ」

「――――ッ!」

「いい、フラン? 何も私達だって、好き好んで貴女のことを幽閉してるわけじゃないわ。貴女が外に出たら危険だから、だから貴女を内に閉じ込めているの」

「……それは、周りの人が危ないから?」

「……ええ、それも有るわね。でも――」

 

 

 パチュリーがそう言いつつ、一歩前に踏み出そうとして。

 足が、何かに阻まれるように(、、 、、、、、、、、、、)空中で動きを止めた(、、、、、、、、、)

 不自然な形で宙に止まった己の足を見て、パチュリーはまた混乱する。

 また何かされたのか、と椅魔奈の方を見たが、当の椅魔奈は全くパチュリーの方を見ておらず、どこか虚空を見つめている。

 なら、この現象は一体何か。考えても一向に答えが出ないことに、パチュリーが焦りを感じていると。

 

 

「……やっぱり、そうなんだね」

 

 

 フランが、悲しそな顔でそう呟いた。

 

 

「やっぱり、私が外に出たら皆を壊しちゃうから、だから、お外に出してもらえなかったんだよね」

「だから、それもあるけれど――」

「結局、私が壊さないものってなに? 私のこの手で、壊せないものなんて、本当にあるの?」

「フラン、話を――」

「――――ッ! 嫌だ嫌だ! もうお話なんて聞き飽きたの! ねぇ、どこに有るの? あるんでしょ、私でも壊せないもの! ねぇってば!」

 

 

 まずい、とパチュリーは直感的に感じた。今すぐにでも側に駆け寄り、魔術で狂気を鎮めなくてはフランが狂気に飲み込まれてしまうのは時間の問題だった。

 しかし、目の前の謎の障壁が邪魔で、フランに近づくことさえできないでいた。

 

 

「く……この……!」

 

 

 無駄だろう、と半ば心で思いながらも、パチュリーは障壁があると思われる場所に弾幕を放った。

 燃え盛る炎が一直線に飛んでいき、パチュリーの足が先ほどとめられた場所で弾け――

 

 

「……え?」

 

 

 ――ずに、そのまま通り抜けて地面にぶつかる。

 幾重にも防護呪文をかけているおかげで本などには燃え移る心配はなかったが、床には大きな焦げ跡が残る。

 しかし、パチュリーにそれを気にしている余裕はなかった。

 フランに近づこうにも壁に阻まれ、魔法は壁を貫通する。

 まさに、万策が尽きた思いだった。

 

 

「私は何? この力は何? なんでこの力を持って生まれたの? なんで、閉じ込められてまで生かされているの……?」

「フラン、落ち着きなさい。自分の心を制御するのよ」

「大好きなお姉さまに閉じ込められて……ずっといい子で待ってたのに……どうして、なんで私は……」

 

 

 もうフランの理性は限界を迎え、何時狂気に飲み込まれてもおかしくなかった。

 一向にフランに近づくことの出来ないパチュリーは、もう言葉でフランを鎮めるしかないと決意し、その口を開く。

 

 

「フラン、貴女は――」

 

 下手なことを言えば、フランの狂気は加速する。

 狂気に染まったフランは、万全の状態のレミリアとパチュリーが二人力を合わせて漸く部屋に閉じ込められるレベル(、、、、、、、、、、、、、、、)

 勝ちなど、望むべくもない。

 さらに、今ここに居るのは戦闘で疲弊したパチュリーただ一人。

 たった一人で狂気化したフランを抑えるのは、不可能だった。

 だから、次の一言で、鎮めなければならない。

 

 

「貴女は――」

 

 

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 

 

 暗く暗く、どこまでも広い空間。そんな寂しい所に一人ぽつんと、少女が膝を抱えてうずくまっていた。

 そこには、膝を抱えながら、ひたすらに何かを呟き続ける少女のほか、生き物どころか他の何も存在しなかった。

 ひたすら暗く、ひたすら寂しく、ひたすらに孤独な、そんな空間。

 

 

「ごめんなさい、お姉ちゃん……ごめん、なさい……」

 

 

 深層意識、心の深い深い所、その最奥に存在する己だけの空間。

 それが、今少女がうずくまっている場所にほかならない。

 

 

「僕が、僕がちゃんとしていれば……強ければ……」

 

 

 少女が吐き出すは、懺悔の言葉。

 ここにいない誰かへ…… 姉と呼んだ誰かへ(、、、、、、、、)、涙を流しながらずっと謝りつづける。

 少女は……椅魔奈は。

 ここに来た経験は一度や二度ではない(、、、、、、、、、)

 来るたびに泣き、来るたびに懺悔し、そして出る頃には記憶を失う(、、、、、、、、、、、、、)

 だから、少女は(椅魔奈は)何度も道を違える。

 間違えて、失敗して、そして失って(、、、、、、)

 だから、ここに来るたびに思い知らされるのだった。

 あぁ、また間違えたんだ、と。

 

 

「ごめんね、お姉ちゃん。次は、間違えないから。次は、きっと……だから」

 

 

 懺悔の時は終わりに近づき、応じて終焉の時が間近に迫る。

 すでに能力は発動し、あと一押しで物語は生まれ変わる(、、、、、、、、、)

 

 

「だからお姉ちゃん。もう一度――」

 

 

 椅魔奈が言葉を紡ぎかけた、その瞬間に。

 

 

「――――椅魔奈? どうか、したのか……?」

 

 

 ひたすら孤独な空間で、聞こえようはずもない誰かの声。

 いや、聞こえて当然か。

 それは、少女がここに来た理由。

 力を暴走させかけた、その大本。

 大好きな、大好きな――

 

 

「お姉、ちゃん……?」

 

 

 ――姉の、声なのだから。

 

 

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 

 

 目を覚ました直後に魔理沙が感じたのは、途方も無い威圧感。

 しかも、一つではなく二つ。

 一つは、先ほど対峙した魔法使い(パチュリー)と向かい合っている、金髪の幼女(フラン)から放たれているもの。

 そして、もう一つが――

 

 

「おいおい、一体どういう状況だ……?」

 

 

 ――椅魔奈から放たれているものだった。

 普段からは想像もできないほどうつろな目をしながら、どこかここではない虚空を見つめている椅魔奈。

 そして、その身から放たれる威圧感は刻々と増していく。

 まずい、と魔理沙はとっさに思った。

 椅魔奈が、何か良くないことを起こそうとしていると感じたからだ。

 それは、根拠の無いただの勘。

 けれども、椅魔奈と過ごした少なくない時間の中で、培われた……

 

 

「(――いや、私はこの感覚を(、、、、、、、)一度体験してる(、、、、、、、)……?)」

 

 

 ありえない。

 少なくとも、椅魔奈がこんな風になったという記憶は、魔理沙の中にはなかった。

 しかしなぜか、知っていると、止めなくてはと、自分の中の何かが叫んでいるのだった。

 止めなくては。

 しかし、どうやって?

 

 

 ――そうだ、声をかけよう。

 もしかしたら、それで我に返るかもしれない。

 

 

「――椅魔奈? どうか、したのか……?」

 

 

 善は急げと、思いついた言葉を発したあとで、魔理沙ははたと気がつく。

 どうかしたか? そんなもの、聞くまでもないことじゃないか。

 大怪我を負っているものに、大丈夫か? と問いかけるようなものである。

 馬鹿馬鹿しい……もっと気の利いた言葉を掛けられないのか。

 何を言うべきなのか、魔理沙は混乱してうまい言葉が見当たらない。

 

 

「(……ッくそ、うまく言葉はまとまらないし、体も動かない……!)」

 

 

 魔理沙は何も出来ない現状に、心のなかで悪態をつく。

 どうにかしなきゃいけないと心ばかりが焦り、肝心の体がついてこない。

 けれど、このままだと椅魔奈が――椅魔奈、が……?

 

 

「お姉、ちゃん……?」

 

 

 いつの間にか、椅魔奈が放っていた威圧感は綺麗になくなり、不思議そうな顔で魔理沙のを方を見ていた。

 

 

「椅魔奈……だよな?」

「え、そりゃどっからどう見たって……って、お姉ちゃんどうしたのその怪我?!」

「あ、いや気にしなくてい。そのうち治るから」

「ダメだよ! 怪我はちゃんと手当しないと……」

 

 

 いうなり自分の服の裾をビリビリ破くと、魔理沙の怪我に丁寧に巻き始める。

 戦闘していた時には気が付かなかったが、箒から転げ落ちた時に結構な擦り傷や打ち身になっていたらしく、今になって体のあちこちが痛み始める。

 

 

「いて、いてて! 椅魔奈、もうちょい優しく……」

「ほらもう、動かないで! 上手く巻けないから!」

「いや、だから平気だって……ッ!」

「よいしょ、はい完成……って、どうしたのお姉ちゃん?」

「……椅魔奈、怪我人に手当で関節極めるのはどうかと思うぜ」

「え? ……あ」

 

 

 よく見れば、魔理沙の左腕が後手に回され、若干捻られながら吊るされている。

 椅魔奈は慌てて吊るされていた左腕を解くと、前に回してから再度吊るし直した。

 漸く一息つけた魔理沙は、心配した眼で椅魔奈を見やる。

 脳裏を過るのは、先程までの椅魔奈の姿。

 まるで、椅魔奈ではない誰か(、、、、、、、、、)を見ているような、そんな錯覚に陥った。

 

 

「えっと、僕に何か……?」

「あ、いや……その、なんともないのか?」

「それは僕のセリフだよ……? だいたいお姉ちゃんは……!」

「わ、分かった! 説教は勘弁だぜ!」

 

 

 そのまま延々と説教に入りそうな椅魔奈のセリフを遮って、魔理沙は強引に話を切り上げる。

 椅魔奈はすこし不満気な顔をしたが、特に何も言わずに大人しく口をつぐんだ。

 その様子を見ながら、魔理沙は漸く纏まってきた思考を整理し、考える。

 

 

「(さっき迄の様子が幻覚だったみたいにケロリとしやがって……覚えてるような素振りを見せないのは、隠したいか、それとも本当に覚えてない……? どっちにしたって、あんまり深く聞かないほうがいいのか……)」

 

 

 家族にだって、隠したいことは有る。

 魔理沙も、努力しているということは、なるべく人に知られたくない。

 だから、椅魔奈が隠そうとしているのなら、深く聞こうとは思わなかった。

 

 

「……あ、そういや向こうはどうなったんだ?」

「向こう?」

「ええと、ほら、あいつらだ。金髪のほうが今にも……」

「……え? あれって、フラン……?」

「知り合いなのか?」

「う、うん……でも、一体どうなって……」

「よく分からんが、あの金髪のやつは今狂気に囚われてる。完全に飲まれた時、どうなるかはわからないな」

「それって、フランが危ないんじゃ……! い、行こう、お姉ちゃん!」

「え、おいちょ――あぁ、くそ!」

 

 

 フランの方へ駆けていく椅魔奈を追って、痛む体を引きずりながら歩みを進める魔理沙。

 椅魔奈は純粋に他人を案じ、他人のために動いている。

 それは、いいことではあるけれども。同時に

 

 

「(何を抱えてるのかは分からんが……私が、椅魔奈を守らないと……)」

 

 

 心にそう、魔理沙は決意したのだった。

 

 

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 

 

「私……私は……ッ!」

 

 

 今にも狂気に呑まれそうで、苦しみに身を捩りながら耐えるフランを見ながら、パチュリーはふと思った。

 フランのため、フランのためと、様々なことをしてきたけれど……

 

 

 そこに、フランドール・スカーレット(彼女)自身の意思は存在しただろうか(、、、、、、、、、、、、、、)

 

 

 今、漸く理解した。

 今までやってきたことは、全てが自己満足(、、、、)

 フランの意思を、ささやかな願いを無視して行われてきた悪行。

 本当は、閉じ込めなくても良かった。

 接触を控える必要もなかった。

 ただ、そばに居て見守っているだけでよかったのに……

 

 

「――ごめんなさい。寂しい思いをさせてしまったかしら」

 

 

 パチュリーの口から自然と漏れでたのは、謝罪の言葉。

 自己満足に浸って、フラン本人(、、、、、)を見ていなかったことへの謝罪。

 小さな声に気がつけなかったことへの謝罪。

 何よりも、大切な友人の妹(かぞく)に寂しい思いをさせてしまったことへの、謝罪の言葉。

 突然の謝罪の言葉に、しかしフランはなんの反応も示さない。

 いや、すでに聞こえていないのかもしれない。

 すでに狂気の渦はフランの全身を包み込み、その身からは際限なく魔力が垂れ流されている。

 

 

「本当に、ごめんなさい……」

 

 

 再度謝るも、やはり言葉は届かない。

 悲しいかな、コミュニケーションの不得意なパチュリーには、こんな時にどういう行動をとったらいいのかわからなかった。

 だから、パチュリーの取れた行動は――

 

 

「ごめんなさい」

 

 

 ――ただ、抱きしめることのみ(、、、、、、、、、)

 すでにフランのみから溢れる魔力は、それ自体が凶暴な刃物のようにうねり、周囲を切り裂く。

 当然パチュリーも例外ではなく、魔力の渦に切られ、裂かれ、服も皮膚もずたずたになっていく。

 しかし、それでも。

 パチュリーは、抱きしめた腕の力を緩めることはしなかった。

 今まで、さんざん放置していた分。

 これからはもう、決して離さないと。

 むしろ、肌が裂ければ裂けるほど、ますます抱きしめる腕に力を込めていった。

 やがて、パチュリーを襲っていた魔力の渦が、その勢いを衰えさせていき、やがて消えた。

 同時に、フランが放っていた威圧感も消え去り、周囲に静寂が満ちる。

 

 

「……痛いよ、力込めすぎ」

「……ごめんなさい」

「もう、非力そうに見えるんだけどなぁ……」

 

 

 耳元でフランの苦笑が混じった声が聞こえても、パチュリーは力を緩めないでフランを抱きしめ続ける。

 やがて、恐る恐るパチュリーの背中に腕が回ってくると、そっと、割れ物を扱うような丁寧さで力が加えられる。

 

 

 ――嗚呼、人と触れ合う機会がない為に、どれくらい力を入れると壊れてしまうのか。それさえこの娘(フラン)は分からないのか……

 

 

 己の過ちを再度確認させられ、またごめんなさい、とパチュリーは呟いた。

 

 

「謝りすぎ……私の方こそ、我儘言ってごめんなさい。それに……ありがとう」

 

 

 若干はにかんだ声が耳元で聞こえ、パチュリーはやるせない気持ちになる。

 自分には、お礼なんて言われる資格はないのに、と。

 

 

「私は危なっかしいから……だから、閉じ込めておく意味はわかるの。それに、ちゃんと私が存在してるって、分かったから……だから、ありがとう」

 

 

 少女(フラン)は純粋だった。

 純粋故に、狂気に染まりやすいのかもしれない。

 そしてそんな少女を、私たちはただ閉じ込めるだけしかしなかった。

 もう、こんなことは繰り返さない。

 これからは、フランに寂しい思いだけは、絶対にさせない。

 そう思いつつ更に腕に力を込めたところで、パチュリーはふと視線を感じて、そちらの方へ目を向けた。

 

 

「…………」

「…………」

「……キマシ?」

「殴られたいのかしら?」

 

 

 先程までの真剣な雰囲気(シリアスムード)は雲散霧消してしまい、パチュリーはため息を吐きながらフランを解放した。

 それから、ジトッとした目を椅魔奈(闖入者)に向けると、椅魔奈はテヘヘと笑った。

 

 

「いやぁ、いいもの見せてもらっちゃった」

「馬鹿ね、そういうものではないわ」

「んん? だってあんなに強く抱きしめるなんて、やっぱり特別な関係じゃないと……」

「いい加減、邪推はやめてくれないかしら。本当に殴るわよ?」

「冗談冗談……ね、フラン。大丈夫だったでしょ?」

 

 

 椅魔奈は散々茶化すような発言をした後で、少しだけ真面目な顔になって、フランに問いかける。

 すると、意をくんだフランは少し照れながらも、しっかりと頷いた。

 正直椅魔奈の冷やかしにイライラ来ていたパチュリーは、その光景を見てすぐに悟った。

 そして、声に出さずとも心のなかで感謝する。

 大切な家族を助けだしてくれて、ありがとう、と。

 

 

「なんだ、結局こっちも大丈夫だったのか」

「あ、お姉ちゃん。ごめんね、急いだからおいて行っちゃって……」

「いや、大丈夫だ。私の体力舐めるなよ?」

「そっか……よか――「もう足がガックガクだぜ」――くない! ダメじゃん無理したら!」

「魔力さえ回復すれば、どうということもないぜ?」

「じゃあなんで、魔力回復するまで待つって選択肢がなかったんだろ……」

「……盲点だったぜ」

「お姉ちゃん……」

 

 

 最終的に、何処か可哀想な娘を見るような眼で魔理沙を見始めた椅魔奈だったが、一連のやり取りを見ていたフランが突然、おかしそうに笑い出した。

 その笑いは浸透していき、やがて四人は全員が釣られて笑い出す。

 ひとしきり笑った後で、魔理沙が満足そうなため息を吐きながら言った。

 

 

「ふぅ、笑った笑った……っと、ここに何しに来たか、忘れるところだったぜ。霊夢のやつ、そろそろ黒幕を倒した頃じゃないか?」

「あーうん、なんかもう終わってそう」

「レミィなら……いえ、終わってるでしょうね」

「わぁ、お姉さま人気無い……」

「……仲間にまで言われるとか、不憫だな」

「だって、レミィだもの……確認しに行きましょうか、案内するわよ」

「それじゃ、黒幕がどうなったか、確認しにいくぜ!」

「「「おー!!(きゅー!)」」」

「(……今更だけど、ツチノコ?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア戦にて

 

 

「そろそろ姿を見せてもいいんじゃない? お嬢さん」

「やっぱり人間って使えな――」

「そこか! 【夢想封印】!」

「え、ちょいろいろと飛ばしす……いやぁぁぁぁぁぁ?!」

 

STAGE CLEAR




悪・即・断な霊夢さんでした。
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