この小説、始めた時は息抜きにでもなればいいな、程度の気持ちだったんですが、何故かUAがぐんぐん伸びて、気がついたら2000突破……こんな拙い文の小説を呼んでくださった皆様、ありがとうございます!
さて、今回のお話では、活動報告の方でも挙げさせていただいた通り、弱コラボ回となっております。コラボといいましても、若干名前(すらも出てきていない)をお借りするだけなんですけどね……
ここで、一方的なコラボ話を快諾してくださったお二人に再度感謝の意を。本当に無茶言ってすみませんでした……そして、ありがとうございました!
そういえば感想とかこないなぁ、とか思いつつ、小説更新後は暫くマイページ更新ばかりしています(
誤字脱字とかひどいので、指摘してくださってもいいんですよ? 後、文章に関するご指導とかも、心待ちにしております故(チラッチラッ
パチュリーに連れられて
確か、原作では
まぁ、僕の原作知識なんて当てにならないし、実際見たことのある二次創作ではフランが出て来るタイミングなんてバラバラだったから、何ともいえない。
ふと前を見てみれば、いつの間にか親しげに会話する
フランもパチュリーも、だいたいの作品でお姉ちゃんと仲が良く描写されている。原作の方ではよくわからないけど、多分仲がいいんじゃないかな。
話がそれてしまった。つまり何がいいたいかというと――
――
勿論、この世界と原作の世界を同一視しているつもりはない。
だけど実際問題、こうして原作と似たような異変が起きている以上、この世界が原作と同じような進み方をするかも知れない、と言うことは考慮に入れていいだろう。
そうなると、やはり気になるのが僕という存在によって生じる差異だ。
既に、僕の知っているどの二次創作とすら違った展開を見せているこの世界に於いて、
考えたくもないけど、この世界でお姉ちゃんが死ぬ可能性は、決して低くない。
この先、死を振りまく桜の木や、月の不死者。地底の鬼なんかと戦うことがあるかも知れない。
そして、皆が皆スペルカードルールに従ってくれるとは限らないのだ。
この世界には。
転生者でありながら己の身体を鍛えることだけに年月を消費し、生まれ持った能力と弛まぬ努力によって鍛え上げたその身を武器とし、吸血鬼や鬼さえも打ち崩してしまう、内面と外面が完全に乖離しているような先代の巫女も。
鴉天狗でありながらその身に纏うは白き翼。天狗の集合社会である妖怪の山を追い出されながらも、死という概念からすら逃れられる能力を持って。一人で、しかし決して独りではない生き様を周囲に魅せつけながら日々を生き抜く、白い鴉天狗も。
彼女らは、手にした能力故に、彼女らを想う仲間故に、なにより、その強き意志故に。
幾多の困難を乗り越え、数多の強敵に打ち勝ってきた。
けれども。
今、この世界にいるのは、力なき僕という異端分子だけ。
守りたくても、守れない。力のない自分では、大好きな人を己の手ですくうことなど出来ない。
けど――
「――椅魔奈、どうかしたか? いやに悩んでるみたいだが」
「あ、えっと。何でもないよ?」
「そうか? まぁそれならいいけど」
少なくとも、今は幸せを噛み締められているから。
だから、
「ほら椅魔奈、早くこないと置いてくぜ?」
「そうだよ。フラン、レミリアお姉さまに友達ができたって、早く教えてあげたいしっ」
「なら、フランだけ先にレミィの元に行ってもいいわよ? 私たちは後から行くから」
「うー、それは……ううん、やっぱりみんなと一緒に行く!」
「だ、そうよ。早くしないとフランが待ちきれなくなってしまうから、早く行きましょう」
今は、今だけは。いや、欲を張って、もう暫くは。
この平和な日常が続きますように、と。居るかもわからない神様に
僕は、笑顔でこう言うのだった。
「うん、今行くよ! 行こう、ツッチー」
「キュー!」
「あれ、そういえばツッチー、いつの間に元のツチノコの姿に戻ってたの?」
「キュー? キューキュー」
「へぇ……全く気が付かなかったよ」
「キュキュー……」
「え、ちが、そういう意味じゃなくてっ」
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「ねぇ、椅魔奈って動物と会話できるの?」
「いや、私の記憶だとそんな力は持ってなかったと思うんだが……」
「傍から見ると、完全に危ない人ね」
「独り言言ってるようにしか見えないもんね……」
「やめろ、本当に可哀想な娘に見えてくるから、やめろ……」
◇ ◇ ◇ ◇
パチュリーに連れられて大きな広間までやってきた僕は、その途端に大きな息を吐いて緊張を和らげた。
何故かって、なんか道中での他の三人の視線が凄く気になってたから。
なんであんないたたまれない表情でこっち見るの? そして眼があったらそっと背けるんだよ?
……僕、何かしたかなぁ。
そんなこんなで、異変の黒幕であるレミリアと会えたわけなんだけど。
「えっと、霊夢さん? 何してるの?」
「何って、異変の首謀者を逃げないように縛ってるんじゃない」
「その縛り方は如何なものかと……」
なんか、レミリアが霊夢さんに縛られてるんですけど。
あの、なんていうの? 豚の丸焼きを作る時の豚みたいに、両手両足を吊るされてるアレ。
っていうか、幾ら黒幕だからって容赦無いなぁ……霊夢さんマジ鬼巫女。
「誰が鬼巫女よ、誰が」
「ちょ、さらっと心を読まないでよ!」
「なんとなくそう思っただけよ。ってことは、ほんとに思ってたみたいね……?」
「ナンノコトダカワカラナイデス」
霊夢のジトッとした視線から目を逸らしつつ、精一杯はぐらかした。
怖いんでその視線やめてください死んでしまいます。
目を逸らした拍子に、絶賛豚の丸焼きならぬ吸血鬼の丸焼き状態になっているレミリアが目に入る。
「聞いてお姉さま! ついにフランにお友達ができたんだよ!」
「そう、それは良かったわねフラン。お姉ちゃん嬉しいわ。ところで、この縄をほどいて欲しいんだけど……」
「そのお友達がね、椅魔奈って言うんだけどね。フランの事を見ても全然怖がらないような変な子なの!」
「そ、そう……あの、縄を……」
「だけどね、時折変な言動をしたり、動物と会話したり、とにかく変な子なの!」
「縄……を……」
正確には、レミリアとフランの二人だったけど。
それにしても、美しい姉妹愛を見た。
フランが嬉しそうに僕のことを滔々と語って、レミリアがそれに必至に相槌を打っている。
……ええわかっていますとも、さっきからフランに変な子扱いされていることくらい。
何、フランって僕のこと嫌いだったの? 僕のライフはもう0だよ……
「何突然悲しそうな目になってんのよ……」
「何でもない……何でもないよ……ただ、無邪気さって罪だなぁって思っただけ……」
「……あ、そう」
霊夢に凄く微妙な顔をされる僕。
地味に暫く打ちひしがれていたんだけど、それはそれと割りきって無理やりテンションを戻す。
いつまでも沈んでいたって、仕方がないしね。
意を決してレミリアに近づくと、考えていたことを聞いてみる。因みに、未だに縛られているままだったりする。
「そういえば、なんでこの異変を起こしたの? 幻想郷中に、霧をまくなんて面倒なことを」
「ぇあ? ふ、ふふん。それは、太陽の光が
「でも、出てませんよね?」
「へぁ?」
「外に、出てませんでしたよね? 霊夢さんが異変を解決しにここまで来るのに、そこまで時間はかかっていませんでしたし、その間ここでずっと待機していたんですよね?」
「あー……それはその……」
「どうしてなんですか?」
「うー、うー……パ、パチェ! 私の代わりに答えてちょうだい!」
最初こそ威勢を張って、逆さ吊りというマヌケな姿ながらも精一杯の
僕が更なる追求をすると、最早
……
もう、完全に弄られキャラである。
「正直に話せばよかったじゃない……」
「いや、やっぱりなんか、格好つけたほうがいいかなぁって……」
「レミィ、無理なことはしないほうが身のためよ?」
「ちょ?! それどういう――」
「――で、理由だったわね。ええ、きちんと答えるわ」
「話を聞けえええぇぇぇぇぇぇぇ?!」
レミリアの大声に、しかしパチュリーは眉一つ動かさずに黙殺する。
親友の心の叫びをさも聞こえていない風に受け流すなんて、流石パッチェさん。
……どうでもいいけど、そろそろレミリアを降ろしてあげようって人は居ないのかな。
「レミィが幻想郷中に放っていたものは、一種の探知結界のようなものよ」
「探知結界?」
「魔力を微量に含んだ霧に何かが触れれば、触れた対象の持つ魔力と反発しあって変化が起きる。その反応の質や大きさを見て、誰がどこに居るのかを推測するのよ」
「え、でもそしたら、魔力を持っていない人には反応しないんじゃ……?」
「多かれ少なかれ、誰でも魔力というものは持っているのよ。普通の人間と魔法を扱うものの違いは、それを表に出せるかどうかだけ」
「へぇ……そうだったんですか。でも、その結界で一体誰を……あ!」
「そう、フランを探そうとしていたのよ。あの娘が出て行っちゃうから……」
その言葉に、フランはビクンと身体を震わせた。
けれども、パチュリーはすぐに首を振ると、苦笑いをしながら続ける。
「……この言い方はずるいわね。あの子の思いに気がつけなかった、此方にも責任はあるのだから」
「パチュリー……」
「さて、どこぞの豚のように囚われの身となっているレミリア・スカーレットに代わって、このパチュリー・ノーレッジが謝罪するわ。迷惑をかけてしまって、ごめんなさい」
「今豚のようなっていった? ねぇ、パチェ。今豚のようなっていったよね?」
「ま、私としてはこの厄介な霧が止まれば、それで文句はないんだけどね」
「そうだな。私たちは兎も角として、あの霧は人里の連中にはちょい厳しいやつだったし」
「そうそう、魔理沙。忘れてたけど、異変解決したの私だから。ご飯、よろしく」
「げ、忘れてたぜ……いや、待った霊夢。私は明確に『何時』『どこで』を決めたわけじゃない。よって、私の気が乗ったら飯を作りに行くぜ!」
「はぁ?! ちょっと、そんなの実質反故にしたようなもんじゃない! わざわざ全力で
「ちょっと待って?! 私そんなくだらないことのために
「へへ、決めごとは細部まできっちりと決めないとダメだぜ?」
「誰か私の言葉を聞いて……ッ!」
パチュリーのことを潤んだ瞳で見つめるフランに、霊夢達に謝罪をするパチュリー。当の霊夢達はさも気にしていないというようにご飯の話で盛り上がり、そんな彼女たちに心からの叫びを涙ながらに口にする
なんだろう、このカオス空間。
「あら、博麗の巫女。そんなに食に飢えているのかしら?」
「飢えていないと言われれば嘘になるわね。それと、私のことは霊夢でいいわ。魔法使い」
「そう、だったら私もパチュリーと呼んでもらって構わないわ」
「私も、魔理沙って呼んでくれて構わないぜ」
「フランも、フランだよ!」
「僕のことも、椅魔奈って呼ん「キュー!」でね、あとこの子はツッチーだから!」
「ふふん、私のことはレミリア様と「……聞こう聞こうと思ってたんだけど、その蛇みたいなのって、ツチノコよね?」ってうおぃ!」
「ツチノコのツッチーですよ、ねー?」
「キュー?」
にっこりと笑い合う、僕とツッチー。
聞いてきたパチュリーは、ツチノコって珍しいわね……今度実験の材料に、とか恐ろしいことを言ってる。
相変わらず無視されているレミリアは、私は空気私は空気、とつぶやき続けていた。
そろそろレミリアさんの
「っと、霊夢。そういうことだったら、お詫びも兼ねて此方持ちで宴会でも開こうかしら?」
「宴会、宴会ねぇ……」
「いいんじゃないか、霊夢? 食費は浮くんだし、宴会って言うからには酒もたんまり飲めるだろ」
「……そうね、それじゃ後で
「分かったわ」
「それじゃ、私達は先に帰ってるぜ。宴会の料理、楽しみにしてるからな!」
「ええ、うちの料理番が腕をふるってもてなすわ。そういえば、咲夜はどこかしら?」
「あぁ、あのメイドのこと? それなら、私がそこに転がってるのを縛ってた時に徐ろにカメラを取り出して、「これはこれでいい……ッ!」とかなんとかいいながら激写したあと、どっかいったわ」
「はぁ……まぁ、声をかければすぐ来るでしょ。フラン、宴会の準備をするわ。手伝ってもらえる?」
「うん、フランに任せて!」
「よっしゃ! たらふく食うぜ!」
いいながら、どやどやと出て行く面々。
もしかしたら、異変解決後は宴会、というお決まりのパターンはここから始まったのかもしれない。
フランも宴会に参加するみたいだけど……いいよね、
楽しそうに去っていく面々を見ながら、僕は一人佇んでいた。
この物語は、原作でも二次創作でもなく。れっきとした
――――少女の闇は、少しずつ、侵食していく。
「私は空気私は空気私は空気私は空気私は空気私は空気……」
「えっと、レミリアさん? 大丈夫?」
「……私は、空気?」
「そ、そんなことないよ? レミリアさんは、空気なんかじゃないよ?」
「……グス 本当に?」
「うん、本当本当」
「うぅ……うわあああぁぁぁぁぁん!」
「よしよし、なかないなかない……」
The レミリア陥落
どのキャラか、分かりましたでしょうか? ……有名ですからね、わからないことはないですよね
先代巫女は、パイマン様の「東方先代録」より
白い鴉天狗は、ドスみかん様の「その鴉天狗は白かった」より
俺の知ってるキャラとなんか違う?! という方も居るかもしれませんが、何分私の表現力のなさのせいですので、ご了承ください……
さて、次回から日常編に移ります
日常編は流石に、シリアス展開にはならないよね……