戦姫絶唱×シンフォニックライダー   作:コンテンダー。

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お久しぶりです。

新しいライダーの物語をここに記す事にしました。

今回の変身アイテムはパズル、そして、音。

音だけに『クロスオーバー』もします。
最初の数話は世界観と、『ファルベ』とライバルライダーの出会いを中心にするため、ライダーだけやも。ですが、ちょこちょこと匂わすワードは出てきます!


それでは、お付き合い下さいまし。


序章

いつかの日、月は欠けた。

 

ある者は歌が聞こえたと言い、ある者は空を見上げた。

 

そして、世界は多重奏のように音を奏でていた。

 

そんな世界で産まれた……新たなヒーローの物語。

 

 

 

−−−−−−−−−−−−−−

 

 

人知れず、どこかに立つ不気味な洋館。

 

外壁は闇に染まったように真っ黒で、月明かりさえも呑み込むほどに辺りを支配していた。

 

「集え、同士よ」

 

妖しげなフードを纏った白い影が3つ洋館の大広間に姿を現す。

 

最も最初に口を開いたのは真ん中に佇む白い影。落ち着き払い、冷気さえも漂わせる一声はリーダーと呼に相応しいのか。

 

もうこの時点である答えが浮かぶ。

 

きっと、コイツ等はカルト宗教か、危ない秘密結社の2択なのは間違いない。だが、1つだけ言えるとすれば、この白い影は危ないと言う範疇を遥かに超え、触れてはいけない存在者てあると言う事だけだ。

 

「我々、教団バベルは今ここに終結を世界にもたらすと約束しよう。何人さえも手を届かせる事のない理想のために、我々はここに集う」

 

影の中で最も長身のフードが、地の底を震わせるほど響く、低い声で宣言する。

 

この影達は世界の終焉に心踊らせる、禁断の組織であった。

 

教団バベル、密かに深い闇の中で暗躍して来たその組織が表舞台に姿を見せようとしていたのだ。

 

「……聞こえますか、終焉の音が……」

 

恐らく女であろう。最後のフード付きが耳を澄ませるようにと言わんばかりなジェスチャーを取る。

 

そして、その影はそれぞれが右手に何かを握っていた。

 

「「「ロジックが、繋がる」」」

 

3つの影はその物体を身体に『はめ』込む。

 

まるで、パズルで最後の1ピースを嵌めるかのように。

 

そして、3つの影は『異形』に姿を変えた。

 

「「「黙示録の完全の元に」」」

 

教団バベルは3つの影を中心に、世界に終わりの鐘を鳴らしに動き出した。

 

かの錬金術師による事変のはるか前に……。

 

 

−−−−−−−−−−−−−−

 

闇の鼓動が轟く頃、その少年は雑然とした部屋にいた。

 

だらしなく左に毛を垂らし、鳶色の瞳を隠す。

 

狭い部屋には似つかわしくないアンティークの家具に、ソファー、そして、無数の本が散らばっている。

 

鏡に向かい、少年は何度か頷いてみせると目を瞑る。

 

全て自分と向き合うために。自分の奥底に眠る想いを身体に染み渡らせ、少年は目を開ける。

 

「……始まるのか……」

 

少年は何かを悟ったかのように呟くと、ストライプのしわ一つ無いYシャツの上に青いベストを羽織る。

 

そして、緩くしていた赤いネクタイを締め直す。玉を上げ、気持ちを入れ直すのと同時だ。

 

「………………………」

 

少年は熱く煮えたぎる感情を冷静な仮面で隠し、自分の部屋をもう一度見渡す。

 

そして、机の上に置いてある楽譜の線の描かれた『バックル』と楽器の絵柄が刻まれたパズルに目を向ける。

 

 

ここからもう一度、始める。自分自身の物語を。覚悟という名の御旗の元に。

 

そんな想いを抱きながら、少年は胸ポケットに仕舞っているロケットに手を伸ばしていた。

 

「……必ず、道は交わる」

 

そんな風に呟いた少年のロケットには古臭い写真が一枚。かなり幼子である銀色の髪の少女。

遠い昔に無くしてしまった、いや、無くなってしまった絆の写真。切り取った少女はきっと生きていると胸に希望を抱き、ロケットに込める。

 

そして、少年はロケットを閉めると、自分の肩書きであるフリーライターと言う看板を頭の中で掲げ、ゆっくりと事務所から出て行く。

 

少年の名は冴刃 奏貴(サエバ ソウキ)

 

またの名を……人はこう呼ぶ。

 

仮面の騎士、仮面ライダーと……。

 

 

 

 

 

--------------

 

「ノイズを倒せる唯一無二の力は果たして、歌女だけだとお思いか?そうは思わないよな、リーサ」

 

「……相変わらず取っつきにくいわ、あなた」

 

イギリス・ロンドン。誰が言ったか、霧の街。

 

霧に包まれ、青年とその相棒(バディ)が何かを話し合う。

 

歌女と言うワードに反応したのか、ため息を深く吐き出すリーサと呼ばれた少女。

 

銀に近い髪が、霧を掻き分ける風にたなびいた。

 

「光溜、そう言うあなたもいつまで仮面の騎士の勇姿を霧の海に溶かしているつもり?面白くも無ければ酷も言えないわ」

 

毒を混じらせたリーサの漏れ出した悪意をさらりと青年、高薙光溜(タカナギ ミツル)は受け流した。

 

「つまり、俺達に用意された舞台はオペラ座よりも華麗だって事さ。さて、急ごうか」

 

「……ハイハイ……」

 

ロンドンから役者がやってくる--。

 

 

 

--------------

 

 

モノクロの記憶が、呼び醒める。

 

 

 

 

「このベルトで……」

 

 

 

 

奏貴は手を伸ばした。

 

 

 

初めてバックルを身につけたあの日から、静かなる戦いは幕を開けた。

 

 

 

 

《カンタービレ!サウンド……ダ・カーポ!》

 

 

 

 

 

ベルトの起動音と共に、明るい行進曲が鳴り響く。

 

 

 

 

迷いなく楽器の形をしたパズルをベルトにセットした奏貴。

 

 

 

 

「……変身!」

 

 

 

 

誰が、この響く歌に願いを込めるのか、さあ、始めよう。

 

 

世界の調律を、世界のシンフォニアを−−−。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦姫絶唱×シンフォニックライダー、オン・ステージ!

 

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