戦姫絶唱×シンフォニックライダー   作:コンテンダー。

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35話 熱い炎、そして、希望

仮面ライダーファルベとスコア、パラボナ・アポカリプスの戦いが起きている頃、二課の中央司令室。

 

「司令!ジャグミング電波が弱くなりました!」

 

オペレーターの友里が声をあげる。それと同時に、国連からの許可が下る。

 

「承認下りましたッ!安保理の規定範囲で我々の国外活動、行けますッ!」

 

「よしッ!お役所仕事に見せてやれ、藤尭ッ!」

 

「軌道計算なんてとっくにですよッ!」

 

弦十郎の一声で、司令室が大きく動いた。

 

「頼むぞ!」

 

弦十郎はさらに通信で、控える彼女達に声をかける。

 

「「「はいッ!」」」

 

通信から響く彼女達の声。奇跡に手を伸ばす戦いが始まった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『な、何でこんな計算が崩れるのでやんすか!そんなバカな事があって溜まるかでやんす!』

 

パラボナ・アポカリプスはこの大逆転の状況を信じられずに、激しい攻撃をファルベとスコアに繰り出す。

 

コード鞭と、アンテナ円盤を乱射するパラボナ・アポカリプス。

 

「もう、諦めろ!パラボナ野郎、さっさとぉ!白旗を上げなッ!」

 

スコアのメトロセイバーがいつもよりも素早い軌道でアンテナ円盤を弾く。

 

メトロセイバーのスイッチによって発動した『スピード』の能力によるものだ。

 

「……フッ!」

 

スコアが円盤を弾くなら、それよりも華麗なファルベは鞭をステップでかわしながら、あっという間に胸元に辿り着く。

 

『ヒッ!?』

 

潜り込まれたパラボナ・アポカリプスの手が止まる。すると、ファルベの膝蹴りからの左のミドルがヒットする。

 

「どらあああああっ!」

 

さらに円盤を全て弾き、猛スピードで突進してきたスコアが左肩の一撃を叩き込み、そのまま右の拳で殴り飛ばす。

 

『うあああああああああっ!』

 

軽々と弾き飛び、パラボナ・アポカリプスは地面を転がっていく。

 

ファルベとスコアは再び並び立つと、構え直す。

 

「……そろそろ、終わりか?」

 

ファルベの言葉がパラボナ・アポカリプスの頭に響く。

 

シャトルの運命が決まる前に自分の運命が終わってしまう。無慈悲なカウントは二人によって刻まれている。

 

『うぐっ……こうなりゃやけくそでやんす!』

 

パラボナ・アポカリプスは自分の運命を変えるために、パラボナ円盤を空に放り投げた。

 

「何を!?」

 

スコアは突然の行動に目を疑うが、ファルベは落ち着いていた。

 

「身体の再構築。パラボナパーツを纏って、自分が円盤になるつもりか……」

 

「再構築だと!?」

 

ファルベの予期した通り、パラボナ・アポカリプスは次々と円盤を繋ぎ合わせ、巨大な円盤形に変化し、浮かんでいた。

 

『アッハハハハハッ!もう知らないでやんすよ!アッハハハハハッ!』

 

回転したまま、長い触手で二人のライダーに襲いかかるパラボナ円盤。

 

「しゃらくせえ!のあっ!」

 

そのまま触手を切り裂こうとしたスコアはそのまま弾き飛ばされる。やはり、力任せは分が悪い。

 

「……………………………」

 

ファルベは全く異なり、触手をするりと掻い潜ると、ライドシンフォニーに飛び乗った。

 

「ホーク!」

 

ファルベはホークドロイドを召喚すると、ライドシンフォニーをホークと並走させる。パラボナ円盤とは反対に。

 

そして、一定の距離を取った所で、一気に機体を反転させた。それと同時にホークはライドシンフォニーと合体し、翼となる。

 

「ハッ!」上空高く舞い上がり、パラボナ円盤よりも高い位置に浮かぶ。

 

『堕ちろでやんす!』

 

「そう上手くいかないんだよ……」

 

右手だけでハンドルを動かしながら、触手を次々とかわすファルベ。そして、迷いなくベルトからサウンディカルピースを引き抜くと、エレキギターのピースをセットする。

 

《アインザッツ!ピース・カデンツァ!》

 

「最後の楽曲は、熱い炎の舞いだ……。心して聴きな!」

 

《サウンド!カデンツァ!》

 

ファルベはパラボナ円盤を撃破する切り札として、赤い音符を身に纏うと姿を変える。

 

赤いボディに左肩のみに炎型の肩当て。さらに胸にXの銀のラインが入った姿。マスクも三本の触覚が特徴で黒いマスクが中央で赤いラインに区切られたその勇姿。

 

炎の騎士・カデンツァサウンドだ。

 

ファルベはタクトライザーを引き抜くと、運転をホークによる自動に切り替える。

 

『そ、そんなハッタリが通用するわけないで……』

 

ファルベ自身に向けて、コードを伸ばしたパラボナ円盤。

 

「……フッ、それはお前の思い込みだ……」

 

タクトライザーのダイヤルを回し、ファルベが一薙ぎを振るう。

 

《ガッキョク!ナギナタ!》

 

ナギナタモードに変形したタクトライザーは炎を纏い、襲いかかったコードを粉々に引き裂いた。

 

『ガアアアアアッ!?』

 

コードから伝わる痛みと、熱でパラボナ円盤の身体が傾いた。

 

「さあ、ラストナンバーだ!」

 

「ッ!お前だけにいいカッコはさせるかッ!」

 

上空から一気に降下してきたファルベと、真下から飛び上がったスコア。

 

互いに、武器のスロットにピースを嵌める形になる。

 

《フィナーレ!レガート!ナギナタストライク!》

 

《オーケー!ヒート!クレッシェンドブレイク!ザ・ン・ザ・ン!》

 

「「ハアアアアアアアアアッ!」」

 

シンクロした二人の声と共に、それぞれの武器が熱く燃える。

 

「オメガッ!ストライクゥ!砕けなッ!」

 

真下から繰り出されたスコア必殺の一撃が、一文字にパラボナ円盤を切り裂く。

 

「セリャアアアアアアアッ!!!」

 

そして、擦れ違うようにななめに降下してきたファルベはタクトライザーを回転させながら、焔一閃で巨大な身体を裂く。

 

オメガストライクとナギナタから繰り出されたフレイムコンダクトと言う二人の必殺が輝く時、円盤の形を保てなくなったパラボナ・アポカリプスの身体は完全に分解した。

 

『イヤでやあああああんす!』

 

嘆きの一言を残し、粉砕されたパラボナの身体が落ちた。

 

「フン、やっと倒したか……」

 

着地したスコアは墜ちるパーツを見ながら、仕留めたことを実感した。

 

シャトルが墜ちる前に、地獄に落ちたパラボナを見た空中のファルベ 。

 

「ジャグミングの現況は完全に絶ったぜ。後は……彼女達次第か……」

 

遠い空に目を上げた、すると一陣の光が降下していったーー。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それは天国へのライドか、はたまた奇跡への道筋か。

 

村に向かって、シャトルが文字通り、滑っていく。

 

「歌えッ!」可能性にッ!」「ゼロはないッ!」

 

「飛べよッ!!」

「この奇跡にッ!!」

「光あれェ!!!」

 

響、翼、クリスの歌と共に、ギアのスロットルは最高値を突破する。

 

ストレートを貫き、村の通りを滑るシャトル。

 

そして、奇跡は起きたーー。

 

シャトルは最後のブーストで、見事止まり、起き上がった。

 

奇跡はなったのであったーー。

 

 

 

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