戦姫絶唱×シンフォニックライダー   作:コンテンダー。

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49話 自在のマグネ

「………俗に言う、歌頭巾ちゃんことシンフォギアの戦いぶり、知っておきたいからね………これ即ち、私の心を踊らせる。ムフフッ……」

 

マグネ・アポカリプスの変幻自在の攻撃をかわし、攻撃に繋げようとしている切歌と調のコンビネーションを誰かが見ていた。

 

高台から双眼鏡を片手に、戦いの様子を静観するのは明らかに場違いな白衣を羽織いテンガロンハットをななめに被る男。口走る独り言が異様なのもはずせない。

 

さらに、何が凄いかと言えば、キザとか、常識とか、何から何まで吹っ飛んでいるとしか思えないほどに前のめりになって、じっとその場を動きすらしていない点だ。

 

そこに根を生やしたかのような熱中ぶりが彼の凄さを物語る。

 

『今、通信宜しいかしら?そろそろ、御越しいただけませんこと?光溜

とリーサはアポカリプスの反応を追って、そちらに向かいましたので、その間に色々と進めたいのですか?ねえ、さっさとお答えになりませんこと?』

 

そんな折だ。熱中時間を過ごしていた男の端末に急な連絡が入った。

 

このお嬢様まがいの言葉使いと、若干皮肉を混ぜ混んだような言い回し。間違いなく、久瀬原千華だ。

 

ならば、ロード日本支局の頭から直々に連絡される事から、この怪しい男 はロードのメンバーと言う事になる。と言うか、でなければいけない。それ以外に考えたくない。

 

「ええ。折角、リーサや君以外の奏者の力を見れるチャンスなんですぜ、これを見なかったら、私の名前がすたるんじゃなかったりして?で、で、で、こんな素晴らしい瞬間に立ち会わせてどうしようと何をしようといいんじゃないですか?」

 

この言いがかり。間違いない、こいつもとびきり面倒な性格をしているのが、溢れ出ている。

 

『早くしなさいまし。後にしていただけませんこと?』

 

冷たい返答をする千華。

 

「はいはい、了解。了承。光溜の運転だ、ナイトコンダクターもすぐ悲鳴あげるだろうしね。ま、君の思惑は国連に対して、釘を打つのとロードの活動をしやすくするために、S.O.N.Gに接触を……」

 

『長いですわ』

 

スパッと一刀両断を地でいく最短コースで斬られた白衣の男が額に手を当てていた。

 

「くわああっ、やられたね。これぞ鮮やかの…… 」

 

『……ッチ、くどいですわ』

 

確かにこんな奴だったとばかりに今度は舌打ちを繰り出し、冷たく切り捨てる千華。

 

「はいよ、わっかりました……」

 

流石にこれ以上はデットラインと踏んだ白衣の男はそそくさと千華の指示にしたがった。

 

曲者揃いのロードのめんどくさい枠が、隠密利に現れた事は知られていなかった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『どうしたの、シンフォギア奏者の小ねずみちゃんたち?』

 

局面は最悪なほうに転がりつつあった。

 

マグネ・アポカリプスの変幻自在ぶりに切歌と調は翻弄されていたのだ。

 

「ッ!これならどうデス!?」

 

斥力で浮かんだ障害物が絶え間なく落ちてくる中、切歌が十八番の技を繰り出す。

 

「ハアッ!」

 

イガリマから刃をブーメランのように飛ばす『 切呪リeッTお 』を思いっきり振り切り繰り出す切歌。

 

『あら、素敵な技ね。でも、スピードが足りなかったわね』

 

だが、マグネ・アポカリプスは磁力を刃の前に発生させると、それを引き寄せてしまった。

 

「デスッ!?」

 

流石に切歌も驚いてしまう。刃を引き寄せると言う防御が何とも悪い流れをはっきりとさせているようにも感じさせる。

 

「こっち!」

 

そのマグネ・アポカリプスの一瞬の隙をつき、躍り出た調が技を仕掛ける。

 

刃を持ったヨーヨーを真上に伸ばす調。

 

「ハッ!」

 

そして、ヨーヨーを巨大化させ、一気に振り下ろす。多彩な技を使う調の比較的、一撃のダメージが大きい技である『β式巨円断 』だ。

 

『あら、そんなギミックもあるの?楽しいわね?でも、そろそろ店じまいしたいのよ』

 

マグネ・アポカリプスの指を鳴らした音で重力がねじまがる。そして、ヨーヨーをあっという間に止めてしまった。

 

「……攻撃が全く届かない……。厄介すぎる……」

 

調もまた、アポカリプスの戦闘能力のポテンシャルに驚愕していた。

 

そして、調の頭に音が響いた。

 

「この音ッ、言ってた音!?」

 

「あうっ!?頭が割れるデス!?」

 

そして、切歌にも頭の中に音が響いた。

 

アポカリプスサウンド。マグネ・アポカリプスは終わらせにかかったのだ。

 

『こんなのはいかがかしら?』

 

地面に膝をついた切歌と調に向けて、強い重力をかけるマグネ・アポカリプス。

 

「うううっ!?身体が……動かないデス……」

 

「……はあ、はあ……。これがアポカリプスの能力?……ノイズとは違う……」

 

切歌も、調も身動きが取れないどころか、徐々に地面に埋まりつつある。

 

『さあ、もっと足掻きな……』

 

「変身ッ!」

 

さらに重力をかけようとしたマグネ・アポカリプスの耳に、その声が届いた。

 

『……まさか、もう来たの?仮面ライダー!』

 

マグネ・アポカリプスが集中を切らすと、重力が和らぎ、二人の苦痛の表情が緩む。

 

「重力が弱まったみたい……。音も少し晴れたみたい……」

 

「これなら、行けそうデス!」

 

切歌と調はこの助け船に乗り、重力の支配から逃れた。

 

《サウンド!プレリュード!》

 

「ハアッ!」

 

変身して駆けつけた奏貴/仮面ライダーファルベが真上から飛び蹴りを繰り出し、マグネ・アポカリプスを蹴り飛ばしたのだ。

 

『ぐうっ!』

 

後ずさるマグネ・アポカリプスの前に、マントをはためかせ、ファルベが着地する。

 

「……好き勝手やっていたみたいじゃないか……」

 

マグネ・アポカリプスに指を突きつけ、切歌と調の前に立ちふさがるファルベ。

 

「……仮面ライダー……デスか?」

 

「確か、奏貴さん……」

 

始めて目にした仮面ライダーに戸惑う二人を他所に、ファルベは構える。

 

「さあ、始めようか?」

 

『臨む……』

 

「いやっ!待ってもらおうか、冴刃に、アポカリプスさんよ!」

 

「「「『!?』」」」」

 

その場にいた誰もが、その声に驚いた。

 

「……さあ、混ぜてもらうぜ!」

 

颯爽と現れた、青色の仮面ライダースコアに。

 

そして、スコアは問答無用で、アポカリプスに向かって突進する。

 

『ま、待ちなさい!?』

 

そして、スコアとマグネ・アポカリプスが光線を始めた。

 

「……やれやれ……」

 

ファルベも、またスコアに加勢するため、戦いに飛び込んでいったーー。

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