戦姫絶唱×シンフォニックライダー   作:コンテンダー。

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54話 クリスとリーサは仲良く出来ない

クリスとリーサ。全く所属も違う2人。

 

だが、共通しているのは、奏貴が協力関係を築いていると言う点だ。そんな2人が、引力によるものか、事件のキーポイントでかち合った。

 

「オッサンが言ってたロードの一員が、奏貴といるんだよ!?」

 

「偶然よ、偶然」

 

「……偶然と言う訳じゃないだろ……。ここで……」

 

「ッ!奏貴、それはどう言うことだよ!?」

 

「奏貴君を待っていただけよ。仮面ライダーファルべとしての彼をね」

 

「待つ必要が何処にあるんだ!ハッキリ、答えやがれ!」

 

「……教えてあげるとも!」

 

何だか直情的な似た者同士である彼女達の話が、どうしてロード側から接触を図ったのかと言う事からずれ始めた。

 

「……………………………」

 

奏貴は疲れたかのような表情を浮かべると、クリスとリーサの間にふらりゆらりと歩み出た。

 

「……クリス、リーサちゃんは君をからかっているだけだ。そして、本題は何処にいった?」

 

奏貴のその言葉にリーサは舌を出していた。

 

「雪音クリス、あなた、真っ直ぐでいい子ね。奏貴君が熱心なのもよく分かるわ」

 

「ああああっ!からかってやがったのかッ!この小悪魔がッ!」

 

「……その情報、どこから仕入れたんだよ……」

 

リーサの悪戯に、ムキになるクリスと、クリスとの関係を見破っている彼女の恐るべき情報網にある種の感嘆を覚えた奏貴。

 

「まあ、そろそろ本題に入らないとね……」

 

ここでようやく方向性の矯正にリーサが動き出した。一息入れ、口を開く。

 

「……改めて、私はリーサ・アンダルテ。一度言った通り、ロードの日本支局に席を置く所属メンバーよ」

 

ぺこりと仕切り直しのお辞儀をし、クリスと真っ向に向かい合う。

 

「……で、そのロードのメンバーのお前が私を待っていた理由を聞こうじゃねえか」

 

対照的にクリスはキッときつい目線をリーサに対して向ける。奏貴を取られると思っているような、何とも言い難いその目。

 

簡単に言えば、嫉妬していると言った方がいいのか。

 

その感情が沸き立ったのはクリスの奥底に煮え立つ奏貴への思いがあるのは否定できない。

 

「……大丈夫よ。私にはアイツがいるからね……。それよりも、S.O.N.Gに所属しているあなたと接触したのは簡単よ。私達自身があなた達、奏者と会ってみたかったから」

 

とりあえず、嫉妬を押さえるためにアイツ(光溜)を引き合いに話し始めたリーサ。そして、当たりざわりの無い言葉を選んだ。

 

だが、そんな事は奏貴には見抜かれていた。リーサの発言が終わった後、軽く首を振り、彼女の話に突っ込んだ。

 

「……いや、まだ本当の事を話してすらいないだろ……」

 

何となく奏貴の言葉でクリスも感づいたようだ。その本心を試すように、ペンダントを見せつけた。

 

「……しっかりと踏み込んで話してもらわねえと腹の虫が収まらねえ……。さあ、分かるよな?」

 

クリスらしいと言えば、彼女らしい力押しの質問のしかただ。だが、リーサは素直に応じて見せた。

 

「いいわよ」

 

「……へっ、マジかよ……」

 

リーサの思いもしないその単純なOKにどうも表紙を抜かれてしまったクリス。

 

微笑みを浮かべたリーサとは真逆だ。

 

「……私達、ロードはあなた達とのギブアンドテイクの取引を持ちかけに来たのよ。今、戦うことになったアポカリプスの事、どうしようもないでしょ?」

 

そして、微笑んだままリーサが条件を出し始めた。

 

「なら、教団と小競り合いを色々としてきた私達が協力すれば少しは戦力的にプラスになるでしょ?私達はS.O.N.Gと組みたい。S.O.N.Gも対アポカリプスで有効な手札を探せるようになる。つまり、ギブアンドテイク」

 

「……要約すれば組みたいって事だな……」

 

どうするのではなく、ズバリの条件を突きつけてきたリーサ。ただ、クリスには決定権は無い。

 

「いつとは言わないわ。みんなと話し合って決めて。局長も色々と口三寸で言ってくると思うけど」

 

千華の事を思い浮かべ、ちょっと苦笑しながら、返答を待つとしたリーサ。

 

「……局長?リーサちゃんと高凪の上に誰かいるのか?」

 

引っ掛かってしまった奏貴。そこは始めて聞く事のようで、首をかしげていた。

 

「いるのよ、性格の歪んだ光溜みたいな局長が」

 

「……高凪並の変人か……」

 

こうして話の発展のためにコマとされる光溜が可愛そうである。

 

「……話はそれでお仕舞い。じゃ、私は……」

 

「……リーサ・アンダルテ……」

 

そそくさと去ろうとしていたリーサを呼び止める声が聞こえた。

 

「……まだ私には聞きたい事があるんだよ……」

 

それはクリスだった。

 

「何かしら?」

 

「……お前、まだ隠している事があるだろ!イチイバルが反応してんだよ!」

 

クリスは疑問に感じていたリーサの核心に迫ろうと、身を乗り出していた。

 

「イチイバルの反応、ね。聖遺物の共鳴、すっかり忘れていたわ。いいわ、見せてあげる」

 

クリスを相手に隠し立ては無用と感じたのか、リーサはクリスと同じようなペンダントを胸から出した。

 

「やっぱり聖遺物!」

 

「……その通りよ。ロードで秘密裏に回収していた聖遺物、そして作られたシンフォギア……。聖遺物0号『レーヴァテイン』よ」

 

それは自分が他ならぬ奏者である事を示すリーサの暴露だった。

 

「何でお前が……」

 

さらにクリスが突っ込もうとした時だった。緊急の通信が入ったのだ。

 

「んだよ、オッサン!」

 

クリスは通信を繋ぐなり、弦十郎に文句を言おうと口を開けた。

 

『クリスさん、奏貴君!アポカリプス反応です!』

 

それは、マグネ・アポカリプスが暴れ始めたと言う通信だったーー。

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