次元龍の息子はやはり世界最強なのか   作:オリシュラビッ党

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さて遅くなりましたが次話です。
今回からエクスカリバー編となっており、更にかなりの原作変更があります!

今回から祐斗がヒロインに(笑)

てことは無いですが、祐斗がリアスよりオリ主の方が頼りになると思っています…まあ先生で尚且つ師匠、そして兄のような人ですからね。




激昂と想いと真聖魔剣
鬼修行とお宅訪問は騎士の思いを解す


千鶴side

 

ティアが我が家に来て5日目。

今までよりも過酷になった特訓にリアス達は息も絶え絶えのようだった。

ティアとカリンを新たに特訓のパートナーに加えたことで新たな特訓方法になったからだろう。

今まではそれぞれ個々で伸ばしてきた実力だが、コンビネーションを培う意味を込めて2人1組に対してコーチが1人というグループに分かれるようになった。

これを1週間のローテーションで人員を組み替え、また1週間経ったら組み替えるという方法でやろうと思っている。

ティアが来た初日に比べたら5日目にしては動きは良くなってきた。

イッセーだが、今まで特訓してきたのは主に赤龍帝の籠手を軸にした近接格闘術と身体能力増加。それに伴ってやってきたトレーニング内容は俺のスピードを直感で探り、俺の出した掌を弾く事。弾きかたも工夫をしないと手痛い反撃を喰らうと覚えさせ、白音や祐斗との組手で経験を積ませた。これについては合格したので何か言う事は無いが、イッセーはまだ続けたいと言ったのでこれからは廊下ですれ違った時などに突然攻撃すると伝えた。

後は筋力トレーニングだけは怠らないように、更に量を増やすように言った。

近接格闘術は祐斗と組手することで知らないうちにかなりの腕になっており、祐斗からは剣術も学んでいるようで祐斗に作ってもらった魔剣で素振りをしたりと積極的になっている。

イッセーにどうしてそんなに頑張るんだと聞いてみたところ、千鶴先生と肩を並べてみたいと言ってくれた……嬉しいじゃないか。

これにより、今のイッセーは近接戦闘なら白音に次ぐ実力を持つ事になった。そこに倍加が加われば、一撃必殺のカウンターで敵を倒せる。

それを補うべくコンビにしたのは朱乃だ。

朱乃はリアスを抑えグレモリー眷属1のオールラウンダー。

近接格闘術は白音にも並び、雷撃を纏った打撃で相手の意表を突き、更には雷を自由に変化させナイフや弓矢などで近中遠をカバーする。

最初の頃はバカスカと雷を落とすだけだった朱乃も、黒歌と白音の協力によってとても強くなった。

そんな2人と対峙するのはカリンだ。

カリンの一撃は白音よりも上で、俺でさえ意識して防御をしないと駄目だ。これは元々の潜在能力がそうなっているからで、カリンは魔力を籠める戦いをする。

それにより一撃で地面が抉れ縦穴で5メートルはあるものを作る。

ウンディーネは元々水の精霊として生きていたが、縄張り争いが多くなり昔は魔力を放出しながら戦うスタイルだったらしいが、カリンは異種と疎まれその時から体術で戦ってきていたらしい。

今もイッセーが倍加をし、その邪魔をさせないよう朱乃がカリンに食らいついているが、カリンの一撃を恐れ攻めに徹しれていない。

だがイッセーの倍加を譲渡されると攻勢が逆転する…そして倍加が切れるとまた攻めに徹しれ無いというループを繰り返している。

悪いとは言わないが、それでは実戦の時に戦えるものでは無いだろう。改善の余地ありと俺は頭を掻き次のグループに目を向ける。

次のグループでは祐斗とリアスがティアを相手にしている。

そういえば、初日にティアがイッセーを見て殺気を出していた…詳しい理由は教えてもらえなかったが、イッセー曰く赤龍帝の籠手に宿っているドラゴンとティアに何かしら因縁があるようだ。

まあそんな理由で弟子を殺させるわけにもいかないので、いずれ決着をつけさせてやると約束しティアとイッセーは了承した。

話が逸れたが、今の戦況は一目瞭然でリアスと祐斗が満身創痍で、ティアは人間の姿でありながら無傷だ。

俺が様子を見てる限り、ティアは人間の姿のまま手から火球等を出し、背中にドラゴンの翼を生やし空を飛び、近接格闘で祐斗を圧倒していた。

リアスの滅びの魔力もティアの力に僅かに届かないのか、火球で消し飛ばされている…が、それでも火球の威力はかなり殺しているので上々だろう。

祐斗は近接格闘で押されながらも、遥か離れた上空に魔剣を創造しティアに向けて放っているが、それを悟らせないようにしないと永久にティアにはダメージが入らないだろう。

魔剣がティアの20メートル付近に近付くと、指先だけをそちらに向け火球で消しとばしているからだ。それにより隙ができると思われるが、ティアは元々片手で祐斗を抑えているので無意味だ。

片手で祐斗を圧倒し、もう片方の手でリアスと魔剣を対象している姿は見ていて爽快だった。五大龍王の一角で俺の弟子の1人だ…あれぐらいはできるだろう。

ちなみにここにいないレイヴェル・フェニックスだが、実力は黒歌と白音の下に当たり、朱乃の上という位置だ…まあ特訓には参加できないから序列は変わっていくだろうが。

 

ん?俺は監督か?だって?

 

「なんでっ!余所見しながらっ!私たちの攻撃をかわせるにゃ!!」

 

「千鶴兄様っ!真面目にやってっ!」

 

「うっ!?回復が追いつかないです!!黒歌お姉様は一度体勢を立て直してください!白音ちゃん!横から来ます!」

 

黒歌と白音、そしてアーシアを鍛えているところだ。3人なのはいつもの癖だ。本当なら黒歌に2人を任せてもいいんだが、アーシアと白音がコンビネーションをとるような事が無いと踏んでいるからだ。

黒歌は仙術と気、妖力を駆使して3人に分身し、1人は近接格闘術、1人は中距離からの法撃、1人は遠距離から補助をしている。この補助がなかなかのもので、俺の周りに毒の霧を発生させたり、空気を薄くしたりと戦い辛くさせてきている。中距離にいる黒歌の法撃は、雷や炎、氷等の様々な属性が付加してあり、氷等当たれば凍傷は免れないだろう。

気と仙術は同じようなものだが根本的に使用方法が違う。仙術は相手と自分に対して影響力が高く、マスターしていれば戦局は完全に変わるもの。だが気に関しては完全に自身の力の増大に当てている。仙術だけでどちらも補えるしいいと思うだろうが、まずは気の流れを読むことからしなければ仙術の力に溺れていただろう。

さて、近接格闘術で翻弄してくるもう1人の黒歌と白音だが、この2人には俺は遠慮せず反撃をしており、突きつけられる拳を掴み引き寄せ問答無用で蹴りを入れる。

力加減は難しいが、2割も力を出させてくれるのはやはり黒歌と白音だけだ。そして極めつけが遠距離から2人を回復してくるアーシアだ。

アーシアには2人の回復と戦場把握の基礎を叩き込もうと思っており、前衛の2人に指示を出して俺を翻弄する役割も持つ。

元々は怪我だけを治す神器だったが、今では肉体疲労など体内にある生命エネルギーに関する物に対して回復能力を使えるまでになっている。

これによりアーシアに回復させれば無くなった体力なども回復する。もちろんそれだけアーシアに負荷はかかるがそれも修行だ。

もう1つ。戦場では嘘の情報も飛び交う事がある。それをどう利用するか…まあ簡単にいえば頭脳戦の中級だ。現に、回復が追いつかないと叫ばれこれ以上はマズイかと一瞬手を止めた俺に問答無用で蹴りを放ってきた黒歌がいた。そしてすかさず傷付いた白音に飛んでくる回復の魔力…戦況を操作できる実力になるのにそう時間はかからないだろう。

これを1週間のローテーション…我ながらとんでもない訓練なのでは?と思ってしまう。

 

千鶴side out

 

 

 

イッセーside

 

目の前から直進してくるカリンさんに朱乃さんが雷の矢を放つが、カリンさんは腕を振るうだけで雷をいなしている。

僅か50メートルの距離は俺たちには意味の無いもので、カリンさんが拳を振るうと風圧で吹き飛ばされそうになる……いやいやいや!!やべえ、冷静になって戦えと言われてるけどこれは無理だ!

 

「朱乃先輩っ!?」

 

だけど朱乃先輩はカリンさんを見ている。相手から目を逸らしたら死…どんな弱い敵でも一瞬の隙を突かれたら死に直結する…千鶴先生の教えだ。

女の子が頑張ってるのに男の俺が諦めたら駄目だ!

 

「朱乃先輩!俺がカリンさんの動きを止めます!雷獄殿でけりつけちゃってください!!」

 

「っ!?わかりましたわ……カリンさんは攻撃が大振りになります…見極めれば攻撃を受けなくても済むと思いますわ!」

 

やっぱりそうか……どんな攻撃でも腕を大きく振るってたからな……けどそれがデメリットになるわけじゃ無い。あの大振りの攻撃の近くにいれば間違いなく命を持ってかれる。それに注意して動き回るっ!!

 

「いくぜぇぇぇ!!」

 

 

 

うん、ダメでした。あれだね…フックみたいな拳の振り方で脇腹抉れるとかありえないっす。

めちゃくちゃ痛い。アーシア早く!あ、けど結構怖くない……ああ、千鶴先生みたいに殺す気じゃないからか。……まだまだ時間はある。これからはもっと筋トレして走りこもう!

 

あ、カリンさん結構可愛いパンツ履いて

 

イッセーside out

 

祐斗side

 

リアス部長が魔弾を放ち、僕が魔剣を放つ…それをティアマット様が手をかざすだけで掻き消す。さっきからこれの繰り返しだ。

近接格闘では勝ち目が無く、既に腕はボロボロで左手なんか確実に折れている。脂汗が出てくるがそれを気にしていてはティアマット様に完全に押し負ける。

別に勝てる相手じゃ無いんだからと思うが、そんな思いを断ち切るように僕はさらに魔剣を創り出す……魔剣にも色々あるが、僕の創るそれは模造品。実際の魔剣には遠く及ばない物を創ることができる神器だ。

だからと言って諦めたわけじゃ無い。魔剣創造…自分の思い描いた最強の武器を創る事ができると考えれば、こんなにいい神器はない。

千鶴先生に言われ気付いた事がある……全ての魔剣を超える魔剣を創る。

魔剣といえば…そんな言葉に続くのが自分の創り出した魔剣だったら、これ以上のない喜びになる。

だから今は、自分が最強だと思う魔剣を創る!!

 

「ドラゴンスレイヤー……ドラゴンにはドラゴン殺しの魔剣を!!魔剣バルムンク!!」

 

実際に存在するであろう魔剣…もしくは忌々しい聖剣。それを見たことは無いが、伝説上で語り継がれる剣でさえ模造品が創れる。

その第一歩が魔剣バルムンク。刀身は赤く、柄には龍の喉を貫くような装飾。波紋が龍のように唸っている『創造上で想像上』の魔剣!

ありったけの魔力を込め、枯渇寸前までバルムンクを増やし強度を上げる。

ジークフリート、ノートゥング、グラム、ファブニール……様々な話が思い浮かび、伝説上にある剣とは似ていないであろう外見。だがこれが僕の創造した魔剣バルムンク…改良の余地はあるかもしれないが、今の僕にはこれが精一杯だ。

 

「龍殺しを名乗るには些か足りないが……いい腕だ。後は実際にドラゴンを切っていればまた違ったかもしれないな。」

 

そう言いながら笑みを浮かべるティアマット様…。そうか、五大龍王の1匹に笑みを浮かべさせられる事ができたなら…まだ僕は高みを目指していける!

 

「リアス部長!援護をお願いします!!」

 

「ええ!見せてあげなさい祐斗!」

 

リアス部長が今までに無いぐらいの巨大な魔弾をティアマット様に向けて放つ。

ティアマット様がニヤリと笑い両手をかざすと………リアス部長の魔弾を超える巨大な火球が生み出された。

 

「魔創界・魔剣バルムンク!!!」

 

約50本ものバルムンクをその間にティアマット様に向かって放つ!

一本一本にこれが龍殺しと思い描く魔力を乗せて放ったバルムンクは、赤い線を描きティアマット様に襲いかかった………それはティアマット様本来の姿に戻った時だった。

 

「なっ!?」

 

「甘いな、小僧。この程度なら私の鱗に傷は付けられない。」

 

ティアマット様の皮膚に触れた瞬間に霧散するバルムンク……僕はそこで魔力が底をつき気を失った。

 

祐斗side out

 

 

 

千鶴side

 

「千樹…太華!」

 

「聖短剣よ!」

 

「空間掌握…刃羅尾!」

 

さてここで俺の溺愛する義妹たちの力がどんなものか教えておこう。

まずは白音…千樹という戦闘パターンを脳に組み込み戦う。千樹とは、白音の考えた戦いにおける戦法考察秘儀。1つの技から3つ程の派生を作り、その中の1つを選び使用…そしてまたそこから派生をさせ技をまるで樹の枝のように増やしていき、昇華し続けれる業だ。

それが白音をどこまでも高みへ連れて行ってくれるし、たまに俺でも驚愕するような技を作り上げる。

そしてアーシアはというと、俺が悪魔でも持てる聖剣の紛い物という事で作った聖短剣を使用するのが主だ。

本物の聖剣とは違い、聖なる力をかなり弱く特別凄まじい力があるわけではない。アーシアにあるのは俺への思いだけだ。自惚れではなく、アーシアが使う聖短剣の最初の所有者は俺だ。作ったんだからな。そして俺がアーシアの為に作ったこともあり、更にはアーシアが俺に持つ気持ちが応えてくれるかのように輝きだけで下級悪魔なら消滅できるのでは?というぐらいまでにはなっているが。

そして聖短剣を使用して俺の懐に入ってくるアーシア。ぶっちゃけ瞬発力は祐斗には負けていない。間合いを詰めるだけなら僧侶の駒かつ騎士の速さを一瞬出す程度だ。あとはアーシアの実力がモノを言う。

極め付けは黒歌だ。

ぶっちゃけた話、黒歌が本気で俺を殺そうとすれば俺は2割強の力を出さないと負けるだろうと思っている。

黒歌が一番得意な空間術は未だに極めきれていない。だがそれでも空間術というのは案外チートだ。突如現れる。強固な結界を張れる。攻撃を転移させるなど挙げればきりがないぐらい戦略の幅が広く、極めれば地球の裏側から相手を殺すことも1秒足らずでできるだろう。

そこに妖力と仙術だ。妖力は妖怪しか持たない力の為に俺は修行がつけられないため、対処方法はまずは一度その技を見ないと立てれない。

刃羅尾…適当につけたにしては殺傷能力はピカイチだ。相手を立方体の空間で隔離しその立方体の壁から炎の刃が突き出てくる。今の黒歌のレベルでは1秒で30本ほどの刃を生成できるようで、俺ではなく例えばアザゼル程度なら致命傷は与えられるだろう。刃は壁から飛び出しそのまま尾のように立方体の中で振り回され反対側の壁にぶつかり炎を散らす。

黒歌も白音と同じく戦法考察に長けており、これが通じないなら次はこれと切り替えが早い。

今度はまた成長をさせて使ってくるだろう。

 

「黒歌!もう少し丁寧に練ろ!刃の大きさが乱れて来ているぞ!白音はまた新しい技か?踏み込みから見て太堅の派生だな!まだまだ!そこに連続で攻撃を与える手段を考えろ!アーシア!腕力が弱いぞ!腕立て伏せと走り込み、スクワットを明日から500ずつ追加だ!」

 

「「「はい!!!」」」

 

 

 

さて、あれから2日。組を総替えしての新しい訓練をしよう………と思ったのだが、朝から黒歌の機嫌が悪く、白音にでさえそっけない程なのだ。理由を聞いても、兄さんに迷惑はかけたくないと言われ、白音なんか姉様、姉様と心配そうに見ている。昨日の夜出かけてくると行ってからだな……アーシアはそんな黒歌に大嫌いなニンジン大量のシチューを作ったりしている。……実はアーシアが原因じゃないのか?

 

「違いますよ。」

 

「………アーシア、いつから心が読めるように?」

 

「いえ、お顔に書いてありました。」

 

ふむ…表情を読まれないように鍛えるか。

そういえば今日は旧校舎の大掃除をする予定らしく、イッセーの家で部活をやるらしい。家なら俺の方がでかいんだが、リアス曰く…そろそろ夜遅くに帰ってくるイッセーを怪しく思うかもという事で催眠をかけに行くついでらしい。

イッセーは最初渋っていたが、危害は加える気も無いし俺も行くということで本格的な部活という名目を掲げているためか了承をした。

 

「ほら黒歌、そんな顔するな。」

 

「………にゃあ。」

 

まあ今日は黒歌の事が心配だし特訓は自己判断と任せてあるので、今日はちゃんと黒歌をケアしてやろうと思う。

頭を撫でて抱き寄せれば頬を赤く染め俺に身を預けるようにしてくる黒歌を見て、アーシアと白音が今日は仕方ないとばかりに見てた。

 

そんなこんなでイッセー宅。

授業中は黒歌もしっかり授業を受けていたようで、放課後全員でイッセー宅に向かっている最中は手を繋いでいたからか機嫌はいい。

 

「母さん、ただいま。」

 

「あらイッセー?今日は早い………ていうか多いわね。」

 

イッセーの母親だろうか。高校生の子供を持っているようには見えない姿だが、ここはまず俺が挨拶をするべきだろう。

 

「すみません大所帯で押しかけてしまって。私は兵藤君の入っている部活…オカルト研究部の顧問をさせてもらっています帝千鶴と申します。実は今日、部活を行っている建物が大掃除の為に部室が無くてですね。たまにこういうことがある時は部員の家で親睦会をやっております。それで今回は兵藤君の家に行こうということになりまして……。もしご迷惑でなければお邪魔させてもらってもよろしいでしょうか?」

 

俺がそんな話をしている間に、リアスが催眠である程度操作をしたのか特に何かを疑うわけでも無く、イッセーの母親はどうぞと中へ入れてくれてそのままイッセーの部屋に上がり込んだ。

 

「やっぱりこれだけいると狭いわね……」

 

「あ、イッセーさんのベッドの下にこんなものが……」

 

「アーシアァァァァァァ!それだけはやめてぇぇぇぇぇ!」

 

「あらあら、白音ちゃん?私にもそのお菓子を分けていただきたいですわ。」

 

「千鶴兄様特性のビスケットです。これを食べたら他のお菓子は食べられなくなりますよ。」

 

「祐斗、あんたさっきから何で立ってるの?」

 

「そう言うなら黒歌先輩は何で千鶴先生の膝の上に?」

 

といった具合になるのは見えていた。

俺の膝の上に座り笑みを浮かべ俺の胸板に頬ずりする黒歌を見て、祐斗はあははと苦笑いしながら壁にもたれかかっていた。

 

「皆さん、これを。」

 

そう言いながらアーシアが見せてきたのは……アルバムだった。中を見てみるとそこには幼い姿のイッセーが。

 

「あらあら、裸で……」

 

「小さいわね……色々と。」

 

「イッセー先輩にもこんな時があったんですね。」

 

「可愛いですね……この時からイッセーさんは変態さんだったんですか?」

 

「にゃはは、これなんか鼻水垂らしてるにゃ。」

 

女の子達には散々言われながら、恥ずかしそうな顔をして返してくださいとお願いしているイッセーを横目に、俺はある写真から感じる気配に気付いた。

 

「………祐斗。」

 

「………聖剣ですね。写真を見なくても感じますよ。」

 

どの写真かはわからないが、確かにアルバムから感じる聖なるオーラ。もちろん全員気付いているようで、なんだかんだ言いながらその写真には触れようとしなかった。

 

「昔聞いたが、祐斗…今もまだ憎いか?」

 

「……憎く無いとは言えないですが、それでも今…千鶴先生の下で教えを乞い、自分の実力が少なからず上がっているのが分かるとこんなものに囚われていた自分が情けないです。」

 

そう言う祐斗の目は若干の濁りを潜めながらも、自分の持つ力が聖剣にどれだけ対応できるのか理解できているのかつまらなさそうにしていた。

 

「……今日は親睦会でしたよね?」

 

「ああ。」

 

そう言う祐斗の目にはある決意が見えた。おそらくは過去のことを言おうとしている……だが止めることはしない。リアスもチラリとこちらを見て頷いていた。

 

 

 

それから数分後、祐斗が自分の過去について語り出した。

自分は聖剣計画という実験で殺されかけリアスに転生させてもらったこと。聖剣を憎んで仕方なかったが、俺と昔話したことを覚えていたのか復讐に囚われず、過去に決着をつけたいという強い意志を持った目で前を見ていた。

イッセーはそんな祐斗の姿を見て仲間なんだからもっと頼れと言ったり、リアスは俺にありがとうと伝え祐斗の気持ちを理解した上で、1人で抱え込まず自分たちに相談してと言い、アーシアが聖短剣を取り出し使ってくださいと言って祐斗達悪魔を震え上がらせたり、俺が聖剣の知識と戦い方を教えてやると言って祐斗の頭を撫でてやれば顔を赤くしたり、朱乃は何やら困った顔で祐斗を見ており、白音と黒歌は聖剣の叩き折り方と言ってイッセーの秘蔵DVDとやらにチョップしていた。

 

「僕は幸せだよ……こんなに良い仲間と師に出会えて。」

 

そんなことを言った祐斗は目に涙を浮かべており、俺は仕方無いなと膝から黒歌を下ろさせ祐斗の頭を抱きしめてやった。男の泣き顔ってのは女の泣き顔よりはるかに良いものだ。……ホモじゃ無いぞ。まあ俺からしたらこいつは弟みたいなものだ…と言ってもあれだ………俺がこの世界に来るようになった理由であるあの子にそっくりなのだ。

 

「あら、もうこんな時間ね。来週には球技大会もあるし、明日の放課後からはその練習をしましょうか。」

 

そう言ってリアスは部活を締めくくった。

イッセー宅でイッセーと分かれ、それぞれ帰る方角は違うためかリアスと朱乃は転移魔法で帰った。

 

「それじゃあ僕はあっちなんで。」

 

そう言って途中祐斗が帰ろうとした時だった。

 

「祐斗先輩、今日うちで夕飯を食べて行ってはどうですか?」

 

「そうにゃ。色々と聞きたいこともあるし。」

 

「木場さんが迷惑でなかったらですけど……」

 

義妹達が祐斗を家に誘ったのだ。まあ何が目的かはわかるがな。

 

「ま、今日は俺が当番だしな……食ってけ食ってけ。」

 

俺は祐斗の頭をガシガシと撫でてやり、そのまま夕飯の買い出しを済ませ家へと祐斗を招いた。

 

「……イッセー君の家より3倍は大きいね。」

 

祐斗が俺の家を見て言った一言は俺たち帝家の秘密にしておこうと思った。

 




どもども、さて1話目にして祐斗君が聖剣をそこまで嫌いではありません…というより、千鶴の修行で聖剣より強い光を見たせいで聖剣が霞んで見えており、こんなものに復讐するより強くなって地位を持って情報を集めた方が手っ取り早いねと思うようになってます。
間近で聖剣見ても、「千鶴先生のギガスラッシュに比べたら月とスッポンだね。」となってます。

こんな駄文ですが見てくれてありがとうございます。
来年の初めに次回かな?

楽しみにしていてください。
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