FAIRY TAIL 雷神衆の少女   作:雨宮ラキ

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ニルビット族の正体

 

 

 

―――魔道士ギルド ケット・シェルター

 

 

「わぁ、可愛い!ルーナも着てみたらどう?」

 

あれから、一日ケット・シェルターで過ごし、ルーシィたちはウェンディが用意してくれた服に着替えていた。

 

だが、ルーナは趣味じゃないから。と言ってボロボロの服から着替えようとしない。

 

「そんなはしたない格好で過ごすのはちょっとあれじゃないかしら?」

「…私はゴスロリしか着ないことにしてるから。」

 

手当もしてもらい、包帯だらけだから素肌はあまり見えないが、マグノリアに帰ったら目立つであろう格好はルーシィにとって早く着替えてほしいものだった。

 

別に人の目が気になるとかそういう意味では無く、女子としてどうなのかという感じだ。

 

「ルーナ、もしかして着替えさせてほしいの?」

「ぅえ!?」

 

こうなれば強行突破だとでも言うように、黒が貴重の服を手に取り、ルーナに近づいて行く。

 

ルーナはそれに驚き後退りするのだが、壁にもたれかかっていた為、背中に壁がぶつかるだけだ。

 

シェリーとウェンディも悪ノリをし、ルーシィに加わる。

そのせいで逃げ場を無くし、ルーナの背中を嫌な汗が伝った。

 

「こ、来ないで…!き、着替えるから…着替えるから!」

「あら、つまらないわね。」

 

こうして半強制的にニルビット族の民族衣装のようなものに着替え、広間に集まった。

 

 

 

「フェアリーテイル、ラミアスケイル、ブルーペガサス、そしてシャルルにウェンディ、マキナ。

よくぞニルヴァーナを止めてくれた。地方ギルド連盟を代表して、このローバウルが礼を言う。」

 

ケット・シェルターのマスターであるローバウルが中心となり、その後ろにギルドの一員であろう人々が並んでいる。

 

「ありがとう。なぶらありがとう。」

 

それに、一夜が代表して色々と言い、どんどんテンションが上がっていく。

そして、宴にまで発展しそうになり、ナツたちはわっしょい!と変な踊りをしている。

 

していない者達もいるが。

 

だが、ニルビット族全員と、マキナは浮かない顔をしていた。

 

「皆さん、ニルビット族のことを隠していて本当に申し訳ない。」

 

「そんなことで空気壊すの?」

 

ハッピーが抗議し、ナツが気にしてないのに。という。

 

だが、ローバウルの話はそれが問題では無いらしく、話を始めた。

 

「まず初めに。ワシらはニルビット族の末裔ではない。

ニルビット族そのもの。400年前、ワシがニルヴァーナを作った。」

 

ニルヴァーナを作ったというのもだが、400年前もいうのも驚きだ。

 

戦争を止める為に、善悪変換魔法を作ったのだが、人々から奪った闇がニルビット族に纏わりつき、地獄と化したらしい。ニルビット族は互いに互いを殺し合い、生き残ったのがローバウル、ただ一人。

 

だが、そのローバウルももう死に、ここに居るのはただの幽霊みたいなものだ。

いつか、誰かがニルヴァーナを壊してくれるまで見守り続けていたらしい。

 

ローバウルが話している最中、ローバウルの後ろにいる人たちが次々と消えていく。

ウェンディは目を見開き、涙を流しながらみんなの名前を呼んだ。

 

だが、それでも止まることはなく。

 

その光景を見ていたマキナは思わず手を強く握り締めた。

 

彼は知っていたのだ。彼がここにやってきたのは10年前。

ある村で過ごしていたのだがその村は焼け落ち、途方に暮れていた時に廃村を見つけ、まだ住めそうな一つの民家に入るとローバウルがいた。

 

それからは二人で過ごして来ていたのだが、7年前にウェンディがやって来た。

彼女はギルドに行きたかったらしく、ローバウルとマキナは偽りのギルドを創りだしたのだ。

 

「……ウェンディ、黙っていて済まなかった。」

 

いや、二人で過ごして来ていたというのには少し間違いがある。

ローバウルは元々一人で過ごしていくつもりだったのだ。

だが、そこにマキナ住み着いた。追い出そうともしたのだが一切出て行く気が無かったようで。

 

「嘘でしょ…ウェンディ一人のために…。」

「っ…そんな話聞きたくない!バクスもナオキも消えないで!」

 

それはウェンディの心からの叫びだった。

だが、ローバウルはナツたちを指さしながら言った。

 

「居るではないか。お前には、本当の仲間が。

 

…マキナもだ。ワシのことはもういい。役目も終わったしな。」

 

「…爺さん……。」

 

ローバウルは笑顔でそう言った。最期だからこそなのだろうが、その笑顔が逆に辛くなるというものだ。

 

「マスター――ッ!」

 

ウェンディがローバウルに駆け寄るように走って行く。

だが、ウェンディがローバウルのそばに行く前に、ローバウルはその姿を消し、この世界から消えた。

 

その瞬間、ウェンディ、シャルル、マキナからケット・シェルターの紋章が消える。

 

マキナは涙を流しながらそれに目を見開き、自分の紋章があった場所を凝視しているのだが、ウェンディはそれに気付いているのかいないのか、地面に座り込み天に向かって泣いた。

 

それにエルザが近づいて行き、ウェンディの肩を叩いた。

 

「愛するものとの別れの辛さは仲間が埋めてくれる。

 

 

 

 

―――――こい、フェアリーテイルへ。」

 

 

「マキナもおいでよ。どうせ行くとこないんでしょ?」

 

 

「――っ…ああ。」

 






駆け足でしたが、これで六魔編完結です!

いやー、長かった!これで、結構気に入っている話が三連続で続けられます。
マキナ視点的な感じで話しましたが、ちゃんとなばらおじさんが話してくれてますよ。

ああ、そうだ。わっしょい!の部分、ついでに言っておくとルーナは踊ってません。
服がいつもと違うのが気になってモジモジしてました。

そこもかければよかったんですけど、あそこシリアスですし。

おすし。
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