FAIRY TAIL 雷神衆の少女   作:雨宮ラキ

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二章〜六魔将軍
平穏は来ない


 

 

だが、ルーナに落下の痛みは来なかった。

 

「ルーナ、大丈夫か?」

「……無理かも。」

 

受け止めてくれたのはフリードだった。

彼もボロボロだが、それでもルーナよりかは軽傷だ。

 

「…フリード。お願いがある。」

「…分かってる。ラクサスのところだろ?」

「うん、お願い。」

「ああ、任された。」

 

フリードはルーナに頷くと自分の身体に鞭を打って走り出す。

 

「ごめんね、フリードも辛いのに。」

「お前ほどではない。」

 

それもそうだ。ルーナの自慢のゴスロリはボロボロになり、原型を留めていない。

ただ良かったのは服として機能していることだった。

 

あと少しで着くという時、ルーナとフリードの視界が白に染まった。

それでもフリードは走った。地面も揺れ、立つことすらままならないのに走った。

 

「……ラクサス。」

 

ルーナとフリード。どちらも彼が放ったものだと分かったのだろう。

二人同時に彼の名前を言った。その時、フリードはカルディア大聖堂に着いていた。

 

「ギルドのみんなも、町の住人も皆無事だ。誰一人やられてない。」

 

フリードは術式を張っているからわかるのだろう。

そう言った。ルーナはフリードに礼を言って自分の力で立った。

先ほどの魔力を多少吸収したのだ。歩く程度のことは出来た。

 

「それどころか、ルーナはこの通り、少し回復したようだな。」

「私と他の人を同じにしないでよ…ただの魔力消費しすぎただけなんだから吸収すれば大丈夫だよ。」

 

ルーナは苦笑いしながらラクサスに近付こうとする。が、ラクサスの怒孔に驚き、足を止めた。

 

「そんなはずはねぇ!妖精の法律(フェアリーロウ)は完璧だった!」

「それがお前の心だ。ラクサス。お前がマスターから受け継いでいるものは、力や魔力だけではない。

 

仲間を思うその心。お前だって気付いているんだろう?」

 

フリードは微笑みながらいった。だが、ラクサスは否定する。

 

「違う!俺は!ジジィの孫なんかじゃねぇ!ラクサスだ!」

 

 

 

「…うん、わかってるよ。不器用で、馬鹿で、不甲斐ないけど。私の、私達の大切な仲間だよ。」

 

ルーナはフラフラとラクサスに近付いた。

ラクサスはルーナのことを睨む。だが、手を出そうとはしない。

 

「私達は雷神衆はラクサスが、マスターの孫だから付いて行ったんじゃない。

ラクサスがラクサスだから。ついて行ったんだよ。」

 

ルーナがラクサスの目の前に辿り着く。だが、それが限界だったらしく倒れる。

立ち上がろうとしてまた倒れる。

 

「……ラクサスがラクサスじゃなかったら付いて行かないよ。

伊達に入った当初からラクサスと一緒にいた訳じゃないんだから。」

 

ルーナは馬力の馬鹿力とでも言うのだろうか、フラフラの体で立ち上がり、ラクサスに近付いた。

 

「ラクサスがわかるまで見守ろうと思ってたよ。…でも、それがダメだったんだね。

 

こんなになるまで放っておいて…ごめんね。」

 

ルーナはそのまま、ラクサスの腹をぶん殴った。先ほどのフェアリーロウを吸収した際の魔力を使い、手に闇をまとわせて。

 

ルーナの渾身の一撃をくらい、ラクサスは吹っ飛んだ。

ルーナは体力がない分、武力を身につけた。そのため、チンピラなどは敵わないだろう。

それに今回は魔力で威力を上げている。

そんな攻撃を喰らったラクサスは気絶するのも当然だろう。

 

 

だが、ラクサスが気絶すると同時に、ルーナも倒れた。

もう限界だったのだろう。大量に魔力を使ったのだ。倒れるのは無理もない。

 

「ルーナ!ラクサス!」

 

その二人のもとにフリードが駆け寄る。吹っ飛んだと言っても所詮ルーナとラクサス。体格差が違いすぎる。

その為、あまり吹き飛ばなかったのだ。

 

 

そして、ラクサスが倒れたことにより、バトル・オブ・フェアリーテイルは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーナがラクサスが破門になるというのは本人から聞いた。

雷神衆のみなを集めて、教えてくれたのだ。

 

エバやビックスローはラクサスが拔けるなら私も抜けるなどと言ったが、流石にそれは止められた。

 

「…ラクサス…。」

「ルーナ、すまなかったな。」

「私は何もしてないよ…っでも、なんでラクサスだけなのさ!納得出来ないよ。」

 

ルーナは泣きながら抗議した。今まで一緒にいたのだ。いきなり居なくなるなんて考えられもしないのだろう。

 

「そうよ!私達がマスターに言ってみるわ!」

「グレイやナツだって反対してくれるさ!」

 

そうやって三人で引き留めようとするが、ラクサスは似つかわしくない笑みを浮かべた事により、驚き声が出なくなる。

 

「…ラクサス。」

 

フリードも驚きながらも、彼の名を口にした。

 

「じゃあな。」

 

ラクサスはそのまま、笑みを浮かべ、雷神衆に背を向け歩き出した。

 

「…元気でな、ラクサス。」

 

フリードの言葉に手を振りながら。

 

 

 

ルーナはパレードに出ず…傷が酷過ぎて出られなかったというのが正しいが…ラクサスが居なくなってから1人、自身の部屋に何日も籠っていた。

 

ルーナの服装と似た、黒が基調の部屋だ。ここはフェアリーテイルの女子寮の一室。

 

信じられなかったのだ。まだラクサスが帰ってくるのではないかと、心の底では期待している。戻ってくるわけが無いと知っていながら。

 

「…久しぶりに外に出ようかな…。」

 

ルーナはそう思い、部屋着から外に行くとき用の服に着替える。

ブーツの紐を縛り外に出る。

 

ずっと暗い部屋にいた為か、太陽が前よりも眩しく感じる。

 

 

 

 

 

坂道を降り、フェアリーテイルへと入る。

 

中は真面目なムードでマカロフが中心となり話が進んでいた。

ルーナは近くにいたフリードに何なのか、話を聞く。

 

 

六魔将軍(オラシオンセイス)を打つ事になったんだ。」

「へぇ…それはまた大掛かりだね。」

「ああ。」

 

フリードは髪を剃って坊主となっていたため、少し違和感があった。

ルーナはその違和感を打ち消し出て行こうとする。

 

「ワシらは同盟を組み、六魔を倒すことになった。

それに、ナツ、ルーシィ、エルザ、グレイ、行ってくれないか?」

「よっし!任せておけ!」

 

ルーナが出る前に、マカロフがそんな話をしていた。

 

 

 






ちょっとご都合主義ですね。
というか、展開早い…これも、ルーナが参加してないからですね。
多分次回辺りからはゆっくりになると思いますよ。
長いですし。
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