新暦75年 某所
『協力ありがとうございます、おかげで我が組織も目的を成すことができそうです。魔法などを使う化け物たちから次元世界を開放する事、それが我等が大望であり使命なのです、今回のことで次元世界の市民に我等の意思を示すことができました、それも皆すべてあなたのおかげですローシ殿』
「いいえ、魔法の廃止は私も正しいと思ったまでです、あなた方の行いこそが次元世界の進むべき道だと思います、私がやっていることなど些細なことですよ」
豪華な内装に高そうなインテリアの執務室で、セールスマンのような男が一人の男と通信していた、その男こそが先日同時テロを起こしたセルペンス モルスのリーダーカマール・ハーキム本人だ、男は商談をしているように相手をうまく立てている。
『それと例のモノなんですが、どのぐらいで完成するでしょうか?』
「えぇそれに関しては予定通りにそちらに渡せると思います」
『では例の作戦時にお披露目ということですか、楽しみですなぁ』
「えぇ、お楽しみにしていてください、決して期待を裏切るようなことはありません」
『それでは、楽しみに待たせていただきます』
話が終わり通信が切れると、ローシと呼ばれた男の背後の暗がりから別の男が出てくる、男はローシの頭に手を置いた、するとローシの目が虚ろになる。
「確かに楽しみですね、本当に楽しみだ…」
男は部屋とは対照的なカジュアルな服装の男だった。年齢は二十代半ばで黒と灰色の二色の髪の色をしている、しかし何よりも目立つのは男から出ている禍々しい気配だ。
「鮮血が舞い、炎が彩る、そして世界に死と憎悪が溢れ出す、これはその劇の第一幕…」
「僕のような二流作家が描く脚本だが、その裏に一流の作家の脚本がある、人間諸君、君たちは僕にどのくらい抗えるかな?・・者である僕にね」
男はテーブルにある書類を取り上げる、その書類は統制連合技術開発局の名が入っていた。
アーマードデバイスデバイス開発計画。従来の防御魔法のみの防御率では魔力量の低い者の生存率を上げるのと、様々な機能性を持たせるのを目的とした新しい武装兵器、開発者の名はジェイル・スカリエッティ、責任者は副局長プレシア・テスタロッサ。
新暦75年 技術開発局第15開発室
「あぁ落下してしまった、不死なのに落下で死ぬとは私は情けないと思うがね」
開発室の主である男は仕事もせずにP○3をやっていた。
「さすがはフロムだね、中々の作品だよ」
―ぶちっ!
独り言を呟いていると、急に画面が消えたので男は急に焦ってどうしたんだとあたふたした。
「ドクター!またゲームなんてやって、開発は進んでるんですか!?遅れてプレシア副局長に怒られても知りませんよ!」
ドクターと呼ばれた男の後ろ襟を掴み上げたのは、ロングのウェーブのかかった女性だった。
「そっそれについては大丈夫だよウーノ、もちろん開発は進んでいるよ、今はクアットロの実験結果を待っているところだよ」
「クアットロは今、新設部隊の情報分析官として参加していませんよ…?」
「あっあれ?そうだったかね…、あっ違ったよドゥーエが管理局からデータを盗んでくるのを待ってたんだよ」
「そうなんですか…、それは良かったです…、ちなみにドゥーエも先日のテロ事件の捜査で居ませんよ?」
男は必死に言い訳を考えるがすべてがうまくいかなかった、逆にウーノのイライラが急上昇していくだけだった。それに気づいたのか観念して作業に戻るドクター。
「安心したまえウーノ、クアットロ達を待っていたというのは嘘だが開発は順調に進んでいるよ」
「本当なんですねドクター?」
「無論だよ、後はその新設部隊の新人たちのデータさえもらえればいつでも次にいける」
「では副局長が現段階のデータを見せて欲しいそうなので、このメモリにコピーしてください」
ウーノがドクターにスティックメモリーを渡すと、ドクターがデータをコピーする、コピーが終わるとメモリをウーノに渡し、ウーノは遊んでいては駄目ですよと言うと部屋を出る。
「はぁ…、まったくウーノは相変わらず真面目だね、人間遊びも大事だと私は思うんだがね…、そうだ!局長が新しいゲームを買ったといっていたね、では私は局長と話し合いにでもしに行こうかな」
ドクターはテーブルに私は局長と新しい技術について話し合ってくるので、後はよろしく頼むよとメモに書いてテーブルに置くといそいそと部屋を出て行った。