ラブライブ! 〜みんなの物語〜   作:幽紀

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あの時も

 

管理人「みなさん、いいですか?絶対に私から離れないでください。できれば誰かと手をつないで、決して一人にはならないように。ーーそれから……蛍を見つけても、その光を見続けてはいけません」

 

花陽「…蛍?」

 

管理人「はい、この森の蛍は少し特殊で、その光は人間に催眠効果をもたらし、無意識のうちに森の奥へと誘います。おそらく、その雪穂ちゃんって子も…」

 

希「そんな……」

 

穂乃果「雪穂おぉぉーーー!!!」

 

凛「ゆーきーほーちゃーーん!!」

 

亜里沙「返事してー!!」

 

ーーーーーーーシーン

 

 

にこ「駄目っぽいわね…」

 

絵里「みんなも一緒に呼びかけてみて。雪穂ちゃーーん!!」

 

みんなで一緒に雪穂の名前を呼び始めたが、なかなか見つからなかった。しかしーーー

 

 

キャアアアアーー

 

 

穂乃果「雪穂…⁉︎…………急がないと…!」ダッ!

 

海未「ほ、穂乃果⁉︎一人でいってはいけません!危険ですよ!」ガッ!

 

穂乃果「雪穂の……雪穂の声が聞こえたの!!」バッ!!

 

海未「あ!穂乃果ァ‼︎」

 

ことり「穂乃果ちゃん‼︎」

 

穂乃果「大丈夫!携帯の充電は全然あるから、見つけたら連絡する!」タッタッタッタッ!

 

 

 

海未「穂乃果……」

 

ことり「………」

 

真姫「管理人さんが一人になるなって言ったばっかなのに穂乃果ったら……」

 

海未「すみません、管理人さん、私がちゃんと止めていたら…」

 

管理人「まあ、連絡がつくなら大丈夫ですよ。妹さんが心配なのもわかりますし」

 

 

ーーーポタポターー

 

 

希「あれ?ちょっと雨降ってきてないん?」

 

絵里「これは……」

 

管理人「はい、少しまずいですね。…土砂降りになる前に見つけないと…」

 

 

************

 

ーーザーッーー

 

雪穂「ーーハァ、ハァ、ーー痛ッ!」

 

雪穂(あ、危なかった…。崖が思ったより低かったのが幸いしたなぁ………でも)

 

私が崖から落ちてから追い打ちをかけるように雨まで降ってきた。それに……

 

雪穂(足が……!頭もちょっと打ったみたい…)

 

頭に手を当ててみると、少し血がついていた。足の方はおそらく捻挫だ。立ってみようとするが、かなり痛む……。この状態で探しに行くのは少し無理があるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザーーッーーー

 

雪穂(雨、ひどくなってきたなぁ)

 

あれからどれくらい時間がたったのだろうか?携帯が使えないため、ろくに時間も分からない。

 

きっと今ごろ、お姉ちゃん達は私のことを探しているのだろう。警察とかもきているかもしれない。

 

ーーーー嫌だなぁ。

 

自分だけが困るならまだしも、自分のことで他人に迷惑をかけるのはなんだか嫌だ。お姉ちゃんだけでなく、他のみんなも心配してくれてるなら尚更だ。できれば、こんなこと自分だけで解決してしまいたかった。しかし、状況が状況なだけにそれは叶わない。それに……

 

 

ーーーー怖い…!

 

周りを見渡してもあるのは黒く深い不気味な森林だけ…正直、中学生の私にこの状況はかなり堪える…

 

雪穂(誰か…誰か早く来てよ…!お願いだからひとりにしないで!)

 

”孤独”

まるでこの世にただ一人残された気分になる。”他人に迷惑をかけたくない”もうそんな事を言ってる場合じゃなかった。孤独、ただ真っ暗闇のなか孤独でいるという恐怖が徐々に精神を蝕んでいく。

 

雪穂(……助けて…お姉ちゃん……)

 

いつも、おバカでマヌケなお姉ちゃんだけど、側にいないだけでこんなに寂しく感じるなんて想像もしなかった。

 

ーーーーお姉ちゃん…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨が降っていて寒いのもあったのだろう、疲れも相極まって、私の瞼は次第に閉じていった。

 

 

 

 

************

 

 

 

何歳の頃だったか、まだ私がとっても小さな時のことだ。

 

『お姉ちゃんなんか嫌いだ!もう知らない!』

 

 

あんまり憶えてないけど、なんかしょうもないことでお姉ちゃんとケンカしちゃって、私はプチ家出したんだ。それから何時間も町をぶらついて、変に意地張っちゃったからかな、そのまま迷子になっちゃった。

 

その時はホントに小さかったから交番なんてわからず、私は行く宛もなく、知らない町をただぶらぶらしてた。

 

 

 

『ぐす……お姉ちゃん…!』

 

 

 

結局、だんだん不安になってきて、自分が勝手に家出したっていうのに泣いてしまった。

 

 

 

『怖いよ、お姉ちゃん…えぐ……もう怒らないから…助けてよ…ぐす…』

 

 

バカだよね、あんなケンカしてたのに今更、助けてなんて。厚かましいにもほどがあるよ。ホント、情けない……

 

 

 

ーーーーーーだけど。

 

 

 

そんなバカのお姉ちゃんもホントにバカだよ。

 

 

 

 

 

だって、勉強もできないし、おっちょこちょいでドジでマヌケで、全然お姉ちゃんっぽくないし、胸だって私と同じでそんなにないし、成功するかわからないのに廃校防ぐためにいきなりアイドルなんかして、どうかしてるよ!結局、ファーストライブなんか観客0人だし、海未さんは嫌っていってたのに無理やりさせるし、にこ先輩のアイドル研究部にごり押しで入っちゃうし、自分ではじめたくせに廃校免れたらアイドル辞めるとかいい加減すぎるよ。かと言えばやっぱりアイドルやりたい、ラブライブに出たいなんて言い出すし、おバカのくせに生徒会長になんかになって、アイドルなのにダイエットすることになったり、ライブに遅れそうになったり、よくわからないままA-RISEにまで勝ってラブライブで優勝までしちゃって…………

 

 

 

 

 

それから私のお姉ちゃんはーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから。

それから。

 

 

 

 

 

 

 

バッ‼︎

 

 

 

 

 

「『雪歩ォ‼︎』」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーすごいよ。

 

 

 

雪穂「ホント……おバカなんだから……」グスッ

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